注文住宅のインハウス化の判断|内製と外注の分け方

素材を作る機会が現場にしかなく、外部に頼むほど段取りが重くなるからです。
広告の運用より先に、撮影と発信の内製が検討されます。
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目次
目次
- 注文住宅で、内製の議論が撮影と発信から始まる理由
- 素材の機会が現場にある
- 内製で最も価値が出るのは、どの作業か
- 段取りの内製が最優先
- 費用の比較に、入れ忘れるもの
- 内製の側に入れ忘れる費用
- 地域で人を確保できるかという現実
- 既存の社員に役割を持たせる
- 発信を社内で続けるための設計
- 出す内容の型を決める
- 内製へ移す段階を、どう区切るか
- 第一段階は数字と定義を取り戻す
- 内製が途中で止まる型
- 一人に集中して属人化する
- 注文住宅の内製と外注を判断する手順
- 第一段階は外注のままでも進む
- よくある質問
- まとめ
素材を作る機会が現場にしかなく、外部に頼むほど段取りが重くなるからです。
広告の運用より先に、撮影と発信の内製が検討されます。
注文住宅で、内製の議論が撮影と発信から始まる理由
素材を作る機会が現場にしかなく、外部に頼むほど段取りが重くなるからです。
広告の運用より先に、撮影と発信の内製が検討されます。
内製化の議論は、業種を問わず広がっています。
Testifyが2026年5月14日から18日にn=1,016で実施した調査では、全面委託をしている企業の8割超が1年以内のインハウス化を計画または検討していました。
動機はノウハウの蓄積が56.7%、コストの削減が46.7%です。
素材の機会が現場にある
完成した家を撮影できるのは、引き渡しの前後の短い期間だけです。
工事中の様子も、その時期にしか撮れません。
外部に依頼すると、日程の調整だけで機会を逃すことがあります。
発信の頻度を上げると外注では回らない
写真や動画の発信は、量と頻度が効きます。
一件ごとに外部へ依頼する形では、費用も時間もかかります。
障壁も同時に出ている
同じ調査では、障壁として教育の時間と知見の不足が44.8%、媒体のアップデートへの追随が困難が40.3%、人材の採用が36.7%と報告されています。
地域で人を採る前提では、採用の難しさがさらに大きくなります。
注文住宅で内製の議論が撮影から始まる背景
| 背景 | 注文住宅での表れ方 |
|---|---|
| 素材の機会が限られる | 引き渡しの前後しか撮影できない |
| 発信の頻度が効く | 一件ごとの外注では回らない |
| 現場の情報が必要 | 工事の進捗を知らないと日程が組めない |
| 施主との関係が前提 | 外部からの依頼は断られやすい |
| 地域で人を採る必要がある | 採用の母数が小さい |
内製で最も価値が出るのは、どの作業か
撮影の段取りと、現場の記録です。
編集や配信の実務より、機会を逃さない体制のほうが成果に効きます。
内製の対象を決めるとき、作業の量で考えると判断を誤ります。
機会が限られる作業から内製します。
段取りの内製が最優先
どの物件をいつ撮るか、施主にどう依頼するか。
この段取りを社内で持てば、外部に撮影を頼んでも機会は逃しません。
日常の記録は社内でしか撮れない
工事中の様子や、打合せの場面。
これらは外部を呼ぶほどの規模でない日常の記録です。
社内で撮る体制があると、発信の量が確保できます。
編集と配信は外に出せる
仕上がりの質が求められる編集は、外部に依頼できます。
媒体への配信も、仕様を渡せば成立します。
内製で価値が出る作業の順位
| 順位 | 作業 | 内製する理由 |
|---|---|---|
| 1 | 撮影する物件の選定と日程の段取り | 機会が限られ現場の把握が要る |
| 2 | 施主への同意の依頼 | 引き渡しの担当との関係が前提 |
| 3 | 日常の記録の撮影 | 外部を呼ぶ規模でない場面が多い |
| 4 | 発信の文面の作成 | 商品と地域の理解が要る |
| 5 | 編集と媒体の配信 | 仕様を渡せば外に出せる |
費用の比較に、入れ忘れるもの
内製の側には採用と育成と離職の費用が、外注の側には管理の工数が入ります。
手数料と人件費だけを並べると、内製が有利に見えます。
費用の比較は、見えている金額だけで行われがちです。
両側に見えていない費用があります。
内製の側に入れ忘れる費用
採用にかかる費用と時間。
撮影や編集の技術を身につけるまでの期間。
機材の購入と更新。
担当が抜けたときの停滞。
外注の側に入れ忘れる費用
依頼の内容をまとめる時間。
日程の調整と立ち会い。
納品物の確認と修正の依頼。
これらを入れると、外注の費用は見えている金額より大きくなります。
棟数によって結論が変わる
年間の棟数が少ないうちは、外注のほうが安くなります。
棟数が増えると、依頼の回数が増えて内製が有利になります。
注文住宅の内製と外注の費用に含まれるもの
| 区分 | 見えている費用 | 見えていない費用 |
|---|---|---|
| 内製 | 人件費と機材の費用 | 採用、育成、停滞、機材の更新 |
| 外注 | 依頼ごとの費用 | 依頼の作成、日程の調整、立ち会い、確認 |
