
繁忙期に対応しきれない量が集まり、成約する相談まで取りこぼします。
件数は過去最高なのに成約が横ばいという状態は、質を定義していない会社で必ず起きます。
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目次
目次
- 不動産会社で、反響の件数だけを追うと何が起きるか
- 件数が増えると、対応の質が落ちる
- 入居を探す人の反響で、質を分ける条件は何か
- 時期と条件で分ける
- オーナーからの相談で、質を分ける条件は何か
- オーナーの状況で分ける
- 賃貸の反響で、質の情報をどこで取るのか
- 情報を取る場所
- 入口ごとに、集まる層がどう違うか
- 入口ごとの性質
- 条件が合わない相談を、切るのか残すのか
- 案内の対象と、接点の維持を分ける
- 質の定義を店舗と合意するときに、どこで詰まるか
- 詰まりやすい論点
- 不動産会社のリードの定義を作り直す進め方
- 遡れない場合は、そこから作る
- よくある質問
- まとめ
繁忙期に対応しきれない量が集まり、成約する相談まで取りこぼします。
件数は過去最高なのに成約が横ばいという状態は、質を定義していない会社で必ず起きます。
不動産会社で、反響の件数だけを追うと何が起きるか
繁忙期に対応しきれない量が集まり、成約する相談まで取りこぼします。
件数は過去最高なのに成約が横ばいという状態は、質を定義していない会社で必ず起きます。
賃貸の分野では、年度の切り替わりに向けて反響が集中します。
この時期に件数の目標を置くと、集まりすぎた反響を処理しきれなくなります。
一件あたりの対応が薄くなり、本来なら成約した相談まで落とします。
さらに、反響の中には成約に至らない層が一定の割合で含まれます。
条件に合う物件がない、予算が合わない、入居の審査が通らない。
これらを見分けずに同じ列で扱うと、対応の時間が均等に配分されます。
件数が増えると、対応の質が落ちる
賃貸の反響では、連絡がついてから来店までの時間が短いことが求められます。
件数が増えて一件の対応時間が削られると、最も効く部分が弱くなります。
件数の増加が、成約の減少につながる構造があります。
不動産会社で件数だけを追ったときの副作用
| 起きること | 直接の原因 | 現れ方 |
|---|---|---|
| 反響は増えるが来店が増えない | 処理しきれない量が集まる | 歩留まりの低下 |
| 一次対応が遅れる | 件数に対して人手が足りない | 取れていた相談を落とす |
| 案内の枠が無駄に埋まる | 成約しない層に時間を使う | 成約する層を案内できない |
| 店舗が反響を信用しなくなる | 外れが続く | 対応の優先度が下がる |
| 獲得単価が下がって見える | 件数で割っているため | 採算の判断を誤る |
質を定義しないと、絞る判断もできない
反響を減らすという提案は、単独では通りません。どの反響が要らないのかを示せて初めて、絞る判断ができます。繁忙期に処理できる量を決めるためにも、質の定義が前提になります。
入居を探す人の反響で、質を分ける条件は何か
入居の時期の具体性と、予算と条件の現実性です。
審査が通るかどうかは自社では動かせないため、早い段階で見立てを持つことが要ります。
入居を探す人の反響は、探し始めの段階から契約の直前まで幅があります。
来月までに決めたい人と、半年先を漠然と考えている人を同じ扱いにはできません。
時期と条件で分ける
いつまでに入居したいか、予算はいくらか、譲れない条件は何か。
この3つは、最初の連絡で確認できます。
確認しないまま来店の日程だけを詰めると、当日に条件が合わないことが分かります。
入居を探す人の反響で確認する条件
| 条件 | 確認する内容 | 判定への効き方 |
|---|---|---|
| 入居の時期 | いつまでに住みたいか | 最も強く効く |
| 予算の幅 | 家賃の上限と初期費用の準備 | 現実性の判断 |
| 譲れない条件 | 地域と間取りと設備 | 物件があるかどうか |
| 勤務先や在籍の状況 | 審査に関わる | 見立てが必要になる |
| 同居する人 | 人数と関係 | 扱える物件が変わる |
審査の見立てを、早い段階で持つ
入居の審査は、自社では動かせない関門です。
通らない見込みの相談に案内の枠を使うと、繁忙期の損失が大きくなります。
