
販売、管理、仲介で別々の仕組みを使っていることが原因です。
同じ人が3つの場所に別人として記録されているため、一件の価値も再接触の可否も出せません。
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目次
目次
- 不動産投資で、顧客のデータがつながらない理由
- 同じ人が別人として記録されている
- 最初に、何をつなぐのか
- 識別に必要な最小限を決める
- どこまで作るかを、どう判断するのか
- 判断の場面を3つ挙げてから設計する
- 扱いに注意が要る情報を、どう管理するか
- 集める目的を明示する
- 計測と同意の扱いで、何を決めておくか
- 同意の取得の設計を先に決める
- 数年前のリードを、どう扱うか
- 鮮度で分ける
- 基盤を作っても使われなくなる原因
- 入力する人に見返りがない
- 不動産投資の顧客データ基盤を作る手順
- 一度に全部をつながない
- よくある質問
- まとめ
販売、管理、仲介で別々の仕組みを使っていることが原因です。
同じ人が3つの場所に別人として記録されているため、一件の価値も再接触の可否も出せません。
不動産投資で、顧客のデータがつながらない理由
販売、管理、仲介で別々の仕組みを使っていることが原因です。
同じ人が3つの場所に別人として記録されているため、一件の価値も再接触の可否も出せません。
投資用不動産の会社では、部門ごとに必要な機能が違います。
販売は商談の管理、管理は物件と入居者の管理、仲介は物件の情報を扱います。
それぞれに適した仕組みを入れた結果、顧客の情報が分断されます。
同じ人が別人として記録されている
販売のときに登録した連絡先と、管理を委託したときの連絡先が別に存在します。
数年後に売却の相談が来ても、過去に自社で販売した人だと分かりません。
追加の購入の率を出すことすらできない状態になります。
広告の側からは、契約の結果が見えない
面談まではマーケティングの仕組みに記録が残ります。
申込から先は営業や契約の仕組みに移ります。
どの訴求が契約につながったかが、広告の判断に戻ってきません。
検討の期間が長いので、記録の欠落が効いてくる
検討に数か月から数年かかる事業では、途中の記録が抜けると復元できません。
半年前に何を伝えたかが分からないまま再接触すると、同じ話を繰り返します。
不動産投資でデータが分断される場所
| 分断の場所 | 起きていること | できなくなること |
|---|---|---|
| 獲得と商談の間 | 面談の結果が広告に戻らない | 訴求の改善 |
| 商談と契約の間 | 契約の理由が記録されない | 質の定義の更新 |
| 販売と管理の間 | 同じ顧客が別人として登録される | 追加購入と継続の把握 |
| 販売と仲介の間 | 売却の相談が新規として扱われる | 一件あたりの価値の算出 |
| 部門と個人の間 | 営業の手元にしか記録がない | 担当の交代時の引き継ぎ |
最初に、何をつなぐのか
顧客を一意に識別できる情報だけをつなぎます。
すべての項目を統合しようとすると、着手から一年経っても動きません。
基盤を作るという話になると、全項目の統合を設計しがちです。
実際に必要なのは、同じ人を同じ人だと判定できることだけです。
識別に必要な最小限を決める
連絡先、氏名、登録の日付。
この3つがそろえば、部門をまたいで同じ人を特定できます。
物件の情報や商談の詳細は、あとからひもづければ足ります。
過去の分をどこまで遡るか
全期間を遡ると作業量が膨らみます。
まず直近の2年から3年に絞り、そこで仕組みを作ってから遡ります。
遡る作業は、仕組みが動き出してからでも間に合います。
つなぐ方向を決める
どの仕組みを中心に置くかを決めます。
中心を決めずに双方向で同期させると、どちらが正しいかが分からなくなります。
最初につなぐべき情報の範囲
| 情報 | つなぐ優先度 | 理由 |
|---|---|---|
| 連絡先と氏名 | 最優先 | 同じ人の判定に必要 |
| 初回の獲得の経路と日付 | 高い | 広告の判断に直結する |
