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BtoB SaaSの2026年の環境変化と打ち手

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約14分
BtoB SaaSの2026年の環境変化と打ち手

検索の入口、広告の運用の仕方、計測の前提の3つが同時に動いています。
どれか1つへの対応では足りず、期初の計画に3つとも織り込む必要があります。

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検索の入口、広告の運用の仕方、計測の前提の3つが同時に動いています。
どれか1つへの対応では足りず、期初の計画に3つとも織り込む必要があります。

2026年に、BtoB SaaSの獲得を取り巻く環境で何が変わったのか

検索の入口、広告の運用の仕方、計測の前提の3つが同時に動いています。
どれか1つへの対応では足りず、期初の計画に3つとも織り込む必要があります。

2026年に、BtoB SaaSの獲得を取り巻く環境で何が変わったのか

変化が同時に起きているため、個別に対応すると手が回りません。
何がどこに効くかを整理してから、優先順位をつけます。

市場の規模としての前提

電通の2025年 日本の広告費では、総広告費が8兆623億円で前年比105.1%でした。
インターネット広告費は4兆459億円で前年比110.8%、構成比50.2%となり初めて過半数を超えています。
マスコミ四媒体は2兆2,980億円で前年比98.4%です。

電通デジタルの詳細分析では、インターネット広告媒体費は3兆3,093億円で前年比111.8%、そのうち運用型が2兆9,352億円、構成比88.7%となっています。

3つの変化の整理

2026年の環境変化と、効いてくる場所

変化内容BtoB SaaSでの効き方
検索の入口要約で判断が終わる場面が増えた情報収集の段階の流入が減る
広告の運用自動化の範囲が広がった設定より入力する情報が効く
媒体の再編統合と新しい広告面の登場配信先の見直しが必要
計測の前提同意の扱いと技術の終了数字の見え方が変わる
予算の環境増やす企業と削る企業が分かれる社内の説明の仕方が変わる

対応の順番を決める

すべてに同時に対応することはできません。自社の獲得がどこに依存しているかを確認し、依存の大きい順に手をつけます。

検索からの流入の前提が変わったことに、どう対応するのか

情報収集の段階の流入が減ることを前提に、計画を立て直します。
流入数を目標に置いたままだと、事業が伸びていても未達になります。

検索からの流入の前提が変わったことに、どう対応するのか

検索の結果に要約が表示され、記事を開かずに判断が終わる場面が増えています。

Ahrefsが2026年7月16日に公表した調査では、AI Overviewsが表示される情報収集型の検索で、日本の検索1位のCTR下落率が2025年12月の38.0%から2026年6月の62.7%に拡大していました。
日本は予測CTR24.1%に対し実測9.0%と報告されています。
米国は58.0%から68.8%です。

減る流入と、残る流入を分ける

課題の名前で調べる段階の流入は減ります。
サービス名や、具体的な条件を調べる段階の流入は残ります。

検索の段階ごとの、流入への影響

検索の段階流入への影響対応の方向
課題の名前で調べる大きく減る要約に載る情報を整える
解決策の種類を調べる減る比較の材料を外部にも置く
候補を比較するやや減る掲載情報の整合を保つ
サービス名で調べる影響は小さい認知を積み上げる
導入の条件を調べる影響は小さい公式情報を詳しくする

流入数を目標から外す

流入数の目標を置いたままにすると、構造的な減少が未達として扱われます。
流入の先にある有効リード件数と商談化に、目標を移します。

AI経由の流入は量では判断しない

PLAN-Bマーケティングパートナーズが2025年2月から4月にGA4で調べた結果では、83.0%のサイトで生成AI経由のセッションが増加した一方、総流入の1%未満にとどまっていました。
AI経由のCVRが他チャネルより高かったサイトは35.1%です。

Criteoが2026年2月に米国の小売500社を対象に行った調査では、LLM経由のCVRが他のリファラルの約1.5倍と報告されています。

量が小さく質が高い流入として扱い、四半期単位で質を確認します。

広告の運用で自動化が進んだことは、どういう意味を持つのか

設定の巧拙より、入力する情報の質で差がつくようになります。
何を成果として渡すかが、配信の結果を左右します。

広告の運用で自動化が進んだことは、どういう意味を持つのか

検索広告の自動化が進み、手動で設定していた範囲が減っています。

Googleは2025年5月6日にAI Max for Search campaignsを発表し、公称でCV数またはCV値が平均14%増、完全一致とフレーズ一致中心の場合は27%増としています。
DSAからの移行では平均7%増と説明されています。

自動作成アセットとキャンペーンレベルの部分一致は2026年9月に自動アップグレードされ、DSAの終了は2027年2月に延期されています。
2026年9月以降、新規のDSAキャンペーンは作成できません。

差がつく場所が移動している

自動化が進んだときに差がつく場所

従来差がついた場所今後差がつく場所
キーワードの選定と除外渡す成果の定義
入札の調整成果の重みづけ
配信面の指定入力する素材の質と量
細かい設定の積み重ね検証の設計と期間の置き方