確認の仕方には配慮が要りますが、見立てを持たずに進めると双方の時間が失われます。
条件が合わない相談を、外れとは呼ばない
条件を調整すれば成立する相談があります。いま有効でないことと、価値がないことは別です。判定は、いま案内するかどうかの振り分けとして使います。
オーナーからの相談で、質を分ける条件は何か
所有している物件の規模と、いまの管理の状況です。
すでに他社が管理している物件と、これから賃貸に出す物件では、相談の性質がまったく違います。
管理の受託につながる相談は、件数としては少数です。
しかし一件あたりの価値は、仲介の一件より大きくなります。
入居を探す人の反響と同じ扱いにしてはいけません。
オーナーの状況で分ける
オーナーからの相談で確認する条件
| 条件 | 確認する内容 | 判定への効き方 |
|---|---|---|
| 所有している戸数 | 一戸か複数か | 受託の規模が変わる |
| いまの管理の状況 | 自主管理か他社に委託か | 切り替えの難易度 |
| 空室の状況 | 埋まっているか空いているか | 相談の切実さ |
| 建物の状態 | 築年数と修繕の状況 | 受託後の負担 |
| 相談のきっかけ | 何に困っているか | 提案の組み立て |
自主管理のオーナーは、最も受託しやすい
自分で管理している所有者は、手間や空室に困っていることが多くなります。
他社との契約がないため、切り替えの障壁もありません。
この層に届く接点を持つことが、管理の受託の中心になります。
相談の件数を、仲介と分けて数える
オーナーからの相談を、入居を探す人の反響と合算すると埋もれます。件数が少ないため、合計の中では変化が見えません。別の数字として管理し、専用の目標を置きます。
賃貸の反響で、質の情報をどこで取るのか
入力の項目を増やさず、最初の連絡と来店時の聞き取りで取ります。
賃貸の反響は入力の手間に敏感で、項目を増やすと他社に流れます。
質の判定には情報が要ります。
しかし、問い合わせの入力欄を増やすと離脱が増えます。
賃貸では複数の会社に同時に問い合わせることが普通のため、入力の手間が決定的に効きます。
情報を取る場所
不動産会社で質の情報を取る場所
| 情報 | 取る場所 | 注意すること |
|---|---|---|
| 連絡先と物件の希望 | 入力の時点 | ここを増やすと離脱する |
| 入居の時期と予算 | 最初の連絡 | 会話で聞き取る |
| 譲れない条件 | 最初の連絡 | 優先順位も聞く |
| 審査に関わる状況 | 来店時 | 配慮して尋ねる |
| オーナーの所有の状況 | 最初の連絡 | 件数が少ないので丁寧に |
記録が残らないと、質の議論ができない
聞き取った内容が担当者の手元にしか残らないと、全体の傾向が分かりません。
どの入口から来た人がどの条件だったかを集計できて初めて、集客の側で改善できます。
記録の項目を先に決め、入力の負担を軽くします。
扱いに配慮が要る情報がある
勤務先や在籍の状況、同居する人の関係。これらは業務に必要ですが、扱いには配慮が要ります。どこまで記録し誰が見られるかを決め、取得と利用の考え方は掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
入口ごとに、集まる層がどう違うか
外部の媒体、自社サイト、来店、紹介で、集まる層がはっきり分かれます。
同じ質の基準で比較すると、入口の役割を読み違えます。
反響の入口には、それぞれ固有の性質があります。
どれが良い悪いではなく、役割が違うと捉えます。
入口ごとの性質
不動産会社の入口ごとの反響の性質を、項目ごとに見ていきます。
外部の物件の媒体については、集まりやすい層は条件が具体的な入居希望者、対応で効くことは連絡の速さと在庫。
自社サイトの問い合わせについては、集まりやすい層は会社を選んで来た層、対応で効くことは情報の充実。
店舗への直接の来店については、集まりやすい層はその場で決めたい層、対応で効くことは接客の即応。
社名での検索については、集まりやすい層は評判を確かめた層、対応で効くことは実績と体制の見せ方。
紹介と既存の入居者については、集まりやすい層は関係がある層、対応で効くことは接点の維持。
オーナー向けの経路については、集まりやすい層は所有している層、対応で効くことは提案の内容。
入口ごとに、目標の置き方を変える
