
施工できる人がいるかどうかです。
需要があっても、現場を回せる技術者がいなければ受注できません。
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目次
目次
- 建設会社が新しい領域に出るときの、最初の制約
- 需要から考え始めてしまう
- 既存の信用が、新しい領域でどこまで通じるか
- 発注者が同じなら通じる
- 建設会社の場合、既存の事業と、どこまで共用してよいか
- 共用してよいもの
- 建設会社の場合、立ち上げ期に、どの数字で判断するか
- 最初の一年は受注が出ない
- 建設会社の場合、新しい領域で、情報をどう積み上げるか
- 近い技術の実績を並べる
- 建設会社の場合、既存の営業と現場を、どこまで巻き込むか
- 兼務では進まない理由
- 建設会社の場合、立ち上げで、判断を誤りやすいところ
- 需要から始める
- 建設会社が新しい領域を立ち上げる進め方
- 最初の三つで止まることがある
- よくある質問
- まとめ
施工できる人がいるかどうかです。
需要があっても、現場を回せる技術者がいなければ受注できません。
建設会社が新しい領域に出るときの、最初の制約
施工できる人がいるかどうかです。
需要があっても、現場を回せる技術者がいなければ受注できません。
建設会社が新しい工種や事業に手を広げるとき、検討の順番を間違えやすい場所があります。
需要から考え始めてしまう
市場が伸びている、問い合わせが来ている。
そこから始めると、受けられるかどうかの検討が後回しになります。
受注してから人を探すことになり、外注に頼ることで粗利が薄くなります。
既存の技術者を振り向けると、本業が細る
新しい領域に人を回すと、既存の工種の施工の枠が減ります。
新規の売上が立っても、既存の売上が落ちれば意味がありません。
資格と実績の条件
工種によっては、参加や受注のために必要な資格や実績があります。
その条件を満たすまでに時間がかかります。
新しい領域に出るときに先に確認すること
| 確認すること | 確認先 | 満たせない場合の選択 |
|---|---|---|
| 施工できる技術者がいるか | 工務 | 採用するか提携する |
| 必要な資格と登録があるか | 経営と総務 | 取得の期間を見込む |
| 実績の条件があるか | 営業 | 小規模から積む |
| 既存の施工の枠への影響 | 工務 | 人を増やしてから始める |
| 協力会社の手配ができるか | 工務 | 関係づくりから始める |
制約の確認を、需要の調査より先にする
受けられないと分かれば、需要の調査は不要です。
順序を逆にすると、調査に時間と費用をかけてから行き止まりに気づきます。
制度に関わる条件は公式の情報で確認する
参加の資格や登録の条件は、発注する機関や自治体で運用が異なります。掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。自治体で運用が異なる制度は、自治体の窓口で確認してください。
既存の信用が、新しい領域でどこまで通じるか
同じ発注者に対しては通じます。
新しい発注者の層に対しては、実績がない会社として見られます。
既存の事業で積み上げた信用が、新しい領域でも使えると考えると外れます。
発注者が同じなら通じる
既存の発注者に新しい工種を提案する場合、これまでの取引の実績が効きます。
最初の一件を取りやすい経路です。
発注者の層が変わると通じない
これまで扱っていなかった用途や規模の建物に出る場合、発注者の層が変わります。
その層から見れば、実績のない会社です。
新しい領域での信用の通じ方
| 新しい領域の性格 | 既存の信用が通じるか | 最初の一件の取り方 |
|---|---|---|
| 同じ発注者への別の工種 | 通じる | 既存の取引先に提案する |
| 同じ工種の別の用途 | 一部通じる | 近い技術の実績を示す |
| 別の工種で同じ地域 | 一部通じる | 地域での評判を使う |
| 別の工種で別の地域 | 通じない | 小規模から積む |
| 元請ではなく下請として参入 | 通じる | 協力会社として入る |
最初の一件をどう取るか
実績がない状態で新しい層に営業しても、選ばれません。
既存の発注者から始めるか、下請として入って実績を作るか。
下請から始める選択
新しい工種に出るとき、まず他社の下請として実績を積む方法があります。
粗利は薄くなりますが、実績と経験が残ります。
実績がないことを隠さない
