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ECサイトのマーケと営業の連携|対立が起きる理由と解き方

外注・パートナー選び公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約14分
ECサイトのマーケと営業の連携|対立が起きる理由と解き方

売れなかった責任の所在が、需要側にも供給側にも置けるからです。
広告が足りなかったのか、商品と在庫が合っていなかったのかを切り分ける材料がありません。

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この記事を書いた人TimeValue株式会社 編集部Meta・Google・YouTube・TikTokの広告運用と、クリエイティブ制作、LP改善、データ分析、マーケティング業務のAI導入までを支援しています。
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売れなかった責任の所在が、需要側にも供給側にも置けるからです。
広告が足りなかったのか、商品と在庫が合っていなかったのかを切り分ける材料がありません。

ECサイトで、マーケティングと商品部の対立はどこから始まるのか

売れなかった責任の所在が、需要側にも供給側にも置けるからです。
広告が足りなかったのか、商品と在庫が合っていなかったのかを切り分ける材料がありません。

ECサイトで、マーケティングと商品部の対立はどこから始まるのか

ECの売上は、商品と在庫と広告のどれが欠けても立ちません。
そのため、未達のときに原因を一方に帰属させられません。

商品部から見ると、広告の投下が足りなかったように見えます。
マーケティングから見ると、売れる商品が用意されなかったように見えます。

どちらの見方にも根拠があり、決着しません。
決着しないまま次の期の仕入れと予算が決まっていきます。

対立が長引く原因は、感情ではなく記録の不足です。
商品ごとに、どれだけの広告費が入ったかが残っていない会社が多くあります。

記録がないと、売れたのか売ったのかを区別できません。
広告を当てずに売れた商品と、広告で押し込んだ商品が同じ実績として並びます。

同じ実績として並ぶと、翌期の仕入れ判断が歪みます。
広告を止めた瞬間に動かなくなる商品を、売れ筋として追加発注することになります。

対立が最も強く出る時期

対立が表面化するのは、商戦期の直後と期末です。
どちらも在庫の残りが確定し、数字の説明が必要になる時期だからです。

この時期に議論を始めると、過去の記録の不足がそのまま争点になります。
記録は遡って作れないため、議論は水掛け論になります。

対策は時期を前に倒すことです。
商戦期の前に、商品群ごとの投下計画を合意しておく形になります。

対立の原因は記録の不足です。商品ごとの広告投下額を残さないと、売れたのか売ったのかを区別できません。

商品部とマーケティングは、どの数字を共有するのか

商品群ごとの広告投下額と、広告を除いた自然な売上の推定値です。
この2つがあれば、広告の寄与を切り分けて話せます。

商品部とマーケティングは、どの数字を共有するのか

共有すべき数字の条件は、両部門の判断に直接使えることです。
全社の売上やCPAは、どちらの判断にも使えません。

1つ目が、商品群ごとの広告投下額です。
仕入れ判断の材料として、実績と並べて渡します。

2つ目が、広告を除いた自然な売上の推定です。
指名検索と直接流入と再購入からの売上を、広告経由と分けて出します。

完全な推定は難しくても、経路で分けるだけで判断は変わります。
広告経由が売上の大半を占める商品群は、投下を止めたときの落ち方が大きくなります。

この2つを商品群ごとに並べた表を、月次で両部門が見ます。
見る場は既存の会議で足り、新しい会議を作る必要はありません。

数字を渡す方向は、一方通行にしないでください。
商品部からは入荷計画と原価の変動を、同じ表に返してもらいます。

商品部とマーケティングが共有する数字

数字出す部門使う部門頻度
商品群ごとの広告投下額マーケティング商品部月次
経路別の売上構成マーケティング商品部月次
入荷計画と入荷の遅れ商品部マーケティング月次
原価と粗利率の変動商品部マーケティング四半期
在庫の残日数物流両部門週次

