
費用がかからず、受注率も高いため、問題が表面化しません。
紹介元の事情で件数が動くため、自社では制御できない構造になっています。
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目次
目次
- 紹介だけで回っている状態は、安定しているように見える
- 制御できないことの意味
- 紹介の再現性を、どこまで上げられるか
- 手順として持つとは
- 2つ目の経路を、何にするか
- 経営者が情報を得る場所
- 検索からの流入を、どう位置づけるか
- 量が出ない理由
- 広告を、どう使うか
- 直接の獲得が難しい理由
- 経路ごとに、成果が出るまでの時間が違う
- 時間の違いを先に共有する
- 経路の配分で、判断を誤りやすいところ
- 寄せ続けた先にあるもの
- 入口の分散を、どう進めるか
- 紹介の依頼件数を数える理由
- よくある質問
- まとめ
費用がかからず、受注率も高いため、問題が表面化しません。
紹介元の事情で件数が動くため、自社では制御できない構造になっています。
紹介だけで回っている状態は、安定しているように見える
費用がかからず、受注率も高いため、問題が表面化しません。
紹介元の事情で件数が動くため、自社では制御できない構造になっています。
紹介中心の受注は、数字のうえでは優れています。
獲得の費用がほぼかからず、受注率も高くなります。
制御できないことの意味
紹介の件数は、紹介元の状況で決まります。
支援先の経営者が異動する、業界の景気が変わる、接点が途切れる。
自社の努力とは別の理由で、増えたり減ったりします。
減り始めたときには遅い
紹介が減ったことに気づくのは、数字が落ちてからです。
そこから別の経路を作り始めると、成果が出るまでに1年以上かかります。
その間、稼働に空きが出ます。
経営コンサルの受注経路と、その性質
| 経路 | 費用 | 受注率 | 制御できるか | 立ち上がりの期間 |
|---|---|---|---|---|
| 既存顧客からの紹介 | ほぼゼロ | 高い | 部分的 | 継続的 |
| 知人や同業からの紹介 | ほぼゼロ | 高い | できない | 継続的 |
| セミナーや講演 | 中くらい | 中くらい | できる | 数か月 |
| 書籍や寄稿 | 大きい | 中くらい | できる | 1年以上 |
| 検索からの流入 | 中くらい | 低い | できる | 半年以上 |
| 広告 | 大きい | 低い | できる | 数か月 |
依存の度合いを測る
過去2年の受注を経路で分類します。最大の経路が全体の何割かが、依存の度合いです。7割を超えているなら、代わりの経路を作る判断が要ります。
紹介の再現性を、どこまで上げられるか
紹介そのものは制御できませんが、起きる頻度は上げられます。
依頼の手順を決めて、接点を維持する活動を続けることで変わります。
紹介を偶然に任せている会社と、手順として持っている会社では頻度が違います。
手順として持つとは
誰に、いつ、どう依頼するか。
これを決めて、実行の記録を残す形です。
紹介の再現性を上げる要素
| 要素 | やること | 頻度 |
|---|---|---|
| 依頼の時期を決める | 成果が見えた時点 | 案件ごと |
| 依頼の相手を決める | 決裁者と実務の担当者の両方 | 案件ごと |
| 対象の条件を伝える | どういう会社が対象か | 依頼時 |
| 渡す資料を用意する | 1枚で説明できるもの | 常備 |
| 接点を維持する | 情報の送付と年1回の面談 | 継続 |
| 結果を報告する | 紹介の後の経過 | 紹介ごと |
依頼していない実態
紹介が欲しいと考えていても、実際には依頼していない会社が多くあります。
依頼した件数を記録すると、実態が見えます。
年間で数件しか依頼していないことが分かることがあります。
依頼しにくい理由
営業をしていると思われたくない。
関係が悪くなることを避けたい。
こうした心理が働きます。
成果が出た直後であれば、依頼は自然に受け取られます。
時期を決めておくと、この抵抗が小さくなります。
紹介だけでは上限がある
紹介の件数は、既存の顧客と関係者の数で上限が決まります。その数を超える成長は、別の経路が要ります。
2つ目の経路を、何にするか
自社の顧客が情報を探す場所から選びます。
経営者が情報を得る経路は限られており、そこに出ていくことになります。
紹介以外の経路を作るとき、選択肢は多くありません。
