
初回の入口が試供品や大幅な値引きだと、件数は増えても二回目が出ません。
質は購入した事実ではなく、二回目までの行動で決まります。
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目次
目次
- 化粧品ブランドで、初回購入者の質はなぜ件数だけでは判断できないのか
- 質を測る地点を初回の外に置く
- 良い初回とは、どういう購入のことなのか
- 定義は品目の系列ごとに置く
- 件数を目標に置くと、現場で何が起きるのか
- 件数の目標に幅を持たせる
- 贈答として買われた初回を、どう扱うのか
- 贈答を見分ける手がかり
- 質の指標を、どうやって広告の運用に戻すのか
- 配分を変える間隔
- 言える範囲が限られる中で、質の高い入口をどう作るのか
- 第三者の声を使うときの確認
- 二回目が出ない原因は、広告と商品のどちらにあるのか
- 広告以外で見る三つの場所
- 初回購入者の質の設計は、何から手をつけるのか
- 期の途中で定義を変えない
- よくある質問
- まとめ
初回の入口が試供品や大幅な値引きだと、件数は増えても二回目が出ません。
質は購入した事実ではなく、二回目までの行動で決まります。
化粧品ブランドで、初回購入者の質はなぜ件数だけでは判断できないのか
初回の入口が試供品や大幅な値引きだと、件数は増えても二回目が出ません。
質は購入した事実ではなく、二回目までの行動で決まります。
化粧品の獲得では、入口を軽くするほど件数が伸びます。
小容量の試し用や、初回だけの値引きがその代表です。
件数が伸びると、月次の報告は良く見えます。
しかし二回目の購入が出ないと、売上は初回の分だけで止まります。
入口が軽いほど、価格を理由に入った顧客の比率が上がります。
この層は、次に別のブランドが同じ条件を出した時点で移ります。
一方で、軽い入口が悪いわけではありません。
肌に合うかどうかを試す必要がある商材では、試す機会がないと本品が売れません。
判断が必要なのは、軽い入口をどこまで使うかです。
入口の設計を変えずに件数だけを追うと、比率が一方向に傾きます。
質を測る地点を初回の外に置く
初回の購入時点では、質は判断できません。
判断できるのは、二回目の購入が起きたかどうかの時点です。
そのため、質の指標は初回から一定期間後に確定する形になります。
確定までの期間は、品目の使い切りの周期で決まります。
この時差があるため、月次の会議では初回件数と、数か月前の初回群の二回目率を並べて見ます。
同じ月の数字だけを見ていると、質の悪化に気づくのが遅れます。
初回購入者の質は、購入の時点では判断できません。二回目が起きたかどうかで測り、月次では過去の初回群の転換率と並べて見てください。
良い初回とは、どういう購入のことなのか
本品の価格帯を理解したうえで入り、使い切る前に次を検討する購入です。
値引きの幅だけで入った購入は、同じ件数でも後の金額が違います。
良い初回を定義するには、何が後の購入につながるかを先に見ます。
入口の種類ごとに二回目率を出すと、差がはっきり出ます。
差が出る要因は三つあります。
入口の商品が本品と同じ処方かどうか、価格の差がどれだけあるか、そして購入の動機が何かです。
本品と違う処方で入った顧客は、本品に切り替える段階でもう一度判断します。
この判断が入る分だけ、二回目までの離脱が増えます。
価格差が大きいほど、二回目の価格に対する抵抗が強くなります。
初回が本品の三割の価格だった場合、二回目は三倍以上に感じられます。
動機については、贈答として買われた初回が別枠になります。
使う人と買う人が違うため、同じ人の二回目は起きにくくなります。
入口の種類ごとに、後に何が起きやすいか
| 入口の種類 | 件数の出やすさ | 二回目までの距離 | 扱い |
|---|---|---|---|
| 本品の通常価格 | 出にくい | 近い | 質の基準に置く |
| 本品の初回割引 | 出やすい | 価格差の分だけ遠い | 割引率で分けて記録 |
| 小容量の試し用 | 出やすい | 処方が同じなら近い | 別の群として集計 |
| 他品目とのまとめ買い | 中程度 | 近い | 質の基準に置く |
| 贈答としての購入 | 時期に集中 | 遠い | 使う人を別に追う |
定義は品目の系列ごとに置く
使い切りの周期が違えば、良い初回の定義も変わります。
一か月で使い切る品目と、半年使う品目を同じ基準で見ると、後者が常に悪く見えます。
そのため、質の基準は品目の系列ごとに置きます。
系列ごとに、二回目が起きるまでの標準的な日数を先に出します。
この日数を過ぎても二回目がない顧客を、離脱として扱います。
