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そこに掲載していないと存在しないのと同じになるため、費用が上がっても離脱の判断ができません。
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目次
目次
- 不動産売買の集客が、外部の媒体に集中していく理由
- 依存が深まると、何が起きるか
- 外部への依存の度合いを、どう測るのか
- 測る数字
- 仲介のチャネルを、役割で分けて持つ
- 役割ごとの位置づけ
- 自社に積み上がる経路を、何で作るか
- 売却を考える人が探しているもの
- 地域の中の接点を、どう扱うか
- 地域の接点の種類
- 売買のチャネルごとに、評価の仕方を変える
- 評価の軸を分ける
- 売買の配分を移すときに、どう進めるか
- 移す順番
- 不動産売買のチャネル配分を組み直す手順
- 集計ができない入口がある場合
- よくある質問
- まとめ
買い手も売り手も、まず大きな情報の集積地から探し始めるからです。
そこに掲載していないと存在しないのと同じになるため、費用が上がっても離脱の判断ができません。
不動産売買の集客が、外部の媒体に集中していく理由
買い手も売り手も、まず大きな情報の集積地から探し始めるからです。
そこに掲載していないと存在しないのと同じになるため、費用が上がっても離脱の判断ができません。
住まいを買いたい人は、物件を横断して探せる場所から検索を始めます。
売りたい人も、複数社にまとめて査定を依頼できる場所を使います。
どちらも、個別の会社のサイトより先に外部の集積地を訪れます。
この構造では、掲載していない会社は候補にすら入りません。
掲載をやめるという判断が実質的に取れないため、条件の交渉力が弱くなります。
費用が上がっても払い続けることになり、依存が深まります。
依存が深まると、何が起きるか
外部の媒体の表示の仕様が変わると、自社の反響が一夜で変わります。
掲載の順位を上げるための追加の費用が発生します。
そして同じ物件を扱う同業と、同じ場所で並ぶことになります。
不動産売買で外部の媒体に集中していく経路
| 段階 | 起きること | 結果 |
|---|---|---|
| 掲載を始める | 反響が安定して取れる | 他の経路を試す動機が薄れる |
| 反響が増える | 営業の対応がそこに最適化する | 他の経路の対応が弱くなる |
| 費用が上がる | やめられないため払い続ける | 交渉の余地がなくなる |
| 仕様が変わる | 反響が急に変動する | 自社で制御できない |
| 同業が並ぶ | 条件での比較になる | 単価の競争に入る |
依存そのものが悪いわけではない
外部の媒体は、効率のよい経路です。問題は、そこしか持っていない状態です。併用しながら、他の経路を育てるという形が現実的な目標になります。
外部への依存の度合いを、どう測るのか
反響件数の比率だけでなく、成約に至った件数の比率で測ります。
件数の比率が高くても、成約への寄与が小さければ依存の実態は違います。
依存の度合いを測るとき、反響の件数の比率だけを見ることが多くあります。
しかし、外部の媒体から来る反響と自社の経路から来る反響では、成約までの歩留まりが違います。
件数と成約の両方で比率を出すと、実態が見えます。
測る数字
外部への依存の度合いを測る数字
| 数字 | 測り方 | 読み方 |
|---|---|---|
| 反響件数の比率 | 外部の媒体からの件数を全体で割る | 入口の偏り |
| 成約件数の比率 | 外部の媒体由来の成約を全体で割る | 収益の偏り |
| 手数料の比率 | 外部の媒体由来の手数料を全体で割る | 経営への影響の大きさ |
| 掲載費が費用に占める割合 | 掲載費を集客費全体で割る | 固定費の重さ |
| 掲載を止めた場合の想定減 | 仮に止めたときの成約の減少 | 事業の耐性 |
止めたときに何が起きるかを、一度試算する
実際に止める必要はありません。
止めたらどれだけ減るのかを一度計算すると、依存の重さが数字になります。
この試算があると、経営との議論が具体的になります。
依存の比率に、目標値を置く
