
一棟あたりの粗利が社内で共有されておらず、上限の計算ができないからです。
原価の内訳が現場ごとに違うため、平均をどう置くかで結論が変わります。
なお、TimeValue株式会社では、広告運用・クリエイティブ制作・LP改善・データ分析・AI導入までを一括で引き受けるWebマーケティング支援「KAIZEN」を提供しています。
現在、オンラインの無料マーケティング診断を毎月10社限定で実施中です。いまの数字を見ながら、どこから直すのが早いかを一緒に整理します。
今月の無料診断は残り4社です
広告からLPまで、まとめて見ます。オンラインで30分から対応しています。
目次
目次
- 注文住宅の集客予算が、前年比でしか決まらない理由
- 一棟あたりの粗利が確定しにくい
- 上限は、一棟あたりの粗利のどこから出すのか
- 建築の粗利を基準にする
- 着工の枠を超える予算に、意味はない
- 枠が埋まる時期を先に見込む
- 展示場や見学会の費用を、どこまで含めるか
- 含めるべき費用の範囲
- 季節に合わせて、月ごとの配分をどう作るか
- 山の位置を計算する
- 経営に説明する1枚に、何を載せるか
- 枠と集客を同じ表に載せる
- 注文住宅の場合、削減が決まったときに、どの順で減らすのか
- 固定費は短期には削れない
- 注文住宅の予算編成を組み立てる手順
- 工務と経理を最初に巻き込む
- よくある質問
- まとめ
一棟あたりの粗利が社内で共有されておらず、上限の計算ができないからです。
原価の内訳が現場ごとに違うため、平均をどう置くかで結論が変わります。
注文住宅の集客予算が、前年比でしか決まらない理由
一棟あたりの粗利が社内で共有されておらず、上限の計算ができないからです。
原価の内訳が現場ごとに違うため、平均をどう置くかで結論が変わります。
注文住宅の予算は、前年の実績に何割かを足す形で決まることが多くあります。
根拠を作ろうとすると、最初の数字でつまずきます。
一棟あたりの粗利が確定しにくい
材料費、外注費、現場の管理費は棟ごとに違います。
土地の仲介が伴う場合、その分の扱いも会社によって違います。
経理と合意しないまま平均を置くと、期末に前提が覆ります。
粗利率が低いため、上限の余地が狭い
売上の金額は大きくても、原価の比率が高い事業です。
売上に対する何パーセントという発想で予算を置くと、粗利に対しては過大な金額になります。
上限は必ず粗利から計算します。
展示場や見学会の費用が広告費に入っていない
モデルハウスの維持費、見学会の運営費、現場の準備にかかる費用。
これらを広告費の外に置いたまま獲得単価を計算すると、実際より安く見えます。
注文住宅の集客予算が前年比で決まる背景
| 原因 | 起きていること | 結果 |
|---|---|---|
| 一棟あたり粗利が確定していない | 上限の計算ができない | 前年比でしか決められない |
| 売上比率で考えてしまう | 原価の重さを反映できない | 粗利に対して使いすぎる |
| 展示場の費用を分けている | 獲得単価が実際より安く見える | 判断の根拠が崩れる |
| 着工の枠と連動していない | 使っても受けられない | 余剰な集客が生まれる |
| 季節の偏りを見込んでいない | 毎月同じ額を使う | 繁忙と閑散で効率が変わる |
上限は、一棟あたりの粗利のどこから出すのか
土地の取扱いを含めない建築の粗利を基準にします。
土地の有無で金額が大きく動くため、含めると平均が実態から離れます。
上限の計算そのものは簡単です。
難しいのは、何を粗利として置くかです。
建築の粗利を基準にする
土地の仲介の収益を含めると、土地から探す顧客の比率で平均が動きます。
基準としては、建築部分の粗利だけを使います。
土地の収益は、別枠の上乗せとして扱います。
許容する比率は経営が決める
粗利の何割までを集客に使ってよいかは、会社の方針です。
棟数を伸ばす期と、利益率を守る期では違う数字になります。
期初に合意しておくと、期中の増減の議論が短くなります。
拠点ごとに粗利が違う場合
地域によって単価も原価も違います。
全社の平均で上限を置くと、原価の高い拠点で使いすぎます。
拠点ごとに上限を持ちます。
