
発注者と求職者が、同じ社名を調べています。
どちらに向けた情報かを分けないと、どちらにも届きません。
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目次
目次
- 建設会社の社名での検索は、二種類の相手から来ている
- 検索している相手
- 社名が知られる経路を、建設会社の事情で数える
- 現場そのものが看板になる
- 建設会社の場合、調べられたときに、何を返すか
- 発注者が確認すること
- 建設会社の場合、社名での検索の数を、どう測るか
- 発注者と求職者を分けて見る
- 建設会社の場合、社名での検索に、広告を出すかどうか
- 出さなくてよい場合
- 建設会社の場合、認知への投資と、獲得の投資を分けて持つ
- 効率で比べると必ず負ける
- 建設会社の場合、名前を広げる取り組みで、空回りしやすいところ
- 社名だけを広げても意味がない
- 建設会社が名前を知られる状態を作る進め方
- 最初に絞ることが最も難しい
- よくある質問
- まとめ
発注者と求職者が、同じ社名を調べています。
どちらに向けた情報かを分けないと、どちらにも届きません。
建設会社の社名での検索は、二種類の相手から来ている
発注者と求職者が、同じ社名を調べています。
どちらに向けた情報かを分けないと、どちらにも届きません。
社名で検索されることを増やす議論をする前に、誰が検索しているかを分ける必要があります。
検索している相手
工事を頼もうとしている発注者。
取引を始めようとしている元請や協力会社。
応募を考えている技術者や職人。
すでに取引がある相手の担当者。
この四つが同じ社名を調べています。
見たいものが違う
発注者は、実績と体制と評判を見ます。
求職者は、働き方と人と待遇を見ます。
同じページに両方を並べると、どちらも中途半端になります。
社名で検索する相手と、見ている内容
| 検索する相手 | 見たい内容 | 見つからない場合に起きること |
|---|---|---|
| 発注者 | 実績と施工の体制 | 比較の候補から外れる |
| 元請と協力会社 | 対応する工種と経営の状態 | 取引が始まらない |
| 求職者 | 働き方と現場の様子 | 応募されない |
| 既存の取引先 | 担当と連絡先 | 問い合わせの手間が増える |
| 金融機関と関係先 | 会社の基本情報 | 与信の判断に時間がかかる |
社名の検索が増えること自体は目的ではない
社名で検索されるのは、他のどこかで名前を知った結果です。検索の数を目標にすると、原因ではなく結果を追うことになります。
社名が知られる経路を、建設会社の事情で数える
現場の看板、地域での活動、元請との取引、過去の発注者からの口伝え。
Webの外にある経路が大きい業種です。
建設会社の名前が知られる経路は、他業種と構成が違います。
現場そのものが看板になる
工事中の現場に掲げられた社名は、その地域の人が毎日見ています。
近隣の事業者が、後日相談してくることがあります。
地域の中での接点
業界の団体、地域の会合、行政の登録。
これらの場で名前が知られます。
建設会社の名前が知られる経路
| 経路 | 相手 | 効き方 | 自社で増やせるか |
|---|---|---|---|
| 施工中の現場の看板 | 近隣の事業者と住民 | 地域に限定される | 受注した現場の数に依存 |
| 過去の発注者からの口伝え | 同業種の事業者 | 確度が高い | 関係の維持で増える |
| 設計事務所と関係先 | 発注者を紹介する立場 | 確度が高い | 関係づくりで増える |
| 業界の団体と地域の会合 | 同業と発注者 | 時間がかかる | 参加で増える |
| 採用の媒体と求人 | 求職者 | 職種に限定される | 費用で増える |
| Webでの情報の発信 | すべて | 時間がかかる | 継続で増える |
経路ごとに時間の単位が違う
現場の看板は、施工の期間だけ効きます。
地域の中での関係は、数年かけて積み上がります。
Webの役割は、確認の場になること
名前を聞いた相手が、後で調べます。
そのときに情報がなければ、そこで止まります。
Webの役割は、名前を広げることよりも、調べられたときに答えることです。
建設会社の場合、調べられたときに、何を返すか
実績と体制と、誰が担当するかです。
会社の理念や沿革は、判断の材料になりません。
社名で調べた相手が、最初に見るページで判断が決まります。
