注文住宅のマーケと営業の連携|対立が起きる理由と解き方

受けられる棟数に上限がある一方で、集客の目標は件数で置かれているからです。
上限を超えた集客は現場の負担になり、足りない集客は営業の成績に響きます。
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目次
目次
- 注文住宅で、集客と営業の対立が生まれる構造
- 集客は件数、営業は棟数、現場は工期を見ている
- 対立の論点を、どう仕分けるのか
- 件数の問題は接客の上限の問題
- 共有する指標を、どこに置くか
- 初回接客の件数を共有する意味
- 設計と現場を、どう議論に巻き込むか
- 現場から出してもらう数字
- 来場の割り当てと、担当の決め方
- 一人あたりの上限を先に決める
- 営業からの情報が戻らない問題を、どう解くか
- 必要な項目は5つまでに絞る
- 注文住宅の場合、評価の設計が、連携の成否を決める
- 記録の入力を評価に含める
- 注文住宅の連携を立て直す手順
- 最初の3か月は数字を評価に使わない
- よくある質問
- まとめ
受けられる棟数に上限がある一方で、集客の目標は件数で置かれているからです。
上限を超えた集客は現場の負担になり、足りない集客は営業の成績に響きます。
注文住宅で、集客と営業の対立が生まれる構造
受けられる棟数に上限がある一方で、集客の目標は件数で置かれているからです。
上限を超えた集客は現場の負担になり、足りない集客は営業の成績に響きます。
注文住宅の会社では、集客の部門と営業、さらに設計と現場が同じ受注を見ています。
それぞれが見ている制約が違うため、同じ数字の評価が分かれます。
集客は件数、営業は棟数、現場は工期を見ている
集客の部門は来場の件数で評価されます。
営業は契約の棟数で評価されます。
現場は工期と品質で評価されます。
この3つは、同じ方向を向いていません。
来場は増えたのに契約が増えないという指摘
集客の側は目標を達成したと報告します。
営業の側は、来る組の中身が変わったと感じています。
記録がなければ、この議論は感覚のぶつけ合いになります。
接客の時間という有限の資源を取り合う
展示場や見学会での接客は、一組あたり数時間かかります。
組数が増えれば、一組あたりの時間は減ります。
件数の目標と接客の質は、直接にぶつかります。
注文住宅で集客と営業が対立する構造
| 対立の材料 | 集客側の見え方 | 営業側の見え方 |
|---|---|---|
| 来場の件数 | 目標どおり供給している | 接客しきれず質が落ちる |
| 来場の中身 | 商圏内の比率は変わらない | 今月の組は具体性がない |
| 連絡の速度 | 遅いから予約が入らない | 急いでも週末しか来られない |
| 記録の入力 | 集計できないと改善できない | 接客の合間に時間が取れない |
| 契約の帰属 | 集客が作った来場である | 自分が提案して決めた |
対立の論点を、どう仕分けるのか
件数の話、中身の話、施工の枠の話は別々の問題です。
一度の会議で3つを同時に扱うと、結論が出ません。
対立の場面では、3つの論点が同時に出ます。
それぞれ原因も打ち手も違います。
件数の問題は接客の上限の問題
割り当てた組数が接客できる量を超えていれば、中身の議論より先に上限を決める話になります。
上限を決めずに件数を増やすと、対応の薄い組が生まれます。
中身の問題は定義の問題
来る組の中身が悪いという指摘は、定義がそろっていないときに起きます。
何をもって進行の見込みがある組とするかを文書にしないと、毎月同じ議論になります。
施工の枠の問題は経営の問題
年間に受けられる棟数を超えて契約を取るかどうかは、集客でも営業でもなく経営の判断です。
この判断が示されないと、現場と営業の対立が続きます。
注文住宅の対立を3つに分けて扱う
| 論点 | 本当の原因 | 決める場所 |
|---|---|---|
| 組数が多すぎる | 接客できる上限を決めていない | 割り当てのルール |
| 中身が悪い | 進行の見込みの定義がそろっていない | 定義の文書 |
