
Pinterest広告は、すべてのBtoB SaaSに向く媒体ではありません。
将来の課題解決を探す利用者と、自社サービスの価値を視覚的に表現できる場合に効果を期待しやすい媒体です。
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目次
- BtoB SaaSでPinterest広告は効果がありますか
- Pinterest利用者の検索行動はBtoB SaaSとどう関係しますか
- BtoB SaaSの価値はPinterest広告で伝わりにくいですか
- 保存されてから問い合わせまで時間がかかるのは問題ですか
- Pinterest広告では法人向けのターゲティングが難しいですか
- Pinterest広告が向きやすいBtoB SaaSにはどんな特徴がありますか
- Pinterest広告が向きにくいBtoB SaaSはどんなケースですか
- Pinterest広告は他の広告媒体とどう使い分けますか
- BtoB SaaSがPinterest広告を始める前に何を確認すべきですか
- よくある質問
- まとめ
目次
- BtoB SaaSでPinterest広告は効果がありますか
- 今すぐ客を取る媒体として考えると判断を誤りやすい
- BtoBでも生活者として情報を探している時間がある
- Pinterest利用者の検索行動はBtoB SaaSとどう関係しますか
- 機能ではなく計画の文脈に入り込む
- 関連情報を探している人と導入担当者は同じとは限らない
- BtoB SaaSの価値はPinterest広告で伝わりにくいですか
- 管理画面を載せるだけでは価値が伝わらないことがある
- 一枚で全部説明しようとすると情報量が増えすぎる
- 保存されてから問い合わせまで時間がかかるのは問題ですか
- 最終クリックだけを見ると途中の接触が消える
- 保存数だけを成果にしても判断できない
- Pinterest広告では法人向けのターゲティングが難しいですか
- ターゲットを狭くするほど良いとは限らない
- 広く配信するなら広告自体に選別機能を持たせる
- Pinterest広告が向きやすいBtoB SaaSにはどんな特徴がありますか
- 導入後の状態を見せられるサービスは訴求しやすい
- 潜在層にも投資できる企業ほど使いやすい
- Pinterest広告が向きにくいBtoB SaaSはどんなケースですか
- 緊急性の高い課題とは相性を作りにくい
- 短期間でCPAだけを合わせる必要がある場合も難しい
- Pinterest広告は他の広告媒体とどう使い分けますか
- 上流と下流で広告の役割を変える
- Pinterest単体のCPA比較だけでは予算配分を誤ることがある
- BtoB SaaSがPinterest広告を始める前に何を確認すべきですか
- 一つのクリエイティブだけで判断しない
- クリック後のページまでPinterest向けに整える
- 商談まで追えなければ問い合わせの質を比較できない
- よくある質問
- まとめ
Pinterest広告は、すべてのBtoB SaaSに向く媒体ではありません。
将来の課題解決を探す利用者と、自社サービスの価値を視覚的に表現できる場合に効果を期待しやすい媒体です。
BtoB SaaSでPinterest広告は効果がありますか
Pinterest広告は、すべてのBtoB SaaSに向く媒体ではありません。
将来の課題解決を探す利用者と、自社サービスの価値を視覚的に表現できる場合に効果を期待しやすい媒体です。
BtoB SaaSでPinterest広告を検討するとき、最初に確認したいのは法人向け商材だから使えないかではありません。
Pinterestを使っている人の行動と、自社の顧客が情報を探す場面が重なるかを見る必要があります。
Pinterestでは、その場ですぐ購入するためだけではなく、将来やりたいこと、改善したいこと、導入したいものを探す行動が起こります。
そのため、検索広告のように今すぐ問い合わせたい人を直接取りに行く発想とは少し異なります。
BtoB SaaSでも、業務改善、組織づくり、働き方、マーケティング、デザイン、店舗運営、採用、教育など、利用者が将来の計画を立てるテーマと接続できれば広告との相性が生まれます。