経営者が情報を得る場所
同業の経営者との会話。
業界の団体や研究会。
書籍と雑誌。
講演やセミナー。
検索。
選び方の基準
自社が既に持っているものを使える経路を選びます。
登壇の実績があるならセミナー、執筆の実績があるなら寄稿。
ゼロから作る経路は、立ち上がりに時間がかかります。
2つ目の経路の候補と、条件
| 候補 | 向いている会社 | 必要なもの | 立ち上がりの期間 |
|---|---|---|---|
| セミナーの自社開催 | 話せる人がいる | 集客の手段 | 半年 |
| 外部のセミナーへの登壇 | 実績と評判がある | 依頼が来る関係 | 数か月 |
| 業界団体での活動 | 業界が絞られている | 継続的な関与 | 1年以上 |
| 書籍の執筆 | 体系化された方法論 | 執筆の時間 | 1年以上 |
| 専門メディアへの寄稿 | 文章にできる知見 | 編集部との関係 | 数か月 |
| 検索からの流入 | 課題が言葉になる | 継続的な発信 | 半年以上 |
セミナーの集客が次の課題になる
自社でセミナーを開いても、人が集まらなければ意味がありません。
集客に、検索や広告が必要になります。
経路は単独では成立せず、組み合わせになります。
1つに絞って始める
複数の経路を同時に立ち上げると、どれも中途半端になります。1つを選んで1年続け、それから次を検討します。
検索からの流入を、どう位置づけるか
経営者が課題を言葉にして検索する場面は限られています。
量は期待できませんが、検討の初期に接点を持つ手段になります。
コンサルティングの領域で、検索からの流入は量が出ません。
量が出ない理由
経営の課題は、言葉にしにくいものです。
何を検索すればよいか分からない段階が長く続きます。
検索する人の数そのものが限られます。
それでも持つ理由
紹介で名前を聞いた人が、社名を検索します。
そのときに何が見つかるかで、印象が決まります。
検索は、紹介の受け皿としても機能します。
検索からの流入の役割
| 役割 | 効果 | 評価の方法 |
|---|---|---|
| 課題を検索した人との接点 | 量は少ないが質が高い | 問い合わせの内容で見る |
| 紹介を受けた人の確認 | 紹介の成立に影響 | 社名検索の推移 |
| セミナーの集客 | 参加者の確保 | 申込の経路で見る |
| 採用の候補者の確認 | 採用に影響 | 別に集計する |
| 方法論の認知 | 長期に効く | 記事の閲覧数 |
| 提案前の事前の理解 | 面談の質が上がる | 面談での言及 |
課題の言葉で情報を作る
経営者は、症状や状況の言葉で検索します。
事業の停滞、後継者、組織の硬直。
こうした言葉で、自社の見解が見つかる状態を作ります。
検索の環境が変わっている
Ahrefsが2026年7月16日に公表した調査では、AI Overviewsが表示される場面での検索1位のCTR下落率が、日本で2025年12月の38.0%から2026年6月には62.7%になっています。
一般的な解説だけを書いていると、要約で済まされます。
自社の方法論や判断の基準といった、他にない内容を出す必要があります。
広告を、どう使うか
問い合わせを直接取る用途では、費用対効果が合わないことがあります。
セミナーの集客や、検討の初期の接点づくりに使うほうが成立します。
コンサルティングの広告は、他業種と同じ使い方ができません。
直接の獲得が難しい理由
経営に関わる支援を、広告を見てすぐ依頼する人はいません。
検討の期間が長く、信頼の形成が先に要ります。
問い合わせを直接取る設計だと、獲得単価が大きくなります。
広告の用途と、成立しやすさを、項目ごとに見ていきます。
セミナーや勉強会の集客については、成立しやすさはしやすい、評価の指標は申込数。
資料や調査の提供については、成立しやすさはしやすい、評価の指標はダウンロード数。
記事への誘導については、成立しやすさは中くらい、評価の指標は読了と再訪。
社名での検索への対応については、成立しやすさはしやすい、評価の指標は防御としての価値。
無料相談の直接の獲得については、成立しやすさはしにくい、評価の指標は問い合わせの質。
特定の業種への絞り込みについては、成立しやすさは中くらい、評価の指標は該当業種からの反応。
セミナーの集客に使う
セミナーへの参加は、依頼より判断の負担が小さくなります。
参加した人との接点ができれば、その後の関係を作れます。
広告の目的をここに置くと、費用対効果が読めます。