注文住宅で一棟あたりの上限を出す計算
| 項目 | 出し方 | 決めるのは誰か |
|---|---|---|
| 建築部分の一棟あたり粗利 | 過去12か月の実績 | 経理と工務 |
| 許容する比率 | 粗利に対する集客費の上限割合 | 経営 |
| 契約一棟あたりの上限額 | 粗利に比率をかける | 自動的に決まる |
| 必要な契約の棟数 | 着工の枠から決める | 工務と経営 |
| 年間の集客費の上限 | 上限額に棟数をかける | 自動的に決まる |
| 土地の収益の扱い | 別枠として上乗せの可否を決める | 経営 |
着工の枠を超える予算に、意味はない
受けられる棟数の上限が決まっている以上、それ以上の集客は費用の浪費になります。
枠が埋まったあとの予算は、翌期の着工に向けた仕込みに回します。
広告費を増やせば集客は増えます。
ただし、受けられる棟数が増えるわけではありません。
枠が埋まる時期を先に見込む
年間の着工の枠に対して、契約の進み方を毎月確認します。
枠が埋まる見込みが立った時点で、集客の内容を変えます。
埋まったあとの予算の使い道
翌期の着工に向けた仕込みに回します。
検討の期間が長いため、今の接点が翌期の契約になります。
即時の来場を狙う配信から、長い検討を支える情報提供に切り替えます。
枠が埋まらない見込みのとき
現場に余力が残る見込みなら、引き渡しの時期を早められる提案で集客します。
価格を下げる前に、時期の提案で埋められるかを検討します。
着工の枠と集客費の関係
| 枠の状況 | 集客費の扱い | 内容の変え方 |
|---|---|---|
| 枠に余裕がある | 計画どおりに使う | 通常の訴求 |
| 枠が埋まる見込み | 翌期に向けた仕込みへ移す | 情報提供を中心にする |
| 枠が完全に埋まった | 即時の来場を狙う配信を止める | 翌期の接点作りに専念 |
| 枠が埋まらない見込み | 追加の枠から上積みする | 引き渡し時期の提案を前面に |
| 特定の拠点だけ余る | 拠点別に配分を移す | 拠点ごとの訴求に変える |
展示場や見学会の費用を、どこまで含めるか
接点を作るためにかかった費用はすべて含めます。
広告費だけで獲得単価を出すと、実態より安く見えて判断を誤ります。
注文住宅の集客は、広告の費用だけで完結しません。
接点を作る場所そのものに費用がかかります。
含めるべき費用の範囲
住宅展示場の出展料と維持費。
モデルハウスの建築費の償却と運営費。
完成見学会の準備と運営にかかる費用。
これらを含めた合計を、接点あたりの費用の分母にします。
場所ごとの費用対効果を出す
展示場と見学会では、来場する層も費用の構造も違います。
一括りにせず、場所ごとに初回接客の件数と進行率を出します。
固定費と変動費を分ける
展示場の維持費は、来場が少なくてもかかります。
見学会の運営費は、開催した回数に応じて増えます。
分けて把握すると、配分の判断ができます。
集客にかかる費用の区分
| 費用の種類 | 性質 | 獲得単価に含めるか |
|---|---|---|
| 広告の出稿費 | 変動 | 含める |
| 住宅展示場の出展料と維持費 | 固定 | 含める |
| モデルハウスの運営費 | 固定 | 含める |
| 完成見学会の準備と運営 | 変動 | 含める |
| 印刷物と撮影の費用 | 変動 | 含める |
季節に合わせて、月ごとの配分をどう作るか
着工したい月から逆算して、集客の山を手前に置きます。
毎月同額の配分では、繁忙の時期に取りこぼし閑散の時期に無駄が出ます。
注文住宅では、着工と引き渡しの時期に偏りがあります。
予算の配分も、その偏りに合わせます。
山の位置を計算する
着工したい月から、契約から着工までの期間と、初回の接点から契約までの期間を引きます。
その月に集客の山が来るように配分します。
土地を探す層は期間が長いため、さらに手前に置きます。
競合の出稿が集中する時期を避けるか
同じ地域の同業も、同じ時期に集客を強めます。
単価が上がる時期に大きく使うか、ずらして使うかを判断します。
ずらす場合、契約の時期もずれることを見込みます。
可変の枠を残す
年間の配分を決めきると、天候や資材の状況が変わったときに動かせません。