一方で、専門性が非常に高く、限られた職種だけが検討するサービスでは難易度が上がります。
Pinterest内で対象者へ十分に接触できても、その人が実際の導入担当者とは限らないからです。
今すぐ客を取る媒体として考えると判断を誤りやすい
Pinterest広告でつまずきやすい企業には、検索広告や比較サイトと同じ基準で評価してしまう傾向があります。
広告配信直後の問い合わせ件数だけを見て、数週間で効果の有無を決めると、本来の役割を見落とします。
Pinterestでは広告を見た人が内容を保存し、後から見返し、さらに別の媒体で企業やサービスを調べることがあります。
広告接触から資料請求までの経路が短いとは限りません。
したがって、問い合わせの獲得だけで評価するより、サイト訪問、サービスページ閲覧、指名検索につながる接触、資料コンテンツとの接触なども含めて見る方が実態を捉えやすくなります。
BtoBでも生活者として情報を探している時間がある
法人向けサービスの検討者も、勤務時間中だけ情報収集しているわけではありません。
個人としてPinterestを使っている時間に、仕事に関連するアイデアへ接触する可能性があります。
例えばオフィス環境、業務効率化、チーム運営、マーケティング企画などは、仕事と個人の情報収集の境界が比較的曖昧なテーマです。
反対に、専門システムの細かな仕様比較や、特定業界だけで使われる業務機能などは、Pinterest上の情報探索と結び付きにくくなります。
Pinterest広告を使うかどうかは、BtoBかBtoCかという分類だけでは決まりません。
顧客がどのようなテーマで情報を探し、その探索行動の中に自社が入り込めるかで判断する必要があります。
Pinterest広告との相性を考える視点
| 確認する視点 | 向きやすい状態 | 向きにくい状態 |
|---|---|---|
| 顧客の情報探索 | 将来の改善や企画について日常的に情報を集める | 必要になった瞬間だけ特定サービスを検索する |
| サービスの見せ方 | 利用場面や変化を画像で表現できる | 機能仕様を文章で説明しないと価値が伝わらない |
| 対象者の広さ | 複数職種や幅広い企業規模にニーズがある | ごく限られた役職や専門職だけが対象 |
| 検討期間 | 比較的長く複数回の接触がある | 緊急性が高く短期間で業者を決める |
| 広告の役割 | 認知や情報収集の入口として使う | 短期間の問い合わせ獲得だけを求める |
Pinterest利用者の検索行動はBtoB SaaSとどう関係しますか
Pinterestでは現在の課題だけでなく、将来実現したい状態を探す行動が起きやすいため、潜在的な検討層との接点を作る用途に向いています。
Pinterest広告を理解するうえで大きな違いになるのが、利用者が検索するときの時間軸です。
検索広告では「ツール 比較」「システム 導入」のように、すでに解決策を探している人との接点を作りやすくなります。
Pinterestでは、具体的なサービス名を探すよりも、こんな状態にしたい、こんな方法を試したいという将来像から情報探索が始まる場合があります。
BtoB SaaSでは、この違いを無視すると広告メッセージが合わなくなります。
例えばサービスの機能名を正面から訴求しても、その機能自体をまだ探していない人には響きません。
利用者が考えている課題や、目指している状態から広告を組み立てる必要があります。
機能ではなく計画の文脈に入り込む
Pinterest広告でBtoB SaaSを訴求するときは、何ができるサービスかだけを伝えるより、どのような状態を実現できるかを見せた方が接点を作りやすくなります。
例えば業務時間を減らすサービスなら、機能一覧ではなく、業務フローがどう変わるのかを視覚化します。
マーケティング支援系のSaaSなら、管理画面を見せるだけではなく、施策の整理方法や成果管理の考え方をコンテンツとして提示する方法があります。
これは商品説明を弱くするという意味ではありません。
まだ商品カテゴリーを探していない人に対して、いきなり機能を説明するのではなく、課題認識からサービス理解までの階段を作るという考え方です。
関連情報を探している人と導入担当者は同じとは限らない