比率を下げることを目標にすると、外部の媒体の件数を減らす動きになりかねません。そうではなく、自社の経路からの成約件数に目標を置きます。外部を減らすのではなく、自社を増やす形にします。
仲介のチャネルを、役割で分けて持つ
すぐに反響が立つ経路と、時間をかけて積み上がる経路を分けて持ちます。
同じ指標で比較すると、積み上がる経路が必ず不利になり、切られます。
チャネルには、性質の違う2種類があります。
費用を払えばその月に反響が立つものと、続けることで数か月後に効いてくるものです。
この2つを同じ獲得単価で比べると、後者は常に劣って見えます。
役割ごとの位置づけ
不動産売買のチャネルの役割の分け方
| 役割 | 該当する経路 | 評価の時期 |
|---|---|---|
| 今月の反響を作る | 物件情報の媒体、運用型の広告 | 当月 |
| 数か月後の反響を作る | 検索からの流入、社名での検索 | 四半期以降 |
| 売りの在庫を作る | 査定の依頼を集める経路 | 数か月後 |
| 費用が積み上がらない | 紹介、過去の顧客からの再相談 | 年単位 |
| 地域での認知を作る | 店舗、看板、地域の接点 | 年単位 |
配分の比率を、役割で決める
すべてを今月の反響に使うと、来期が細ります。
役割ごとに配分の比率を決め、その枠の中で調整します。
比率は毎月動かさず、四半期で見直します。
新しい経路の枠を、固定で持つ
試していない経路を検証する枠を、小さくても固定で確保します。余った予算で試すという形にすると、余りが出ないため永久に試せません。金額は小さくてよく、続けることに意味があります。
自社に積み上がる経路を、何で作るか
売却を考えている人が知りたい情報と、地域の相場に関する情報です。
物件そのものの情報は外部の媒体に勝てませんが、判断のための情報は自社で作れます。
外部の媒体と同じ土俵で戦うことはできません。
掲載されている物件の数でも、訪問者の数でも勝てません。
勝てる場所は、物件そのものではなく、判断のための情報です。
売却を考える人が探しているもの
いくらで売れるのか、いつ売るのがよいのか、費用はいくらかかるのか、何から始めるのか。
これらは物件の一覧では答えられません。
自社で作れる情報であり、しかも売却の相談に直結します。
自社に積み上がる経路の作り方
| 内容 | 答える問い | つながる相談 |
|---|---|---|
| 売却の手順と期間 | 何から始めて、どれくらいかかるのか | 売却の相談 |
| 費用と手取りの考え方 | いくら手元に残るのか | 売却の相談 |
| 地域ごとの相場の状況 | この地域はいくらくらいか | 査定の依頼 |
| 住み替えの進め方 | 売りと買いをどう順番に進めるか | 両方の相談 |
| 相続した物件の扱い | 何から手をつけるのか | 売却の相談 |
地域を絞ることが、差になる
全国の相場の情報は、大手が既に作っています。
自社の商圏に絞った情報なら、扱っている実績の厚みで差が出ます。
広く薄く作るより、狭く深く作るほうが結果が出ます。
表示に注意が要る領域がある
価格の見通しや費用に関する記述には、注意が必要な部分があります。断定的な表現を避け、判断の材料として提示します。掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
地域の中の接点を、どう扱うか
費用の効率では測れませんが、売却の相談の入口として機能します。
売却は住んでいる人からしか生まれないため、地域に根ざした接点が効きます。
売買仲介では、店舗や看板といった地域の接点が残っています。
費用の効率だけで見ると、切りたくなる対象です。
しかし、売却の相談という最も重要な入口では、地域の接点が働きます。
地域の接点の種類
地域の中の接点の種類を、項目ごとに見ていきます。
店舗の立地と外観については、効き方は通行する人の目に入る、測りにくさは効果を分離しにくい。
配布する印刷物については、効き方は売却を考え始めた人に届く、測りにくさは反応の追跡が難しい。
地域の催しへの関与については、効き方は会社の名前が知られる、測りにくさは時間がかかる。
過去の顧客との関係については、効き方は紹介につながる、測りにくさは記録がないと見えない。
