CPAとは、広告やマーケティング施策によって1件の成果を獲得するために、平均でいくら費用がかかったかを表す指標です。
広告費の効率を確認する際に使われます。
なお、TimeValue株式会社では、広告運用・クリエイティブ制作・LP改善・データ分析・AI導入までを一括で引き受けるWebマーケティング支援「KAIZEN」を提供しています。
現在、オンラインの無料マーケティング診断を毎月10社限定で実施中です。いまの数字を見ながら、どこから直すのが早いかを一緒に整理します。
\ 広告からLPまで、まとめて見ます /
目次
CPAとは何を表す指標ですか
CPAとは、広告やマーケティング施策によって1件の成果を獲得するために、平均でいくら費用がかかったかを表す指標です。
広告費の効率を確認する際に使われます。
CPAはCost Per Acquisition、またはCost Per Actionの略として使われる言葉です。
日本語では顧客獲得単価、成果獲得単価などと表現されます。
広告運用では、広告費だけを見ても成果が良いのか悪いのか判断できません。
100万円を使っていても100件の問い合わせが取れている場合と、10件しか取れていない場合では、広告効率が大きく異なるためです。
そこで使われるのがCPAです。
広告費を獲得したコンバージョン数で割ることで、1件あたりの獲得費用を算出します。
説明のための仮の値として、広告費30万円を使って問い合わせを10件獲得した場合、CPAは3万円です。
このようにCPAを見ることで、広告費の規模が異なるキャンペーン同士でも、成果獲得の効率を比較しやすくなります。
CPAにおける成果の定義
CPAの成果が何を意味するかは、事業によって異なります。
問い合わせを目的とする広告であれば問い合わせ完了、ECであれば商品購入、採用広告であれば応募完了などが成果になります。
資料請求や無料相談予約、会員登録、体験予約などをコンバージョンとして設定するケースもあります。
そのため、CPAを見る際には数値だけを見るのではなく、何を1件として計算しているCPAなのかを確認する必要があります。
同じCPA1万円でも、資料請求1件のCPAと商品購入1件のCPAでは意味が異なります。
広告運用の会議やレポートでは、対象となるコンバージョンを明確にしてCPAを見ることが欠かせません。
CPAで成果として設定される例
| 事業の種類 | 成果として設定される例 | CPAが表す内容 |
|---|---|---|
| BtoBサービス | 問い合わせ | 問い合わせ1件を獲得するための費用 |
| SaaS | 資料請求 | 資料請求1件を獲得するための費用 |
| EC | 商品購入 | 購入1件を獲得するための費用 |
| 人材採用 | 応募 | 応募1件を獲得するための費用 |
| 店舗サービス | 来店予約 | 予約1件を獲得するための費用 |
CPAはどのように計算しますか
CPAは、広告費をコンバージョン数で割って計算します。
広告管理画面でも基本的に同じ考え方で算出されます。
CPAの計算方法はシンプルです。
広告費をコンバージョン数で割ります。
説明のための仮の値として、1か月で広告費60万円を使い、20件の問い合わせを獲得した場合、CPAは3万円です。
広告費が同じ60万円でも、問い合わせが30件取れればCPAは2万円です。
反対に10件しか取れなければCPAは6万円になります。
このためCPAは、広告費そのものよりも、広告費に対してどれだけ成果を獲得できたかを把握するための指標として使われます。
媒体CPAと事業全体のCPAを分ける
実務では、CPAをどの範囲で計算しているかにも注意が必要です。
広告管理画面に表示されるCPAは、基本的にはその広告媒体で計測された広告費とコンバージョンをもとに計算されます。
一方で事業全体のマーケティング効率を見る場合には、広告費以外の費用を含めて考えることがあります。
たとえば広告クリエイティブの制作費、LP制作費、広告運用費などを含めて顧客獲得コストを確認するケースです。
広告管理画面上のCPAと、経営管理上の顧客獲得コストは完全に同じ指標ではありません。
広告担当者がCPAについて会話するときには、広告媒体上のCPAなのか、マーケティング費用全体を含めた獲得単価なのかを揃えておく必要があります。
CPAが低ければ広告運用は成功と判断できますか
CPAが低いだけでは広告運用が成功しているとは判断できません。
獲得した顧客の売上や利益、商談化率、成約率まで確認して初めて事業への貢献度を評価できます。
広告運用ではCPAを下げることが目標になりやすいですが、CPAだけを追い続けると事業成果から離れてしまうことがあります。
説明のための仮の値として、広告AではCPA1万円で100件の問い合わせを獲得し、広告BではCPA2万円で50件の問い合わせを獲得したとします。
CPAだけを比較すると広告Aの方が効率的に見えます。
しかし広告Aの問い合わせからほとんど商談につながらず、広告Bの問い合わせから高い割合で商談や契約につながっているのであれば、事業にとって価値が高いのは広告Bである可能性があります。
