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不動産投資のマーケティング予算の決め方|経営にどう説明するか

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約13分
不動産投資のマーケティング予算の決め方|経営にどう説明するか

支出の時期と回収の時期が、期をまたいでずれているからです。
今期の広告費が今期の売上を作っていないので、費用対効果の説明が成立しません。

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目次

  1. 不動産投資の広告予算が、毎期の稟議でもめる理由
    • 単月で黒字に見えない期間が必ずある
  2. 広告費の上限は、どの数字から出すのか
    • 一件あたり粗利を種別ごとに出す
  3. 物件の仕入れ計画と、広告費をどうそろえるか
    • 在庫が薄い時期に広告費を増やさない
  4. 金利や融資の姿勢が動いたときに、予算をどう組み替えるか
    • 需要側と審査側のどちらが動いたかを分ける
  5. 年間の予算を、期中のどこで見直すのか
    • 四半期ごとに何を見るか
  6. 経営に予算を通すときに、1枚で何を示すか
    • 時間差を図ではなく表で示す
  7. 予算を削られたときに、どこから削るのか
    • 回収までの時間で並べる
  8. 不動産投資の予算編成を組み立てる手順
    • 経理と営業を最初に巻き込む
  9. よくある質問
  10. まとめ

支出の時期と回収の時期が、期をまたいでずれているからです。
今期の広告費が今期の売上を作っていないので、費用対効果の説明が成立しません。

不動産投資の広告予算が、毎期の稟議でもめる理由

支出の時期と回収の時期が、期をまたいでずれているからです。
今期の広告費が今期の売上を作っていないので、費用対効果の説明が成立しません。

不動産投資の広告予算が、毎期の稟議でもめる理由

投資用不動産の販売では、広告費を使ってから契約に至るまでに数か月かかります。
期の後半に使った広告費は、翌期の売上を作ります。
この構造を説明しないまま年間予算を出すと、経営からは効率の悪い支出に見えます。

単月で黒字に見えない期間が必ずある

新しい施策を始めた月から数か月は、広告費だけが出ていきます。
契約が立ち上がるのはそのあとです。
この期間を先に共有しておかないと、立ち上がる直前で止められます。

止めた場合、それまでに投じた広告費は回収されません。
途中で止めるほうが損になる構造を、数字で示しておく必要があります。

一件の粗利が大きいことが、上限の議論を難しくする

一件あたりの粗利が大きい事業では、広告費をかけても採算が合う余地が広く残ります。
どこまで使ってよいのかの上限が、直感では決まりません。
その結果、前年実績に何割か足すだけの決め方になりがちです。

契約件数が少ないので、実績の平均が安定しない

月に数件から十数件という母数では、平均の獲得単価が大きく振れます。
振れた数字を根拠に翌期の予算を組むと、根拠のない増減を繰り返します。
少なくとも12か月分をまとめて平均を出します。

不動産投資の広告費と粗利が同じ期に並ばない理由

要素発生する時期同じ期に対応するか
広告費支出した月しない
資料請求と面談支出の直後から数週間一部する
申込と審査数週間から数か月後しないことが多い
契約と決済半年前後先ほぼしない
管理受託などの継続収入引き渡し後しない

広告費の上限は、どの数字から出すのか

契約一件あたりの粗利に、許容できる比率をかけて出します。
比率は経営が決める数字であり、マーケティングが決める数字ではありません。

広告費の上限は、どの数字から出すのか

上限の出し方そのものは単純です。
難しいのは、比率を誰がどう決めるかです。

一件あたり粗利を種別ごとに出す

区分マンションと一棟では、一件あたりの粗利が大きく違います。
平均で一本化すると、粗利の小さい種別で使いすぎ、大きい種別で使い足りない状態になります。
種別ごとに上限を持ちます。

許容比率を決めるのは経営

粗利の何割までを獲得に使ってよいかは、会社の方針です。
成長を優先する期と、利益を確保する期では違う数字になります。
マーケティング側が勝手に決めると、期末に否定されます。

期初にこの比率を合意しておくと、期中の予算の増減の議論が短くなります。
上限まで余裕があるなら増やす、超えているなら絞るという判断が自動で決まるからです。

不動産投資で広告費の上限を出す計算

項目出し方決めるのは誰か
種別ごとの一件あたり粗利過去12か月の実績経理と営業
許容できる比率粗利に対する獲得費の上限割合経営
契約一件あたりの上限額粗利に比率をかける自動的に決まる
必要な契約件数粗利目標を一件あたり粗利で割る経営とマーケ
年間の広告費の上限上限額に契約件数をかける自動的に決まる