地域の事業者との関係については、効き方は相談の紹介が生まれる、測りにくさは属人的になりやすい。
測れないものを、どう扱うか
効果が測れないという理由で切ると、あとから戻すのに時間がかかります。
社名での検索の件数や、入口が不明な相談の件数を代わりの指標にします。
完全に測れなくても、動きの方向は見えます。
地域の接点と、検索の経路をつなぐ
印刷物を見た人が、社名で検索して自社のサイトに来ることがあります。この動きを追えるようにしておくと、地域の接点の効果が部分的に見えます。両方を切り離して評価すると、どちらの効果も過小に見えます。
売買のチャネルごとに、評価の仕方を変える
獲得単価で揃えて比較すると、判断を誤ります。
売りの在庫を作る経路は数か月後の成約で評価し、地域の接点は年単位で評価します。
すべてのチャネルを獲得単価で並べた表は、比較しやすく見えます。
しかし、性質の違うものを同じ数字で並べているため、判断の材料になりません。
評価の軸を分ける
チャネルごとの評価の仕方の違いを、項目ごとに見ていきます。
物件情報の媒体については、評価の軸は内見に至った件数と成約、評価の時期は月次。
運用型の広告については、評価の軸は有効な反響の件数と単価、評価の時期は月次。
査定の依頼を集める経路については、評価の軸は媒介契約の件数、評価の時期は数か月後。
検索からの流入については、評価の軸は相談の件数と社名での検索の増減、評価の時期は四半期。
地域の接点については、評価の軸は入口が不明な相談と紹介の件数、評価の時期は年次。
最後に触れた経路だけで評価しない
売却を考えた人が、地域の印刷物を見て、検索で会社を調べ、外部の媒体から問い合わせることがあります。
最後に触れた経路だけを評価すると、外部の媒体の貢献だけが残ります。
初回の接触と最後の接触の両方を記録する形にします。
評価の形を、期の途中で変えない
評価の軸を変えると、過去との比較ができなくなります。期の初めに決めた形を、その期は維持します。変える場合は、過去の数字も新しい軸で集計し直します。
売買の配分を移すときに、どう進めるか
一度に移さず、四半期ごとに小さく動かします。
外部の媒体を急に減らすと、反響が落ちた分を自社の経路が埋められず、成約が落ちます。
依存から抜ける判断をしたあと、配分を一気に移す会社があります。
しかし自社の経路は、費用を移した月から反響を生むわけではありません。
数か月の空白が生まれ、その間の成約が落ちます。
移す順番
配分を移すときの進め方を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは自社の経路を作り始める、期間の目安は3か月。
2については、やることは最初の反響が立つのを確認する、期間の目安は3か月。
3については、やることは外部の媒体の枠を一部だけ減らす、期間の目安は1四半期。
4については、やることは減らした影響を確認する、期間の目安は1四半期。
5については、やることは問題がなければさらに移す、期間の目安は継続。
減らす対象を、成約への寄与で選ぶ
外部の媒体の中にも、成約につながる枠とつながらない枠があります。
枠ごとの成約への寄与を記録し、寄与の低い枠から減らします。
一律に減らすと、効いている部分まで削ります。
戻せる形で進める
減らしたあとで成約が落ちた場合、戻す判断ができる形にしておきます。年間の契約で縛られていると、戻せません。契約の期間と解約の条件を、移す前に確認します。
不動産売買のチャネル配分を組み直す手順
入口ごとの成約と手数料を集計するところから始めます。
反響件数だけで配分を決めると、件数は多いが成約しない経路に費用が残ります。
配分の組み直しは、集計から始まります。
入口ごとに成約まで追えていない状態では、どの判断も根拠を持てません。
不動産売買のチャネル配分を組み直す順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは入口ごとに反響と成約と手数料を集計する、期間の目安は3週間。
2については、やることは外部への依存の比率を出す、期間の目安は1週間。
3については、やることはチャネルを役割で分類し、配分の比率を決める、期間の目安は2週間。