| 併用 | 両方の一部 | どちらに頼むかの判断の工数 |
| 段階的な移行 | 移行の期間の重複費用 | 引き継ぎと並走の工数 |
| 外部の専門家の活用 | 単発の費用 | 社内で実行する時間 |
地域で人を確保できるかという現実
商圏の中で採用しようとすると、母数が小さくなります。
採用にこだわらず、既存の社員の役割として設計する選択肢があります。
地方の拠点では、広告や撮影の経験者が採用の市場にほとんどいないことがあります。
採用を前提にした計画は、そこで止まります。
既存の社員に役割を持たせる
設計や工務の社員が、現場の記録を担う形があります。
現場にいる人が撮るほうが、機会を逃しません。
求めるのは技術ではなく、記録を残す習慣です。
兼任にするなら時間を確保する
本来の業務の合間にやる形では続きません。
週の一定の時間を確保し、評価の対象にします。
遠隔での確保も選択肢になる
編集や発信の文面の作成は、場所を問いません。
商圏の外の人材を使える領域を切り分けます。
地域で人を確保する方法
| 方法 | 向く作業 | 注意する点 |
|---|---|---|
| 地域で採用する | 段取りと発信の全般 | 母数が小さく時間がかかる |
| 既存の社員に役割を持たせる | 現場の記録の撮影 | 時間の確保と評価への反映 |
| 遠隔での確保 | 編集と文面の作成 | 現場の理解に時間がかかる |
| 外部と併用する | 質が求められる撮影と編集 | 依頼の工数が残る |
| 拠点をまたいで担当を置く | 段取りと発信の統括 | 移動の時間が必要 |
発信を社内で続けるための設計
続かない理由は、担当が忙しくなることではなく、何を出すか決まっていないことです。
出す内容の型と頻度を先に決めます。
社内で発信を始めても、数か月で止まることがよくあります。
原因は多くの場合、続ける仕組みの欠落にあります。
出す内容の型を決める
完成した家の紹介、工事の様子、打合せの記録、地域の情報。
型を決めておくと、毎回ゼロから考えずに済みます。
素材を集める経路を決める
現場から素材が上がってくる経路を作ります。
担当が自分で集めに行く形では、忙しい時期に止まります。
確認の経路を軽くする
公開のたびに複数人の確認が必要だと、頻度が落ちます。
価格や性能に触れない内容は簡易な確認で済ませる、という基準を作ります。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
発信を社内で続けるための設計を、項目ごとに見ていきます。出す内容の型については、決め方は4つ程度に分類する、決めないと起きることは毎回ゼロから考えて止まる。素材が上がる経路については、決め方は現場から送る仕組みを作る、決めないと起きることは担当が集めに行けず止まる。頻度については、決め方は無理のない回数を先に決める、決めないと起きることは波が大きくなり続かない。確認の基準については、決め方は内容によって軽重を分ける、決めないと起きることは公開のたびに詰まる。担当の交代の手順については、決め方は手順を文書にする、決めないと起きることは担当が抜けると止まる。
内製へ移す段階を、どう区切るか
段取りから先に移し、実務は最後に移します。
実務から移すと、方向を決める人がいないまま作業だけが社内に増えます。
一度にすべてを移すと、成果の停滞が大きくなります。
段階を分けます。
第一段階は数字と定義を取り戻す
年間の棟数、建築の粗利、施工できる範囲の定義。
これらを自社で持つところから始めます。
外注のままでも、この段階は進められます。
第二段階は撮影の段取りを移す
どの物件をいつ撮るか、施主にどう依頼するかを社内で持ちます。
撮影の実務は外に残したままで構いません。
第三段階で日常の記録と発信を移す
現場の記録を社内で撮り、発信の文面も社内で作ります。
この段階に来るまでに、役割と時間の確保が終わっている必要があります。
注文住宅で段階的に内製へ移す順番を、項目ごとに見ていきます。第一については、移す内容は棟数と粗利、施工できる範囲の定義、外に残すものは運用と制作のすべて。第二については、移す内容は撮影の段取りと施主への依頼、外に残すものは撮影と編集の実務。第三については、移す内容は日常の記録と発信の文面、外に残すものは質が求められる撮影と編集。第四については、移す内容は媒体の配信の運用、外に残すものは専門的な設定と計測。第五については、移す内容は分析と記録の運用、外に残すものは単発の専門的な支援。
内製が途中で止まる型
一人に集中したときと、評価に反映されていないときに止まります。
機材を買うことより、役割と時間を決めるほうが先です。
内製が計画どおりに進まない理由には、決まった型があります。
一人に集中して属人化する
撮影も発信も一人が担うと、その人が抜けた時点で止まります。
手順を文書にし、複数人で回せる形にします。
本来の業務が忙しくなると止まる
兼任の形で時間を確保していないと、繁忙の時期に止まります。
評価の対象になっていないと、優先順位が下がります。
質を求めすぎて出せなくなる
仕上がりの基準を高く置くと、公開までの時間が延びます。
日常の記録と、質が求められる素材を分けて基準を変えます。