発注者が確認すること
似た用途の工事をやったことがあるか。
現場を任せられる人がいるか。
今すぐ相談できる状態か。
求職者が確認すること
どんな現場をやっているか。
どんな人が働いているか。
資格の取得を支援しているか。
社名で調べられたときに用意しておく情報
| 情報 | 誰に向けたものか | 優先度 |
|---|---|---|
| 用途別の施工の実績 | 発注者 | 高い |
| 有資格者の人数と構成 | 発注者と求職者 | 高い |
| 対応する工種とエリア | 発注者と元請 | 高い |
| 現場の担当者の経歴 | 発注者 | 中程度 |
| 働く人の様子と現場の風景 | 求職者 | 高い |
| 資格の取得の支援と教育 | 求職者 | 高い |
| 会社の沿革と理念 | どちらにも | 低い |
| 決算の概要と経営の状態 | 元請と金融機関 | 中程度 |
入口を分ける
発注者向けと求職者向けで、最初に行き着く場所を分けます。
同じページに両方の情報を詰め込むと、どちらも探しにくくなります。
評判に関する検索への向き合い方
社名と評判を組み合わせた検索が行われることがあります。
そこで何も情報がないと、断片的な情報だけが残ります。
自社から出せる情報を充実させることが、最も確実な対応になります。
情報が古いまま放置されている場合
数年更新されていない実績や、退職した担当者の情報。これが残っていると、調べた相手の判断に影響します。
建設会社の場合、社名での検索の数を、どう測るか
検索の数だけでなく、その後に問い合わせに至った比率を見ます。
数が増えても、そこで止まっていれば意味がありません。
社名での検索を測るとき、数だけを見ると判断を誤ります。
発注者と求職者を分けて見る
同じ社名での検索でも、その後に見るページが違います。
どちらのページに向かったかで、相手の区別がつきます。
社名での検索に関して見る数字
| 数字 | 見る内容 | 判断に使う場面 |
|---|---|---|
| 社名での検索の回数 | 推移だけ | 認知の広がり |
| その後に見たページ | 発注者向けか求職者向けか | 相手の内訳 |
| 問い合わせに至った比率 | 実際の成果 | 情報の充足 |
| 応募に至った比率 | 採用側の成果 | 採用の発信の効き方 |
| 社名と評判の組み合わせ | 懸念を持たれているか | 情報の不足 |
| 社名と工種の組み合わせ | 対応範囲の確認 | 工種の情報の整備 |
数の増減より、比率を見る
検索の回数は、受注した現場の数や季節で動きます。
増減に反応するより、そこから問い合わせに至った比率を見ます。
認知の施策の効果は遅れて出る
地域での活動や情報の発信が社名での検索に現れるまでに、一年以上かかります。
四半期ごとに推移を見て、年で判断します。
生成AIでの検索も同じ対象になる
社名で聞かれたときに何が返るかも、確認の対象です。自社のサイトに基本情報が文字で書かれていないと、誤った内容が返ることがあります。
建設会社の場合、社名での検索に、広告を出すかどうか
出す場合と出さない場合があります。
同業が自社の社名で出稿しているかどうかで判断が変わります。
社名での検索に広告を出すかは、判断が分かれる論点です。
出さなくてよい場合
自社のサイトが最上位に表示され、同業が自社の社名で出稿していない場合。
このときは、費用をかける必要が薄くなります。
出したほうがよい場合
同業や比較のサイトが自社の社名で出稿している場合。
このときは、出さないと上の位置を取られます。
社名での出稿の判断を、項目ごとに見ていきます。
同業が自社の社名で出稿しているについては、出稿するかは出す、理由は上の位置を取られる。
比較のサイトが上位にあるについては、出稿するかは出す、理由はそちらに流れる。
自社のサイトが最上位で他に出稿がないについては、出稿するかは出さない、理由は費用をかける必要が薄い。
社名が一般的な語と重なるについては、出稿するかは出す、理由は関係のない結果が並ぶ。
採用の媒体が上位にあるについては、出稿するかは条件付き、理由は求職者向けは別に考える。
社名が一般的な語と重なる場合
地名や一般的な語を含む社名の場合、関係のない結果が並びます。
このときは、出稿の必要が高くなります。
認知の予算と獲得の予算を分ける
社名での出稿は、すでに知っている相手への費用です。
新しく知ってもらうための費用とは性質が違います。