継続収入がある場合は分けて扱う

引き渡し後の管理受託のように、あとから積み上がる収入があります。これを一件あたり粗利に最初から含めると、上限が実態より高く出ます。販売時点で確定する粗利と、あとから積み上がる分を分けて計算し、後者は別枠の投資として扱います。

物件の仕入れ計画と、広告費をどうそろえるか

提案できる物件の数が、契約件数の上限になります。
仕入れの見込みを超える広告費は、面談を増やすだけで契約を増やしません。

物件の仕入れ計画と、広告費をどうそろえるか

広告で集められる件数と、提案できる物件の数は別の話です。
後者が少なければ、前者をいくら増やしても契約は伸びません。

在庫が薄い時期に広告費を増やさない

仕入れが遅れている時期に予算を消化しにいくと、面談はできるが提案できる物件がない状態になります。
顧客の期待だけが上がり、他社に流れます。
広告費の月次配分は、仕入れの見込みと同じ会議で決めます。

種別ごとに供給の制約が違う

区分は比較的そろえやすく、一棟は数が限られます。
一棟の広告費を増やしても、提案できる棟数が増えなければ意味がありません。
供給の制約が厳しい種別ほど、広告費の上限は低く置きます。

逆に在庫が厚い時期は前倒しする

決算期や仕入れが進んだ時期には、提案できる物件が増えます。
検討期間が数か月ある以上、在庫が厚くなってから広告を打つのでは遅れます。
仕入れの見込みが立った時点で、数か月先を狙って広告費を前倒しします。

物件の仕入れ計画と広告費の合わせ方

仕入れの状況広告費の扱い狙う時間差
見込みが立っている数か月先を狙って前倒しする面談から契約までの期間分
平常逆算した計画どおりに使うなし
遅れている面談の件数目標を下げる再開の見込みに合わせる
特定の種別だけ薄いその種別の配信を絞る回復まで
想定より厚い追加の予算枠から上積みする即時から数か月

金利や融資の姿勢が動いたときに、予算をどう組み替えるか

需要と審査の通りやすさが同時に動くため、件数の目標から先に直します。
予算だけを据え置くと、獲得単価が悪化した状態で消化することになります。

金利や融資の姿勢が動いたときに、予算をどう組み替えるか

不動産投資の需要は、資金を借りられるかどうかに強く影響されます。
融資の条件が変われば、同じ広告を出していても契約率が変わります。

需要側と審査側のどちらが動いたかを分ける

問い合わせの件数が落ちたなら、需要側が動いています。
問い合わせは変わらないのに審査で落ちる件数が増えたなら、審査側です。
この2つは、予算の直し方が逆になります。

需要側が落ちているときに予算を増やすと、単価だけが上がります。
審査側が厳しくなっているときは、対象とする顧客層を変えることが先で、予算の増減はそのあとです。

年間予算の一部を動かせる枠として残す

年度の初めに全額を配分しきると、環境が変わったときに動かせません。
一定の割合を、四半期ごとに配分を決める枠として残します。
数字は説明のための仮の値です。
年間予算の15%を可変の枠として残し、四半期ごとに配分する形にすると、期中の組み替えが稟議なしで回せます。

融資の環境が動いたときの予算の組み替え

変化の内容先に直すもの予算の扱い
問い合わせが減った件数の目標据え置いて単価を監視する
審査で落ちる件数が増えた対象とする顧客層訴求の作り直しが終わるまで抑える
提携先が増えた対象とする顧客層増やす
金利が上がった訴求の内容需要の戻りを見てから判断する
競合の出稿が増えた配信する面と時間帯可変の枠から上積みする

年間の予算を、期中のどこで見直すのか

四半期ごとに、決めた基準で見直します。
見直す時期と基準を先に決めておかないと、成績の悪い月ごとに議論が起きます。

年間の予算を、期中のどこで見直すのか

検討期間が数か月ある事業では、月次で予算を動かしても効果の判定ができません。
判定に足る時間をとって見直します。

四半期ごとに何を見るか

その四半期に獲得したリードが、まだ契約に至っていないのは正常です。
見るのは、2つ前の四半期に獲得した束の進み方です。
古い束と比べて進み方が遅ければ、質が落ちています。

増やす基準と減らす基準を別々に決める

増やす基準は、上限まで余裕があり、かつ在庫が確保できていることです。
減らす基準は、獲得単価が上限を超えたことではなく、超えた状態が2四半期続いたことです。
1四半期の悪化で減らすと、季節や母数の振れに反応してしまいます。

