経営コンサルの広告代理店との付き合い方|月200万以上を預ける前に

何を売っているかが説明しにくく、成果までの期間も長くなります。
商品の特徴を訴求する手法が使えないため、前提の共有に時間がかかります。
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目次
目次
- 無形のサービスは、代理店にとって扱いにくい
- 説明できる特徴がない
- 成果を何と定義するか
- 件数を成果にしたときに起きること
- 提案書のどこを読むか
- 除外の提案を見る
- 月200万円以上を預ける前に、決めておくこと
- 任せられる範囲
- 月次の報告に何を書いてもらうか
- 報告に含める内容
- 相談が増えないときに見る場所
- 確認の順番
- 無形の商材を預けるときの誤解
- 丸投げが成立しない理由
- 委託の見直しを、どの順で進めるか
- 説明資料を先に作る
- よくある質問
- まとめ
何を売っているかが説明しにくく、成果までの期間も長くなります。
商品の特徴を訴求する手法が使えないため、前提の共有に時間がかかります。
無形のサービスは、代理店にとって扱いにくい
何を売っているかが説明しにくく、成果までの期間も長くなります。
商品の特徴を訴求する手法が使えないため、前提の共有に時間がかかります。
広告の委託先を選ぶ基準として、運用の実績や取扱高が挙げられます。
コンサルティングの場合、その基準だけでは判断できません。
説明できる特徴がない
製品であれば、仕様や価格や機能を訴求できます。
コンサルティングには、事前に見せられる実物がありません。
訴求の材料は、考え方と人と方法論になります。
成果までの期間が長い
問い合わせから契約まで、半年から数年かかります。
広告の評価を3か月で行うと、契約は1件も出ていません。
この期間の扱いを決めずに始めると、途中で止まります。
コンサルティングの広告で起きやすいずれ
| 起きること | 原因 | 結果 |
|---|---|---|
| 一般的な訴求になる | 商材の理解が浅い | 区別がつかない |
| 件数を増やす方向に寄る | 成果の定義が問い合わせ数 | 情報収集の相談が増える |
| 短期で評価される | 検討期間が考慮されない | 途中で止まる |
| 表現が断定的になる | 成果を訴求しようとする | 表現の制約に触れる |
| 対象が広がる | 絞る根拠がない | 対象外への配信が増える |
| 価格を訴求する | 差別化の材料がない | 安さで選ばれる |
選定で確認すること
提案の前に、自社の支援の内容と対象を説明する時間を取ります。そのうえで、誰に何を訴求するかを提案してもらいます。ここで一般的な提案が出る相手は、運用でも同じことが起きます。
成果を何と定義するか
問い合わせの件数を成果にすると、情報収集の相談が増えます。
面談に進んだ件数を成果にする形が、事業と合います。
広告の成果の定義は、契約の前に決めます。
決めずに始めると、件数を増やす運用になります。
件数を成果にしたときに起きること
無料の相談や資料の提供を入口にすると、件数は増えます。
その中身を見分ける仕組みがないと、面談の時間が消えます。
コンサルタントの稼働が圧迫されます。
成果の定義の選択肢
| 定義 | 測りやすさ | 事業との一致 | 向いている状況 |
|---|---|---|---|
| 問い合わせの件数 | 高い | 低い | 立ち上げ期の量の確保 |
| 面談に進んだ件数 | 高い | 中くらい | 標準的な運用 |
| 提案に進んだ件数 | 中くらい | 高い | 質を重視する段階 |
| セミナーの申込数 | 高い | 中くらい | 集客が目的の場合 |
| 資料のダウンロード数 | 高い | 低い | 接点づくりが目的 |
| 契約の件数 | 低い | 最も高い | 母数が足りない |
面談に進んだ件数を使う
問い合わせから面談に進むまでに、事前の確認が入ります。
その確認を通った件数なら、一定の質が担保されています。
測ることもできます。
委託先に判断を求めない
どの相談が面談に進むかは、社内の判断です。
その結果を委託先に返す仕組みを作ります。
返さないと、委託先は運用の精度を上げられません。
評価の期間を明示する
3か月で何を見て、1年で何を見るかを契約時に決めます。決めておかないと、3か月で成果が出ないという議論になります。
提案書のどこを読むか