Pinterest上で業務改善について調べている人が、必ずしも契約の決裁者とは限りません。
情報収集担当者が広告を保存し、その内容を社内共有する場合もあります。
反対に、個人的な興味として閲覧しただけで、勤務先で導入を検討する可能性がない場合もあります。
この違いがあるため、Pinterest内のクリックだけで見込み顧客の質を判断するのは危険です。
広告から直接商談予約へ誘導するだけではなく、チェックリスト、ノウハウ資料、事例の考え方、診断コンテンツなど、検討初期でも受け取りやすい情報を用意した方が流れを作りやすくなります。
問い合わせを取る前に、課題への関心度を高める役割を持たせる設計です。
BtoB SaaSの価値はPinterest広告で伝わりにくいですか
業務効率化や管理精度の向上といった抽象的な価値は、そのままではPinterestのビジュアル中心の環境で伝わりにくく、具体的な変化への翻訳が必要です。
BtoB SaaSのPinterest広告で大きな壁になるのが、サービスの価値を画像で伝える難しさです。
物理的な商品であれば、商品の形や使用シーンを見せるだけでも特徴が伝わります。
しかしSaaSは形がありません。
生産性を向上します、データを一元管理できます、業務を効率化しますと書いても、似た表現が多く、画像を見ただけでは違いが伝わらない場合があります。
Pinterestではビジュアルから興味を持ってもらう必要があるため、この抽象度の高さが広告の弱点になりやすいです。
管理画面を載せるだけでは価値が伝わらないことがある
SaaS広告では管理画面のキャプチャをクリエイティブに使うことがあります。
すでにサービスカテゴリーを理解している人には有効ですが、検討初期の人には画面の意味が分からない場合があります。
数字やグラフが並んでいるだけでは、それによって自分の仕事がどう変わるのかが見えません。
そのため、画面そのものより導入前と導入後で仕事がどう変化するかを見せる必要があります。
例えば複数のファイルに分散していた情報が一つに集約される様子や、手作業だった工程が減る様子などです。
サービス画面を見せる場合も、機能紹介として置くのではなく、業務上の変化を説明する素材として使います。
一枚で全部説明しようとすると情報量が増えすぎる
BtoB SaaSは説明事項が多いため、広告一枚の中に特徴を詰め込みたくなります。
対象業界、機能、料金、導入効果、連携機能、サポート内容まで入れると、広告が資料の表紙のようになります。
Pinterestでは一瞬で視覚的な意味を理解できることが必要です。
広告一枚につき、一つの課題や一つの変化に絞った方が訴求を整理しやすくなります。
例えば月次集計を一か所にまとめる、案件情報の更新漏れを減らす、問い合わせ情報を自動で整理するのように、業務場面まで具体化します。
その広告をクリックした後のページで、なぜ実現できるのかを詳しく説明します。
広告にすべてを載せるのではなく、広告は興味を作り、ページで理解を深めるという分担にします。
BtoB SaaSの訴求をPinterest向けに変える例
| 抽象的な表現 | Pinterestで見せる内容 | 伝える対象 |
|---|---|---|
| 業務を効率化する | 作業工程が減る前後の流れ | 日常業務の負担 |
| 情報を一元管理する | 複数管理から一画面へ集約する様子 | 情報分散の課題 |
| データ活用を促進する | 確認から判断までの流れを図解する | 意思決定の速さ |
| 営業活動を改善する | 案件確認や引き継ぎの流れを可視化する | 営業プロセス |
| 生産性を向上する | 削減できる作業を具体的に示す | 業務時間の使い方 |
保存されてから問い合わせまで時間がかかるのは問題ですか
保存から問い合わせまで時間が空くこと自体は問題ではありません。
ただし短期間の直接コンバージョンだけで評価すると、Pinterest広告の貢献を見誤る可能性があります。
Pinterestでは、気になる情報をその場ですぐ利用するのではなく、保存して後から見返す行動があります。
この特徴はBtoB SaaSの広告評価にも影響します。
広告を見た日に資料請求が起こらなくても、数日後や数週間後に再度検討されることがあります。