| 施工の枠を超える | 受注の上限の方針がない | 経営の判断 |
| 記録が戻らない | 入力の項目が多すぎる | 記録の様式 |
| 契約の帰属が争点になる | 評価の対象が棟数だけ | 評価の設計 |
共有する指標を、どこに置くか
商圏内の初回接客の件数と、次回の打合せへの進行率の2つです。
どちらか一方の部門の指標にすると、押しつけ合いが起きます。
集客だけの指標と、営業だけの指標を並べても連携は起きません。
両方が動かさなければ達成できない数字を共通の目標にします。
初回接客の件数を共有する意味
来場は、集めた件数と連絡の速度、そして当日の受け入れ体制の3つがそろって成立します。
どこかが欠けると実施されません。
ここを共有すると、件数と速度と体制の議論が同じ場所でできます。
次回への進行率を共有する意味
次の打合せに進むかどうかは、来る層と接客の中身の両方で決まります。
集客だけの指標にすると、接客の質が議論から外れます。
営業だけの指標にすると、中身の薄い組を集めた責任が問われません。
契約の棟数は共有指標にしない
契約には施工の枠と、土地の状況が関わります。
両部門で動かせない要素が大きいため、目標として共有するには向きません。
注文住宅で集客と営業が共有する指標
| 指標 | 集客が動かす部分 | 営業が動かす部分 | 共有に向くか |
|---|---|---|---|
| 資料請求の件数 | 配信と訴求 | ほぼない | 向かない |
| 商圏内の初回接客の件数 | 供給する件数 | 連絡と日程の調整 | 向く |
| 次回の打合せへの進行率 | 集める層の条件 | 接客の中身 | 向く |
| 契約の棟数 | 間接的 | 提案と交渉 | 向かない |
| 着工の枠の充足率 | 時期の配分 | 契約の時期 | 一部向く |
設計と現場を、どう議論に巻き込むか
年間の受注の上限と、月ごとの着工の余力を出してもらいます。
この2つがないと、集客の計画が現場の実態と切り離されます。
集客と営業だけで議論すると、施工の制約が抜けます。
設計と現場を定期的に同じ場に入れます。
現場から出してもらう数字
年間に受けられる棟数。
月ごとの着工の余力。
この2つがあれば、集客の月次の配分が現場と整合します。
設計の体制が打合せの上限を決める
契約の前後に、設計との打合せが複数回入ります。
設計の人数が、同時に進められる打合せの数を決めます。
集客の件数を増やしても、ここが詰まれば契約までの期間が延びます。
仕様や価格の変更を事前に共有する
資材の価格や仕様の変更は、訴求の内容に影響します。
広告を出した後に変更が入ると、来場時の説明と食い違います。
設計と現場が関わる判断の場面
| 場面 | 出してもらう情報 | 集客側の対応 |
|---|---|---|
| 年間の計画 | 受けられる棟数 | 逆算の起点にする |
| 月ごとの配分 | 着工の余力 | 集客の山の位置を決める |
| 打合せの体制 | 同時に進められる件数 | 契約の時期の配分 |
| 仕様と価格の変更 | 変更の内容と時期 | 訴求の修正 |
| 引き渡しの時期の集中 | 繁忙の見込み | 時期をずらす提案の用意 |
来場の割り当てと、担当の決め方
一人あたりの上限と、引き取りの期限を文書にします。
決めていないと、営業が扱いやすい組だけを選び、残りが放置されます。
割り当ては運用の細部に見えますが、進行率に最も効く仕組みです。
一人あたりの上限を先に決める
接客できる組数を超えて割り当てると、選別が始まります。
上限を超える分は割り当てず、体制を増やすか集客を抑えるかの判断をします。
入口ごとに割り当て方を変える
完成見学会の来場は、検討が進んだ層が多くなります。
経験のある担当に割り当てます。
展示場の来場は、当番の担当が順に対応する形が一般的です。
引き取りの期限を決める
割り当てた組に一定時間内に連絡しなければ、別の担当に回します。
期限がないと、割り当てたまま何日も止まります。