日数を決めていないと、いつまでも判定が保留になります。
良い初回は入口の種類ごとに二回目率を出して定義します。基準は品目の系列ごとに置き、二回目までの標準日数を先に決めてください。
件数を目標に置くと、現場で何が起きるのか
入口を軽くする方向にだけ力が働きます。
値引きの幅と試し用の比率が上がり、数か月後に二回目率が下がります。
件数だけを目標に置くと、達成の手段は入口を軽くすることに集中します。
値引きの幅を広げれば、その月の件数は確実に増えます。
この動きは、担当者の判断としては正しいものです。
評価される数字が件数だけなら、件数を増やす手を選びます。
問題が表に出るのは数か月後です。
二回目率が下がり、同じ売上を維持するために必要な初回件数が増えます。
必要な件数が増えると、さらに入口を軽くする圧力がかかります。
この循環に入ると、値引きの幅が戻せなくなります。
戻せなくなる理由は、顧客側の期待が変わるからです。
一度その価格で買えた商品は、通常価格が高く感じられます。
件数の目標に幅を持たせる
件数を目標から外すことはできません。
外すと、今度は質の高い層だけを狙って母数が縮みます。
実務的なのは、件数に上限と下限の両方を置くことです。
下限を割れば足りず、上限を超えたら入口の設計を疑う形にします。
上限を超えた月は、その月の入口の内訳を確認します。
値引きの比率が上がっていれば、数か月後の二回目率が下がる前提で計画を直します。
件数だけを目標に置くと、入口を軽くする方向にだけ力が働きます。件数には上限と下限の両方を置いてください。
贈答として買われた初回を、どう扱うのか
通常の初回とは別の群として集計します。
買った人と使う人が違うため、同じ基準で二回目を待っても判定を誤ります。
化粧品は、贈答として買われる比率が一定あります。
時期によっては、その月の初回の相当部分を占めます。
贈答の購入を通常の初回に混ぜると、その月の二回目率が下がります。
下がった理由が入口の設計なのか贈答の比率なのかを、後から分けられません。
分けて集計すると、贈答の比率が高い月の評価が変わります。
二回目率が下がっていても、それが想定どおりかどうかを判断できます。
贈答の購入から後につながる経路もあります。
使った人が自分で買い直す形と、贈った人が翌年も贈る形の二つです。
この二つは、追う相手が違います。
前者は届け先の情報が必要で、後者は購入者の翌年の行動を見ます。
贈答を見分ける手がかり
購入の時点で贈答かどうかを完全には判別できません。
包装の指定や届け先の住所が違うことが手がかりになります。
手がかりが取れない場合は、時期で推定します。
贈答が集中する時期の初回を、別の群として扱う形です。
推定であることを記録に残しておけば、後から精度を上げられます。
記録がないと、翌年に同じ推定をやり直すことになります。
贈答の初回は別の群として集計します。使った人の買い直しと、贈った人の翌年の行動は、別々に追ってください。
質の指標を、どうやって広告の運用に戻すのか
入口の種類と配信先を紐づけて、二回目率まで見える形にします。
紐づけができない配信面では、入口の設計そのものを分けます。
質を測っても、運用に戻らなければ何も変わりません。
戻すために必要なのは、どの配信から来た顧客がどの入口を選んだかの記録です。
この記録があると、配信面ごとの二回目率が出ます。
件数が多い配信面でも、二回目率が低ければ配分を下げる判断ができます。
紐づけができない配信面もあります。
その場合は、面ごとに入口の設計を変えて、後から区別できるようにします。
入口を分けるとは、遷移先や申し込みの経路を分けることです。
分けておけば、記録がなくても集計で切り分けられます。
分ける手間はかかりますが、一度作れば継続して使えます。
作らないまま件数だけで配分すると、質の低い面に予算が集まります。
配信面ごとに質を見るときの並べ方
| 列に置く数字 | 見る目的 | 判断の基準 |
|---|---|---|
| 初回件数 | 母数があるか | 下限を割っていないか |
| 入口の内訳 | 軽い入口に寄っていないか | 値引き比率の推移 |
| 二回目率 | 質が伴っているか | 系列ごとの基準との差 |
| 顧客一人あたりの粗利 | 採算が合っているか | 系列の上限との比較 |
| 確定までの日数 | 判定が可能か | 系列の標準日数を超えたか |
配分を変える間隔
二回目率は、確定までに時間がかかります。
そのため、配分の見直しを毎週やっても根拠が更新されません。
見直しの間隔は、系列の標準日数に合わせます。
標準日数が六十日なら、二か月ごとの見直しになります。