BtoB SaaSはもともと検討期間が長くなりやすいため、この時間差はさらに大きくなる可能性があります。
問題になるのは時間差そのものではなく、それを測定せず広告をクリックした直後に何件問い合わせたかだけを見ることです。
最終クリックだけを見ると途中の接触が消える
ある利用者がPinterest広告を見てサービスを知ったとします。
その場では問い合わせず、後日サービス名を検索してサイトへ戻り、資料請求した場合、最終的な流入元だけを見るとPinterestの接触が見えなくなることがあります。
するとPinterest広告は問い合わせを生んでいないように見えます。
広告費を判断するときには、直接コンバージョンだけではなく、広告接触後のサイト訪問や再訪も確認します。
さらに指名検索や直接流入が増えているかを見ることで、検討行動の変化を把握できます。
保存数だけを成果にしても判断できない
逆に、Pinterestらしい指標だけを重視しすぎるのも危険です。
広告が多く保存されても、対象企業の顧客になり得る人が保存していなければ売上にはつながりません。
保存は興味の強さを見る補助指標として扱います。
その後にサイト訪問が発生したか、サービスページまで読まれたか、資料請求や問い合わせにつながったかまで追います。
例えば説明のための仮の値として、100件保存されてサイト訪問が5件しかない広告と、30件保存されてサイト訪問が15件ある広告があったとします。
保存数だけなら前者が優秀に見えます。
しかし事業成果への接続を見るなら、後者を詳しく分析する価値があります。
Pinterest内の反応とサイト上の行動を分けず、一本の流れとして評価する必要があります。
Pinterest広告では法人向けのターゲティングが難しいですか
職種や役職だけで法人の導入担当者を細かく絞る運用には限界があるため、興味関心や検索文脈と広告内容を組み合わせて対象者を見つける設計が必要です。
BtoB広告では誰に広告を出せるかが成果を大きく左右します。
特定の職種や役職だけへ広告を届けたい場合、Pinterestだけで精密に対象者を限定することは難しいケースがあります。
この特徴を理解せずに広告を始めると、クリックは増えているのに商談につながらないという状態になりやすくなります。
Pinterest広告では、職種情報だけを頼りにするのではなく、利用者がどのようなテーマを探しているかを起点に考える必要があります。
ターゲットを狭くするほど良いとは限らない
BtoB広告では対象者をできるだけ細かく指定したくなります。
例えば企業規模、業界、部署、役職、担当業務まで限定したくなります。
しかし条件を狭めれば必ず成果が改善するわけではありません。
配信対象が小さくなれば広告配信量が不足し、学習に必要なデータも集まりにくくなります。
Pinterestでは特に、利用者の興味関心や検索テーマから対象者を捉える発想が必要です。
マーケティング責任者という属性だけで探すのではなく、その人が実際に調べそうな課題を考えます。
例えば企画管理、チーム運営、業務改善、顧客獲得などです。
その検索行動に合った広告を出し、広告を見た後のサイト行動で見込み度を確認します。
広く配信するなら広告自体に選別機能を持たせる
対象者を完全に絞れない場合は、クリエイティブとランディングページで対象者を選別します。
例えば法人向けと明記する方法があります。
対象業務や担当者の悩みを広告内に含めれば、関係のない利用者からのクリックを減らせます。
仕事を便利にするサービスのような広い表現ではなく、複数拠点の担当者が行う月次集計を整理するのように業務を限定します。
クリック単価だけを見ると対象を広げた広告の方が安くなる場合があります。
しかし問い合わせ後の商談化まで見ると、業務を明確にした広告の方が効率的になることがあります。
BtoB SaaSではクリックを最大化するより、顧客候補が自分向けのサービスだと判断できる広告を作る方が重要です。
Pinterest広告が向きやすいBtoB SaaSにはどんな特徴がありますか
顧客が日常的にアイデアを探す領域に属し、導入後の変化を視覚化でき、問い合わせまで複数回の接触を許容できるBtoB SaaSは相性を作りやすいです。
Pinterest広告への向き不向きは、SaaSという商品形態だけでは決まりません。