実績の数字より、自社の支援をどう理解したかを見ます。
理解の深さは、誰を対象にしないかの提案に現れます。
提案書には、他社での改善の実績が並びます。
その数字は、別の条件で出たものです。
除外の提案を見る
誰に出すかは、どの会社でも似た提案になります。
誰に出さないかに、理解の深さが出ます。
規模が合わない企業、対象外の業種、個人事業。
提案書で読むべき箇所
| 確認する項目 | 良い提案の特徴 | 注意が要る提案 |
|---|---|---|
| 対象とする顧客層 | 業種と規模と局面まで具体的 | 企業規模だけ |
| 除外の設計 | 具体的な除外の方針がある | 記載がない |
| 成果の定義 | 面談に進んだ件数を提案 | 問い合わせ数のみ |
| 評価の時期 | 検討期間を踏まえている | 3か月で判断 |
| 訴求の内容 | 方法論や見解に言及 | 一般的な言葉 |
| 表現の確認 | 制約への言及がある | 言及がない |
| 報告の内容 | 相談の中身に触れる | 数字の羅列のみ |
表現の制約への言及
成果を断定する表現や、他社との比較の表現には注意が要ります。
提案の中でこの点に言及がない場合、運用で問題が起きることがあります。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
訴求の材料をこちらから渡す
方法論、見解、コンサルタントの経歴。
これらは社内にしかありません。
渡さないと、委託先は一般的な訴求しか作れません。
選定の前に説明の時間を取る
提案を依頼する前に、自社の支援内容を2時間かけて説明します。その理解の上で提案してもらうと、比較の意味が出ます。
月200万円以上を預ける前に、決めておくこと
何を訴求するかの判断は社内に残します。
運用と制作は任せられますが、訴求の中身は事業の判断です。
金額が大きくなるほど、任せる範囲の線引きが効いてきます。
任せられる範囲
入札の調整、広告文の検証、配信先の管理、レポートの作成。
これらは外部に任せられます。
社内に残すべき判断
誰を対象にするか。
何を訴求するか。
表現をどこまで許容するか。
1件の面談にいくらまで使えるか。
委託する工程と、社内が決める工程
| 領域 | 外部に任せる | 社内で判断する |
|---|---|---|
| 対象とする顧客層 | 提案を受ける | 決定する |
| 訴求する内容 | 素案を作ってもらう | 決定する |
| 表現の許容範囲 | 提案を受ける | 決定する |
| 獲得の上限額 | 参考意見を聞く | 決定する |
| 日々の運用の調整 | 任せる | 報告を受ける |
| 制作物の作成 | 任せる | 内容を確認する |
表現の確認を工程に入れる
コンサルティングの広告には、成果や効果に関する表現が入ります。
社内で確認する工程を運用の流れに入れます。
確認の基準を先に文書にしておくと、毎回の確認が早くなります。
確認の負担を小さくする
すべての広告文を確認すると、運用の速度が落ちます。使ってよい表現と使えない表現の一覧を作り、その範囲内なら確認を省きます。
月次の報告に何を書いてもらうか
数字の一覧では判断に使えません。
どういう相談が来たかと、次に何を変えるかを含む形を指定します。
毎月の報告が、指標の増減の説明で終わっていることがあります。
報告に含める内容
今月に来た相談の中身。
先月の変更とその結果。
来月に変えることと理由。
うまくいっていないことの見立て。
月次の報告に入れてもらう内容を、項目ごとに見ていきます。
相談の件数と内容の要約については、なぜ必要かは質の把握、頻度は月次。
面談に進んだ件数と比率については、なぜ必要かは事業への寄与、頻度は月次。
先月の変更とその結果については、なぜ必要かは施策の効果、頻度は月次。
来月に変えることと理由については、なぜ必要かは方向の確認、頻度は月次。
うまくいっていないことの見立てについては、なぜ必要かは問題の早期発見、頻度は月次。
提案と契約の状況については、なぜ必要かは遅れて出る成果、頻度は四半期。
自社からも情報を返す
面談に進んだか、提案に進んだか、契約に至ったか。
この情報を委託先に返します。
返さないと、運用の精度が上がりません。
Testifyが2026年5月に行った調査では、代理店への不満として運用担当の50.8%がレスポンスの遅さを挙げていました。
情報の往復が滞ると、双方に不満が残ります。
うまくいっていないことを聞く