四半期ごとに不動産投資の予算を見直す判断を、項目ごとに見ていきます。
契約一件あたりの獲得費については、増やす条件は上限に対して余裕がある、減らす条件は上限超えが2四半期続いた。
提案できる物件の在庫については、増やす条件は確保の見込みがある、減らす条件は不足している。
古い束と比べた進み方については、増やす条件は同等以上、減らす条件は明確に遅れている。
審査の承認率については、増やす条件は安定している、減らす条件は継続して低下している。
営業の面談の受け入れ余力については、増やす条件は余っている、減らす条件は積み残しが出ている。

見直した記録を残す

いつ、どの基準で、いくら動かしたか。これを残しておくと、翌期の予算を作るときの材料になります。記録がないと、毎期ゼロから議論することになります。

経営に予算を通すときに、1枚で何を示すか

支出と回収の時間差、上限の根拠、未達のときの打ち手の3つです。
この3つがそろっていない資料は、金額の妥当性を議論できません。

経営に予算を通すときに、1枚で何を示すか

予算の資料で最も説明が足りないのは、時間差です。
ここを示さないまま金額だけを出すと、単年度の費用対効果で評価されます。

時間差を図ではなく表で示す

いつ支出し、いつ契約になり、いつ売上に計上されるか。
これを四半期の単位で並べます。
期の後半の支出が翌期の売上を作ることが、表を見れば分かる形にします。

上限の根拠を数式として示す

一件あたり粗利と許容比率から上限を出した過程を、そのまま載せます。
経営が動かせるのは許容比率だけである、という構造が伝わります。
比率を下げれば予算も下がるという関係が見えると、議論が金額から方針に移ります。

未達のときに何が起きるかを先に出す

達成できる前提だけを並べると、外れたときに説明がつきません。
どの率が想定を下回ると未達になるかを示します。
審査の承認率のように自社で動かせない数字は、前提条件として別に分けておきます。

不動産投資の予算を経営に示す1枚の中身を、項目ごとに見ていきます。事業の目標については、載せる内容は粗利と、種別ごとの必要な契約件数。時間差については、載せる内容は支出と契約と売上計上の四半期ごとの並び。上限の根拠については、載せる内容は一件あたり粗利と許容比率からの計算。必要な予算については、載せる内容は上限の範囲で、月次に配分した金額。可変の枠については、載せる内容は期中に配分を決める割合とその判断基準。未達のリスクについては、載せる内容はどの率が下振れすると届かなくなるか。

予算を削られたときに、どこから削るのか

削る順番を先に決めておきます。
一律で何割かを削ると、立ち上がりかけている施策から先に消えます。

予算を削られたときに、どこから削るのか

予算の削減が急に決まることがあります。
そのときに一律で減らすと、成果が出るまでに時間がかかる施策ほど打撃を受けます。

回収までの時間で並べる

すでに面談が進んでいる層への再接触は、最も早く契約になります。
新規の認知を広げる施策は、最も遅く効きます。
削る順番は、この逆から決めます。

削ってはいけないもの

過去に獲得したリードの管理と再接触は、追加の獲得費がほとんどかかりません。
ここを止めると、数か月後に面談の件数が落ちます。
削減の対象から外しておきます。

不動産投資の広告費を削る順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、対象は新しい媒体の試験的な出稿、止めたときに効いてくる時期はすぐには影響しない。
2については、対象は認知を広げる動画や記事の配信、止めたときに効いてくる時期は半年以上先。
3については、対象は一般的な検索語への出稿、止めたときに効いてくる時期は3か月前後。
4については、対象は比較や検討段階の語への出稿、止めたときに効いてくる時期は1か月から3か月。
5については、対象は社名や商品名での検索への出稿、止めたときに効いてくる時期はすぐ。
削らないについては、対象は過去リードへの再接触、止めたときに効いてくる時期は数か月後に大きく効く。

削減が続く場合は目標も直す

予算を削ったまま件数の目標を据え置くと、単価の安い層に寄ります。質が落ちて、面談はできるが申込に進まない状態になります。予算を削るなら、件数の目標も同時に下げます。