| 面談の実施と結果 | 高い | 質の定義の更新に使う |
| 契約と引き渡しの日付 | 高い | 一件あたりの価値の算出に使う |
| 物件の詳細と管理の状況 | あとで足りる | 識別には不要 |
どこまで作るかを、どう判断するのか
使う場面から逆算して決めます。
作れる範囲から決めると、使わないデータを集める作業だけが残ります。
基盤の規模を決めるとき、技術の側から検討が始まることがあります。
先に決めるのは、何の判断に使うかです。
判断の場面を3つ挙げてから設計する
広告の配分を決める、再接触の対象を決める、獲得の上限を決める。
このような具体的な場面を挙げ、それぞれに必要なデータを逆算します。
場面を挙げられないなら、そのデータは集めません。
段階を分けて作る
最初から全社の基盤を作ろうとすると、合意に時間がかかります。
獲得と商談の間をつなぐところまでを第一段階にします。
成果が見えてから、管理や仲介との接続に進みます。
外部に出せる部分と出せない部分を分ける
構築の作業は外部に出せます。
何をつなぐか、何に使うかの判断は内に持ちます。
作る範囲を決める判断の基準
| 判断の場面 | 必要なデータ | 優先度 |
|---|---|---|
| 広告の配分を決める | 経路ごとの面談と申込と契約 | 最優先 |
| 再接触の対象を決める | 過去のリードの状態と接触の記録 | 高い |
| 獲得の上限を決める | 契約の粗利と引き渡し後の収入 | 高い |
| 訴求を見直す | 断られた理由の集計 | 中くらい |
| 物件の仕入れを決める | 提案した物件と成約の傾向 | 中くらい |
扱いに注意が要る情報を、どう管理するか
年収や勤務先といった情報は、集める目的と保管の範囲を先に決めます。
目的を決めずに集めると、使えないまま保管の責任だけが残ります。
投資用不動産の販売では、資金に関する情報を扱います。
広告の側でこれらを扱うかどうかは、慎重に決める必要があります。
集める目的を明示する
何のために聞くのかを、聞く場所で示します。
示せないなら、その項目は集めません。
個人情報の取り扱いについては、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
広告の側に渡す情報を限定する
外部の媒体に顧客の情報を渡す場面では、渡す範囲を限定します。
判定の結果だけを渡し、元の情報は渡さないという分け方があります。
保管の期間と削除の手順を決める
検討の期間が長い事業では、データを長く持つ理由があります。
その分、いつまで持つのか、どう消すのかを決めておく必要があります。
不動産投資で扱いに注意が要る情報
| 情報の種類 | 集める目的 | 広告への受け渡し |
|---|---|---|
| 連絡先 | 接触のため | 限定的に扱う |
| 年収や勤務の形態 | 提案できる範囲の判定 | 判定の結果のみ |
| 自己資金の有無 | 提案できる範囲の判定 | 判定の結果のみ |
| 既存の借入の状況 | 提案できる範囲の判定 | 渡さない |
| 家族の構成 | 提案の内容の調整 | 渡さない |
計測と同意の扱いで、何を決めておくか
同意の取得の状態によって、広告向けに使えるデータの範囲が変わります。
仕組みの設定だけの話ではなく、獲得の見通しに関わる判断になります。
計測の環境は年々変わっています。
広告向けのデータ共有の可否が、同意の設定だけで決まる方向に動いています。
同意の取得の設計を先に決める
同意を求める画面の出し方で、取得できる割合が変わります。
取得の割合が下がれば、広告の最適化に使えるデータが減ります。
見た目の話ではなく、獲得の効率に関わります。
取得の割合を数字として持つ
同意を得られた割合を月ごとに記録します。
記録がないと、成果が落ちたときに原因の切り分けができません。
計測できない部分を前提に設計する
すべての経路を正確に追うことはできません。
追えない部分があることを前提に、経路ごとの評価の仕方を決めます。
