不動産会社の商談化率を上げる|引き渡しの設計を変える

連絡がつかないまま終わる件数と、問い合わせのあった物件が埋まっていた件数が大半を占めます。
どちらも広告の改善ではなく、対応の設計で埋められます。
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目次
目次
- 不動産会社で、反響から来店までのどこが抜けているのか
- 最も多く落ちるのは、最初の接触と物件の欠品
- 最初の連絡までの時間が、来店の決まりやすさを左右する
- 時間帯で、つながりやすさが変わる
- 問い合わせのあった物件が埋まっているときに、何を返すか
- 返し方の違い
- 来店の予約から当日までに、何を渡すのか
- 渡すものと、その役割
- 案内の枠を、どう割り当てるか
- 割り当ての方式
- オーナーからの相談を、面談にどうつなぐか
- 面談までの段階
- 来店したが決まらなかった人を、いつどう戻すか
- 理由ごとの戻す合図
- 不動産会社の引き渡しを作り直す進め方
- 型を作ると、店舗の差が縮まる
- よくある質問
- まとめ
連絡がつかないまま終わる件数と、問い合わせのあった物件が埋まっていた件数が大半を占めます。
どちらも広告の改善ではなく、対応の設計で埋められます。
不動産会社で、反響から来店までのどこが抜けているのか
連絡がつかないまま終わる件数と、問い合わせのあった物件が埋まっていた件数が大半を占めます。
どちらも広告の改善ではなく、対応の設計で埋められます。
賃貸の集客では、反響を取ってから成約までに複数の段階があります。
連絡、条件の聞き取り、来店の予約、来店、案内、申込、審査、契約。
このどこかで止まった相談は、集計上は反響として残ります。
費用はかかっているのに成約にはつながりません。
段階ごとの歩留まりを出すと、どこで消えているかが見えます。
最も多く落ちるのは、最初の接触と物件の欠品
電話がつながらない、折り返しがない。
そして、問い合わせた物件がすでに埋まっている。
この2つで消える件数が、全体の歩留まりを最も強く決めます。
不動産会社で反響から来店までに落ちる場所
| 段階 | 落ちる主な理由 | 手の打ちやすさ |
|---|---|---|
| 最初の連絡がつかない | かける時間帯と回数が合っていない | 高い |
| 問い合わせの物件が埋まっている | 掲載の更新が追いついていない | 高い |
| 代わりの物件を出せない | 条件の聞き取りが浅い | 高い |
| 来店の日程が合わない | 案内の枠が埋まっている | 中程度 |
| 予約したが来ない | 前日までの連絡がない | 高い |
落ちた件数を、誰も数えていない
反響の件数と成約の件数だけを見ていると、間で消えた件数が集計されません。段階ごとの件数を並べるだけで、議論の対象が変わります。この集計は、新しい仕組みを入れなくても始められることが多い部分です。
最初の連絡までの時間が、来店の決まりやすさを左右する
賃貸では、複数の会社に同時に問い合わせることが普通です。
最初に連絡した会社で来店の日程が決まると、他社への問い合わせはそこで止まります。
入居を探す人は、条件に合う物件を複数見つけて同時に問い合わせます。
同じ物件を複数の会社が扱っていることもあります。
最初に連絡が来た会社で来店の予定が決まれば、他社の連絡は不要になります。
繁忙期には、この競争がさらに激しくなります。
物件の動きが速く、数時間の差で状況が変わります。
時間帯で、つながりやすさが変わる
賃貸の反響で最初の連絡までの時間による違い
| 連絡までの時間 | 起きやすいこと | 対応の設計 |
|---|---|---|
| 数分以内 | 他社より先に日程を押さえられる | 自動の受付と即時の通知 |
| 数時間以内 | まだ比較の土俵に乗る | 当番の設定 |
| 翌営業日 | すでに他社で予約が入っている | 営業時間外の受け皿 |
| 数日後 | 探すこと自体が終わっている | 再接触の内容を変える |
| 連絡せず | 費用が完全に無駄になる | 未対応の可視化 |
営業時間外の受け皿を作る