表現の制約を確認する
成果を断定する表現や、他社との比較の表現には注意が要ります。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
市場の状況
電通が2026年3月5日に発表した2025年の日本の広告費では、インターネット広告費が4兆459億円で構成比50.2%となり、初めて過半数を超えました。電通デジタルの詳細分析では、運用型が媒体費の88.7%を占めています。市場全体ではデジタルの比率が高まっていますが、業種ごとの適性は別に判断します。
経路ごとに、成果が出るまでの時間が違う
紹介は即座に、検索や書籍は1年以上かかります。
同じ周期で評価すると、時間のかかる経路が必ず止められます。
複数の経路を同時に動かすとき、評価の周期を分ける必要があります。
時間の違いを先に共有する
それぞれの経路が、いつ成果を出すのかを開始前に合意します。
経路ごとの成果が出るまでの期間を、項目ごとに見ていきます。
紹介の依頼については、反応が出始める時期は即座、本格的に効く時期は継続的、止めたときの影響は依頼をやめると減る。
セミナーについては、反応が出始める時期は開催直後、本格的に効く時期は半年以降、止めたときの影響は接点が止まる。
検索からの流入については、反応が出始める時期は3か月、本格的に効く時期は1年以降、止めたときの影響はしばらく残る。
記事の公開については、反応が出始める時期は3か月、本格的に効く時期は1年以降、止めたときの影響は長く残る。
広告については、反応が出始める時期は数日、本格的に効く時期は1か月、止めたときの影響は即座に止まる。
書籍については、反応が出始める時期は出版後、本格的に効く時期は数年、止めたときの影響は残る。
評価の会議を分ける
広告とセミナーの集客は月次。
検索と記事は半期。
書籍や業界での活動は年次。
同じ会議で議論すると、短期の数字に引っ張られます。
途中でやめる基準を先に決める
続けるかどうかの判断基準を、開始時に決めます。
半年で公開した記事が何本、そのうち流入があるものが何本。
基準があれば、感覚での打ち切りを避けられます。
1年目に成果が出ない前提を共有する
検索や発信は、1年目は数字が動きません。この前提を経営と共有していないと、途中で止まります。
経路の配分で、判断を誤りやすいところ
効率の良い経路に寄せ続けると、数年後に新規の入口がなくなります。
紹介は最も効率が良いため、比較すると他が必ず劣ります。
経路の見直しでは、効率の良いものに寄せる判断が自然に出ます。
寄せ続けた先にあるもの
紹介に集中すると、短期の数字は良くなります。
数年後、既存の顧客が減り、紹介元が細ります。
そのときに、別の経路がありません。
経路の配分で起きる間違いを、項目ごとに見ていきます。
紹介の効率が高いので集中するについては、短期の結果は良い、数年後は入口が枯れる、代わりの見方は2つ目を育てる。
成果の出ない経路を止めるについては、短期の結果は変化なし、数年後は長期の経路が消える、代わりの見方は時間軸を分ける。
複数の経路を同時に始めるについては、短期の結果は分散する、数年後はどれも育たない、代わりの見方は1つに絞る。
広告で直接の獲得を狙うについては、短期の結果は効率が悪い、数年後は止める判断になる、代わりの見方は集客の用途に使う。
検索の量が少ないので諦めるについては、短期の結果は変化なし、数年後は紹介の受け皿も弱い、代わりの見方は質で評価する。
経路を記録しないについては、短期の結果は議論ができない、数年後は判断の根拠がない、代わりの見方は記録を始める。
経路を記録していない会社が多い
受注がどこから来たかを記録していないと、配分の議論ができません。
案件数が少ないため、1件ずつ記録できます。
外部に相談するときの確認
経路の配分を外部に相談する場合、紹介が主要な経路である事業の前提を理解しているかを確認します。広告での直接の獲得だけを提案する場合、この事業の構造が考慮されていません。
入口の分散を、どう進めるか
過去2年の受注の経路を1件ずつ確認することからです。
依存の度合いが分からないと、優先して育てる経路が決まりません。
配分の議論は、現状の記録から始まります。
経路の分散を進める作業の並びを、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは過去2年の受注を1件ずつ経路で分類する、関わる人は経営・コンサルタント、期間の目安は3週間。