同じ枠で管理すると、獲得の効率が良く見えて認知の投資が削られます。
採用の側でも同じことが起きる
求職者が社名で調べたときに、採用の媒体が上位に並ぶことがあります。自社の情報に直接来てもらいたいなら、別の対応が要ります。
建設会社の場合、認知への投資と、獲得の投資を分けて持つ
同じ予算で管理すると、効率の良い獲得に寄って認知が削られます。
枠を分けて、評価の物差しも変えます。
認知の施策は、費用に対する成果が遅れて出ます。
効率で比べると必ず負ける
獲得の施策は、費用と成果の対応が見えます。
認知の施策は、一年以上かかります。
同じ会議で同じ物差しにかけると、認知が毎回削減の候補になります。
認知と獲得の投資の違いを、項目ごとに見ていきます。
効果が出るまでについては、認知への投資は一年以上、獲得への投資は数か月。
測れるものについては、認知への投資は社名での検索と紹介の件数、獲得への投資は引合の件数と金額。
止めたときの影響については、認知への投資は数年かけて薄れる、獲得への投資は三か月で現れる。
予算の枠については、認知への投資は分けて持つ、獲得への投資は分けて持つ。
評価の期間については、認知への投資は年、獲得への投資は四半期。
削減の順番については、認知への投資は後、獲得への投資は先。
認知の投資の中間の数字
一年待たないと評価できないのでは、途中で止まります。
社名での検索の回数、紹介の件数、地域の会合での接触の数。
中間の数字を置きます。
建設会社で認知に効く投資
地域での活動、業界の団体への参加、設計事務所との関係。
Web上の施策だけではありません。
採用の認知も同じ枠で考える
技術者に名前が知られていることは、採用の応募に直結します。
認知の投資は、受注と採用の両方に効きます。
この点を経営に説明すると、投資の意味が理解されやすくなります。
建設会社の場合、名前を広げる取り組みで、空回りしやすいところ
社名を連呼することと、認知の数字を目標に置くことの両方が空回りします。
何の会社として知られたいかを先に決めます。
認知の施策で、繰り返し起きる誤りを整理します。
社名だけを広げても意味がない
名前を知られていても、何をやっている会社か分からなければ、相談は来ません。
社名と一緒に、何の工事をやる会社かが結びついている必要があります。
認知の数字を目標にする
社名での検索の回数を目標にすると、数字を上げるための施策が始まります。
検索の回数は結果であって、原因ではありません。
認知の取り組みで空回りすることと、代わりにやることを、項目ごとに見ていきます。
社名だけを広く出すについては、効かない理由は何の会社か伝わらない、代わりにやることは工種と地域と一緒に出す。
検索の回数を目標にするについては、効かない理由は結果を追うことになる、代わりにやることは問い合わせに至った比率を見る。
一年で成果を問うについては、効かない理由は認知は遅れて出る、代わりにやることは年単位で推移を見る。
発注者と求職者に同じ情報を出すについては、効かない理由はどちらにも刺さらない、代わりにやることは入口を分ける。
理念や沿革を前面に出すについては、効かない理由は判断の材料にならない、代わりにやることは実績と体制を前に出す。
何の会社として知られたいかを決める
すべての工種に対応していると言うと、何も伝わりません。
得意な用途と工種を絞って、その分野で名前が出る状態を目指します。
地域を絞る
商圏が限られる会社が、広い範囲で名前を広げようとしても薄まります。
移動で無理のない範囲に絞ります。
効果が出るまで続ける
認知の施策は、途中でやめると積み上がりません。始めるときに、何年続けるかを決めます。
建設会社が名前を知られる状態を作る進め方
何の会社として知られたいかを決めるところからです。
広げる前に、結びつける内容を決めます。
認知の取り組みは、範囲を決めることから始まります。
名前を知られる状態を作る進め方を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは得意な用途と工種を三つに絞る、関わる部署は経営と営業、期間の目安は一か月。
2については、やることは名前を広げる地域の範囲を決める、関わる部署は経営、期間の目安は二週間。
3については、やることは社名で調べられたときの情報を整える、関わる部署はマーケティング、期間の目安は二か月。
4については、やることは発注者向けと求職者向けの入口を分ける、関わる部署はマーケティング、期間の目安は一か月。