新しい領域であることを伏せると、後で問題になります。近い技術の実績を示し、体制を説明する形にします。
建設会社の場合、既存の事業と、どこまで共用してよいか
施工の体制は共用できますが、集客の入口は分けたほうが進みます。
同じサイトに並べると、どちらの会社なのか分からなくなります。
新しい事業を既存の体制のどこまでに乗せるかの判断が要ります。
共用してよいもの
積算、経理、総務、協力会社の手配。
これらは共用したほうが効率が上がります。
分けたほうがよいもの
集客の入口、発注者への説明の資料、営業の担当。
発注者の層が違う場合、共用すると訴求がぼやけます。
新しい事業で共用するものと分けるもの
| 領域 | 共用するか | 理由 |
|---|---|---|
| 施工の体制と技術者 | 共用する | 人を分けると効率が落ちる |
| 協力会社の手配 | 共用する | 関係を使える |
| 積算と経理と総務 | 共用する | 規模の利点が出る |
| 集客の入口 | 分ける | 発注者の層が違う |
| 営業の担当 | 条件付き | 既存客への提案は共用 |
| 実績の見せ方 | 分ける | 近い実績を並べる必要がある |
| 予算の枠 | 分ける | 既存の成果と混ざる |
予算を既存事業から切り離す
新しい事業の費用を既存の予算に混ぜると、成果の判断ができません。
別の枠で持ちます。
既存のサイトに並べるかどうか
新しい工種を既存のサイトに追加する形は、手間が少なくて済みます。
ただし発注者の層が違う場合、既存の情報が邪魔になります。
対応する用途が大きく違うなら、入口を分けます。
会社の信用は共用する
創業からの年数、有資格者の人数、財務の状態。これは新しい領域でも使える材料です。
建設会社の場合、立ち上げ期に、どの数字で判断するか
受注高では判断できません。
引合が発生しているか、受けられる体制ができているかで見ます。
新しい事業の立ち上げ期に、既存の事業と同じ数字で評価すると止まります。
最初の一年は受注が出ない
引合が出てから受注まで数か月、大型なら一年以上です。
立ち上げの一年目に受注高を求めると、判断できません。
段階ごとに見る数字を変える
立ち上げの段階と、見る数字
| 段階 | 期間の目安 | 見る数字 | 続けるかの判断 |
|---|---|---|---|
| 体制の整備 | 六か月 | 資格の取得と人の確保 | 体制ができるか |
| 情報の整備 | 三か月 | 実績と対応範囲の掲載 | 材料が揃うか |
| 引合の獲得 | 六か月 | 引合の件数と工種の適合 | 引合が出るか |
| 最初の受注 | 一年 | 受注の件数と粗利 | 受けられるか |
| 反復の確認 | 二年 | 再発注と紹介の有無 | 続く事業になるか |
やめる条件を先に決める
始める前に、どの段階で何が起きなければやめるかを決めます。
決めていないと、いつまでも続けることになります。
既存事業への影響を並べて見る
新しい事業に人を回した結果、既存の工種の受注が落ちていないか。
新規の数字だけを見ていると気づきません。
数字の規模が小さい期間の扱い
立ち上げ期は母数が少なく、比率で見ても振れます。件数の実数で見ます。
建設会社の場合、新しい領域で、情報をどう積み上げるか
実績がない期間をどう埋めるかが問題になります。
近い技術の実績と、体制の情報で埋めます。
新しい領域では、見せる実績がありません。
その期間をどう乗り切るかを設計します。
近い技術の実績を並べる
まったく無関係ではない実績があるはずです。
使っている技術、扱った規模、現場の条件。
共通する部分を説明します。
実績がない期間に出せる情報を、項目ごとに見ていきます。
近い技術を使った実績については、発注者にとっての意味は経験の裏づけ、注意することは共通点を具体的に説明する。
有資格者の人数と構成については、発注者にとっての意味は施工の体制、注意することは新しい領域に対応する資格を明示。
協力会社の体制については、発注者にとっての意味は手配の安定、注意することは関係の年数を書く。
既存の事業の実績と年数については、発注者にとっての意味は会社としての信用、注意することは新しい領域の実績と混同させない。
進め方と工程の説明については、発注者にとっての意味は工事の見通し、注意することは一般的すぎる内容にしない。
架空の実績を作らない
実績がないことを埋めるために、事例を作ることはできません。
少ない実績を丁寧に見せるほうが、結果として信用になります。
最初の数件を記事にする
最初に受けた案件は、記録として最も価値があります。
