
顧客基盤と売り場の枠は使えますが、訴求の言葉はそのまま使えません。
既存の言葉を流用すると、新しい系列の位置づけが伝わりません。
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目次
目次
- 化粧品ブランドが新しい系列を出すとき、既存の資産はどこまで使えるのか
- 乗り換えが起きているかを確認する
- 既存の系列との食い合いを、どう見積もるのか
- 食い合いを前提にする場合
- 新しい系列の投下は、既存の系列とどう分けるのか
- 切り替えの時期の決め方
- 発売の前に、表現の確認はいつ始めるのか
- 売り場と広告で同時に確認する
- 既存の顧客に案内するのと、新規を取りにいくのはどちらが先か
- 既存に案内する範囲
- 新しい系列をいつ止めるかを、どう決めておくのか
- 止めたあとに残すもの
- 新しい系列が定着したかどうかは、何で判断するのか
- 定着までにかかる時間
- 化粧品ブランドの新しい系列の立ち上げは、何から手をつけるのか
- 発売の前に合意しておくこと
- よくある質問
- まとめ
顧客基盤と売り場の枠は使えますが、訴求の言葉はそのまま使えません。
既存の言葉を流用すると、新しい系列の位置づけが伝わりません。
化粧品ブランドが新しい系列を出すとき、既存の資産はどこまで使えるのか
顧客基盤と売り場の枠は使えますが、訴求の言葉はそのまま使えません。
既存の言葉を流用すると、新しい系列の位置づけが伝わりません。
新しい系列を出すとき、既存ブランドの資産を使う判断が出ます。
使える資産と、使うと逆効果になる資産があります。
使えるのは、顧客基盤です。
既存の顧客に案内を出せば、初期の反応を短期間で確認できます。
売り場の枠も使えます。
取引先との関係があれば、新しい系列の枠を取りやすくなります。
一方で、訴求の言葉はそのまま使えません。
既存の系列と同じ言葉で説明すると、違いが伝わりません。
違いが伝わらないと、既存の顧客が乗り換えるだけの結果になります。
新しい需要を取れていないため、全体の売上は増えません。
乗り換えが起きているかを確認する
新しい系列の初期の購入者を、既存の顧客かどうかで分けます。
既存の顧客ばかりであれば、乗り換えが起きています。
乗り換えが起きていても、単価が上がっていれば意味があります。
単価が同じなら、費用だけが増えた形になります。
この確認を発売の直後に行うと、訴求の修正が間に合います。
数か月後に確認すると、修正の余地がなくなります。
新しい系列では顧客基盤と売り場の枠は使えますが、訴求の言葉は使えません。初期の購入者が既存の顧客かどうかを、発売の直後に確認してください。
既存の系列との食い合いを、どう見積もるのか
価格帯と使う場面が重なるほど食い合いが起きます。
発売の前に、どちらが重なっているかを整理します。
新しい系列が既存の系列と食い合うかどうかは、二つの条件で決まります。
価格帯が重なっているかと、使う場面が重なっているかです。
両方が重なっている場合、食い合いはほぼ確実に起きます。
顧客から見て、どちらか一方を選ぶ関係になるためです。
価格帯だけが重なっている場合、使う場面が違えば併用されます。
併用されれば、顧客あたりの金額が増えます。
使う場面だけが重なっている場合は、価格帯の差で選ばれます。
高いほうから低いほうへの移動が起きやすくなります。
発売の前にこの整理をしておくと、想定される影響が見えます。
整理せずに出すと、既存の売上が落ちた理由が分かりません。
新しい系列と既存の系列の関係
| 価格帯 | 使う場面 | 起きること | 投下の設計 |
|---|---|---|---|
| 重なる | 重なる | 食い合う | 既存の顧客を対象から外す |
| 重なる | 違う | 併用される | 既存の顧客に案内する |
| 違う | 重なる | 価格で移動する | 移動の方向を想定する |
| 違う | 違う | 独立して動く | 新規の獲得に寄せる |
| 既存より高い | 重なる | 一部が上がる | 既存の上位層に案内する |
食い合いを前提にする場合
食い合いが起きると分かっていても、出す判断はあります。
他社に移られるより、自社内で移るほうがよいという判断です。
この場合、評価の対象は新しい系列単体ではありません。
二つの系列の合計で見ます。
合計が増えていれば、食い合いがあっても成功です。
合計が変わらない場合、費用だけが増えています。
