
受注できる棟数の上限が、集客ではなく施工の能力で決まっているからです。
集客の目標を上に伸ばしても、現場が回らなければ受注には変わりません。
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目次
目次
- 注文住宅の集客で、指標が受注と合わなくなる理由
- 上限を超えた受注は、品質か工期を削る
- 年間の棟数の上限から、どう逆算するのか
- 上限は現場と合意して決める
- 着工の季節性を、目標の置き方にどう織り込むか
- 集客の山を着工の山の手前に置く
- 来場の件数を目標に置くと、何が起きるか
- 接客の時間は増やせない
- 目標に置く数字を3つに絞るなら、何にするか
- 量を商圏内の初回接客に置く理由
- 商圏の設定が、数字にどう効くか
- 施工の範囲と配信の範囲をそろえる
- 目標を達成しても契約が増えないとき、どこを見るか
- 3つの数字の組み合わせで原因を絞る
- 注文住宅の指標を組み直す手順
- 商圏の定義を文書にする
- よくある質問
- まとめ
受注できる棟数の上限が、集客ではなく施工の能力で決まっているからです。
集客の目標を上に伸ばしても、現場が回らなければ受注には変わりません。
注文住宅の集客で、指標が受注と合わなくなる理由
受注できる棟数の上限が、集客ではなく施工の能力で決まっているからです。
集客の目標を上に伸ばしても、現場が回らなければ受注には変わりません。
注文住宅の事業では、契約を増やせば売上が増えるという単純な関係になりません。
設計、現場監督、協力してくれる職方の数が、同時に進められる棟数を決めています。
上限を超えた受注は、品質か工期を削る
年間に着工できる棟数を超えて契約を取ると、工期が延びるか、現場の管理が薄くなります。
引き渡しの遅れや不具合は、紹介の減少という形で数年後に返ってきます。
集客の指標を上限と切り離して置くと、この判断が誰の手にも残りません。
集客の目標が現場の会議に届いていない
来場や資料請求の件数を目標にしている部門と、着工の計画を立てている部門が別々に動いていることがあります。
両者が同じ表を見ていないと、集めすぎた月と足りない月が交互に起きます。
検討の期間が長いので、調整が効きにくい
土地探しから始まる場合、初回の接点から契約まで1年を超えることがあります。
今月の集客を止めても、来月の受注はほとんど変わりません。
調整には数か月から1年の先読みが要ります。
注文住宅で施工の枠が受注の上限になる仕組み
| 制約となるもの | 上限を決める要素 | 超えたときに起きること |
|---|---|---|
| 現場監督の人数 | 一人が同時に見られる棟数 | 管理が薄くなる |
| 設計の体制 | 打合せと図面に要する時間 | 着工までが延びる |
| 協力してくれる職方 | 地域で確保できる人数 | 工期が延びる |
| 資材の調達 | 発注から納品までの期間 | 着工の時期がずれる |
| 引き渡しの時期の集中 | 繁忙の時期の重なり | 品質の確認が甘くなる |
年間の棟数の上限から、どう逆算するのか
施工できる棟数を先に置き、そこから契約、打合せ、来場の順に遡ります。
売上目標から始めると、現場が受けられない数字が出てきます。
逆算の出発点を売上に置くと、施工の制約が途中から入り込みます。
最初に置くのは、年間に着工できる棟数です。
上限は現場と合意して決める
現場監督の人数、設計の体制、協力会社の稼働。
これらを踏まえて、年間に受けられる棟数を現場と合意します。
マーケティング側が単独で決める数字ではありません。
契約から着工までの期間を見込む
契約してから着工するまでには、打合せと確認の期間があります。
この期間を見込まないと、契約の時期と着工の時期がずれます。
年度末に着工を集中させたいなら、契約はその数か月前に済んでいる必要があります。
注文住宅の棟数から遡る段階
| 段階 | 出し方 | 注意するところ |
|---|---|---|
| 年間の着工の上限 | 現場と設計の体制から決める | 現場と合意して決める |
| 必要な契約の棟数 | 着工の上限に合わせる | 契約から着工までの期間を見込む |
| 必要な資金計画の確認件数 | 契約棟数を成約率で割る | 住宅ローンの事前の確認を含む |