良い報告ばかりが続く場合、問題が共有されていません。
この項目を入れると、早く分かります。
報告の頻度を落とす選択
検討期間が長い事業では、月次の報告で十分です。週次の報告を求めると、短期の増減に議論が引っ張られます。
相談が増えないときに見る場所
委託先の運用より先に、渡している素材と成果の定義を疑います。
訴求の材料が渡っていなければ、誰が運用しても同じ結果になります。
成果が出ないとき、委託先の変更が検討されます。
その前に確認することがあります。
確認の順番
相談が増えないときの確認の順序を、項目ごとに見ていきます。
1については、確認することは成果の定義が事業と合っているか、確認の方法は何を成果としているか見直す。
2については、確認することは訴求の素材を渡しているか、確認の方法は委託先が持つ資料を確認。
3については、確認することは面談の結果を返しているか、確認の方法は自社側の対応を確認。
4については、確認することは相談への対応が遅れていないか、確認の方法は返信までの日数を見る。
5については、確認することは評価の期間が適切か、確認の方法は検討期間と比べる。
6については、確認することは運用の内容、確認の方法は設定と変更の履歴を見る。
自社側に原因があることが多い
成果の定義がずれている、素材を渡していない、結果を返していない。
これらは自社側の問題です。
委託先を変えても解決しません。
相談への対応の速さ
広告で相談が増えても、返信が遅ければ面談に進みません。
広告の成果として評価される前の段階で、自社の対応が影響します。
不満の内容は役職で違う
Testifyの調査では、代理店への不満の内容が役職で分かれていました。
経営層は費用が成果に見合わないが56.3%、マーケティング責任者は成果不振の説明が不十分が53.1%です。
社内で不満が出たとき、誰が何に不満を持っているかを確認します。説明の不足であれば、報告の形式の変更で解決する場合があります。
無形の商材を預けるときの誤解
任せれば結果が出るという前提が、最も多い取り違えです。
訴求の材料は社内にしかないため、渡す作業が必ず残ります。
委託は、業務を減らす手段として理解されがちです。
丸投げが成立しない理由
何を訴求するかは、支援の内容と対象から決まります。
その情報は社内にしかありません。
渡す作業を誰かが担わないと、一般的な訴求になります。
無形の商材の委託で起きる誤解を、項目ごとに見ていきます。
任せれば手間が減るについては、実際に起きることは素材を渡す作業が残る、代わりの進め方は社内の担当を1人決める。
実績のある会社なら安心については、実際に起きることは無形の商材の理解に時間がかかる、代わりの進め方は選定時に理解を確認する。
月次の報告で状況が分かるについては、実際に起きることは数字だけでは判断できない、代わりの進め方は報告の項目を指定する。
成果が出ないのは運用の問題については、実際に起きることは素材と定義の問題が多い、代わりの進め方は自社側を先に確認する。
変えれば改善するについては、実際に起きることは移行で数か月落ちる、代わりの進め方は改善で済むかを先に検討。
広告だけで相談が取れるについては、実際に起きることは検討期間が長く直接は難しい、代わりの進め方は集客や資料提供に用途を置く。
窓口を1人にする
複数のコンサルタントが別々に指示を出すと、方針が定まりません。
窓口を1人に決めます。
併用の形が多数である
Testifyの調査では、代理店を活用している企業が9割を超え、そのうち全面委託が37.2%、社内運用との併用が54.4%でした。
判断を社内に残しながら実行を任せる形が、多数派になっています。
変えるときに失われるもの
委託先を変えると、蓄積されたデータと商材の理解が一度失われます。広告の管理権限と計測の仕組みが自社の権限にあるかを、契約時に確認します。
委託の見直しを、どの順で進めるか
自社側の準備の確認からです。
成果の定義と訴求の素材が整っていない状態で相手を選んでも、同じことが起きます。
委託先の選定や見直しは、相手を探すことから始めがちです。
先に自社側を整えます。
預け方を見直す手順を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは成果の定義をコンサルタントと合意する、関わる人は経営・コンサルタント、期間の目安は3週間。
2については、やることは支援の内容と対象をまとめた説明資料を作る、関わる人はマーケティング、期間の目安は1か月。