CPAは広告成果を見るうえで便利ですが、最終的な売上や利益を直接表しているわけではありません。
CPAの先にある指標を見る
BtoBマーケティングでは、CPAの後に商談化率、受注率、受注単価などを見る必要があります。
ECでは購入CPAだけでなく、購入単価や粗利益、リピート率などを確認します。
店舗ビジネスであれば予約CPAだけではなく、実際の来店率や契約率を見ることがあります。
CPAを下げること自体を目的にするのではなく、事業成果につながる獲得を効率的に増やすことが広告運用の目的です。
CPAとあわせて確認したい指標
| 事業モデル | CPAの対象 | あわせて確認したい指標 |
|---|---|---|
| BtoB | 問い合わせや資料請求 | 商談化率、受注率、受注単価 |
| EC | 購入 | 購入単価、粗利益、リピート率 |
| 店舗ビジネス | 予約 | 来店率、契約率、顧客単価 |
| 採用 | 応募 | 面接率、採用率、採用人数 |
目標CPAはどのように決めればよいですか
目標CPAは市場の平均ではなく、自社が1件の成果獲得にいくらまで支払えるかを基準に決めます。
売上、粗利益、成約率などから逆算する方法が実務では使いやすいです。
CPAを管理するためには、どこまでなら広告費を使えるのかという基準が必要です。
この基準が目標CPAです。
目標CPAを決める際に、他社のCPAや業界平均だけを基準にするのは適切ではありません。
同じ業界でも商品単価、利益率、成約率、継続率などが異なれば、許容できるCPAも変わるためです。
説明のための仮の値として、1件の契約から得られる粗利益が20万円で、問い合わせから契約につながる割合が20%だとします。
問い合わせ5件で1件の契約になる計算です。
仮に契約1件を獲得するための広告費を10万円まで許容するのであれば、問い合わせCPAは2万円まで許容できます。
このように、最終成果から逆算してCPAを設計することで、事業収益と広告運用をつなげやすくなります。
CPAの上限と運用目標を分ける
実務では、絶対に超えてはいけないCPAと、普段の運用で目指すCPAを分ける方法もあります。
許容できる限界ぎりぎりを目標にすると、広告成果が少し悪化しただけで利益が残らなくなるためです。
そのため収益構造から許容CPAを算出し、その内側に広告運用上の目標CPAを設定する考え方があります。
目標CPAが明確になると、広告予算を増やす判断や、広告を停止する判断もしやすくなります。
CPAが高くなる原因には何がありますか
CPAが高くなる原因は、クリック単価の上昇とコンバージョン率の低下に大きく分けられます。
実務ではCPAだけでなく、CPCやCVRまで分解して原因を確認します。
CPAが悪化したときに、CPAの数字だけを見ても原因は分かりません。
広告運用では、CPAをさらに細かい指標に分解します。
CPAは、クリック単価であるCPCと、コンバージョン率であるCVRの影響を受けます。
簡略化すると、CPCをCVRで割った値がCPAに近い形になります。
説明のための仮の値として、CPCが200円でCVRが2%の場合、CPAは1万円になります。
同じCVR2%でもCPCが400円になれば、CPAは2万円になります。
一方でCPCが200円のままでも、CVRが1%まで低下するとCPAは2万円になります。
つまりCPAが上がった場合、広告のクリックを集めるコストが上がったのか、クリック後に成果へつながる割合が下がったのかを切り分ける必要があります。
CPCが高くなるケース
競合広告の増加、配信ターゲットの変化、広告評価の低下などによってCPCが上昇することがあります。
検索広告であれば検索キーワードや入札戦略、SNS広告であればクリエイティブやターゲティングなども影響します。
CVRが下がるケース
広告とLPの内容が合っていない場合や、ユーザーの購買意欲が低い場合にはCVRが低下します。
フォーム入力項目が多すぎる、ページの表示速度が遅い、料金やサービス内容が分かりにくいといったLP側の問題もCPA悪化につながります。
CPAが高いからといって、広告設定だけを変更すれば改善するとは限りません。
CPAを改善するには何から確認すればよいですか
CPAを改善するときは、CPCとCVRに分けて原因を確認し、変化が大きい側から手を入れます。
広告、ターゲティング、LPを同時に変更しません。
CPA改善で避けたいのが、数値が悪化した直後に広告設定を大量に変更することです。
広告文、クリエイティブ、ターゲット、入札、LPを同時に変更すると、CPAが改善しても何が効いたのか分からなくなります。
最初に確認するのは、CPAがいつから変化したのかです。
前週との比較、前月との比較、同じ曜日との比較などを行い、どのタイミングで変化が起きたかを確認します。
次にCPCとCVRを確認します。
CPCが大きく上昇しているのであれば、広告側の問題を中心に確認します。
CVRが大きく低下しているのであれば、広告から流入しているユーザーの質やLP側の問題を確認します。
CPA悪化時の確認順序
| 確認する指標 | 起きている変化 | 主に確認する場所 |
|---|---|---|
