
数字は比較しやすく、短期の反応も取れるからです。
その結果、どの会社も同じ土俵に乗り、条件のよい数字を出せる会社だけが選ばれます。
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目次
目次
- 不動産投資の訴求が、利回りの数字に収束していく理由
- 数字で戦うと、体力の差がそのまま出る
- 物件そのもので差がつく余地は、どこにあるか
- 仕入れの経路が差になる
- 物件以外で、差がつく場所はどこか
- 購入後の運用を差別化の材料にする
- 表現の制約があるなかで、何を打ち出せるのか
- 約束できるのは自社の行動
- 対象を絞ることが、差別化になる
- 絞る軸を決める
- 差別化の内容を、誰の言葉で確かめるか
- 契約の直後に聞く
- 競合の顔ぶれによって、戦い方が変わる
- 比較の媒体は競合であり経路でもある
- 不動産投資の差別化を作る手順
- 訴求と面談の内容をそろえる
- よくある質問
- まとめ
数字は比較しやすく、短期の反応も取れるからです。
その結果、どの会社も同じ土俵に乗り、条件のよい数字を出せる会社だけが選ばれます。
不動産投資の訴求が、利回りの数字に収束していく理由
数字は比較しやすく、短期の反応も取れるからです。
その結果、どの会社も同じ土俵に乗り、条件のよい数字を出せる会社だけが選ばれます。
投資用不動産の広告を並べると、利回り、価格、立地の条件が前面に出ます。
比べやすい要素に絞ったほうが、短期の反応が取れるからです。
数字で戦うと、体力の差がそのまま出る
条件のよい物件を仕入れられる会社が有利になります。
仕入れの力で劣る会社が同じ土俵で戦うと、採算を削ることになります。
広告の工夫では覆りません。
数字で集めた層は、数字で離れる
条件だけを比べて入ってきた人は、他社がより良い条件を出せば移ります。
面談までは来ますが、申込に進む率は下がります。
獲得の件数は増えても、契約は増えません。
表現の制約が、数字での競争を難しくする
将来の収益や利回りの書き方には注意が要ります。
断定的な表現を避けると、数字だけで差をつけることはさらに難しくなります。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
不動産投資で訴求が数字に収束する流れ
| 段階 | 起きること | 結果 |
|---|---|---|
| 短期の反応を求める | 比較しやすい条件を前面に出す | 数字の競争になる |
| 競合も同じ訴求を出す | 条件の差だけが論点になる | 仕入れの力が勝敗を決める |
| 条件で劣る会社が追随する | 採算を削って条件を作る | 粗利が落ちる |
| 数字で集まった層が増える | 面談は増えるが申込が進まない | 獲得費だけが増える |
| 表現の制約に触れる | 数字の出し方を抑える | 訴求の材料がなくなる |
物件そのもので差がつく余地は、どこにあるか
仕入れの経路と、取り扱う範囲の選び方です。
同じ市場の同じ物件を同じ条件で扱っている限り、広告で差はつきません。
差別化の議論はマーケティングの領域の話になりがちです。
実際には、仕入れの側に原因があることが多くあります。
仕入れの経路が差になる
他社が扱えない経路で物件を確保できていれば、それ自体が差になります。
この差は、広告の言葉で説明できます。
経路がないまま言葉だけを作ると、面談で説明が持ちません。
扱う範囲を狭くすることが差になる
特定の地域、特定の規模、特定の築年数に絞ると、その範囲での知見が積み上がります。
広く扱う会社には出せない具体性が生まれます。
件数は減りますが、選ばれる理由ができます。
仕入れの計画と広告の計画をそろえる
扱う範囲を絞ると、仕入れの計画も変わります。
広告だけを絞って仕入れが追いつかないと、提案できる物件がない状態になります。
仕入れの力が差になる場面
| 仕入れの状況 | 広告で言えること | 注意する点 |
|---|---|---|
| 他社が扱えない経路がある | 取り扱いの経路の特徴 | 経路の継続性を確認する |
| 特定の地域に集中している | その地域での知見の深さ | 地域の需要の変化に弱くなる |