問い合わせは夜間と休日に集中します。
翌営業日まで放置すると、そこで大半が失われます。
一次の受け答えだけでも営業時間外に動く仕組みがあると、歩留まりが変わります。
速さだけを追うと、内容が雑になる
速い返信でも、物件が埋まっていることだけを伝える内容では次につながりません。代わりの候補を添えられるかどうかで、来店の率が変わります。速さと内容の両方を、返信の型として用意します。
問い合わせのあった物件が埋まっているときに、何を返すか
代わりの候補を2件から3件添えます。
埋まっている事実だけを伝えると、そこで会話が終わり他社に移ります。
賃貸では、掲載の情報と実際の空室の状況にずれが生じます。
問い合わせのあった物件が既に埋まっていることは、日常的に発生します。
このときの返し方が、来店に至るかどうかを分けます。
返し方の違い
問い合わせの物件が埋まっているときの返し方
| 返し方 | 起きること | 来店への効き方 |
|---|---|---|
| 埋まっていることだけを伝える | 会話が終わる | ほぼつながらない |
| 代わりの候補を1件添える | 条件が合えば続く | 条件次第 |
| 代わりの候補を複数添える | 比較の会話が生まれる | つながりやすい |
| 条件を聞き直してから候補を出す | 的確な候補になる | 最もつながる |
| 来店して探すことを提案する | 店舗での対応になる | 条件が曖昧な場合に有効 |
掲載の更新の速さが、前提になる
埋まった物件を掲載したままにすると、表示の内容として問題になる場合があります。
更新の体制を持つことは、対応の質と表示の正確さの両方に関わります。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
代わりの候補を、すぐ出せる状態にする
問い合わせを受けてから候補を探すと、時間がかかります。条件ごとに候補を用意しておくと、返信が速くなります。この準備が、繁忙期の対応の差になります。
来店の予約から当日までに、何を渡すのか
当日に見る物件の情報と、持ってくるものの案内です。
予約から当日までの間に何も接触がないと、当日に来ない割合が上がります。
来店の予約が入っても、当日に来ないことがあります。
その間に他社で決まった、気が変わった、予定が入った。
予約から当日までの接触が、この割合を左右します。
渡すものと、その役割
来店の予約から当日までに渡すもの
| 渡すもの | 果たす役割 |
|---|---|
| 当日に見る物件の情報 | 来店の目的が具体化する |
| 持ってくるものの案内 | 当日の手続きが進む |
| 店舗までの経路 | 来店の障壁が下がる |
| 担当する人の紹介 | 誰に会うかが分かる |
| 前日の確認の連絡 | 予定として定着する |
前日の連絡が、来店率を変える
前日に一度連絡を入れるだけで、当日に来ない割合が下がります。
手間としては小さく、効果が確認しやすい部分です。
この作業を担当者の判断に任せず、手順として組み込みます。
当日の案内の準備を、前日までに終える
当日に候補を探し始めると、来店した人を待たせます。前日までに候補を用意し、当日は確認から始めます。準備の有無が、当日の成約率に出ます。
案内の枠を、どう割り当てるか
繁忙期には枠が成約の上限になるため、有効と判定した相談に優先して配ります。
先着順で埋めると、成約する見込みの高い相談を案内できなくなります。
案内には、担当者の時間と移動が必要です。
一日に対応できる件数には上限があります。
繁忙期には、この枠が成約の上限になります。
割り当ての方式
案内の枠の割り当て方を、項目ごとに見ていきます。
先着順で埋めるについては、利点は運用が簡単、弱点は見込みの高い相談を逃す。
有効と判定した順に配るについては、利点は成約率が上がる、弱点は判定の手間がかかる。
条件が具体的な順に配るについては、利点は案内が効率的、弱点は判定が主観になりやすい。
時間帯で分けるについては、利点は枠を有効に使える、弱点は希望に合わない場合がある。
担当を決めずに配るについては、利点は柔軟に対応できる、弱点は引き継ぎの手間が出る。