| 必要な打合せの件数 | 確認件数を打合せからの進行率で割る | 複数回に分かれる |
| 必要な来場と面談の件数 | 打合せ件数を初回からの転換率で割る | 見学会と展示場を分けて出す |
| 必要な問い合わせの件数 | 来場件数を来場率で割る | 商圏の内と外を分ける |
土地の有無で経路が分かれる
土地をすでに持っている人と、これから探す人では、契約までの期間が違います。同じ率で計算すると、どちらの実態にも合いません。2つの経路に分けて逆算します。
着工の季節性を、目標の置き方にどう織り込むか
月ごとに同じ目標を置くと、繁忙の時期に受けきれず閑散の時期に空きます。
着工したい月から逆算して、集客の目標を月ごとに変えます。
注文住宅では、着工と引き渡しの時期に偏りが生まれます。
年度の区切りや、地域の気候によって、工事を進めやすい時期が変わります。
集客の山を着工の山の手前に置く
契約から着工までの期間と、初回の接点から契約までの期間を足します。
着工したい月から、その合計だけ手前に集客の山を置きます。
月ごとに同じ予算を置く運用では、この山が作れません。
閑散の時期の使い方を決める
現場に余力がある時期は、引き渡しの時期を早められる提案ができます。
この時期に向けた集客を、別の訴求で行います。
地域による差を前提にする
積雪や寒冷の影響で、基礎の工事を進めにくい時期があります。
全国で同じ計画を置くと、地域によっては合いません。
着工の時期と集客の逆算の関係
| 決める順番 | 内容 | 考慮すること |
|---|---|---|
| 1 | 着工したい月ごとの棟数 | 現場の余力と季節の条件 |
| 2 | 契約が必要な月 | 着工までの打合せの期間 |
| 3 | 初回の接点が必要な月 | 契約までの検討の期間 |
| 4 | 月ごとの集客の目標 | 土地の有無で経路を分ける |
| 5 | 月ごとの予算の配分 | 繁忙と閑散で配分を変える |
来場の件数を目標に置くと、何が起きるか
商圏の外や、検討の時期が遠い層の来場が増えます。
営業の接客の時間だけが埋まり、契約は増えません。
来場や資料請求の件数は、集めやすく測りやすい数字です。
そのぶん、目標として置いたときの副作用も大きくなります。
接客の時間は増やせない
展示場や見学会での接客には、一組あたりまとまった時間がかかります。
営業の人数は急に増やせません。
契約に遠い層の来場が増えると、進んでいる層への時間が減ります。
商圏の外からの来場が混ざる
施工できる範囲の外に住む人も、内容を見て来場します。
件数としては計上されますが、契約にはつながりません。
商圏の内と外を分けて数えないと、実態が見えません。
検討の時期が遠い層の扱い
1年以上先に建てたい層は、切るべき相手ではありません。
ただし、今期の来場の目標に混ぜると、数字が実態を表さなくなります。
別の枠として数えます。
来場の件数を目標にしたときに起きること
| 増える来場の性質 | 見かけ上の数字 | 実際に起きること |
|---|---|---|
| 商圏の外からの来場 | 来場が増える | 契約にならず時間だけ使う |
| 検討の時期が遠い層 | 来場が増える | 今期の契約には結びつかない |
| 情報を集める目的の層 | 来場が増える | 次回の打合せに進まない |
| 資金の条件が合わない層 | 来場が増える | 資金計画の段階で止まる |
| 同業や関係者の来場 | 来場が増える | 数字を押し上げるだけ |
目標に置く数字を3つに絞るなら、何にするか
量として商圏内の初回接客の件数、質として次回の打合せへの進行率、採算として契約一棟あたりの獲得費です。
この3つで、集客と現場の両方の状態が見えます。
指標を増やすほど、どれも動かなくなります。
3つに絞ります。
量を商圏内の初回接客に置く理由
資料請求の件数では、商圏の外や情報収集の層が混ざります。
初回の接客まで進むと、営業の稼働と直接つながります。
商圏の内に限定することで、施工できる範囲との整合が取れます。
質を次回の打合せへの進行率に置く理由
初回の接客から、次の打合せの予定が入るかどうか。
この率は、集めている層と提案の内容のずれを最もよく表します。
訴求を変えた翌月から動きます。
採算を一棟あたりで見る
契約が確定するまでに時間がかかるため、月次では初回接客一件あたりの費用で見ます。