| 特定の規模や築年数に絞る | その範囲での判断の基準 | 市場が縮むと打撃を受ける |
| 幅広く扱っている | 選択肢の多さ | 比較の土俵に乗りやすい |
| 仕入れが不安定 | 言えることがない | 広告の前に仕入れを整える |
物件以外で、差がつく場所はどこか
購入したあとの運用と、判断に必要な情報の出し方です。
購入の前の情報だけで比べられている間は、条件の勝負から抜けられません。
投資用不動産の購入は、買った時点では結果が出ていません。
その後の運用で成否が決まります。
購入後の運用を差別化の材料にする
賃貸の管理、入居の付け方、修繕の対応。
これらの質は、購入の前には見えません。
見えるようにすることが、差別化になります。
判断に必要な情報を先に出す
条件のよい面だけを示す会社が多いなかで、下振れの要因を先に示すという選択があります。
面談の件数は減ります。
申込に進む率と、その後の解約の率が変わります。
意思決定を支える仕組みを見せる
どういう手順で検討し、何を確認し、いつ決めるのか。
この流れを先に示すと、初めて検討する人の不安が下がります。
手順そのものが選ばれる理由になります。
物件以外で差がつく領域
| 領域 | 差のつけ方 | 購入前に見せる方法 |
|---|---|---|
| 購入後の運用 | 管理の対応の基準を決める | 対応の手順と実績の範囲を示す |
| 情報の出し方 | 下振れの要因を先に示す | 判断の材料として提示する |
| 検討の手順 | 進め方を標準化する | 流れと所要時間を公開する |
| 担当の体制 | 引き継ぎと相談の窓口を決める | 誰がどこまで対応するかを示す |
| 売却までの支援 | 出口の相談に応じる体制を持つ | 保有期間中の関わり方を示す |
表現の制約があるなかで、何を打ち出せるのか
結果の約束ではなく、自社の作業と基準を打ち出します。
何をするかは言えますが、どうなるかは言えないという整理になります。
広告の表現に制約がある領域では、差別化の材料が限られます。
制約を前提にした打ち出し方に切り替えます。
約束できるのは自社の行動
どういう基準で物件を選んでいるか。
購入後にどこまで対応するか。
これらは自社が決められることなので、示せます。
結果の数字を主語にしない
将来の収益や利回りについては、条件を示せない数字を出しません。
数字を示す場合は、その数字が成り立つ条件を同じ場所に書けるかを確認します。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
社内の確認の経路を先に作る
差別化の言葉を新しく作ると、確認に時間がかかります。
判断した内容を記録し、次回以降の基準にします。
表現の制約のなかで打ち出せるもの
| 打ち出す内容 | 言えるかどうか | 示し方 |
|---|---|---|
| 物件を選ぶ自社の基準 | 言える | 基準の項目と判断の流れ |
| 購入後の対応の範囲 | 言える | 対応する内容と期間 |
| 検討の手順と所要時間 | 言える | 段階ごとの流れ |
| 将来の収益の見込み | 条件を示せる範囲のみ | 前提と下振れの要因を併記 |
| 他社との優劣の断定 | 言わない | 自社の基準の説明に置き換える |
対象を絞ることが、差別化になる
誰に向けた会社なのかを明示すると、選ばれる理由ができます。
全員に向けた訴求は、誰の記憶にも残りません。
対象を絞ると件数が減ります。
減ったぶん、面談から申込への率が上がります。
絞る軸を決める
職種や年代で絞る、投資の目的で絞る、保有の期間で絞る。
どの軸で絞るかによって、扱う物件も説明の内容も変わります。
絞った対象に合わせて商品を変える
言葉だけを絞っても、提案する物件が変わらなければ面談で崩れます。
仕入れと提案の内容まで含めて絞ります。
絞ったことで捨てる層を確認する
絞れば、これまで取れていた層の一部を失います。
失う件数と、上がる率のどちらが大きいかを事前に見積もります。