外部の媒体では、連絡がついた割合と来店の割合を追います。
自社サイトでは、有効と判定された割合を追います。
オーナー向けの経路では、面談に至った件数を追います。
入口の構成比を、定期的に確認する
外部の媒体の比率が上がり続けている場合、条件が変わったときの影響が大きくなります。自社の経路がどれだけ育っているかを、四半期ごとに確認します。質の議論は、この構成比とあわせて見ると意味が出ます。
条件が合わない相談を、切るのか残すのか
残しますが、案内の対象からは外します。
賃貸は時期が来れば動く相談が多く、切ると次の機会に他社へ行きます。
いま案内できない相談を、店舗が追い続けると繁忙期の対応が崩れます。
一方で完全に切ると、時期が来たときに他社に行きます。
この2つを両立させる置き場所が必要です。
案内の対象と、接点の維持を分ける
店舗が時間を使う対象と、情報を送り続ける対象を分けます。
情報の送付は自動化できるため、件数が増えても負担になりません。
条件が変わった合図が出たときに、店舗へ渡します。
不動産会社で条件が合わない相談の扱い方を、項目ごとに見ていきます。
入居の時期が先については、扱いは情報の送付を続ける、戻す合図は時期の接近や再問い合わせ。
予算と条件が合わないについては、扱いは条件に近い物件を知らせる、戻す合図は条件の見直し。
希望の地域に物件がないについては、扱いは空きが出たら知らせる、戻す合図は条件に合う物件の登場。
審査の見込みが立たないについては、扱いは条件の異なる物件を知らせる、戻す合図は状況の変化。
オーナーで他社と契約中については、扱いは定期的に情報を送る、戻す合図は契約の更新の時期。
戻す合図を、仕組みとして持つ
担当者の記憶に頼ると、必ず抜けます。
何が起きたら店舗に戻すかを条件として書き、該当したら通知が出る形にします。
この設計があると、過去の相談が資産になります。
繁忙期の直前に、過去の相談を戻す
前年に条件が合わなかった相談は、翌年の同じ時期に動くことがあります。繁忙期の手前でまとめて接触すると、費用をかけずに反響が立ちます。この作業を年次の予定に組み込みます。
質の定義を店舗と合意するときに、どこで詰まるか
店舗が欲しいのは、すぐ来店して決める人だけだからです。
定義を厳しくすると繁忙期以外に件数が足りず、緩めると繁忙期の対応が崩れます。
質の定義の合意は、数字の話ではなく責任の話です。
定義を決めるだけでは、運用が始まると必ずずれます。
詰まりやすい論点
店舗との合意で詰まりやすい論点を、項目ごとに見ていきます。
有効の基準については、本部側の主張は広めに取りたい、店舗側の主張は狭くしたい、解き方は判定の主体を店舗に置く。
判定の時点については、本部側の主張は獲得の時点で決めたい、店舗側の主張は接触してから決めたい、解き方は接触後の判定を正とする。
繁忙期の扱いについては、本部側の主張は通年で同じ基準にしたい、店舗側の主張は繁忙期は厳しくしたい、解き方は時期で基準を分ける。
対応しなかった相談については、本部側の主張は対応漏れとして数える、店舗側の主張は有効でないから外した、解き方は理由の記録を必須にする。
繁忙期と閑散期で、基準を分ける
繁忙期には案内の枠が足りないため、絞る必要があります。
閑散期には枠が余るため、広く受けたほうが成約が増えます。
同じ基準を通年で使うのではなく、時期で分けます。
判定は店舗が行い、理由を残す
有効か否かの判定を店舗が行うと、定義への納得が生まれます。ただし、有効でないと判定した理由を必ず記録します。この記録が集まると、どの入口のどの訴求が外れを生んでいるかが分かります。
不動産会社のリードの定義を作り直す進め方
過去の成約から遡り、どの条件を満たしていた相談が成約したかを調べます。
定義は議論で決めるものではなく、実績から取り出すものです。
定義づくりを会議室で始めると、それぞれの経験談の突き合わせになります。
過去の実績を並べると、議論の余地が減ります。
不動産会社のリードの定義を作り直す順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは過去12か月の成約を、獲得時の情報まで遡る、期間の目安は3週間。
2については、やることは成約した相談に共通する条件を抽出する、期間の目安は2週間。
3については、やることは入居希望者とオーナーで、別々に条件を整理する、期間の目安は1週間。