BtoB SaaSで渡す成果を何にするか

問い合わせ件数を成果として渡すと、件数が取れる方向に配信が寄ります。
有効リードや商談化した件数を渡すと、質の方向に寄ります。
社内の数字を媒体に戻す経路があるかどうかが、結果を左右します。

事例として公表されている効果

Googleが公式に掲載しているP-MAXの事例では、MonotaROがROAS48%増と新規法人顧客44%増、freeeがCV価値169%増とROAS96%増、会員登録7.2%増と報告されています。
IDOMは成約率1.4倍、成約単価30%減、ROI10%増、イトーヨーカドーはROAS890%とされています。

自社の商材と顧客層が異なるため、数字をそのまま当てはめることはできません。
渡す成果の設計が効くという点だけを参照します。

検証の期間を長めに取る

自動化された配信は、学習の期間を必要とします。BtoB SaaSでは成果の発生までに時間差があるため、検証の期間をさらに長く置きます。

媒体の再編と新しい広告面に、どう向き合うのか

移行の期限があるものを優先し、新しい面は試行の枠で扱います。
期限のある移行を後回しにすると、配信が止まります。

媒体の再編と新しい広告面に、どう向き合うのか

媒体の側でも再編が進んでいます。
期限が決まっているものと、様子を見てよいものを分けます。

期限のある移行

LINEヤフーは2025年9月25日に広告の統合を発表し、2026年4月1日にリリースしています。
基盤はYahoo!広告のディスプレイ広告です。
LINE広告のみを利用している企業は、Yahoo!の計測タグの新規設置が必須とされています。
移行のツールの利用にはビジネスIDが必要です。

検索クエリーマッチングは2026年9月14日に提供が完了し、オプトイン方式とされています。
LINE VOOMは2026年9月30日に終了しています。

期限のあるものと、試行でよいもの

対象扱い理由
検索広告の自動アップグレード期限までに対応放置すると意図しない配信になる
DSAからの移行期限までに対応新規作成ができなくなっている
媒体の統合に伴う計測の設置期限までに対応計測が止まる
新しい広告面試行の枠で扱う効果が不明な段階
新しい計測手法段階的に導入既存の数字との接続が必要

新しい広告面の扱い

OpenAIは2026年2月9日に米国でChatGPT広告のテストを開始し、2026年8月11日に本格稼働しています。
日本での表示開始は2026年6月19日、セルフサーブの開放は6月29日ごろです。
表示の対象はFreeとGoプランの成人ログインユーザーのみとされています。

CPMのデフォルトは約60ドル、CPCの推奨は3から5ドルです。
日本の地域指定は都道府県単位、カスタムオーディエンスは25,000件以上のマッチが必要、日予算は7日平均で最大2倍まで変動します。
代理店専用のコンソールはありません。

BtoB SaaSでは対象が法人の担当者に限られるため、到達の効率を確認しながら小さく試す形が現実的です。

試行の枠を確保しておく

新しい面は、評価の基準が定まっていません。獲得単価で判断せず、接点が作れたかで見る枠を別に持ちます。

計測の前提の変化を、どう織り込むのか

見えなくなる部分があることを前提に、判断の方法を変えます。
精度を追い続けるより、判断に必要な粒度を決めるほうが実務的です。

計測の前提の変化を、どう織り込むのか

計測の前提は、複数の方向から同時に変わっています。

変化している項目

GA4では、2026年6月15日より広告データの共有の可否が同意モードのad_storageのみで決まる形になっています。
Googleシグナルはレポート上のディメンションの表示可否のみを制御します。
同意モードを実装していない場合、ad_storageはgrantedが既定とされています。

Googleは2025年10月17日に、Privacy Sandbox関連技術の大半を終了すると発表しています。
CHIPSなど一部は存続します。

個人情報の取り扱いに関する制度も見直しが進んでいます。
掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。

計測の変化と、実務での対応を、項目ごとに見ていきます。
同意の扱いの変更については、実務への影響は広告データの共有の可否が変わる、対応は同意の取得の設計を確認する。
技術の終了については、実務への影響は一部の計測手法が使えなくなる、対応は依存している箇所を洗い出す。
制度の見直しについては、実務への影響は取得と利用の範囲が変わりうる、対応は運用を固定しない。
媒体ごとの計測の差については、実務への影響は数字が一致しない、対応は正とする数字を決める。

精度より、判断の粒度を決める

すべてを正確に計測しようとすると、費用も時間もかかります。
どの粒度まで分かれば判断できるかを決め、そこまでを整えます。

複数の方法を併用する

Google Meridianのようなオープンソースのモデルが提供されています。
GeoXは近日公開とされています。
個別の計測と、全体の傾向を見る方法を併用する形が広がっています。