数字を共有しても揃わないとき

数字を出しても議論が揃わない場合、原因は定義にあります。
商品群の括り方が、仕入れ側と広告側で違うことが多くあります。

仕入れはブランドや仕入れ先で括り、広告は訴求で括ります。
同じ表に並べるには、どちらかに寄せる必要があります。

寄せ先は仕入れ側にしてください。
発注の単位と揃っていないと、仕入れ判断には使えません。

共有するのは商品群ごとの広告投下額と、経路別の売上構成です。商品群の括り方は仕入れ側に揃えてください。

広告で需要を作った分を、誰が仕入れるのか

広告の投下計画を、仕入れの発注判断に先に渡す形で決めます。
発注が終わった後に投下を決めると、需要と供給が永久にずれます。

広告で需要を作った分を、誰が仕入れるのか

広告で需要を作れば、その分の在庫が必要になります。
ただし発注のリードタイムは、広告の計画より長いのが通常です。

この順序のずれが、欠品と滞留の両方を生みます。
広告を当てた商品が欠品し、当てなかった商品が残ります。

解き方は、広告の投下計画を発注の判断材料に入れることです。
発注の前に、どの商品群にいくら投下するかの見込みを渡します。

見込みの精度は高くなくて構いません。
投下する商品群と、しない商品群が分かるだけで発注の判断は変わります。

渡す時期は、発注の意思決定の2週間前が目安です。
それより前だと、投下の計画自体が固まっていません。

渡した見込みと実際の投下がずれた場合は、次回に理由を添えて共有します。
ずれの理由が蓄積すれば、見込みの精度も上がります。

追加発注の判断をどう早めるか

想定以上に売れた商品は、追加発注が間に合わないことがあります。
判断が遅れるのは、売れ行きの情報が月次でしか届かないからです。

週次で在庫の残日数を共有すれば、判断は早まります。
残日数は、現在庫を直近の日次販売数で割るだけで出ます。

残日数がリードタイムを下回った時点で、追加発注か広告の抑制かを判断します。
この判断の基準を先に数字で決めておくと、都度の会議が不要になります。

広告の投下見込みを、発注の判断の前に渡してください。週次で在庫の残日数を共有すると、追加発注の判断が早まります。

滞留在庫の処理は、どちらの責任で行うのか

処理そのものは共同で行い、費用は別枠で持ちます。
通常の獲得予算から出すと、獲得の採算が見えなくなります。

滞留在庫の処理は、どちらの責任で行うのか

滞留在庫は、広告を当てないかぎり動きません。
ただし採算は通常の獲得より悪く、指標を悪化させます。

通常の予算枠から出すと、悪化した分が獲得の評価に混ざります。
混ざると、獲得の実力が分からなくなります。

別枠にすると、処理の費用が単独で見えます。
いくらかけて、いくらの在庫を現金に戻したかという形で評価できます。

この評価軸は、獲得の評価軸とは別物です。
回収できた金額と、保管を続けた場合の費用を比べる判断になります。

処理の意思決定は、商品部とマーケティングと経理の3者で行います。
値引き幅の決定に原価と在庫評価の情報が要るためです。

処理を始める時期の基準も、先に決めておきます。
入荷から何か月経ったら対象にするか、という線を数字で置く形です。

滞留在庫の処理を別枠で扱う形

項目通常の獲得滞留処理
予算の出どころ獲得枠処理枠
主に見る数字新規の獲得単価回収できた金額
判断する人マーケ責任者商品部とマーケと経理
値引きの扱い原則行わない処理の手段として使う
期間通年対象期間を区切る