一定の割合を、四半期ごとに配分を決める枠として残します。
注文住宅の月次の予算配分の作り方を、項目ごとに見ていきます。1については、内容は着工したい月ごとの棟数、考慮することは現場の余力と地域の気候。2については、内容は契約が必要な月、考慮することは打合せと確認に要する期間。3については、内容は集客の山を置く月、考慮することは土地の有無で分ける。4については、内容は月ごとの金額の配分、考慮することは競合の出稿が集中する時期。5については、内容は可変の枠の割合、考慮することは天候と資材の状況の変化。
経営に説明する1枚に、何を載せるか
着工の枠との関係、上限の根拠、季節の配分の3つです。
金額の妥当性は、この3つがないと議論になりません。
予算の資料で最も説明が不足するのは、着工の枠との関係です。
集客の数字だけを並べると、現場の制約が見えません。
枠と集客を同じ表に載せる
年間の着工の枠、必要な契約の棟数、そこから逆算した初回接客の件数。
これを1つの表にします。
集客の目標が現場の上限から出ていることが、表を見れば分かる形にします。
上限の根拠を計算の過程として示す
建築部分の粗利と許容比率から上限を出した過程を、そのまま載せます。
経営が動かせるのは許容比率だけであるという構造が伝わります。
展示場の費用を含めた数字を出す
広告費だけの獲得単価を示すと、あとで実態との差が問題になります。
接点にかかる費用をすべて含めた数字を出します。
注文住宅の予算を経営に示す1枚の中身を、項目ごとに見ていきます。着工の枠については、載せる内容は年間に受けられる棟数と現場との合意の経緯。必要な契約については、載せる内容は枠を埋めるために必要な棟数と時期。上限の根拠については、載せる内容は建築部分の粗利と許容比率からの計算。費用の範囲については、載せる内容は広告費に加えて展示場と見学会の費用。季節の配分については、載せる内容は月ごとの金額と山の位置の理由。未達のリスクについては、載せる内容はどの率が下振れすると枠が埋まらないか。
注文住宅の場合、削減が決まったときに、どの順で減らすのか
固定費から先に削ると、翌期以降の接点そのものを失います。
削る順番は、翌期への影響が小さいものから決めます。
削減が急に決まることがあります。
一律で減らすと、長く効く施策から先に消えます。
固定費は短期には削れない
展示場の出展料やモデルハウスの維持費は、契約の期間があります。
急に削ることはできず、削れば再開に費用がかかります。
削減の判断は、契約の更新の時期に行います。
削っても翌期に響かないものから
新しい媒体の試験、遠方への配信、認知を広げる配信。
この順で削ります。
既存の顧客への接点と、保有している見込み客への連絡は残します。
削るなら棟数の目標も直す
予算を削ったまま契約の棟数の目標を据え置くと、単価の安い層に寄ります。
商圏の外や資金の条件が合わない層の来場が増えます。
注文住宅の集客費用を削る順番を、項目ごとに見ていきます。1については、対象は新しい媒体の試験的な出稿、翌期以降への影響は小さい。2については、対象は商圏の外縁への配信、翌期以降への影響は小さい。3については、対象は認知を広げる配信、翌期以降への影響は半年以上先に出る。4については、対象は見学会の開催の回数、翌期以降への影響は3か月から半年先に出る。5については、対象は一般的な検索語への出稿、翌期以降への影響は3か月前後で出る。削らないについては、対象は保有する見込み客への連絡と既存顧客への接点、翌期以降への影響は止めると数か月後に大きく響く。
注文住宅の予算編成を組み立てる手順
着工の枠と建築部分の粗利を確定することから始めます。
この2つが決まれば、年間の上限は自動的に出ます。
予算編成の作業の中心は、現場と経理から数字を取りに行くことです。
注文住宅の予算編成を進める順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは年間に着工できる棟数を工務と合意する、期間の目安は3週間。
2については、やることは建築部分の一棟あたり粗利を経理と確定する、期間の目安は3週間。
3については、やることは許容する比率を経営と合意する、期間の目安は2週間。