注文住宅の来場の割り当てのルールを、項目ごとに見ていきます。一人あたりの上限については、決め方は接客できる組数から逆算、決めないと起きることは扱いやすい組だけ残る。入口ごとの割り当てについては、決め方は見学会は経験者、展示場は当番、決めないと起きることは進んだ層の対応が薄くなる。引き取りの期限については、決め方は時間の単位で決める、決めないと起きることは割り当てたまま止まる。未接触の戻し方については、決め方は期限を過ぎたら別の担当へ、決めないと起きることは同じ担当で放置が続く。拠点をまたぐ場合については、決め方は居住地と施工の範囲で判断、決めないと起きることは拠点間で取り合いが起きる。
営業からの情報が戻らない問題を、どう解くか
入力する項目を減らし、選択式にします。
接客の合間に自由記述を書かせようとするほど、入力そのものが止まります。
集客の改善には、来場で何が起きたかの情報が要ります。
その情報を持っているのは営業だけです。
必要な項目は5つまでに絞る
すべてを記録しようとすると、どれも埋まりません。
集客の判断に使う項目だけに絞ります。
入力の時点を決める
接客の直後に入力する運用にします。
週末にまとめて入力する形では、記憶が薄れて精度が落ちます。
戻した情報が何に使われたかを見せる
入力した内容が何も返ってこないと、入力は続きません。
どの訴求を止めたか、どの配信のエリアを変えたかを営業に共有します。
注文住宅で営業から戻す情報の項目を、項目ごとに見ていきます。土地の状況については、形式は選択式、集客の判断への使い道は入口ごとの層の把握。建てたい時期については、形式は選択式、集客の判断への使い道は保留に回す判断。資金の見通しの確認結果については、形式は選択式、集客の判断への使い道は訴求の対象の見直し。次回の打合せの有無と理由については、形式は選択式、集客の判断への使い道は接客の設計の改善。来場の決め手になった内容については、形式は選択式、集客の判断への使い道は訴求と媒体の配分。
注文住宅の場合、評価の設計が、連携の成否を決める
契約の棟数だけで評価すると、記録も保留への引き渡しも起きません。
評価の対象を変えないまま運用のルールだけを作っても、定着しません。
連携の仕組みが定着しない理由の多くは、評価の設計にあります。
記録の入力を評価に含める
来場の記録の入力率を、評価の一部に入れます。
比率は小さくても構いません。
評価の対象になっているという事実が、運用を動かします。
保留に戻した組の扱いを決める
戻した組から後日契約が出たときの成績の配分を、先に決めます。
決めていないと、戻す判断が個人の損得で左右されます。
集客側の評価も見直す
来場の件数だけで評価されていると、中身の薄い件数を出す動機が残ります。
商圏内の初回接客の件数と次回への進行率を、集客側の評価にも入れます。
評価の設計が注文住宅の連携に与える影響を、項目ごとに見ていきます。契約の棟数だけについては、営業に起きることは記録も引き渡しもしない、連携への影響は情報が戻らない。初回接客の件数を含めるについては、営業に起きることは連絡の速度が上がる、連携への影響は供給と体制の議論ができる。記録の入力率を含めるについては、営業に起きることは接客後の入力が進む、連携への影響は集客の改善が回る。保留への引き渡しを含めるについては、営業に起きることは放置が減る、連携への影響は過去の来場が資産になる。来場の件数だけで集客を評価については、営業に起きることは中身の薄い件数が増える、連携への影響は対立が続く。
注文住宅の連携を立て直す手順
割り当てのルールと進行の見込みの定義を文書にすることからです。
仕組みを作る前に評価の話を始めると、議論が動かなくなります。
連携の改善は、順番を間違えると止まります。
注文住宅の集客と営業の連携を立て直す順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは進行の見込みがある組の定義を文書にして合意する、期間の目安は3週間。
2については、やることは一人あたりの上限と引き取りの期限を決める、期間の目安は2週間。
3については、やることは営業が戻す項目を5つに絞って選択式にする、期間の目安は2週間。