4については、やることは自社に積み上がる経路の内容を決める、期間の目安は3週間。
5については、やることは新しい経路を試す枠を固定で確保する、期間の目安は1週間。
6については、やることは四半期ごとに配分を見直す仕組みを作る、期間の目安は継続。
集計ができない入口がある場合
紹介や地域の接点は、正確に集計できません。
入口が不明な相談として一つの枠にまとめ、その件数の増減を見ます。
不明な件数が増えているなら、測れない経路が育っています。
チャネルの健全性を見る数字
数字は説明のための仮の値です。
成約の8割が外部の媒体由来なら、依存の比率は8割です。
自社の経路からの成約を年間で2割から3割に上げることを目標に置く、という形で設定します。
不動産売買のチャネルの健全性を見る数字を、項目ごとに見ていきます。
外部の媒体由来の成約の比率については、見る頻度は四半期、判断の目安は依存の重さ。
自社の経路からの相談件数については、見る頻度は毎月、判断の目安は育っているか。
社名での検索の件数については、見る頻度は毎月、判断の目安は認知の変化。
入口が不明な相談の件数については、見る頻度は四半期、判断の目安は測れない経路の動き。
新しい経路の検証の件数については、見る頻度は四半期、判断の目安は試す枠が使われているか。
目標は、外部を減らすことではない
外部の媒体は効率のよい経路であり、使い続けてよいものです。
目標は、そこしか持っていない状態から抜けることです。
自社の経路の絶対値を増やす形で目標を置きます。
不動産売買の集客の経路の偏りで迷う場合は、無料相談で現状の配分を一緒に整理するところから始められます。入口の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
物件情報の媒体への掲載はやめられますか
買い手も売り手もまず外部の集積地から探すため、掲載していないと候補に入りません。やめる前提ではなく、併用しながら他の経路を育てるという形が現実的です。
依存の度合いはどう測りますか
反響件数の比率だけでなく、成約件数と手数料の比率で測ってください。件数の比率が高くても成約への寄与が小さければ実態は違います。止めた場合の想定減を一度試算すると議論が具体的になります。
自社で作れる経路は何ですか
売却を考えている人が知りたい情報と、商圏に絞った相場の情報です。物件そのものの情報では外部の媒体に勝てませんが、判断のための情報は自社で作れます。
外部の媒体の費用をいつ減らせばよいですか
自社の経路から実際に反響が立つのを確認してからです。一気に移すと空白の数か月が生まれ、その間の成約が落ちます。四半期ごとに小さく動かし、戻せる契約の形にしておきます。
地域の看板や印刷物は費用の効率が悪いのでやめるべきですか
売却の相談は住んでいる人からしか生まれないため、地域の接点が効きます。効果が測りにくい場合は、社名での検索の件数や入口が不明な相談の件数を代わりの指標にしてください。
まとめ
- 買い手も売り手も、まず大きな情報の集積地から探し始めるからです。そこに掲載していないと存在しないのと同じになるため、費用が上がっても離脱の判断ができません
- 反響件数の比率だけでなく、成約に至った件数の比率で測ります。件数の比率が高くても、成約への寄与が小さければ依存の実態は違います
- すぐに反響が立つ経路と、時間をかけて積み上がる経路を分けて持ちます。同じ指標で比較すると、積み上がる経路が必ず不利になり、切られます
- 売却を考えている人が知りたい情報と、地域の相場に関する情報です。物件そのものの情報は外部の媒体に勝てませんが、判断のための情報は自社で作れます
- 費用の効率では測れませんが、売却の相談の入口として機能します。売却は住んでいる人からしか生まれないため、地域に根ざした接点が効きます
- 獲得単価で揃えて比較すると、判断を誤ります。売りの在庫を作る経路は数か月後の成約で評価し、地域の接点は年単位で評価します
- 一度に移さず、四半期ごとに小さく動かします。外部の媒体を急に減らすと、反響が落ちた分を自社の経路が埋められず、成約が落ちます
- 入口ごとの成約と手数料を集計するところから始めます。反響件数だけで配分を決めると、件数は多いが成約しない経路に費用が残ります