計測と同意の扱いで決めることを、項目ごとに見ていきます。同意を求める画面の設計については、決め方は取得の割合と体験の両方で判断、決めないと起きることは割合が低いまま固定される。取得の割合の記録については、決め方は月ごとに記録する、決めないと起きることは成果の変動の原因が切り分けられない。広告向けに渡す範囲については、決め方は判定の結果に限定する、決めないと起きることは過剰な情報が外に出る。計測できない経路の扱いについては、決め方は手前の数字で評価する、決めないと起きることは育成の経路が切られる。保管の期間と削除の手順については、決め方は部門をまたいで統一する、決めないと起きることは管理の責任が不明確になる。
数年前のリードを、どう扱うか
鮮度で段階を分けて、接触の頻度と手段を変えます。
すべてを同じリストに置くと、古い層への接触で全体の反応率が下がります。
検討の期間が長い事業では、数年前のリードが資産になります。
一方で、連絡先が無効になっている割合も高くなります。
鮮度で分ける
最後に接触できた時期で段階を分けます。
段階ごとに、接触の手段と頻度を変えます。
古い層に同じ頻度で連絡すると、到達しないまま配信の評価が下がります。
復活の可能性を測る
古い層からどれだけ面談が生まれたかを記録します。
数字が出ていれば、整理の作業に投資する根拠になります。
出ていなければ、保管の範囲を絞ります。
無効な連絡先を定期的に落とす
到達しない連絡先を残したままにすると、配信の評価が実態より悪く見えます。
定期的に整理します。
保有しているリードの鮮度の分け方を、項目ごとに見ていきます。3か月以内については、接触の手段は電話とメッセージ、頻度は月に1回程度。半年以内については、接触の手段はメッセージ中心、頻度は四半期に1回程度。1年以内については、接触の手段は情報提供の配信、頻度は四半期に1回程度。数年以内については、接触の手段は情報提供の配信、頻度は半年に1回程度。到達しないについては、接触の手段は整理の対象、頻度は接触しない。
基盤を作っても使われなくなる原因
入力の負担が増え、出力が誰の判断にも使われていないからです。
作ることより、使う場面を先に決めておくかどうかで結果が分かれます。
費用をかけて構築したのに、半年後には誰も見ていない。
この状態は珍しくありません。
入力する人に見返りがない
営業が入力した内容が、営業の仕事を楽にしていないと入力は続きません。
入力した情報が何に使われ、何が変わったかを返します。
出力が会議で使われていない
週次と月次の会議で見る数字を、基盤の出力から取る形にします。
別の場所で集計した数字を会議で使っていると、基盤は使われません。
担当者が異動すると止まる
構築した担当が抜けると、更新も改善も止まります。
運用の手順を文書にし、担当を複数にします。
データ基盤が使われなくなる原因を、項目ごとに見ていきます。入力の負担が増えたについては、表れ方は記録の欠落が増える、対策は項目を絞り選択式にする。入力の見返りがないについては、表れ方は営業が入力しない、対策は何が変わったかを返す。会議で使われていないについては、表れ方は別の集計表が存在する、対策は会議の数字を基盤から取る。担当が抜けたについては、表れ方は更新が止まる、対策は手順の文書化と複数担当。使う場面が決まっていないについては、表れ方は出力を誰も見ない、対策は判断の場面から設計し直す。
不動産投資の顧客データ基盤を作る手順
判断の場面を3つ挙げることから始めます。
つなぐ範囲は、その3つに必要な情報だけに絞ります。
基盤の構築は、範囲を絞れるかどうかで成否が決まります。
不動産投資のデータ基盤を作る順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることはデータを使う判断の場面を3つ決める、期間の目安は2週間。
2については、やることは顧客を一意に識別する項目を決める、期間の目安は2週間。
3については、やることは獲得から契約までを直近2年分つなぐ、期間の目安は8週間。
4については、やることは会議で見る数字を基盤の出力に切り替える、期間の目安は4週間。