扱っている課題、顧客層、導入検討の始まり方、広告クリエイティブの作りやすさによって変わります。
比較的相性を作りやすいのは、顧客が普段から情報収集しているテーマに近いサービスです。
業務の進め方、組織づくり、マーケティング、クリエイティブ、教育、店舗運営などは、サービスを探していない段階でも情報探索が発生します。
この段階に接触できることがPinterest広告の役割になります。
導入後の状態を見せられるサービスは訴求しやすい
Pinterestでは、利用した後の姿を想像できることが強みになります。
そのため導入による変化を図解できるSaaSは広告を作りやすくなります。
例えば管理作業が整理される、確認工程が減る、情報共有が分かりやすくなるといった変化です。
逆に、内部処理の技術的な優位性だけが強みの場合は、ビジュアル化が難しくなります。
技術そのものではなく、その技術によって利用者に何が起きるのかまで翻訳できるかが分かれ目です。
潜在層にも投資できる企業ほど使いやすい
Pinterest広告は、短期の問い合わせ獲得以外にも役割を持たせられる企業に向いています。
広告を見た人をいきなり商談へ誘導するのではなく、まず課題を知ってもらい、記事や資料を読んでもらい、その後にサービスを検討してもらう流れです。
そのため、広告から商談までの各段階を追える計測環境が必要になります。
問い合わせCPAだけで毎週予算を増減する運用では、Pinterest広告の評価が不安定になりやすいです。
Pinterest広告が向きやすい状態と難しい状態
| 項目 | 向きやすい状態 | 難しい状態 |
|---|---|---|
| 課題の性質 | 日常的に改善方法を探される | 問題が発生した時だけ検索される |
| 顧客層 | 比較的幅広い職種が関わる | 特定の専門職だけが利用する |
| 価値の表現 | 導入前後を視覚化できる | 専門的な文章説明が必須 |
| 検討期間 | 数週間以上かけて比較される | 数日以内で業者決定される |
| 広告評価 | 間接効果も追跡できる | 直接問い合わせだけで判断する |
| コンテンツ | 記事や資料を用意できる | 商談申込ページしかない |
Pinterest広告が向きにくいBtoB SaaSはどんなケースですか
対象者が極端に限定され、検索ニーズが顕在化した瞬間だけ商談が生まれる商材や、短期間で直接問い合わせを獲得する必要がある場合は難易度が高くなります。
Pinterest広告を使わない方がよい状況もあります。
特に注意したいのが、顧客数が少なく、担当職種が明確に限定されているサービスです。
例えば特定業界の限られた担当者だけが扱う業務システムでは、Pinterest上で見込み顧客へ十分な量の広告を届けること自体が難しくなる可能性があります。
この場合、広く配信して偶然対象者を見つけるより、顧客が具体的なサービスを探す場面で接触する方が効率的です。
緊急性の高い課題とは相性を作りにくい
サービスを探すタイミングが突然発生する商材にも注意が必要です。
何らかのトラブルが発生し、その日に解決策を探し始めるようなサービスでは、将来に向けて情報を保存する行動が起こりにくくなります。
その場合は需要が発生した瞬間を捉える媒体の方が中心になります。
Pinterest広告を使うとしても、直接獲得の主力ではなく、事前の認知形成に役割を限定した方が整理しやすくなります。
短期間でCPAだけを合わせる必要がある場合も難しい
新規事業のテストなどで、少額予算から数週間以内に問い合わせCPAを判断しなければならないケースがあります。
この条件ではPinterest広告の時間差が評価上の弱点になります。
仮に広告接触が後日の問い合わせに影響していても、評価期間が終了していれば成果として扱われないからです。
説明のための仮の値として、問い合わせCPAを3万円以内にすることだけが広告継続の条件だとします。
Pinterest広告から直接発生したCPAが5万円であれば停止判断になりやすくなります。
しかし、その接触を起点に後日別経路から問い合わせが増えていた場合、本当の獲得効率は直接CPAだけでは分かりません。
このような計測を行えない環境では、Pinterest広告に予算を移す判断が難しくなります。