処理の判断を先送りしない仕組み

滞留の処理は、先送りされやすい判断です。
値引きは粗利を削るため、決める人が決めたがらないからです。

先送りを防ぐには、時期の基準を数字で置くしかありません。
入荷から一定期間を超えた在庫は、自動的に処理の議題に上がる形にします。

議題に上がった時点で、処理するか保有を続けるかを決めます。
保有を続ける場合も、理由を記録に残してください。

滞留処理は別枠の予算で行い、回収できた金額で評価します。処理の対象になる時期を、数字の基準で先に置いてください。

物流の制約を、マーケティングはどこまで知っておくべきか

出荷能力の上限と、遅延が起きる条件の2つは知っておく必要があります。
知らずに需要を作ると、納期の遅れが返品とレビューに跳ね返ります。

物流の制約を、マーケティングはどこまで知っておくべきか

物流は、受注の上限を決める要素です。
出荷能力を超えた受注は、納期の遅れとして顧客に届きます。

納期が遅れると、返品と問い合わせが増えます。
どちらも粗利を削り、再購入率も下げます。

マーケティング側が知っておくべきは、日次の出荷上限です。
上限が分かれば、商戦期の投下量を調整できます。

もう1つが、遅延が起きやすい条件です。
大型品、複数個口、特定地域など、事業ごとに条件があります。

条件が分かれば、その組み合わせが増える訴求を避けられます。
避けられない場合は、納期の表示を先に調整します。

共有の方法は、週次で出荷の予約状況を渡してもらう形です。
残りの枠が分かれば、投下の判断がその週のうちにできます。

商戦期の枠の押さえ方

商戦期は、出荷の枠が先に埋まります。
埋まってから投下を決めると、遅延が確定します。

商戦期の枠は、投下計画と同時に押さえてください。
押さえる単位は日次で、投下の山と揃えます。

枠を超える見込みの日は、投下を前後にずらします。
ずらす判断は、物流の担当と同じ場で行ってください。

出荷能力の上限と遅延の条件は、マーケティング側が知っておく必要があります。商戦期の枠は投下計画と同時に押さえてください。

両部門が同じ場で判断するには、どんな会議を持つのか

月次の実績会議と、四半期の計画会議の2つで足ります。
それぞれ決める内容を分けておくことが条件です。

両部門が同じ場で判断するには、どんな会議を持つのか

会議を増やしても、決まることは増えません。
決める内容が定義されていない会議が増えるだけです。

必要なのは2つです。
月次で実績を確認する場と、四半期で計画を合意する場です。

月次で決めるのは、その月の投下の調整と滞留処理の対象です。
実績の共有だけで終わる月があっても構いません。

四半期で決めるのは、商品群ごとの投下計画と発注の前提です。
ここで合意した内容が、次の3か月の判断基準になります。

参加するのは、商品部とマーケティングと物流の責任者です。
決裁が必要な議題があるときは、経営も同席します。

会議の資料は、共有している表をそのまま使います。
会議のために別の資料を作ると、数字が二重管理になります。

2つの会議で決めること

会議頻度決めること参加者
実績会議月次当月の投下調整と滞留処理の対象商品部とマーケと物流
計画会議四半期商品群ごとの投下計画と発注の前提3部門の責任者と経営
臨時随時欠品時の入口商品の切り替えマーケと商品部
週次の共有週次在庫残日数と出荷枠担当者

決まらない議題の扱い

会議で決まらない議題は、決める人が同席していないことが原因です。
値引き幅や追加発注は、経理や経営の判断が要ります。

決まらなかった議題は、次回に持ち越さず担当と期限を付けます。
持ち越すと、同じ議論を毎月繰り返すことになります。

議事の記録は、決まったことと決まらなかったことを分けて残します。
分けていない記録は、翌期の前提として使えません。

会議は月次の実績と四半期の計画の2つで足ります。決める内容を分け、決まらなかった議題には担当と期限を付けてください。

外部の運用会社が入っている場合、連携はどう変わるのか

商品部と外部の間にマーケティング部門が立つ形を崩さないことです。
外部が商品部と直接やり取りを始めると、判断の記録が残らなくなります。

外部の運用会社が入っている場合、連携はどう変わるのか

広告運用を外部に任せている会社は多くあります。
Testifyが2026年5月14日から18日に実施した調査では、回答者の9割超が代理店を活用しており、全面委託が37.2%、社内運用との併用が54.4%でした。

外部が入ると、在庫や入荷の情報をどう渡すかが論点になります。
渡さなければ欠品商品に投下が続き、渡せば情報の管理が必要になります。

現実的なのは、マーケティング部門が中継する形です。
在庫情報を加工して、投下の可否という形で外部に渡します。

加工の手間を惜しんで直接接続すると、判断の記録が残りません。
なぜその月にその商品を止めたのかが、後から説明できなくなります。

中継するときの形式は、商品群ごとの投下可否と上限額です。
生の在庫数を渡す必要はありません。

更新の頻度は週次にします。
月次だと、欠品への対応が最大で4週間遅れます。

外部に成果を求める範囲

在庫情報を渡していない場合、欠品起因の成果悪化は外部の責任ではありません。
この切り分けを契約時に決めておいてください。

決めていないと、成果不振の説明が噛み合わなくなります。
同じ調査では、マーケティング責任者の53.1%が代理店への不満として「成果不振の説明不足」を挙げていました。