着工から竣工まで、丁寧に記録しておきます。
情報の整備に半年かかることを見込む
新しい領域の情報をサイトに整えるには、数か月かかります。
配信を始める前に、この期間を確保します。
採用の発信も同時に必要になる
新しい工種に対応する技術者を採るなら、その職種向けの情報も要ります。受注の集客と同時に進めます。
建設会社の場合、既存の営業と現場を、どこまで巻き込むか
既存の営業に兼務させると、確度の高い既存の案件が優先されます。
新しい領域には、専任か明確な時間の配分が要ります。
新しい事業を既存の組織で回そうとすると、優先順位で負けます。
兼務では進まない理由
営業は目の前の受注を追っています。
実績のない新しい領域の営業は、確度が低く後回しになります。
専任を置けない場合
規模が小さい会社では専任を置けません。
その場合、時間の配分を決めます。
既存の組織を巻き込むときの設計を、項目ごとに見ていきます。
営業については、巻き込み方は専任か時間の配分、決めておくことは新しい領域に使う時間の割合。
工務については、巻き込み方は案件ごとに担当を決める、決めておくことは既存の現場との優先順位。
積算については、巻き込み方は共用する、決めておくことは新しい工種の単価の整理。
協力会社については、巻き込み方は新しい関係を作る、決めておくことは既存の関係に影響が出ないか。
本社の集客については、巻き込み方は専任の枠を作る、決めておくことは既存の予算と分ける。
既存の現場を優先する取り決め
新しい領域の案件と既存の案件が重なったとき、どちらを優先するか。
これを決めておかないと、現場で判断が割れます。
評価の設計を変える
既存の受注高だけで営業を評価していると、新しい領域には動きません。
立ち上げ期は、引合の件数や訪問の件数を評価に入れます。
経営が直接関わる
新しい事業は、既存の組織の中では優先順位が上がりません。経営が直接の責任者になる形にします。
建設会社の場合、立ち上げで、判断を誤りやすいところ
需要の調査から始めることと、既存の実績で通用すると考えることです。
受けられるかどうかを先に確かめます。
新しい領域への参入で、繰り返し起きる判断の誤りを整理します。
需要から始める
市場が伸びているという情報から始めると、自社が受けられるかの検討が後回しになります。
施工できる人がいるかを先に確認します。
既存の信用で取れると考える
既存の発注者には通じますが、新しい層には通じません。
最初の一件をどう取るかを、具体的に決めておきます。
立ち上げでよくある誤りと、代わりにやることを、項目ごとに見ていきます。
需要の調査から始めるについては、起きることは受けられないことに後で気づく、代わりにやることは施工の体制を先に確認する。
既存の実績で取れると考えるについては、起きることは新しい層に届かない、代わりにやることは既存客か下請から始める。
既存の予算に混ぜるについては、起きることは成果が判断できない、代わりにやることは枠を分ける。
既存の営業に兼務させるについては、起きることは確度の高い案件が優先される、代わりにやることは時間の配分を決める。
受注高で一年目を評価するについては、起きることは立ち上げ途中で止まる、代わりにやることは段階ごとに数字を変える。
やめる条件を決めないについては、起きることはいつまでも続く、代わりにやることは着手の前に決める。
外注に頼って受注する
施工できる人がいないまま受注し、全部を外注に回すと粗利がほとんど残りません。
続けるほど消耗します。
既存事業への影響を見ていない
新しい領域に人と時間を回した結果、既存の受注が落ちることがあります。
両方を並べて見ます。
成果を急ぎすぎる
立ち上げから受注までに一年から二年かかります。半年で判断すると、何も出ていない段階で止めることになります。
建設会社が新しい領域を立ち上げる進め方
施工できるかどうかの確認からです。
需要の調査も情報の整備も、その後で構いません。
供給側の制約を先に確かめます。
新しい領域の立ち上げに着手する順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは施工できる技術者がいるかを確認する、関わる部署は工務、期間の目安は二週間。
2については、やることは必要な資格と登録の条件を調べる、関わる部署は総務と経営、期間の目安は一か月。
3については、やることは既存の施工の枠への影響を試算する、関わる部署は工務、期間の目安は二週間。
4については、やることは最初の一件の取り方を決める、関わる部署は営業と経営、期間の目安は一か月。