食い合いは価格帯と使う場面の重なりで決まります。食い合いを前提に出す場合は、二つの系列の合計で評価してください。
新しい系列の投下は、既存の系列とどう分けるのか
枠を分け、評価の物差しも分けます。
同じ枠で比べると、実績のある既存の系列に必ず寄ります。
新しい系列の投下を既存と同じ枠に入れると、配分は既存に寄ります。
既存の系列は実績があり、効率も分かっているためです。
新しい系列には実績がありません。
同じ物差しで比べると、常に効率が悪く見えます。
そのため、枠を分けます。
新しい系列の枠は、期初に決めて期中は動かさない形にします。
評価の物差しも分けます。
採算ではなく、到達した人数と初回から二回目への転換率で見ます。
採算の物差しに切り替える時期も、発売の前に決めます。
決めていないと、いつまでも別扱いのまま費用が積み上がります。
切り替えの時期の決め方
切り替えの時期は、その系列の使い切り周期の二倍を目安にします。
二回目の購入が確定するまでの時間が必要なためです。
周期が六十日なら、四か月程度になります。
それより早く採算で評価すると、二回目の分が入りません。
切り替えの時期と、そのときに見る数字を発売の前に書いておきます。
書いていないと、時期が来ても判断が先送りになります。
新しい系列は枠も評価の物差しも分けます。採算に切り替える時期は、使い切り周期の二倍を目安に発売の前に決めてください。
発売の前に、表現の確認はいつ始めるのか
訴求の方向を決める段階で始めます。
素材ができてから確認すると、発売の時期に間に合いません。
新しい系列では、表現の確認に時間がかかります。
既存の系列で通っていた言い回しが、そのまま使えるとは限りません。
商品の区分が違えば、使える範囲も変わります。
処方が変わっている場合も、同じ判断にはなりません。
そのため、確認は訴求の方向を決める段階で始めます。
素材ができてから確認すると、作り直しが発生します。
作り直しの時間は、発売の時期に直接効きます。
売り場の枠が決まっている以上、遅らせることができません。
何がどこまで言えるかは、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
既存の系列の判断を、そのまま流用しないようにします。
新しい系列の発売までの工程と確認の時期
| 時期 | やること | 確認の関わり方 |
|---|---|---|
| 発売の四か月前 | 訴求の方向を決める | 方向そのものを確認する |
| 発売の三か月前 | 売り場の販促物の構成を決める | 構成の段階で確認する |
| 発売の二か月前 | 素材の制作 | 細部の言い回しを確認する |
| 発売の一か月前 | 媒体への入稿 | 審査で止まった場合の対応 |
| 発売後 | 反応を見て素材を差し替える | 差し替えのたびに確認する |
売り場と広告で同時に確認する
販促物と広告を別々に確認すると、判断が分かれることがあります。
同じ言葉が、片方で通り片方で止まる状態です。
これを防ぐには、訴求の言葉を先に揃えて一度で確認します。
揃えておけば、確認の回数も減ります。
揃える作業は、販促物の構成が決まる前に行います。
決まってから揃えると、広告側が譲るだけになります。
表現の確認は訴求の方向を決める段階で始めます。販促物と広告の言葉を先に揃え、一度で確認してください。
既存の顧客に案内するのと、新規を取りにいくのはどちらが先か
既存の顧客への案内が先です。
反応を短期間で確認できるため、訴求の修正が間に合います。
新しい系列を出したとき、最初に案内できるのは既存の顧客です。
連絡先があるため、費用をかけずに反応を確認できます。
この反応は、訴求が伝わっているかの判断材料になります。
伝わっていなければ、新規への投下の前に直せます。
新規への投下を先に始めると、修正の機会がありません。
費用をかけたあとで、訴求のずれに気づくことになります。
ただし、既存の顧客の反応をそのまま新規に当てはめることはできません。
既存の顧客は、すでにブランドを知っているためです。
そのため、既存の反応で見るのは訴求の伝わり方だけにします。
件数の見込みは、新規で別に確認します。
既存に案内する範囲
既存の顧客全員に案内すると、関心のない相手にも届きます。
接触の回数だけが増え、解除が増えます。
案内の範囲は、食い合いの整理から決めます。
価格帯と使う場面が重なる系列の顧客は、対象から外します。