5については、やることは地域での活動と団体への参加を決める、関わる部署は経営、期間の目安は期初に合わせる。
6については、やることは認知の予算を獲得と別枠にする、関わる部署は経営、期間の目安は期初に合わせる。
7については、やることは年単位で推移を見る場を作る、関わる部署は経営、期間の目安は継続。
最初に絞ることが最も難しい
すべての工種に対応していると言いたくなります。
絞ることで受注の機会を失うように見えます。
しかし絞らないと、何の会社かが伝わらず、名前が記憶されません。
名前が知られる状態を確認する数字を、項目ごとに見ていきます。
社名での検索の回数については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は推移のみ、判断に使う場面は認知の広がり。
社名で来た相手が見たページについては、見る頻度は四半期、分けて見る軸は発注者と求職者の別、判断に使う場面は相手の内訳。
社名で来た相手の問い合わせ比率については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は入口別、判断に使う場面は情報の充足。
紹介による引合の件数については、見る頻度は四半期、分けて見る軸は紹介元別、判断に使う場面は関係の効き方。
社名と工種の組み合わせの検索については、見る頻度は半期、分けて見る軸は工種別、判断に使う場面は絞り込みの効果。
求職者の応募の件数については、見る頻度は月次、分けて見る軸は職種別、判断に使う場面は採用側の効き方。
三年で判断する
認知の施策は、一年では動きません。
三年続けて判断する前提で始めます。
経営が続ける判断を持つ
認知の投資は、毎年削減の候補になります。
経営が続ける判断を持たないと、数年で消えます。
受注と採用の両方で評価する
社名が知られることの効果は、受注と採用の両方に出ます。
片方だけで評価すると、投資に見合わないという判断になります。
名前が知られる状態の作り方で判断に迷う場合は、無料相談で現状の見られ方を一緒に整理するところから始められます。発信の組み立てごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
建設会社で社名の検索を増やす意味はありますか
社名での検索は他のどこかで名前を知った結果なので、数そのものを目標にすると原因ではなく結果を追うことになります。調べられたときに実績と体制が返る状態を作るほうが先です。
発注者向けと求職者向けの情報は分けるべきですか
分けてください。同じ社名を調べていても、発注者は実績と体制を、求職者は働き方と人を見ています。同じページに詰め込むと、どちらも探しにくくなります。
社名での検索に広告を出すべきですか
同業や比較のサイトが自社の社名で出稿している場合と、社名が一般的な語と重なる場合は出したほうが有利です。自社のサイトが最上位で他に出稿がないなら、費用をかける必要は薄くなります。
認知の投資はどう評価すればいいですか
獲得と同じ物差しで比べると必ず負けるため、予算の枠を分けて評価の期間も年単位にしてください。社名での検索の回数や紹介の件数を中間の数字として置くと、途中で止まりにくくなります。
何の会社として知られるべきですか
得意な用途と工種を三つ程度に絞ってください。すべての工種に対応していると言うと何も伝わらず、名前が記憶されません。地域の範囲も移動で無理のない広さに絞ります。
まとめ
- 発注者と求職者が、同じ社名を調べています。どちらに向けた情報かを分けないと、どちらにも届きません
- 現場の看板、地域での活動、元請との取引、過去の発注者からの口伝え。Webの外にある経路が大きい業種です
- 実績と体制と、誰が担当するかです。会社の理念や沿革は、判断の材料になりません
- 検索の数だけでなく、その後に問い合わせに至った比率を見ます。数が増えても、そこで止まっていれば意味がありません
- 出す場合と出さない場合があります。同業が自社の社名で出稿しているかどうかで判断が変わります
- 同じ予算で管理すると、効率の良い獲得に寄って認知が削られます。枠を分けて、評価の物差しも変えます
- 社名を連呼することと、認知の数字を目標に置くことの両方が空回りします。何の会社として知られたいかを先に決めます
- 何の会社として知られたいかを決めるところからです。広げる前に、結びつける内容を決めます