その間は、件数と入口の内訳だけを週次で見ます。
入口の内訳が急に動いた場合だけ、間隔を待たずに確認します。
配信面と入口を紐づけて二回目率まで見える形にします。配分の見直しは、二回目が確定する日数に合わせてください。
言える範囲が限られる中で、質の高い入口をどう作るのか
効果を強く訴えるほど質が上がるわけではありません。
使い方と合う肌の状態を具体的に伝えるほうが、二回目までの距離が縮みます。
入口の質を上げようとすると、訴求を強くする方向に進みがちです。
しかし化粧品では、言える範囲に制約があります。
制約があるからといって、質を上げられないわけではありません。
実際に二回目率を分けているのは、訴求の強さではなく期待の一致です。
期待が実物と合っていれば、使ったあとに続きます。
合っていなければ、どれだけ強く訴求しても二回目は出ません。
そのため、入口で伝えるのは使い方と、どういう状態の人に合うかです。
この二つは、断定的な効果の表現を使わずに書けます。
何がどこまで言えるかは、商品の区分と媒体で変わります。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
第三者の声を使うときの確認
使用者の声や、使用前後の見せ方を入口に置きたい場面があります。
これらの可否は商品の区分と媒体で変わるため、断定せずに確認してください。
確認の手順を先に決めておくと、制作の途中で止まりません。
訴求を決める段階で確認し、作ってから直す回数を減らします。
外部の投稿を経由した流入は、表現の管理が及びません。
この経路からの初回は、別の群として記録しておきます。
入口の質は訴求の強さではなく、期待の一致で決まります。使用者の声の可否は断定せず、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
二回目が出ない原因は、広告と商品のどちらにあるのか
入口の種類で二回目率が分かれていれば広告側、どの入口でも同じなら商品側です。
分けて見ないと、原因の切り分けができません。
二回目率が下がったとき、最初に出る話は広告の質です。
しかし原因が商品や体験の側にあることもあります。
切り分けの方法は、入口の種類ごとに二回目率を並べることです。
種類によって差が大きければ、入口の設計に原因があります。
どの入口でも同じ水準なら、原因は入口の外にあります。
届いた商品の印象、使い方の分かりにくさ、次の案内の有無などです。
商品側の原因は、広告の調整では直りません。
配信を止めても二回目率は変わらず、件数だけが減ります。
そのため、二回目率が全体で下がったときは、まず入口の内訳を確認します。
内訳が変わっていなければ、広告以外を見る段階です。
二回目が出ないときに見る場所の順番
| 見る順 | 場所 | 確認すること | 広告で直せるか |
|---|---|---|---|
| 1 | 入口の種類の内訳 | 軽い入口に寄っていないか | 直せる |
| 2 | 配信面ごとの二回目率 | 特定の面だけ低くないか | 直せる |
| 3 | 届いたときの同梱物 | 使い方が伝わっているか | 直せない |
| 4 | 次の案内の時期 | 使い切る前に届いているか | 直せない |
| 5 | 初回と二回目の価格差 | 案内の時点で止まっていないか | 一部直せる |
広告以外で見る三つの場所
一つ目は、届いたときの体験です。
同梱物と使い方の案内が、次の購入の判断に直結します。
二つ目は、次の案内の時期です。
使い切る前に届く案内と、使い切ってから届く案内では反応が変わります。
三つ目は、価格の見え方です。
初回と二回目の価格差が大きいほど、案内の時点で止まります。
二回目率の低下は、入口の種類ごとに並べて切り分けます。どの入口でも同じなら、原因は広告の外にあります。
初回購入者の質の設計は、何から手をつけるのか
入口の種類ごとに、過去の初回群の二回目率を出すところからです。
差が見えて初めて、どの入口を増やしどれを絞るかが決まります。
最初にやるのは、定義の議論ではありません。
過去の初回を入口の種類で分け、それぞれの二回目率を出す作業です。
出してみると、種類による差が想定より大きいことが多くなります。
差が見えれば、良い初回の定義は自然に決まります。
次に、品目の系列ごとの標準日数を出します。
二回目が起きるまでの日数が分からないと、判定の時期を決められません。
そのあとで、配信面と入口の紐づけを確認します。
紐づかない面については、入口を分ける作業が必要になります。
最後に、件数の上限と下限を決め、月次で見る並べ方を固定します。