注文住宅で内製が途中で止まる型を、項目ごとに見ていきます。一人に集中するについては、起きることは抜けた時点で止まる、防ぎ方は手順を文書にして複数人で回す。時間が確保されていないについては、起きることは繁忙の時期に止まる、防ぎ方は週の時間を決めて評価に含める。質の基準が高すぎるについては、起きることは公開までが延びる、防ぎ方は内容によって基準を分ける。素材が上がってこないについては、起きることは発信の内容が尽きる、防ぎ方は現場から送る経路を作る。確認が詰まるについては、起きることは公開の頻度が落ちる、防ぎ方は内容によって確認の軽重を分ける。
注文住宅の内製と外注を判断する手順
目的を1つに決めることから始めます。
素材の確保、発信の頻度、費用の削減のどれを優先するかで、移す範囲が変わります。
判断の作業は、比較の表を作ることではありません。
何のために移すのかを決めることです。
注文住宅の内製と外注を判断する進め方を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは目的を素材、頻度、費用のどれかに決める、期間の目安は2週間。
2については、やることは現在の外注の費用と社内の管理工数を出す、期間の目安は2週間。
3については、やることは地域での採用と既存の社員の役割の両方を検討する、期間の目安は3週間。
4については、やることは移す範囲を段階に分けて計画を作る、期間の目安は2週間。
5については、やることは撮影の段取りを社内に移して機会の取りこぼしを測る、期間の目安は8週間。
6については、やることは発信の型と頻度を決めて3か月続ける、期間の目安は12週間。
第一段階は外注のままでも進む
棟数と粗利と施工できる範囲の定義を自社で持つ作業は、外注を続けたままできます。
ここを済ませておけば、内製に移さない判断をしても損はありません。
進み方を測る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
年間40棟のうち撮影できたのが20棟なら、半分の機会を逃しています。
段取りを社内に移して35棟まで上がれば、素材の量は大きく変わります。
注文住宅の内製化の進み方を測る数字を、項目ごとに見ていきます。
撮影できた物件の比率については、頻度は四半期、判断の目安は機会を逃していないか。
発信の頻度については、頻度は毎月、判断の目安は決めた回数を保てているか。
公開までにかかる日数については、頻度は毎月、判断の目安は確認が詰まっていないか。
自社で判断した施策の比率については、頻度は四半期、判断の目安は判断が移っているか。
商圏内の初回接客一件あたりの費用については、頻度は毎月、判断の目安は移行の前後で悪化していないか。
戻す判断も選択肢に残す
移した結果が合わなければ、戻す判断をします。
戻すことを失敗と扱うと、合わない状態が続きます。
内製と外注の分け方で迷う場合は、無料相談で現状の体制を一緒に確認するところから始められます。体制の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
注文住宅で内製化はどこから始めるべきですか
撮影する物件の選定と日程の段取り、施主への同意の依頼です。この2つを社内で持てば、撮影の実務を外部に頼んでも機会を逃しません。編集と配信は外に出せます。
地域で人を採れません
採用を前提にせず、既存の社員の役割として設計する選択肢があります。設計や工務の社員が現場の記録を担う形なら、機会を逃しにくくなります。求めるのは技術ではなく記録を残す習慣です。
内製と外注の費用はどう比べますか
内製の側に採用、育成、機材の更新、担当が抜けたときの停滞を入れます。外注の側には依頼の作成、日程の調整、立ち会い、納品物の確認の時間を入れます。
社内で発信を始めても続きません
担当が忙しくなることより、何を出すか決まっていないことが原因です。出す内容の型を4つ程度に決め、現場から素材が上がる経路を作り、内容によって確認の軽重を分けてください。
内製が止まる原因は何ですか
一人に集中して手順が残らないこと、時間が確保されず評価に反映されていないこと、質の基準を高く置きすぎて公開までが延びることの3つです。いずれも移行の前に手を打てます。
まとめ
- 素材を作る機会が現場にしかなく、外部に頼むほど段取りが重くなるからです。広告の運用より先に、撮影と発信の内製が検討されます
- 撮影の段取りと、現場の記録です。編集や配信の実務より、機会を逃さない体制のほうが成果に効きます
- 内製の側には採用と育成と離職の費用が、外注の側には管理の工数が入ります。手数料と人件費だけを並べると、内製が有利に見えます
- 商圏の中で採用しようとすると、母数が小さくなります。採用にこだわらず、既存の社員の役割として設計する選択肢があります
- 続かない理由は、担当が忙しくなることではなく、何を出すか決まっていないことです。出す内容の型と頻度を先に決めます
- 段取りから先に移し、実務は最後に移します。実務から移すと、方向を決める人がいないまま作業だけが社内に増えます
- 一人に集中したときと、評価に反映されていないときに止まります。機材を買うことより、役割と時間を決めるほうが先です
- 目的を1つに決めることから始めます。素材の確保、発信の頻度、費用の削減のどれを優先するかで、移す範囲が変わります