媒体との相性だけでなく、自社がどの期間と指標で広告を評価できるかまで考える必要があります。
Pinterest広告は他の広告媒体とどう使い分けますか
Pinterest広告は需要が顕在化する前の情報探索を担当させ、検索型広告やリターゲティングなど後工程の施策と組み合わせると役割を整理しやすくなります。
BtoB SaaSでは、一つの媒体だけで認知から商談まで完結させようとすると効率が悪くなる場合があります。
Pinterest広告は、比較的早い段階でサービスや課題解決の考え方を知ってもらう役割に向いています。
その後、利用者が具体的にサービスを検討し始めた段階では、より顕在度の高い接点へ移ります。
この役割分担を前提にすると、Pinterest広告を直接コンバージョンだけで評価する必要がなくなります。
上流と下流で広告の役割を変える
顧客の検討段階を、課題への関心、解決策の探索、サービス比較、問い合わせという流れで考えます。
Pinterest広告は、最初の課題への関心や解決方法の探索に配置しやすい媒体です。
例えば業務改善に関する図解を広告として配信し、関連する記事や資料へ誘導します。
その後、サイトを訪れた利用者に対して別の広告接点を作ります。
さらに具体的なサービス比較を始めた段階では、検索行動から再度接触します。
こうした流れを作ると、各媒体が得意な段階だけを担当できます。
Pinterest単体のCPA比較だけでは予算配分を誤ることがある
媒体ごとのCPAを横並びにすると、最終接点を担当する媒体が有利に見える場合があります。
例えば説明のための仮の値として、Pinterest広告の直接CPAが6万円、顕在層を取る媒体のCPAが3万円だったとします。
数字だけを見れば後者へ全額投資したくなります。
しかしPinterest広告を停止した後に、指名検索や再訪者が減り、後者の獲得数まで落ちれば、単純な比較はできません。
反対に、Pinterest広告を増やしても他媒体の成果がまったく変化しない場合は、上流施策としての貢献が小さい可能性があります。
媒体間の関係を見るには、Pinterest広告の予算変更前後で指名流入、再訪、コンバージョン数などがどう変化したかを確認します。
短期間の数字だけで因果関係を断定せず、複数期間で傾向を見る必要があります。
BtoB SaaSがPinterest広告を始める前に何を確認すべきですか
配信設定より先に、顧客の情報探索テーマ、視覚化できる訴求、広告後に読ませるコンテンツ、長めの検討期間を追える計測環境を確認する必要があります。
Pinterest広告を始める前に、広告管理画面の設定から入る必要はありません。
先に確認したいのは、顧客がPinterest上で探しそうなテーマを自社が持っているかです。
サービスそのものを検索する人がいるかではありません。
顧客が導入前に考えている課題や、改善したい状態を洗い出します。
そこでPinterest上の情報探索と接点を作れない場合、広告設定を工夫しても成果につながりにくくなります。
一つのクリエイティブだけで判断しない
Pinterestはビジュアルの影響が大きいため、最初に作った広告が弱いだけで媒体全体を評価してしまう可能性があります。
同じサービスでも、機能画面を見せる広告、業務課題を図解する広告、導入後の変化を示す広告では反応する人が変わります。
複数の切り口を用意して、どのテーマから顧客候補を呼び込めるかを見る必要があります。
ただし大量に制作すればよいわけではありません。
広告ごとに何を検証しているのかを分けます。
例えば課題の違いを比べる期間と、ビジュアル表現を比べる期間を分ければ、成果差の理由を判断しやすくなります。
クリック後のページまでPinterest向けに整える
広告の雰囲気と遷移先の内容が大きく違うと離脱が増えます。
広告で業務改善の図解を見せたのに、遷移先が料金と機能一覧だけでは、検討初期の人には情報が早すぎます。
広告のテーマをさらに詳しく説明するページを用意し、その中でサービスとの関係を紹介する流れが適しています。
そこで興味が高まった人を資料請求やサービス説明へ進めます。
広告から問い合わせまで一段で移動させるのではなく、検討段階に合わせてページを設計します。
商談まで追えなければ問い合わせの質を比較できない