2については、やることは最大の経路の比率を出す、関わる人はマーケティング、期間の目安は1週間。
3については、やることは紹介の依頼を行った件数を数える、関わる人はコンサルタント、期間の目安は2週間。
4については、やることは2つ目に育てる経路を1つ選ぶ、関わる人は経営、期間の目安は3週間。
5については、やることはその経路の評価の時期と基準を決める、関わる人は経営、期間の目安は2週間。
6については、やることは受注時に経路を記録する手順を作る、関わる人は管理部門、期間の目安は2週間。
紹介の依頼件数を数える理由
紹介を増やす余地が、まだ社内にあることがあります。
依頼していないだけなら、新しい経路を作るより早く効きます。
見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
過去2年の受注が34件で、紹介が23件、セミナーが5件、検索からが4件、その他が2件だとします。
紹介が68%を占めています。
紹介の依頼を行った件数が年間6件だとすると、依頼自体が少ない状態です。
依頼を年間20件に増やすことが、新しい経路を作るより先に効く可能性があります。
受注経路の分散を見る数字を、項目ごとに見ていきます。
経路別の受注件数については、見る頻度は四半期、何が分かるかは依存の度合い。
経路別の平均受注金額については、見る頻度は四半期、何が分かるかは経路ごとの質。
最大の経路の比率については、見る頻度は半期、何が分かるかは分散の進み具合。
紹介の依頼を行った件数については、見る頻度は四半期、何が分かるかは活動量。
2つ目の経路からの相談件数については、見る頻度は四半期、何が分かるかは育成の進捗。
経路が不明な件数については、見る頻度は四半期、何が分かるかは記録の精度。
最大経路の比率を中期の目標にする
最大の経路が全体の何割かという数字を、年に一度確認します。
この比率を下げることを3年の目標に置きます。
1年で2つ目を作る
3つも4つも同時には育ちません。
1年で2つ目、次の年で3つ目という速度で計画します。
入口の作り方で判断に迷う場合は、無料相談で現状の経路を見てもらうところから始められます。接点の広げ方ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
紹介だけで受注できているので問題ないのでは
紹介の件数は紹介元の事情で決まり、自社では制御できません。減り始めてから別の経路を作ると成果まで1年以上かかり、その間に稼働の空きが出ます。
2つ目の経路は何を選べばいいですか
自社が既に持っているものを使える経路を選んでください。登壇の実績があるならセミナー、執筆の実績があるなら寄稿です。ゼロから作る経路は時間がかかります。
検索からの流入が少なく効果が見えません
量は期待できません。紹介で名前を聞いた人が社名を検索する受け皿として、またセミナーの集客の手段として位置づけると、役割が明確になります。
広告で無料相談を直接取れますか
検討の期間が長く信頼の形成が先に要るため、直接の獲得は費用対効果が合いにくくなります。セミナーの集客や資料の提供に用途を置くほうが成立します。
新しい経路を始める前にできることはありますか
紹介の依頼を年間何件行っているかを数えてください。依頼自体が少ない場合、依頼の手順を決めて件数を増やすほうが、新しい経路を作るより早く効きます。
まとめ
- 費用がかからず、受注率も高いため、問題が表面化しません。紹介元の事情で件数が動くため、自社では制御できない構造になっています
- 紹介そのものは制御できませんが、起きる頻度は上げられます。依頼の手順を決めて、接点を維持する活動を続けることで変わります
- 自社の顧客が情報を探す場所から選びます。経営者が情報を得る経路は限られており、そこに出ていくことになります
- 経営者が課題を言葉にして検索する場面は限られています。量は期待できませんが、検討の初期に接点を持つ手段になります
- 問い合わせを直接取る用途では、費用対効果が合わないことがあります。セミナーの集客や、検討の初期の接点づくりに使うほうが成立します
- 紹介は即座に、検索や書籍は1年以上かかります。同じ周期で評価すると、時間のかかる経路が必ず止められます
- 効率の良い経路に寄せ続けると、数年後に新規の入口がなくなります。紹介は最も効率が良いため、比較すると他が必ず劣ります
- 過去2年の受注の経路を1件ずつ確認することからです。依存の度合いが分からないと、優先して育てる経路が決まりません