枠の充足率を、毎週見る
枠に余裕があるのに反響が足りないのか、反響はあるのに枠が足りないのか。
この区別で、打つべき手が正反対になります。
充足率を毎週見ると、費用の増減の判断ができます。
枠を増やす手段を、用意しておく
繁忙期に枠が足りない場合、増やす手段を事前に決めておきます。他の店舗からの応援、案内の時間の短縮、オンラインでの事前の確認。その場で考えると、間に合いません。
オーナーからの相談を、面談にどうつなぐか
入居を探す人と同じ対応では進みません。
所有の状況を聞き取り、訪問して建物を見る段階に持ち込むことが目標になります。
管理の受託につながる相談は、件数が少ない分だけ一件の重みが大きくなります。
入居を探す人と同じ窓口で同じ対応をすると、埋もれます。
面談までの段階
オーナーの相談を面談につなぐ段階を、項目ごとに見ていきます。
最初の連絡については、やることは所有の状況と困りごとを聞く、落ちる主な理由は一般的な案内で終わる。
情報の提供については、やることはその物件に関わる情報を出す、落ちる主な理由は一般論しか出せない。
訪問の提案については、やることは建物を見る理由を示す、落ちる主な理由は訪問の目的が不明確。
訪問の実施については、やることは状態を確認し提案の材料を得る、落ちる主な理由は日程の調整が長引く。
提案の提示については、やることは管理の内容と条件を示す、落ちる主な理由は他社との比較になる。
訪問の目的を、明確にする
建物を見せてほしいと伝えるだけでは、承諾が取りにくくなります。
見ることで何が分かるのかを示すと、承諾の理由ができます。
空室の原因の見立て、修繕の必要性、賃料の水準。
窓口を、分けて用意する
入居を探す人とオーナーでは、必要な情報も対応する人も違います。同じ窓口で受けると、対応の質が揃いません。オーナー向けの窓口を分け、担当を決めます。
来店したが決まらなかった人を、いつどう戻すか
決まらなかった理由を記録し、その理由が解消する時期に合わせて戻します。
賃貸では探し直しの周期が読めるため、戻す時期を設計できます。
来店して案内までしたのに決まらないことがあります。
条件に合う物件がなかった、他社で決めた、探すこと自体をやめた。
理由によって、戻すべき時期が違います。
理由ごとの戻す合図
決まらなかった人を戻す合図を、項目ごとに見ていきます。
条件に合う物件がなかったについては、戻す合図は条件に合う物件の登場、接触の内容は物件の個別の案内。
予算が合わなかったについては、戻す合図は条件を広げた物件の登場、接触の内容は価格帯の異なる案内。
他社で決めたについては、戻す合図は次の更新の時期、接触の内容は更新前の情報提供。
探すこと自体をやめたについては、戻す合図は状況の変化の時期、接触の内容は様子を尋ねる連絡。
審査が通らなかったについては、戻す合図は条件の異なる物件、接触の内容は扱える物件の案内。
更新の時期を、次の機会として使う
他社で決めた入居者も、数年後に更新か転居の判断をします。
その時期を記録しておき、手前で接触します。
賃貸では、この周期が読めることが強みになります。
戻した件数を、成果として数える
新規の反響だけを成果として数えると、戻す作業に人が動きません。過去の相談から戻った件数と、その成約を別に集計します。この数字が見えると、記録を残す動機が生まれます。
不動産会社の引き渡しを作り直す進め方
段階ごとの件数を出して、どこで落ちているかを特定するところから始めます。
最初の連絡の速さと、物件が埋まっていたときの返し方から手を付けます。
引き渡しの改善は、新しい道具を入れる前にできることが多く残っています。
現状の歩留まりを数字にするところが出発点です。
不動産会社の引き渡しを作り直す順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは反響から成約までの段階ごとの件数を出す、期間の目安は2週間。
2については、やることは最初の連絡までの時間を記録し始める、期間の目安は1週間。
3については、やることは営業時間外の受け皿を用意する、期間の目安は3週間。