不動産投資の予算編成を組み立てる手順

一件あたり粗利の確定から始めます。
ここが曖昧なまま上限を決めると、あとの計算がすべて崩れます。

不動産投資の予算編成を組み立てる手順

予算編成の作業の中心は、金額を決めることではありません。
上限の根拠を作ることです。

不動産投資の予算編成を進める順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは種別ごとの一件あたり粗利を経理と確定する、期間の目安は2週間。
2については、やることは許容できる比率を経営と合意する、期間の目安は2週間。
3については、やることは上限額と年間の広告費の枠を計算する、期間の目安は1週間。
4については、やることは仕入れの見込みと月次の配分をそろえる、期間の目安は2週間。
5については、やることは可変の枠の割合と、配分の判断基準を決める、期間の目安は1週間。
6については、やることは削減が入ったときの順番を先に決めておく、期間の目安は1週間。

経理と営業を最初に巻き込む

一件あたり粗利は、マーケティング部門だけでは確定できません。
仲介手数料、販売管理費、物件ごとの原価の扱いで数字が変わります。
ここを経理と合意しないまま進めると、期末に前提が覆ります。

毎月見る数字を決める

数字は説明のための仮の値です。
区分の一件あたり粗利が200万円、許容比率が30%なら、契約一件あたりの上限は60万円です。
年間200件なら、年間の広告費の枠は1億2,000万円になります。

不動産投資の予算運用で毎月見る数字を、項目ごとに見ていきます。
月次の広告費の消化については、頻度は毎月、判断の目安は年間の枠に対する進み方。
面談一件あたりの獲得費については、頻度は毎月、判断の目安は前年同月との比較。
提案できる物件の在庫については、頻度は毎月、判断の目安は翌月以降の面談の受け皿があるか。
契約一件あたりの獲得費については、頻度は四半期、判断の目安は上限に対する比率。
可変の枠の残額については、頻度は四半期、判断の目安は期末までに使い切れるか。

期末の駆け込み消化を避ける

年間の枠を使い切るために期末に出稿を増やすと、その分の契約は翌期に立ちます。
費用だけが今期に残ります。
可変の枠は、期の終わりの数か月を残して配分を終えます。

予算の上限の出し方が定まらない場合は、無料相談で現状の数字を一緒に整理するところから始められます。広告費の配分ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

不動産投資の広告予算は、売上の何パーセントで決めるべきですか

売上比率では決められません。一件あたりの粗利に、経営が決めた許容比率をかけて契約一件あたりの上限を出し、必要な契約件数をかけて年間の枠を出します。売上比率は結果として出てくる数字です。

広告費を使っているのに今期の売上が増えません

検討期間の分だけ回収が遅れているのが正常です。期の後半に使った広告費は翌期の売上を作ります。獲得した月ごとの束で進捗を追い、遅れているのか正常な時間差なのかを分けてください。

在庫が少ない時期も予算どおり使うべきですか

提案できる物件がなければ、面談を増やしても契約になりません。仕入れの見込みが薄い時期は件数の目標を下げ、その分を仕入れが戻る時期に寄せます。

金利が上がったら予算を減らすべきですか

すぐに減らす必要はありません。問い合わせの件数が落ちているのか、審査で落ちる件数が増えているのかを先に分けます。前者なら件数の目標を、後者なら対象とする顧客層を直すのが先です。

予算を削られたときに何から削ればいいですか

回収までの時間が長いものから削ります。新しい媒体の試験、認知を広げる配信、一般的な検索語の順です。過去に獲得したリードへの再接触は、追加費用が小さく数か月後に効くため、削減の対象から外します。

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  • 無料マーケ診断は毎月10社限定
  • オンライン30〜45
  • 事前資料の準備は不要

お見積りまでの4段階で費用は発生しません。媒体費(広告費)とサービス費用は別勘定です。

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まとめ

  • 支出の時期と回収の時期が、期をまたいでずれているからです。今期の広告費が今期の売上を作っていないので、費用対効果の説明が成立しません
  • 契約一件あたりの粗利に、許容できる比率をかけて出します。比率は経営が決める数字であり、マーケティングが決める数字ではありません
  • 提案できる物件の数が、契約件数の上限になります。仕入れの見込みを超える広告費は、面談を増やすだけで契約を増やしません
  • 需要と審査の通りやすさが同時に動くため、件数の目標から先に直します。予算だけを据え置くと、獲得単価が悪化した状態で消化することになります
  • 四半期ごとに、決めた基準で見直します。見直す時期と基準を先に決めておかないと、成績の悪い月ごとに議論が起きます
  • 支出と回収の時間差、上限の根拠、未達のときの打ち手の3つです。この3つがそろっていない資料は、金額の妥当性を議論できません
  • 削る順番を先に決めておきます。一律で何割かを削ると、立ち上がりかけている施策から先に消えます
  • 一件あたり粗利の確定から始めます。ここが曖昧なまま上限を決めると、あとの計算がすべて崩れます