4については、やることは展示場と見学会の費用を集客費に組み入れる、期間の目安は2週間。
5については、やることは着工の時期から逆算して月ごとの配分を作る、期間の目安は2週間。
6については、やることは可変の枠と削減の順番を先に決める、期間の目安は2週間。
工務と経理を最初に巻き込む
着工の枠も粗利も、マーケティング部門だけでは決められません。
この2つがないまま予算を作ると、根拠のない金額になります。
毎月見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
建築部分の一棟あたり粗利が600万円、許容比率が20%なら、契約一棟あたりの上限は120万円です。
年間40棟なら、年間の集客費の上限は4,800万円になります。
ここに展示場と見学会の費用も含めて管理します。
注文住宅の予算運用で毎月見る数字を、項目ごとに見ていきます。
月次の集客費の消化については、頻度は毎月、判断の目安は年間の枠に対する進み方。
初回接客一件あたりの費用については、頻度は毎月、判断の目安は展示場の費用を含めて見る。
着工の枠に対する契約の充足率については、頻度は毎月、判断の目安は枠が埋まる見込みか。
契約一棟あたりの獲得費については、頻度は四半期、判断の目安は上限に対する比率。
可変の枠の残額については、頻度は四半期、判断の目安は期末までに使い切れるか。
期末の駆け込みで使わない
年間の枠を使い切るために期末に出稿を増やすと、その接点が契約になるのは翌期です。
費用だけが今期に残ります。
可変の枠は、期の終わりの数か月を残して配分を終えます。
予算の上限の出し方が定まらない場合は、無料相談で現状の数字を一緒に整理するところから始められます。集客費用の配分ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
注文住宅の集客予算は売上の何パーセントで決めますか
売上比率では決められません。原価の比率が高い事業のため、建築部分の一棟あたり粗利に経営が決めた許容比率をかけて上限を出し、着工の枠から決まる棟数をかけて年間の枠を出します。
展示場やモデルハウスの費用は広告費に含めますか
含めます。接点を作るためにかかった費用を除いて獲得単価を出すと、実態より安く見えて判断を誤ります。固定費と変動費を分けて把握すると配分の判断ができます。
着工の枠が埋まったら広告を止めるべきですか
即時の来場を狙う配信は止めます。予算は翌期の着工に向けた仕込みに回します。検討の期間が長いため、今の接点が翌期の契約になります。
月ごとの予算は同額でよいですか
着工と引き渡しの時期に偏りがあるため、同額では繁忙の時期に取りこぼし閑散の時期に無駄が出ます。着工したい月から契約までの期間と検討の期間を引いた月に、集客の山を置いてください。
予算を削られたときは何から削りますか
新しい媒体の試験、商圏の外縁への配信、認知を広げる配信の順です。展示場のような固定費は契約の期間があるため短期には削れません。保有する見込み客への連絡は残してください。
まとめ
- 一棟あたりの粗利が社内で共有されておらず、上限の計算ができないからです。原価の内訳が現場ごとに違うため、平均をどう置くかで結論が変わります
- 土地の取扱いを含めない建築の粗利を基準にします。土地の有無で金額が大きく動くため、含めると平均が実態から離れます
- 受けられる棟数の上限が決まっている以上、それ以上の集客は費用の浪費になります。枠が埋まったあとの予算は、翌期の着工に向けた仕込みに回します
- 接点を作るためにかかった費用はすべて含めます。広告費だけで獲得単価を出すと、実態より安く見えて判断を誤ります
- 着工したい月から逆算して、集客の山を手前に置きます。毎月同額の配分では、繁忙の時期に取りこぼし閑散の時期に無駄が出ます
- 着工の枠との関係、上限の根拠、季節の配分の3つです。金額の妥当性は、この3つがないと議論になりません
- 固定費から先に削ると、翌期以降の接点そのものを失います。削る順番は、翌期への影響が小さいものから決めます
- 着工の枠と建築部分の粗利を確定することから始めます。この2つが決まれば、年間の上限は自動的に出ます