対象を絞る切り口を、項目ごとに見ていきます。投資の目的については、絞ったときに変わるものは説明の内容と提案する物件、確認することは目的ごとの件数の規模。保有する期間の想定については、絞ったときに変わるものは出口の設計と物件の選び方、確認することは長期と短期で層が分かれるか。自己資金の規模については、絞ったときに変わるものは提案できる物件の範囲、確認することは資金の条件の確認の設計。居住している地域については、絞ったときに変わるものは面談の形式と物件の所在、確認することは遠方への対応の可否。投資の経験の有無については、絞ったときに変わるものは説明の深さと検討の手順、確認することは初回の層の比率。
差別化の内容を、誰の言葉で確かめるか
実際に契約した人に、なぜ自社を選んだかを聞きます。
社内で考えた差別化の言葉が、顧客の選んだ理由と一致していないことがあります。
差別化の議論は、社内の会議室で完結しがちです。
選んだ理由を知っているのは、契約した本人だけです。
契約の直後に聞く
時間が経つと記憶が変わります。
契約の直後に、決め手になった要素を聞きます。
選択式と自由記述を組み合わせ、集計できる形にします。
契約しなかった人にも聞く
他社を選んだ人が、何を理由に選ばなかったか。
これが分かると、差別化の弱点が見えます。
営業が断られた理由として記録している内容と突き合わせます。
聞いた内容を訴求に反映する経路を作る
聞いた結果が営業の手元で止まると、広告は変わりません。
集計した内容を月次で共有し、訴求の見直しに使います。
既存の顧客に選んだ理由を聞く設計を、項目ごとに見ていきます。契約した人については、聞く時期は契約の直後、聞く内容は決め手になった要素と迷った点。引き渡しの済んだ人については、聞く時期は引き渡しの数か月後、聞く内容は想定との差と満足している点。追加で購入した人については、聞く時期は2件目の契約の直後、聞く内容は継続して選んだ理由。契約しなかった人については、聞く時期は見送りの直後、聞く内容は他社を選んだ理由。数年前に見送った人については、聞く時期は再接触のとき、聞く内容は当時の判断と現在の状況。
競合の顔ぶれによって、戦い方が変わる
比較の媒体、大手の販売会社、同規模の会社では、勝ち方が違います。
すべてを同じ競合として扱うと、打ち手が定まりません。
投資用不動産の検討では、複数の種類の競合が同時に現れます。
それぞれ、顧客から見たときの役割が違います。
比較の媒体は競合であり経路でもある
掲載すれば件数は取れます。
同時に、自社と他社が並べて比較される場になります。
掲載を続けるかどうかは、条件で勝てるかどうかで決まります。
大手とは条件では戦わない
仕入れの規模と認知で劣る場合、同じ土俵に乗ると不利になります。
対象を絞り、その範囲での具体性で戦います。
同規模の会社とは、対応の質で差がつく
条件が似ている場合、接触の速さと説明の分かりやすさが決め手になります。
面談までの引き渡しの設計が、そのまま競争力になります。
不動産投資の競合の顔ぶれと戦い方を、項目ごとに見ていきます。比較の媒体については、顧客から見た役割は選択肢を並べる場、戦い方は条件で勝てる範囲だけ掲載する。大手の販売会社については、顧客から見た役割は安心の基準、戦い方は対象を絞って具体性で戦う。同規模の販売会社については、顧客から見た役割は似た選択肢、戦い方は接触の速さと説明の質。仲介を中心とする会社については、顧客から見た役割は物件の情報源、戦い方は購入後の運用の支援で差をつける。情報を発信する個人については、顧客から見た役割は判断の参考、戦い方は判断の基準を自社から出す。
不動産投資の差別化を作る手順
契約した人に選んだ理由を聞くことから始めます。
社内で言葉を作る作業から始めると、面談で持たない訴求ができます。
差別化は、新しい言葉を考える作業ではありません。
既にある強みを見つけて、言える形にする作業です。
不動産投資の差別化を作る順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは契約した人と見送った人に理由を聞く、期間の目安は4週間。
2については、やることは仕入れと購入後の運用で他社と違う点を洗い出す、期間の目安は3週間。