4については、やることは物件が埋まっていたときの返信の型を作る、期間の目安は2週間。
5については、やることは案内の枠の充足率を毎週見る形にする、期間の目安は2週間。
6については、やることは決まらなかった理由の記録と戻す条件を決める、期間の目安は3週間。
型を作ると、店舗の差が縮まる
成果の良い店舗がやっていることを、文面と手順に落とします。
全店舗が同じ型から始めることで、平均が上がります。
型は固定するものではなく、繁忙期のあとに更新します。
引き渡しで見る数字
数字は説明のための仮の値です。
月に600件の反響があり、連絡がついたのが360件、来店が180件だとします。
連絡がつく割合を6割から7割に上げるだけで、来店は30件増えます。
不動産会社の引き渡しで見る数字を、項目ごとに見ていきます。
最初の連絡までの平均時間については、見る頻度は毎週、判断の目安は数時間以内に収まっているか。
連絡がついた割合については、見る頻度は毎週、判断の目安は入口ごとに分けて見る。
来店に至った割合については、見る頻度は毎週、判断の目安は返信の内容が効いているか。
予約から実際に来た割合については、見る頻度は毎週、判断の目安は前日の連絡が機能しているか。
案内の枠の充足率については、見る頻度は毎週、判断の目安は枠が上限になっていないか。
繁忙期は、週次で回す
繁忙期には、月次の振り返りでは間に合いません。
週次で数字を見て、その週のうちに手を打ちます。
閑散期には月次に戻し、設計の見直しに時間を使います。
不動産会社の反響から来店までの設計で迷う場合は、無料相談で現状の流れを一緒に整理するところから始められます。対応の体制ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
反響は多いのに来店が増えません
連絡がつかないまま終わる件数と、問い合わせのあった物件が既に埋まっていた件数が大半を占めます。段階ごとの件数を並べるだけで、どこで消えているかが見えます。
問い合わせのあった物件が埋まっているとき、どう返しますか
埋まっている事実だけを伝えると会話が終わり他社に移ります。代わりの候補を複数添え、条件を聞き直してから出す形にしてください。条件ごとに候補を用意しておくと返信が速くなります。
来店の予約をしても当日に来ません
予約から当日までに接触がないと来ない割合が上がります。当日に見る物件の情報、持ってくるものの案内、前日の確認の連絡を手順として組み込んでください。
繁忙期に案内の枠が足りません
枠が成約の上限になるため、先着順で埋めると見込みの高い相談を逃します。有効と判定した相談に優先して配り、枠を増やす手段を事前に決めておいてください。
オーナーからの相談も同じ窓口で受けてよいですか
必要な情報も対応する人も違うため、同じ窓口では対応の質が揃いません。窓口を分けて担当を決め、建物を見ることで何が分かるのかを示して訪問につなげてください。
まとめ
- 連絡がつかないまま終わる件数と、問い合わせのあった物件が埋まっていた件数が大半を占めます。どちらも広告の改善ではなく、対応の設計で埋められます
- 賃貸では、複数の会社に同時に問い合わせることが普通です。最初に連絡した会社で来店の日程が決まると、他社への問い合わせはそこで止まります
- 代わりの候補を2件から3件添えます。埋まっている事実だけを伝えると、そこで会話が終わり他社に移ります
- 当日に見る物件の情報と、持ってくるものの案内です。予約から当日までの間に何も接触がないと、当日に来ない割合が上がります
- 繁忙期には枠が成約の上限になるため、有効と判定した相談に優先して配ります。先着順で埋めると、成約する見込みの高い相談を案内できなくなります
- 入居を探す人と同じ対応では進みません。所有の状況を聞き取り、訪問して建物を見る段階に持ち込むことが目標になります
- 決まらなかった理由を記録し、その理由が解消する時期に合わせて戻します。賃貸では探し直しの周期が読めるため、戻す時期を設計できます
- 段階ごとの件数を出して、どこで落ちているかを特定するところから始めます。最初の連絡の速さと、物件が埋まっていたときの返し方から手を付けます