説明の範囲は、渡した情報の範囲で決まります。
渡す情報を増やすか、求める説明を狭めるかのどちらかです。

在庫情報はマーケティング部門が中継し、投下可否の形で週次に渡します。渡していない情報に起因する成果は、外部に求めないでください。

商品部と物流との連携は、何から作ればいいのか

商品群ごとの広告投下額を記録するところからです。
記録がないと、売れたのか売ったのかを区別できません。

商品部と物流との連携は、何から作ればいいのか

最初に必要なのは、商品群の定義を仕入れ側に揃えることです。
揃っていないと、以降の記録がすべて突き合わせできません。

次に、商品群ごとの広告投下額を月次で記録します。
広告の管理画面の構造を、商品群と対応させる必要があります。

対応させる作業は一度で済みますが、数週間かかります。
新商品が増えるたびに割り当てる運用も、同時に決めてください。

記録が始まったら、経路別の売上構成を並べます。
広告経由と、指名と直接流入と再購入を分けるだけで足ります。

最後に、週次で在庫残日数を共有する運用を作ります。
残日数がリードタイムを下回ったときの判断基準も、同じ時期に決めます。

商品部と物流との連携に着手する順番

順番やること関わる部門期間の目安
1商品群の定義を仕入れ側に揃える商品部とマーケ2週間
2広告の管理構造を商品群に対応させるマーケティング3週間
3商品群ごとの投下額を月次で記録するマーケティング継続
4経路別の売上構成を並べるマーケとシステム2週間
5週次で在庫残日数を共有する物流2週間
6月次と四半期の会議で決める内容を定義する3部門1週間

数字は説明のための仮の値です。
ある商品群の売上が月3,000万円で、広告経由が2,400万円を占めている場合、投下を止めたときの落ち方は大きくなります。

別の商品群で広告経由が600万円なら、投下の優先度は下がります。
この判断は、経路別の売上構成がなければできません。

着手から運用の開始までは、全体で8週間前後が目安です。
商品群の定義が揃うまでが、最も時間のかかる工程になります。

運用が定着しないときの見直し

記録の運用が止まるのは、作業が特定の担当者に寄っているときです。
月次の記録に半日以上かかる形になっていないかを確認してください。

かかる場合は、記録の粒度を粗くします。
商品単位ではなく商品群単位にするだけで、作業量は大きく減ります。

粗くしても、仕入れ判断には十分使えます。
精度を上げるのは、運用が定着してからで構いません。

着手点は商品群の定義を仕入れ側に揃えることです。記録の粒度は粗くてよく、続くことを優先してください

ECサイトで商品部と広告の連携に迷う場合は、無料相談で現状の進め方を見てもらうところから始められます。
在庫と広告の接続ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

売れなかった原因が広告か商品かで揉めるとき、どうすればいいですか

商品群ごとの広告投下額を記録してください。記録がないと、広告を当てずに売れた商品と広告で押し込んだ商品が同じ実績として並びます。あわせて経路別の売上構成を出すと、広告の寄与を切り分けて話せます。

広告の投下計画は、仕入れの発注前に渡すべきですか

渡してください。発注が終わった後に投下を決めると、需要と供給のずれが毎期繰り返されます。渡す時期は発注の意思決定の2週間前が目安で、投下する商品群としない商品群が分かる程度の精度で足ります。

滞留在庫向けの広告費は、通常の予算から出してよいですか

別枠にしてください。滞留処理は採算が通常の獲得より悪く、同じ枠に入れると獲得の実力が見えなくなります。別枠にすれば、いくらかけていくら現金に戻したかという形で単独に評価できます。

物流の情報を、マーケティングはどこまで知るべきですか

日次の出荷上限と、遅延が起きやすい条件の2つです。この2つが分かれば商戦期の投下量を調整でき、納期の遅れによる返品と問い合わせを防げます。週次で出荷の予約状況を共有してもらう形が実務的です。

代理店に在庫情報を直接渡してもよいですか

マーケティング部門が中継する形にしてください。直接接続すると、なぜその月にその商品を止めたのかという判断の記録が残りません。渡す形式は商品群ごとの投下可否と上限額で、更新は週次にします。

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まとめ

  • 売れなかった責任の所在が、需要側にも供給側にも置けるからです。広告が足りなかったのか、商品と在庫が合っていなかったのかを切り分ける材料がありません
  • 商品群ごとの広告投下額と、広告を除いた自然な売上の推定値です。この2つがあれば、広告の寄与を切り分けて話せます
  • 広告の投下計画を、仕入れの発注判断に先に渡す形で決めます。発注が終わった後に投下を決めると、需要と供給が永久にずれます
  • 処理そのものは共同で行い、費用は別枠で持ちます。通常の獲得予算から出すと、獲得の採算が見えなくなります
  • 出荷能力の上限と、遅延が起きる条件の2つは知っておく必要があります。知らずに需要を作ると、納期の遅れが返品とレビューに跳ね返ります
  • 月次の実績会議と、四半期の計画会議の2つで足ります。それぞれ決める内容を分けておくことが条件です
  • 商品部と外部の間にマーケティング部門が立つ形を崩さないことです。外部が商品部と直接やり取りを始めると、判断の記録が残らなくなります
  • 商品群ごとの広告投下額を記録するところからです。記録がないと、売れたのか売ったのかを区別できません