4については、やることは繁忙期と閑散期で基準を分けて決める、期間の目安は2週間。
5については、やることは店舗と定義をすり合わせ、判定の主体を決める、期間の目安は3週間。
6については、やることは条件が合わない相談の置き場所を作る、期間の目安は2週間。
遡れない場合は、そこから作る
獲得時の情報が残っていない場合、この作業は成立しません。
その場合は、今から記録を取り始めて数か月後に分析します。
記録が取れていないという事実の確認も、この作業の成果です。
質を測る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
反響が月に600件、来店が180件、成約が60件なら、反響から成約までは10%です。
入口ごとにこの割合を出すと、件数の多い入口が必ずしも貢献していないことが見えます。
不動産会社のリードの質を測る数字を、項目ごとに見ていきます。
有効と判定された割合については、見る頻度は毎月、判断の目安は入口ごとに分けて見る。
有効でないと判定された理由の内訳については、見る頻度は毎月、判断の目安は訴求の見直しの材料。
反響から来店までの割合については、見る頻度は毎月、判断の目安は一次対応が機能しているか。
案内から成約までの割合については、見る頻度は毎月、判断の目安は枠が有効に使われているか。
オーナーからの相談の件数については、見る頻度は毎月、判断の目安は仲介とは別に数える。
件数の目標を、有効の件数で置き直す
定義が定まったら、目標を総件数から有効件数に置き換えます。
総件数の目標が残っていると、現場は件数を取りに行きます。
目標の置き換えまでやって、定義の作業が完了します。
不動産会社の反響の質の定義で判断に迷う場合は、無料相談で現状の数字を一緒に整理するところから始められます。集客の入口ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
繁忙期に反響が集中して対応しきれません
件数の目標を置いたまま繁忙期を迎えると、集まりすぎた反響を処理しきれず本来なら成約した相談まで落とします。処理できる量を決めるためにも、先に質を定義してください。
入居を探す人の反響で何を確認しますか
入居の時期の具体性、予算の幅、譲れない条件です。加えて審査の見立てを早い段階で持ってください。通らない見込みの相談に案内の枠を使うと、繁忙期の損失が大きくなります。
オーナーからの相談も同じ基準で扱ってよいですか
件数は少ないものの一件あたりの価値が大きいため、仲介の反響と合算すると埋もれます。所有している戸数といまの管理の状況で分け、別の数字として管理してください。
問い合わせの入力欄で情報を取ってよいですか
賃貸では複数の会社に同時に問い合わせるため、入力の手間が決定的に効きます。入力は最小限にとどめ、それ以外は最初の連絡と来店時の聞き取りで取って記録してください。
質の基準は通年で同じにすべきですか
繁忙期は案内の枠が足りないため絞る必要があり、閑散期は枠が余るため広く受けたほうが成約が増えます。時期で基準を分けてください。判定は店舗が行い、理由を記録します。
まとめ
- 繁忙期に対応しきれない量が集まり、成約する相談まで取りこぼします。件数は過去最高なのに成約が横ばいという状態は、質を定義していない会社で必ず起きます
- 入居の時期の具体性と、予算と条件の現実性です。審査が通るかどうかは自社では動かせないため、早い段階で見立てを持つことが要ります
- 所有している物件の規模と、いまの管理の状況です。すでに他社が管理している物件と、これから賃貸に出す物件では、相談の性質がまったく違います
- 入力の項目を増やさず、最初の連絡と来店時の聞き取りで取ります。賃貸の反響は入力の手間に敏感で、項目を増やすと他社に流れます
- 外部の媒体、自社サイト、来店、紹介で、集まる層がはっきり分かれます。同じ質の基準で比較すると、入口の役割を読み違えます
- 残しますが、案内の対象からは外します。賃貸は時期が来れば動く相談が多く、切ると次の機会に他社へ行きます
- 店舗が欲しいのは、すぐ来店して決める人だけだからです。定義を厳しくすると繁忙期以外に件数が足りず、緩めると繁忙期の対応が崩れます
- 過去の成約から遡り、どの条件を満たしていた相談が成約したかを調べます。定義は議論で決めるものではなく、実績から取り出すものです