5については、やることはやめる条件と段階ごとの数字を決める、関わる部署は経営、期間の目安は二週間。
6については、やることは予算の枠を既存事業から切り離す、関わる部署は経営、期間の目安は期初に合わせる。
7については、やることは情報の整備と入口の設計を進める、関わる部署はマーケティング、期間の目安は三か月。
最初の三つで止まることがある
施工できる人がいない、資格の取得に数年かかる、既存の枠を食う。
この段階で見送る判断は、正しい判断です。
立ち上げの進み方を確認する数字を、項目ごとに見ていきます。
新しい領域の引合の件数については、見る頻度は月次、分けて見る軸は入口別、判断に使う場面は需要の有無。
新しい領域の受注件数と粗利については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は案件別、判断に使う場面は採算の確認。
既存の工種の受注高については、見る頻度は月次、分けて見る軸は工種別、判断に使う場面は本業への影響。
新しい領域に使った人の時間については、見る頻度は月次、分けて見る軸は部署別、判断に使う場面は資源の配分。
資格の取得と技術者の確保については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は資格別、判断に使う場面は体制の進み方。
新しい領域の実績の掲載件数については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は用途別、判断に使う場面は材料の蓄積。
二年で判断する
立ち上げから受注が続くようになるまで、二年程度かかります。
段階ごとの条件を満たしているかを四半期で確認し、二年で続けるかを判断します。
やめる判断を記録に残す
見送った理由と、そのときの条件を記録しておきます。
数年後に条件が変わったときの検討の材料になります。
既存の事業を守る仕組みを持つ
新しい領域に資源が吸われて本業が細ることが、最も大きな危険です。
既存の工種の受注高を毎月並べて確認します。
新しい領域への参入で判断に迷う場合は、無料相談で現状の体制と条件を一緒に整理するところから始められます。立ち上げの組み立てごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
建設会社が新しい工種に出るとき最初に確認することは何ですか
施工できる技術者がいるかどうかです。需要の調査より先に供給側の制約を確かめてください。受けられないと分かれば、需要の調査そのものが不要になります。
既存の実績は新しい領域でも通用しますか
既存の発注者に対しては通じますが、これまで扱っていなかった用途や規模に出る場合、発注者の層が変わるため実績のない会社として見られます。既存客への提案か、下請として入る形から始めてください。
新しい事業の予算は既存事業と分けるべきですか
分けてください。既存の予算に混ぜると成果の判断ができません。集客の入口と実績の見せ方も、発注者の層が違うなら分けたほうが訴求がぼやけません。
立ち上げ期は何の数字で判断しますか
一年目は受注高では判断できません。体制の整備、情報の整備、引合の獲得、最初の受注という段階ごとに見る数字を変えてください。やめる条件は着手の前に決めておきます。
既存の営業に新しい領域を兼務させてもいいですか
確度の高い既存の案件が優先されるため、そのままでは進みません。専任を置けない場合は使う時間の割合を決め、立ち上げ期は引合の件数や訪問の件数を評価に入れてください。
まとめ
- 施工できる人がいるかどうかです。需要があっても、現場を回せる技術者がいなければ受注できません
- 同じ発注者に対しては通じます。新しい発注者の層に対しては、実績がない会社として見られます
- 施工の体制は共用できますが、集客の入口は分けたほうが進みます。同じサイトに並べると、どちらの会社なのか分からなくなります
- 受注高では判断できません。引合が発生しているか、受けられる体制ができているかで見ます
- 実績がない期間をどう埋めるかが問題になります。近い技術の実績と、体制の情報で埋めます
- 既存の営業に兼務させると、確度の高い既存の案件が優先されます。新しい領域には、専任か明確な時間の配分が要ります
- 需要の調査から始めることと、既存の実績で通用すると考えることです。受けられるかどうかを先に確かめます
- 施工できるかどうかの確認からです。需要の調査も情報の整備も、その後で構いません