| CPA | 上昇している | CPCとCVRへ分解する |
| CPC | 上昇している | 入札、ターゲット、広告、競合状況 |
| CTR | 低下している | 広告文、画像、動画、訴求内容 |
| CVR | 低下している | 流入ユーザー、LP、フォーム |
| CV数 | 減少している | 配信量、クリック数、CVR |
改善前に計測を確認する
CPAが突然悪化した場合には、広告そのものではなく計測設定に問題が起きている場合もあります。
コンバージョンタグが正常に動いているか、フォーム完了ページが変更されていないか、計測対象が変わっていないかを確認します。
管理画面上の数字をそのまま信じて改善を始めるのではなく、計測が正しいことを確認してから分析を進める必要があります。
広告媒体ごとにCPAを比較してもよいですか
広告媒体ごとのCPA比較はできますが、計測条件やユーザーの行動が異なるため単純比較には注意が必要です。
同じ成果地点と計測条件に揃えたうえで判断します。
複数の広告媒体を運用していると、どの媒体のCPAが一番安いかを比較したくなります。
媒体ごとのCPA比較自体は有効ですが、管理画面に表示された数値だけで予算配分を決めると判断を誤ることがあります。
理由の一つが、コンバージョンの計測方法です。
広告媒体によって、広告をクリックしたユーザーだけを成果として計測する場合もあれば、広告を見たあと別の経路から購入したユーザーが含まれる場合もあります。
計測期間の設定によっても成果件数が変わります。
また、媒体ごとにユーザーの検討段階が異なる場合もあります。
検索広告ではすでにサービスを探しているユーザーを獲得しやすい一方、SNS広告ではまだサービスを知らないユーザーへの認知から始まる場合があります。
そのため、CPAだけでは各媒体の役割を正確に比較できないことがあります。
共通の計測基準を持つ
媒体横断で比較する場合は、問い合わせ管理システムやアクセス解析、CRMなどを使い、共通の成果データを確認する方法があります。
広告媒体上ではCPAが低くても、実際には無効問い合わせが多い場合があります。
反対にCPAがやや高くても、商談や購入につながりやすい媒体もあります。
媒体ごとのCPAは広告改善のために使い、最終的な予算配分では売上や利益まで含めて判断することが実務では必要です。
CPAはどこまで追えば事業成果につながりますか
CPAは広告成果を管理する入口として使い、その後の商談、契約、売上、利益まで追うことで事業成果と結び付けられます。
CPA単体では判断しません。
広告運用を始めたばかりの段階では、CPAを管理するだけでも大きな意味があります。
広告費に対して何件の成果が出ているのかが分かるため、広告効率の変化を把握できるからです。
ただし、広告投資を大きくしていく場合にはCPAだけでは判断材料が足りなくなります。
BtoBであれば、問い合わせ後に商談へ進んだか、提案につながったか、契約したかまで確認する必要があります。
ECであれば、初回購入だけでなく、その後の継続購入を含めて顧客価値を見ることがあります。
広告によって獲得した顧客が生み出す利益が分かれば、CPAをどこまで上げても広告投資を続けられるかという判断もしやすくなります。
CPAを下げすぎない
広告運用ではCPAを下げる改善が評価されやすいため、獲得単価を下げることそのものが目的になってしまう場合があります。
しかし、CPAを下げるために配信対象を狭くしすぎると、成果件数が伸びなくなることがあります。
説明のための仮の値として、CPA2万円で毎月10件獲得する広告と、CPA2万5,000円で毎月50件獲得できる広告があるとします。
後者の方が利益を生み出せるのであれば、CPAが高くても事業にとって有効な可能性があります。
広告運用では最も低いCPAを目指すのではなく、利益を確保しながらどこまで獲得件数を増やせるかを考える必要があります。
CPAは広告費を管理するための指標であると同時に、広告予算を増やせるか判断するための指標でもあります。
よくある質問
CPAとは何の略ですか
CPAはCost Per AcquisitionまたはCost Per Actionの略です。広告やマーケティング施策で1件の成果を獲得するためにかかった平均費用を表します。
CPAとCPCの違いは何ですか
CPCは広告が1回クリックされるためにかかった費用で、CPAは問い合わせや購入などの成果を1件獲得するためにかかった費用です。CPCはCPAを構成する要素の一つです。
CPAとCVRにはどのような関係がありますか
CVRは広告をクリックしたユーザーのうち、どの程度が成果につながったかを示す割合です。CPCが同じ場合、CVRが高くなるほどCPAは下がりやすくなります。
CPAは低いほど良いですか
CPAは低いほど広告費の獲得効率は高くなりますが、それだけで広告成果の良し悪しは判断できません。商談率、成約率、売上、利益なども確認する必要があります。
CPAの目安はどのくらいですか
CPAにすべての企業へ共通する基準はありません。商品単価、利益率、成約率、継続率などによって許容できるCPAが変わるため、自社の収益構造から逆算して設定します。