BtoB SaaSでは、問い合わせ数だけでは広告成果を判断できません。
広告経由で10件の資料請求が発生しても、商談が0件なら売上にはつながりません。
一方で問い合わせが5件でも、そのうち複数件が商談へ進めば価値があります。
説明のための仮の値として、広告Aから20件、広告Bから8件の問い合わせが発生したとします。
広告Aの商談が1件、広告Bの商談が4件なら、問い合わせCPAだけで広告Aを優先する判断は危険です。
Pinterest広告は対象者を職種だけで厳密に限定しにくいからこそ、広告後の商談率まで追う必要があります。
最終的には、広告費、サイト行動、問い合わせ、商談、受注をつなげて判断できる状態を作ります。
Pinterest広告はBtoB SaaSなら必ず使うべき媒体でも、法人向けだから避けるべき媒体でもありません。
顧客が将来の改善について情報を探す市場であり、その課題を視覚的なコンテンツに変換できる場合には検討余地があります。
一方で、今すぐ客だけを取りたい場合や対象職種が極端に限定される場合には、他の広告施策を優先した方が設計しやすくなります。
媒体の特徴と自社の販売プロセスが噛み合っているかを確認したうえで、役割を限定してテストすることが必要です。
よくある質問
BtoB SaaSでもPinterest広告から問い合わせを獲得できますか
獲得できる可能性はあります。ただし、検索広告のように今すぐサービスを探している人だけへ接触する媒体ではないため、直接問い合わせだけではなく、資料閲覧や再訪を含めて評価する必要があります。
Pinterest広告はどのくらいの期間で判断すべきですか
数日間のCPAだけで判断するのは適していません。保存や広告接触から行動まで時間が空く場合があるため、自社の通常の商談発生期間を踏まえて評価期間を設定します。
Pinterest広告ではサービスの管理画面を広告に使った方がよいですか
管理画面だけで価値が伝わる場合は使えます。ただし検討初期の利用者には画面の意味が伝わらないことがあるため、業務がどう変化するのかを併せて見せる方が理解されやすくなります。
Pinterest広告は問い合わせCPAが高ければ停止すべきですか
直接CPAだけで即座に停止するのではなく、再訪や指名流入、商談への影響も確認します。ただし間接的な貢献も確認できず、商談にもつながらない状態が続く場合は予算配分を見直す必要があります。
BtoB SaaSはPinterest広告だけで集客できますか
Pinterest広告だけに集客を依存するより、情報探索段階の接点として使い、顕在層を獲得する施策や再訪を促す施策と組み合わせる方が役割を整理しやすくなります。
まとめ
- Pinterest広告は、すべてのBtoB SaaSに向く媒体ではありません。将来の課題解決を探す利用者と、自社サービスの価値を視覚的に表現できる場合に効果を期待しやすい媒体です
- Pinterestでは現在の課題だけでなく、将来実現したい状態を探す行動が起きやすいため、潜在的な検討層との接点を作る用途に向いています
- 業務効率化や管理精度の向上といった抽象的な価値は、そのままではPinterestのビジュアル中心の環境で伝わりにくく、具体的な変化への翻訳が必要です
- 保存から問い合わせまで時間が空くこと自体は問題ではありません。ただし短期間の直接コンバージョンだけで評価すると、Pinterest広告の貢献を見誤る可能性があります
- 職種や役職だけで法人の導入担当者を細かく絞る運用には限界があるため、興味関心や検索文脈と広告内容を組み合わせて対象者を見つける設計が必要です
- 顧客が日常的にアイデアを探す領域に属し、導入後の変化を視覚化でき、問い合わせまで複数回の接触を許容できるBtoB SaaSは相性を作りやすいです
- 対象者が極端に限定され、検索ニーズが顕在化した瞬間だけ商談が生まれる商材や、短期間で直接問い合わせを獲得する必要がある場合は難易度が高くなります
- Pinterest広告は需要が顕在化する前の情報探索を担当させ、検索型広告やリターゲティングなど後工程の施策と組み合わせると役割を整理しやすくなります
- 配信設定より先に、顧客の情報探索テーマ、視覚化できる訴求、広告後に読ませるコンテンツ、長めの検討期間を追える計測環境を確認する必要があります