並べ方を固定しないと、毎月違う切り口の資料が出てきます。
初回購入者の質を設計する順番
| 順番 | やること | 関わる部署 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 過去の初回を入口の種類で分ける | マーケ・情報システム | 二週間 |
| 2 | 入口ごとの二回目率を出す | マーケティング | 一週間 |
| 3 | 品目の系列ごとの標準日数を出す | マーケ・商品開発 | 一週間 |
| 4 | 配信面と入口の紐づけを確認する | マーケ・代理店 | 二週間 |
| 5 | 件数の上限と下限を決める | 責任者三者 | 一週間 |
| 6 | 月次で見る並べ方を固定する | マーケティング | 一週間 |
数字は説明のための仮の値です。
初回が月に千件で、本品価格からの入りが三百件、割引からの入りが七百件だとします。
前者の二回目率が四割、後者が一割なら、翌月に戻る顧客は百二十人と七十人です。
件数では割引が倍以上ですが、戻る人数では前者が上回る形になります。
この並べ方を月次の資料に固定すると、件数だけの議論が減ります。
どちらを増やすかが、戻る人数で比べられるためです。
期の途中で定義を変えない
入口の分類を期の途中で変えると、前後の比較ができなくなります。
変える必要が出た場合は、過去の分も同じ分類で集計し直します。
集計し直さずに分類だけ変えると、率の変化が施策の成果に見えます。
この誤解は、翌期の予算配分まで引きずります。
分類の定義は、変更履歴を残して同じ場所に保管します。
場所が分かれると、翌期の設計で前提を追えなくなります。
着手点は定義の議論ではなく、入口の種類ごとの二回目率の集計です。差が見えれば、定義と配分の判断は短時間で決まります。
化粧品ブランドの初回獲得の質で判断に迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
入口の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
初回購入者の質はどうやって測りますか
購入の時点では測れません。二回目の購入が起きたかどうかで測ります。品目の系列ごとに、二回目が起きるまでの標準的な日数を先に決めておき、その日数を過ぎても二回目がない顧客を離脱として扱う形にしてください。
初回の値引きはやめたほうがよいですか
やめる必要はありませんが、比率を管理してください。値引きの幅が大きいほど件数は増え、二回目の価格に対する抵抗も強くなります。入口の種類ごとに二回目率を出し、件数ではなく翌月に戻る人数で比べると判断できます。
件数を目標から外すべきですか
外すと母数が縮みます。件数は残したうえで、上限と下限の両方を置いてください。上限を超えた月は入口の内訳を確認し、値引きの比率が上がっていれば数か月後の二回目率が下がる前提で計画を直します。
贈答として買われた初回はどう数えますか
通常の初回とは別の群として集計してください。買った人と使う人が違うため、同じ基準で二回目を待つと判定を誤ります。使った人の買い直しと、贈った人の翌年の行動は追う相手が違うので、それぞれ別に記録します。
二回目率が下がったとき、まず何を見ますか
入口の種類ごとに二回目率を並べてください。種類によって差が大きければ入口の設計に原因があり、どの入口でも同じ水準なら原因は広告の外にあります。後者の場合は、届いたときの体験、次の案内の時期、価格の見え方を確認します。
まとめ
- 初回の入口が試供品や大幅な値引きだと、件数は増えても二回目が出ません。質は購入した事実ではなく、二回目までの行動で決まります
- 本品の価格帯を理解したうえで入り、使い切る前に次を検討する購入です。値引きの幅だけで入った購入は、同じ件数でも後の金額が違います
- 入口を軽くする方向にだけ力が働きます。値引きの幅と試し用の比率が上がり、数か月後に二回目率が下がります
- 通常の初回とは別の群として集計します。買った人と使う人が違うため、同じ基準で二回目を待っても判定を誤ります
- 入口の種類と配信先を紐づけて、二回目率まで見える形にします。紐づけができない配信面では、入口の設計そのものを分けます
- 効果を強く訴えるほど質が上がるわけではありません。使い方と合う肌の状態を具体的に伝えるほうが、二回目までの距離が縮みます
- 入口の種類で二回目率が分かれていれば広告側、どの入口でも同じなら商品側です。分けて見ないと、原因の切り分けができません
- 入口の種類ごとに、過去の初回群の二回目率を出すところからです。差が見えて初めて、どの入口を増やしどれを絞るかが決まります