3については、やることは対象を絞る軸を決めて、仕入れと提案を合わせる、期間の目安は4週間。
4については、やることは言える内容と言えない内容を整理して記録する、期間の目安は2週間。
5については、やることは訴求を作り直して、面談の実施率と申込率で検証する、期間の目安は8週間。
6については、やることは営業の説明の内容を訴求とそろえる、期間の目安は4週間。
訴求と面談の内容をそろえる
広告で打ち出した内容と、面談での説明が違うと、申込に進みません。
訴求を変えたら、営業の説明も同時に変えます。
ここがずれると、広告の成果だけが落ちたように見えます。
効いているかを測る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
訴求を変えて面談が200件から160件に減り、申込が40件から52件に増えたなら、差別化は効いています。
件数だけを見れば後退に見えるため、両方を並べて判断します。
不動産投資の差別化が効いているかを見る数字を、項目ごとに見ていきます。
面談から申込への率については、頻度は毎月、判断の目安は訴求を変える前との比較。
指名での検索の量については、頻度は毎月、判断の目安は記憶に残っているか。
契約した人が挙げた決め手については、頻度は四半期、判断の目安は訴求と一致しているか。
他社を選んだ理由の分布については、頻度は四半期、判断の目安は弱点が変わっているか。
契約から決済までの解除の率については、頻度は四半期、判断の目安は説明のずれが減っているか。
差別化の内容を年に一度見直す
仕入れの状況も競合の顔ぶれも変わります。
一度決めた内容をそのまま使い続けると、実態と離れます。
差別化の材料が見つからない場合は、無料相談で現状の強みを一緒に整理するところから始められます。訴求の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
不動産投資で利回りの数字以外に打ち出すものがありません
結果の約束ではなく、自社の行動と基準を打ち出します。物件を選ぶ基準、購入後にどこまで対応するか、検討の手順と所要時間は自社が決められるため示せます。
大手と同じ土俵で戦えません
仕入れの規模と認知で劣る場合、条件では戦えません。対象を絞り、その範囲での具体性で戦います。絞ると件数は減りますが、面談から申込への率が上がります。
差別化の言葉を作っても面談で持ちません
社内で考えた言葉が、仕入れや購入後の運用の実態と結びついていないためです。契約した人に選んだ理由を聞くところから始め、既にある強みを言える形にしてください。
比較の媒体には掲載し続けるべきですか
掲載は件数が取れる経路であると同時に、他社と並べて比較される場です。条件で勝てる範囲だけに絞って掲載し、それ以外の層は自社の経路で取る形にします。
差別化が効いているかはどう判断しますか
面談の件数ではなく、面談から申込への率で判断します。訴求を絞ると件数は減るため、件数だけを見ると後退に見えます。両方を並べて判断してください。
まとめ
- 数字は比較しやすく、短期の反応も取れるからです。その結果、どの会社も同じ土俵に乗り、条件のよい数字を出せる会社だけが選ばれます
- 仕入れの経路と、取り扱う範囲の選び方です。同じ市場の同じ物件を同じ条件で扱っている限り、広告で差はつきません
- 購入したあとの運用と、判断に必要な情報の出し方です。購入の前の情報だけで比べられている間は、条件の勝負から抜けられません
- 結果の約束ではなく、自社の作業と基準を打ち出します。何をするかは言えますが、どうなるかは言えないという整理になります
- 誰に向けた会社なのかを明示すると、選ばれる理由ができます。全員に向けた訴求は、誰の記憶にも残りません
- 実際に契約した人に、なぜ自社を選んだかを聞きます。社内で考えた差別化の言葉が、顧客の選んだ理由と一致していないことがあります
- 比較の媒体、大手の販売会社、同規模の会社では、勝ち方が違います。すべてを同じ競合として扱うと、打ち手が定まりません
- 契約した人に選んだ理由を聞くことから始めます。社内で言葉を作る作業から始めると、面談で持たない訴求ができます