4については、やることは現場から年間の棟数と月ごとの余力を出してもらう、期間の目安は3週間。
5については、やることは共有指標を初回接客の件数と進行率に置く、期間の目安は2週間。
6については、やることは評価への反映を責任者と合意する、期間の目安は4週間。
最初の3か月は数字を評価に使わない
新しい定義で集計を始めた直後は、記録の抜けが多くなります。
その数字で評価を始めると、現場が数字を作りにいきます。
連携の状態を数字で見る
数字は説明のための仮の値です。
月に120組を割り当てて接客の記録が残っているのが80組なら、40組は対応の実態が分かりません。
この40組を減らす作業が、新しい集客を増やすより先に効きます。
注文住宅の連携の状態を確認する数字を、項目ごとに見ていきます。
割り当てに対する記録の比率については、頻度は毎週、判断の目安は記録のない組がどれだけあるか。
引き取りの期限を超えた件数については、頻度は毎週、判断の目安は割り当てのルールが守られているか。
接客の記録の入力率については、頻度は毎月、判断の目安は情報が戻っているか。
保留に戻った件数については、頻度は毎月、判断の目安は放置が解消されているか。
着工の枠に対する契約の進み方については、頻度は毎月、判断の目安は現場との整合が取れているか。
定義を変えたら過去も数え直す
進行の見込みの定義を変えた場合、前後の比較ができなくなります。
過去のデータも新しい定義で数え直してから、議論を始めます。
集客と営業の連携が動かない場合は、無料相談で現状の流れを一緒に確認するところから始められます。割り当てと評価の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
注文住宅で来場の中身をめぐる対立が毎月起きます
進行の見込みがある組の定義が文書になっていないことが原因です。定義をそろえ、商圏内の初回接客の件数と次回の打合せへの進行率を両部門の共有指標に置いてください。
契約の棟数を共有指標にしてはいけませんか
契約には施工の枠と土地の状況が関わり、両部門で動かせない要素が大きくなります。結果として見る数字にとどめ、目標として追うのは初回接客の件数と進行率にします。
設計や現場を会議に入れる必要がありますか
年間に受けられる棟数と月ごとの着工の余力は、現場からしか出ません。この2つがないと集客の計画が現場の実態と切り離され、受けられない棟数の集客が続きます。
営業が来場の記録を入力してくれません
項目が多すぎることが原因です。集客の判断に使う5つに絞り、選択式にします。入力の結果どの訴求や配信エリアを変えたかを共有すると、入力が続くようになります。
連携のルールを作っても定着しません
評価の設計が変わっていないためです。初回接客の件数と記録の入力率を評価に少しでも含めると運用が動きます。保留に戻した組から契約が出たときの配分も先に決めてください。
まとめ
- 受けられる棟数に上限がある一方で、集客の目標は件数で置かれているからです。上限を超えた集客は現場の負担になり、足りない集客は営業の成績に響きます
- 件数の話、中身の話、施工の枠の話は別々の問題です。一度の会議で3つを同時に扱うと、結論が出ません
- 商圏内の初回接客の件数と、次回の打合せへの進行率の2つです。どちらか一方の部門の指標にすると、押しつけ合いが起きます
- 年間の受注の上限と、月ごとの着工の余力を出してもらいます。この2つがないと、集客の計画が現場の実態と切り離されます
- 一人あたりの上限と、引き取りの期限を文書にします。決めていないと、営業が扱いやすい組だけを選び、残りが放置されます
- 入力する項目を減らし、選択式にします。接客の合間に自由記述を書かせようとするほど、入力そのものが止まります
- 契約の棟数だけで評価すると、記録も保留への引き渡しも起きません。評価の対象を変えないまま運用のルールだけを作っても、定着しません
- 割り当てのルールと進行の見込みの定義を文書にすることからです。仕組みを作る前に評価の話を始めると、議論が動かなくなります