外した相手には、既存の系列の案内を続けます。
両方の案内を同時に出すと、どちらも選ばれません。
既存の顧客への案内を先に行い、訴求の伝わり方を確認します。食い合う系列の顧客は、案内の対象から外してください。
新しい系列をいつ止めるかを、どう決めておくのか
発売の前に、止める条件を数字で書いておきます。
書いていないと、費用が積み上がってから判断することになります。
新しい系列は、すべてが定着するわけではありません。
定着しなかった場合に、どこで止めるかを先に決めます。
止める条件は、発売の前に数字で書きます。
何か月で、どの数字がどの水準に届かなければ止めるかという形です。
条件に使うのは、到達した人数と二回目への転換率です。
売上だけを条件にすると、投下を増やせば達成できてしまいます。
条件を書いておくと、判断の場で議論が短くなります。
条件どおりかどうかを確認するだけで済みます。
書いていない場合、止める判断は誰も出しません。
出した人が責任を負う形になるためです。
新しい系列を止めるかどうかの条件
| 見る数字 | 条件の置き方 | 届かない場合の判断 |
|---|---|---|
| 到達した人数 | 計画の何割に届いたか | 投下の方法を変える |
| 初回の件数 | 計画の何割に届いたか | 訴求を見直す |
| 二回目への転換率 | 既存の系列と比べてどうか | 商品側の確認に進む |
| 売り場での動き | 定番化の判断に届くか | 売り場の展開を絞る |
| 合計での採算 | 二系列の合計が増えたか | 止めるかどうかを判断 |
止めたあとに残すもの
止める判断をした場合も、残るものがあります。
制作した素材と、得られた反応の記録です。
反応の記録は、次の系列を出すときに使えます。
どの訴求が伝わらなかったかが分かるためです。
記録を残す前提を、発売の前に決めておきます。
決めていないと、止めた時点で関係者が離れて記録が散逸します。
止める条件を発売の前に数字で書いておきます。止めた場合も、素材と反応の記録を残してください。
新しい系列が定着したかどうかは、何で判断するのか
初回の件数ではなく、その系列の名前での検索と二回目への転換率で判断します。
件数は投下を増やせば動くため、定着の判断には使えません。
新しい系列の定着は、初回の件数では判断できません。
投下を増やせば件数は増えるためです。
判断に使うのは二つです。
その系列の名前での検索と、二回目への転換率です。
系列の名前で検索されるようになっていれば、認知が残っています。
検索が増えていない場合、投下を止めた時点で件数も止まります。
二回目への転換率は、商品そのものが選ばれているかを表します。
この率が既存の系列と同じ水準にあれば、定着の見込みがあります。
二つとも満たしている場合に、採算の物差しに切り替えます。
片方だけの場合は、もう少し様子を見る判断になります。
定着までにかかる時間
定着までの時間は、系列の性質で変わります。
使い切りの周期が短い系列は早く、長い系列は時間がかかります。
周期の長い系列を短い期間で評価すると、定着していないと判断されます。
評価の時期は、系列ごとに変えます。
時期を変える前提を、発売の前に合意しておきます。
合意がないと、全系列を同じ時期に評価することになります。
定着は件数ではなく、系列名での検索と二回目への転換率で判断します。評価の時期は、系列の周期に合わせて変えてください。
化粧品ブランドの新しい系列の立ち上げは、何から手をつけるのか
既存の系列との価格帯と使う場面の重なりを整理するところからです。
重なりが分かって初めて、案内の対象と評価の方法が決まります。
最初にやるのは、訴求を作ることではありません。
既存の系列と、価格帯と使う場面がどれだけ重なるかを整理する作業です。
重なりが分かると、食い合いの見込みが立ちます。
案内の対象から外す顧客も、この整理から決まります。
次に、訴求の方向を決めて表現の確認を始めます。
素材ができてからでは、発売の時期に間に合いません。
そのあとで、投下の枠と評価の物差しを分けます。
既存と同じ枠に入れると、配分が既存に寄ります。
最後に、止める条件と定着の判断の基準を書いておきます。
発売後に決めようとすると、判断が先送りになります。
化粧品ブランドの新しい系列の立ち上げに着手する順番