四半期で一棟あたりに換算します。
注文住宅で目標に置く3つの指標を、項目ごとに見ていきます。量については、置く指標は商圏内の初回接客の件数、落ちたときにまず疑うことは配信のエリアと訴求の内容。質については、置く指標は次回の打合せへの進行率、落ちたときにまず疑うことは集めている層と提案のずれ。採算については、置く指標は契約一棟あたりの獲得費、落ちたときにまず疑うことは媒体の配分と来場の質。補助については、置く指標は商圏外からの来場の比率、落ちたときにまず疑うことは配信のエリアの設定。補助については、置く指標は着工の枠に対する契約の充足率、落ちたときにまず疑うことは集客と現場の整合。
商圏の設定が、数字にどう効くか
施工できる範囲を超えて配信すると、費用が外に漏れます。
一方で狭くしすぎると、母数が足りず単価が上がります。
注文住宅は、施工できる範囲が物理的に決まっています。
この制約が、集客の数字の見え方を大きく変えます。
施工の範囲と配信の範囲をそろえる
現場に通える距離が、施工できる範囲を決めます。
この範囲を超えて配信すると、契約につながらない来場が増えます。
範囲の定義を現場と合意し、配信の設定に反映します。
母数が限られることの意味
商圏の内に住む、家を建てる可能性のある世帯の数には限りがあります。
同じ層に何度も接触することになるため、頻度の管理が必要になります。
同じ訴求を出し続けると、反応が落ちます。
拠点が複数ある場合
拠点ごとに商圏が分かれます。
全体の数字で見ていると、どの拠点が足りていないかが分かりません。
拠点ごとに逆算と目標を持ちます。
商圏の設定が集客の数字に与える影響を、項目ごとに見ていきます。施工の範囲より広く配信については、起きることは契約にならない来場が増える、対応は範囲を現場と合意して絞る。施工の範囲どおりに配信については、起きることは母数が限られる、対応は訴求の入れ替えで反応を保つ。範囲より狭く配信については、起きることは単価が上がる、対応は隣接する地域を試験的に広げる。拠点ごとに分けないについては、起きることは不足している拠点が見えない、対応は拠点ごとに目標を持つ。遠方からの問い合わせについては、起きることは対応の可否が現場で判断される、対応は受ける条件を先に決める。
目標を達成しても契約が増えないとき、どこを見るか
初回接客の件数、次回への進行率、資金計画の確認結果の3つを並べます。
どれが動いたかで、打ち手がまったく変わります。
量の指標だけを置いた組織で、この状態が起きます。
来場は目標どおりでも、契約が伸びません。
3つの数字の組み合わせで原因を絞る
注文住宅で数字の動きから原因を絞るを、項目ごとに見ていきます。
達成については、次回への進行率は維持、資金計画の確認は維持、起きていることは想定どおり進んでいる。
達成については、次回への進行率は低下、資金計画の確認は維持、起きていることは集めている層が変わっている。
達成については、次回への進行率は維持、資金計画の確認は通らない件が増加、起きていることは資金の条件の確認が遅い。
未達については、次回への進行率は上昇、資金計画の確認は維持、起きていることは商圏内に絞り込めている。
達成については、次回への進行率は維持、資金計画の確認は維持だが契約が増えない、起きていることは打合せから契約の間で止まっている。
層が変わる典型的な原因
配信の範囲を広げて件数を取りにいったとき。
価格を前面に出した訴求で、金額だけを見る層が増えたとき。
このどちらかで、来場はあるが次回に進まない状態になります。
打合せから契約の間で止まっている場合
3つの数字が維持されているのに契約が増えないなら、原因は集客の外にあります。提案の内容、設計の体制、土地の紹介の可否です。ここで集客の目標を上げても、接客の件数が増えるだけです。
注文住宅の指標を組み直す手順
年間に着工できる棟数を現場と合意することから始めます。
上限が決まらないと、逆算の起点が置けません。
指標を決める作業の中心は、現場との合意を取ることです。
注文住宅の指標を組み直す進め方を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは年間に着工できる棟数を現場と合意する、期間の目安は3週間。
2については、やることは契約から着工までの期間を実績から出す、期間の目安は2週間。