5については、やることは保有リードを鮮度で分けて接触の設計を作る、期間の目安は4週間。
6については、やることは管理と仲介の記録との接続に進む、期間の目安は12週間。
一度に全部をつながない
獲得から契約までを先につなぎます。
ここだけでも、広告の判断に使える情報が出ます。
管理と仲介との接続は、成果が見えてから進めます。
状態を測る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
過去2年のリード1万件のうち、契約まで追跡できるのが4,000件なら、残りは分析に使えません。
この比率を上げる作業が、新しい分析の仕組みを入れるより先に必要です。
不動産投資のデータ基盤の状態を測る数字を、項目ごとに見ていきます。
契約まで追跡できるリードの比率については、頻度は四半期、判断の目安は分析に使える母数があるか。
面談の記録の入力率については、頻度は毎月、判断の目安は情報が戻っているか。
同意を得られた割合については、頻度は毎月、判断の目安は広告向けのデータの範囲。
重複した顧客の登録の件数については、頻度は四半期、判断の目安は識別の精度。
到達しない連絡先の比率については、頻度は四半期、判断の目安は保有リストの実質的な規模。
費用の上限を先に決める
基盤の構築は、範囲を広げるほど費用が増えます。
得られる判断の価値に対して上限を決め、それを超える範囲は次の段階に回します。
顧客データの整理が進まない場合は、無料相談で現状の仕組みを一緒に確認するところから始められます。記録の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
不動産投資の顧客データ基盤は、どこまで作ればいいですか
データを使う判断の場面を3つ挙げ、その3つに必要な情報だけをつなぎます。作れる範囲から決めると、使わないデータを集める作業だけが残ります。
最初に何をつなぐべきですか
顧客を一意に識別できる情報です。連絡先、氏名、登録の日付がそろえば部門をまたいで同じ人を特定できます。物件の詳細や商談の内容は、あとからひもづければ足ります。
年収などの情報を広告に使ってよいですか
集める目的を聞く場所で示せるかどうかで判断します。外部の媒体に渡す場合は判定の結果だけにとどめ、元の情報は渡さない形にします。掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
数年前のリードはもう使えませんか
最後に接触できた時期で段階を分け、接触の手段と頻度を変えます。検討の期間が長い事業では、古い層からも面談が生まれます。到達しない連絡先は定期的に整理してください。
基盤を作ったのに誰も使っていません
入力した人に見返りがなく、出力が会議で使われていないことが原因です。週次と月次の会議で見る数字を基盤の出力から取る形に切り替え、入力の結果何が変わったかを現場に返してください。
まとめ
- 販売、管理、仲介で別々の仕組みを使っていることが原因です。同じ人が3つの場所に別人として記録されているため、一件の価値も再接触の可否も出せません
- 顧客を一意に識別できる情報だけをつなぎます。すべての項目を統合しようとすると、着手から一年経っても動きません
- 使う場面から逆算して決めます。作れる範囲から決めると、使わないデータを集める作業だけが残ります
- 年収や勤務先といった情報は、集める目的と保管の範囲を先に決めます。目的を決めずに集めると、使えないまま保管の責任だけが残ります
- 同意の取得の状態によって、広告向けに使えるデータの範囲が変わります。仕組みの設定だけの話ではなく、獲得の見通しに関わる判断になります
- 鮮度で段階を分けて、接触の頻度と手段を変えます。すべてを同じリストに置くと、古い層への接触で全体の反応率が下がります
- 入力の負担が増え、出力が誰の判断にも使われていないからです。作ることより、使う場面を先に決めておくかどうかで結果が分かれます
- 判断の場面を3つ挙げることから始めます。つなぐ範囲は、その3つに必要な情報だけに絞ります