| 順番 | やること | 関わる部署 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 既存の系列との重なりを整理する | 商品開発・マーケ | 二週間 |
| 2 | 案内の対象から外す顧客を決める | マーケティング | 一週間 |
| 3 | 訴求の方向を決めて確認を始める | マーケ・確認担当 | 三週間 |
| 4 | 投下の枠と評価の物差しを分ける | 責任者三者 | 一週間 |
| 5 | 止める条件を数字で書く | 責任者三者 | 一週間 |
| 6 | 既存の顧客への案内で反応を確認する | マーケティング | 二週間 |
数字は説明のための仮の値です。
新しい系列の初回が発売後一か月で五百件あり、そのうち四百件が既存の顧客だったとします。
新規は百件しかないため、この時点では新しい需要をほとんど取れていません。
単価が既存より高ければ乗り換えにも意味がありますが、同じなら費用だけが増えています。
この確認を発売の直後に行うと、訴求の修正が間に合います。
数か月後に確認すると、既存の売上が落ちた状態から立て直すことになります。
発売の前に合意しておくこと
合意しておくのは三つです。
評価の物差しを切り替える時期、止める条件、定着の判断の基準です。
この三つは、発売後には決めにくくなります。
すでに費用が出ている状態では、止める基準を厳しく置きにくいためです。
合意の記録は、既存の系列の記録と同じ場所に残します。
別の場所に置くと、次の系列を出すときに参照されません。
着手点は訴求の作成ではなく、既存の系列との重なりの整理です。止める条件と定着の基準は、発売の前に合意してください。
化粧品ブランドの新しい系列の立ち上げで判断に迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
既存の系列との配分ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
新しい系列で既存ブランドの資産はどこまで使えますか
顧客基盤と売り場の枠は使えます。訴求の言葉はそのまま使えません。既存と同じ言葉で説明すると違いが伝わらず、既存の顧客が乗り換えるだけの結果になります。初期の購入者が既存の顧客かどうかを、発売の直後に確認してください。
既存の系列との食い合いはどう見積もりますか
価格帯と使う場面の重なりで決まります。両方が重なっていれば食い合いはほぼ確実に起き、価格帯だけが重なる場合は使う場面が違えば併用されます。食い合いを前提に出す場合は、二つの系列の合計で評価してください。
新しい系列の投下は既存と同じ枠でよいですか
分けてください。同じ枠で比べると、実績のある既存の系列に必ず配分が寄ります。評価の物差しも、採算ではなく到達した人数と二回目への転換率で見ます。採算に切り替える時期は、使い切り周期の二倍を目安に発売の前に決めます。
表現の確認はいつ始めますか
訴求の方向を決める段階です。既存の系列で通っていた言い回しが、商品の区分や処方が違えばそのまま使えるとは限りません。素材ができてから確認すると作り直しが発生し、売り場の枠が決まっている以上その分だけ間に合わなくなります。
新しい系列が定着したかはどう判断しますか
初回の件数ではなく、その系列の名前での検索と二回目への転換率で判断してください。件数は投下を増やせば動きます。系列名で検索されていなければ、投下を止めた時点で件数も止まります。評価の時期は系列の周期に合わせて変えます。
まとめ
- 顧客基盤と売り場の枠は使えますが、訴求の言葉はそのまま使えません。既存の言葉を流用すると、新しい系列の位置づけが伝わりません
- 価格帯と使う場面が重なるほど食い合いが起きます。発売の前に、どちらが重なっているかを整理します
- 枠を分け、評価の物差しも分けます。同じ枠で比べると、実績のある既存の系列に必ず寄ります
- 訴求の方向を決める段階で始めます。素材ができてから確認すると、発売の時期に間に合いません
- 既存の顧客への案内が先です。反応を短期間で確認できるため、訴求の修正が間に合います
- 発売の前に、止める条件を数字で書いておきます。書いていないと、費用が積み上がってから判断することになります
- 初回の件数ではなく、その系列の名前での検索と二回目への転換率で判断します。件数は投下を増やせば動くため、定着の判断には使えません
- 既存の系列との価格帯と使う場面の重なりを整理するところからです。重なりが分かって初めて、案内の対象と評価の方法が決まります