3については、やることは面談の結果を返す仕組みを作る、関わる人はコンサルタント、期間の目安は3週間。
4については、やることは使ってよい表現の基準を文書にする、関わる人は経営、期間の目安は3週間。
5については、やることは現在の委託先に改善の余地があるか確認する、関わる人はマーケティング、期間の目安は1か月。
6については、やることは必要なら2社から3社に提案を依頼する、関わる人はマーケティング、期間の目安は1か月。
説明資料を先に作る
どの委託先に頼むにせよ、この資料は必要になります。
支援の内容、対象とする企業、方法論、コンサルタントの経歴。
20ページ程度にまとめます。
見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
月の広告費が220万円、相談が24件、面談に進んだのが9件で、1件あたり約24万円だとします。
そのうち提案に進んだのが3件、半年後の契約が1件、契約金額が1,600万円なら成立します。
この計算を委託先と共有すると、件数を増やす議論から質の議論に移ります。
委託先との関係を測る数字を、項目ごとに見ていきます。
相談の件数については、見る頻度は月次、何が分かるかは量の確保。
面談に進んだ件数と比率については、見る頻度は月次、何が分かるかは質の確認。
面談1件あたりの費用については、見る頻度は月次、何が分かるかは効率の推移。
面談の結果を返した比率については、見る頻度は月次、何が分かるかは情報の往復。
6か月後の提案と契約については、見る頻度は四半期、何が分かるかは遅れて出る成果。
報告に改善の提案が含まれた回数については、見る頻度は四半期、何が分かるかは提案の姿勢。
結果を返すことを、自社の業務として設計する
委託先に成果を求める前に、結果を返す仕組みを作ります。
この往復がないと、運用は精度を上げられません。
1年を1つの周期として見る
検討期間を考えると、1年が評価の単位になります。
四半期ごとに方向を変えると、蓄積が失われます。
任せ方で判断に迷う場合は、無料相談で現状の体制を見てもらうところから始められます。委託の範囲ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
コンサルティング会社の広告はどこに頼めばいいですか
運用の実績より、自社の支援をどう理解したかで判断してください。理解の深さは、誰を対象にするかではなく誰を対象にしないかの提案に現れます。
成果を何と定義すべきですか
問い合わせの件数を成果にすると情報収集の相談が増え、コンサルタントの稼働が圧迫されます。面談に進んだ件数を成果にする形が事業と合います。
月200万円以上を任せるときの注意点は何ですか
対象とする顧客層、訴求する内容、表現の許容範囲、1件の面談にかけられる上限は社内で決めてください。運用と制作は任せられますが、これらは事業の判断です。
成果が出ないとき委託先を変えるべきですか
先に自社側を確認してください。成果の定義が事業と合っているか、訴求の素材を渡しているか、面談の結果を返しているか。これらが原因である場合が多くなります。
広告の表現で注意することはありますか
成果を断定する表現や他社との比較の表現には制約があります。使ってよい表現の基準を先に文書にして、運用の流れに確認の工程を入れてください。
まとめ
- 何を売っているかが説明しにくく、成果までの期間も長くなります。商品の特徴を訴求する手法が使えないため、前提の共有に時間がかかります
- 問い合わせの件数を成果にすると、情報収集の相談が増えます。面談に進んだ件数を成果にする形が、事業と合います
- 実績の数字より、自社の支援をどう理解したかを見ます。理解の深さは、誰を対象にしないかの提案に現れます
- 何を訴求するかの判断は社内に残します。運用と制作は任せられますが、訴求の中身は事業の判断です
- 数字の一覧では判断に使えません。どういう相談が来たかと、次に何を変えるかを含む形を指定します
- 委託先の運用より先に、渡している素材と成果の定義を疑います。訴求の材料が渡っていなければ、誰が運用しても同じ結果になります
- 任せれば結果が出るという前提が、最も多い取り違えです。訴求の材料は社内にしかないため、渡す作業が必ず残ります
- 自社側の準備の確認からです。成果の定義と訴求の素材が整っていない状態で相手を選んでも、同じことが起きます