3については、やることは初回の接点から契約までの期間を土地の有無で分けて出す、期間の目安は3週間。
4については、やることは商圏の範囲を定義して配信の設定に反映する、期間の目安は2週間。
5については、やることは目標に置く3つの指標を決めて合意する、期間の目安は2週間。
6については、やることは月ごとの目標を着工の時期から逆算して置く、期間の目安は2週間。
商圏の定義を文書にする
どこまでを施工できる範囲とするか。
例外を受ける条件は何か。
これを文書にしないと、営業ごとに判断が変わります。
定点観測する数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
年間の着工の上限が40棟、契約から着工までが4か月なら、契約は毎月3棟強のペースが必要になります。
初回接客から契約への率が10%なら、月に30組以上の商圏内の初回接客が要ります。
注文住宅の集客で定点観測する数字を、項目ごとに見ていきます。
商圏内の初回接客の件数については、頻度は毎週、判断の目安は月次の目標に対する進み方。
商圏外からの来場の比率については、頻度は毎週、判断の目安は配信のエリアの点検。
次回の打合せへの進行率については、頻度は毎月、判断の目安は層が変わっていないか。
契約一棟あたりの獲得費については、頻度は四半期、判断の目安は粗利に対する比率。
着工の枠に対する契約の充足率については、頻度は毎月、判断の目安は集客と現場の整合。
土地の有無ごとの進み方については、頻度は四半期、判断の目安は経路ごとの期間の差。
週次で見るのは量だけにする
進行率や採算の数字は、週次では母数が足りません。
週次は件数、月次以上で質と採算という分け方にします。
指標の置き方が定まらない場合は、無料相談で現状の数字を一緒に整理するところから始められます。集客の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
注文住宅の集客の目標は何から決めますか
年間に着工できる棟数です。現場監督の人数、設計の体制、協力会社の稼働から現場と合意して決め、そこから契約、打合せ、初回接客の順に遡ります。売上目標から始めると現場が受けられない数字が出ます。
来場数を目標にしてはいけませんか
商圏の外や検討の時期が遠い層の来場が混ざります。接客の時間は増やせないため、契約に遠い層が増えると進んでいる層への時間が減ります。商圏内の初回接客の件数に置き換えてください。
月ごとの目標は同じでよいですか
着工と引き渡しの時期には偏りがあります。着工したい月から、契約までの打合せの期間と初回の接点から契約までの期間を足した分だけ手前に集客の山を置きます。
商圏はどこまで広げるべきですか
現場に通える距離が施工できる範囲を決めます。範囲を超えて配信すると契約にならない来場が増え、狭すぎると母数が足りず単価が上がります。範囲の定義を現場と合意して文書にしてください。
来場は目標どおりなのに契約が増えません
初回接客の件数、次回の打合せへの進行率、資金計画の確認結果を並べます。3つとも維持されているのに契約が増えないなら、原因は打合せから契約の間にあり、集客の目標を上げても解決しません。
まとめ
- 受注できる棟数の上限が、集客ではなく施工の能力で決まっているからです。集客の目標を上に伸ばしても、現場が回らなければ受注には変わりません
- 施工できる棟数を先に置き、そこから契約、打合せ、来場の順に遡ります。売上目標から始めると、現場が受けられない数字が出てきます
- 月ごとに同じ目標を置くと、繁忙の時期に受けきれず閑散の時期に空きます。着工したい月から逆算して、集客の目標を月ごとに変えます
- 商圏の外や、検討の時期が遠い層の来場が増えます。営業の接客の時間だけが埋まり、契約は増えません
- 量として商圏内の初回接客の件数、質として次回の打合せへの進行率、採算として契約一棟あたりの獲得費です。この3つで、集客と現場の両方の状態が見えます
- 施工できる範囲を超えて配信すると、費用が外に漏れます。一方で狭くしすぎると、母数が足りず単価が上がります
- 初回接客の件数、次回への進行率、資金計画の確認結果の3つを並べます。どれが動いたかで、打ち手がまったく変わります
- 年間に着工できる棟数を現場と合意することから始めます。上限が決まらないと、逆算の起点が置けません