社内の数字を媒体に戻す

商談化と契約の結果を媒体に戻す経路は、計測の精度が落ちる環境ほど効きます。この経路の整備を、優先度の高い項目として扱います。

予算の環境は、どうなっているのか

増やす企業と維持する企業が分かれ、削る対象にも傾向が出ています。
社内での説明の仕方を、この傾向に合わせて準備します。

予算の環境は、どうなっているのか

外部の調査から、予算の動きの傾向が示されています。

予算の増減の傾向

Comexposium Japanが2025年12月5日から19日に実施した調査では、2026年の予算を増やす回答が38.5%で前年比6.2ポイント増、横ばいが50.5%でした。
AI導入済みまたは準備中が80.7%と報告されています。

Macbee Planetが2025年12月5日から12日に実施した調査では、予算を増やす回答がBtoCで61.3%、BtoBで52.3%でした。
削減の対象としてBtoCではイベントと展示会とセミナーが42.9%、CRMとリテンションが40.7%と報告されています。

予算の動きと、社内での扱いを、項目ごとに見ていきます。
増額の企業が一定数あるについては、社内で起きやすいことは競合の出稿が増える、準備することは獲得単価の上昇を見込む。
横ばいが過半数については、社内で起きやすいことは配分の組み替えが求められる、準備することは施策ごとの回収期間を出す。
維持の施策が削られやすいについては、社内で起きやすいことは解約の対策が後回しになる、準備することは維持の効果を金額で示す。
イベントが削られやすいについては、社内で起きやすいことは接点の機会が減る、準備することは代替の接点を用意する。

維持の予算を守る説明

解約率が下がると、収益がいくら残るかを金額で示します。
数字は説明のための仮の値です。
月額の合計が1億円で、月次解約率が1.5%から1.3%になれば、月に20万円分の収益が残ります。
この形にすると、獲得の予算と同じ土俵で比較できます。

獲得単価の上昇を計画に織り込む

市場全体で運用型の広告に予算が集まっています。同じ成果を出すための費用が上がる前提で、目標を置きます。

変化に対して、やらなくてよいことは何か

すべての新しい手法に手をつけることです。
評価の枠を持たずに数を増やすと、どれも中途半端に終わります。

変化に対して、やらなくてよいことは何か

変化が多い時期ほど、対応の一覧が長くなります。
優先順位をつけないと、既存の獲得の運用が薄くなります。

後回しにしてよいもの

優先度の分け方を、項目ごとに見ていきます。
期限のある移行については、優先度は高い、理由は対応しないと配信が止まる。
計測の前提の確認については、優先度は高い、理由は数字の判断の土台になる。
渡す成果の設計については、優先度は高い、理由は自動化の環境で効きやすい。
公開情報の整備については、優先度は中程度、理由は要約での扱われ方に効く。
新しい広告面については、優先度は低い、理由は試行の枠で足りる。
新しい分析手法の導入については、優先度は低い、理由は既存の数字が整ってから。

数を増やす前に、既存を整える

渡す成果の定義、公開情報の整合、計測の設計。
この3つが整っていない状態で新しい手法を足しても、効果が確認できません。

情報の出どころを確認する

新しい領域では、根拠の不明な情報が出回ります。
公式の発表と、出典の明示された調査に絞って判断します。

環境の動きは一方向ではない

博報堂DYグループONEの2026年2月時点の集計では、日本のAIチャットボット市場でChatGPTが約67%、前月比で2.76ポイントの減少でした。
Geminiは3か月連続で増加しています。
AI検索エンジンの利用は2024年4月比で大幅増ですが、2026年1月比では3.2%の減少です。

1つの経路に合わせ込むと、動いたときに対応できません。

期初の計画に、どう織り込むのか

期限のある対応を先に日程に入れます。
残りの枠で、質の設計と情報の整備を進める形にします。

期初の計画に、どう織り込むのか

環境の変化への対応は、通常の施策と同じ枠で扱うと後回しになります。
日程として確保します。

期初に日程へ入れる項目を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは期限のある移行の対象と期日を一覧にする、期間の目安は2週間。
2については、やることは計測の前提の変化を確認し影響を洗い出す、期間の目安は3週間。
3については、やることは媒体に渡す成果の定義を見直す、期間の目安は2週間。
4については、やることは公開情報と実態のずれを洗い出す、期間の目安は1か月。
5については、やることは試行の枠を予算の一定割合で確保する、期間の目安は1週間。
6については、やることは評価の期間をチャネルごとに決め直す、期間の目安は2週間。

見る数字を決める

数字は説明のための仮の値です。
月の広告費が200万円で、獲得単価が前年より1割上がると想定するなら、同じ件数を取るのに220万円が必要です。
この前提を期初に置いておくと、期中の増額の議論が早く済みます。

環境の変化を追いかける数字を、項目ごとに見ていきます。
検索経由の流入と有効リードの比率については、見る頻度は四半期、何を確かめるかは流入の減少が成果に及んでいるか。
媒体別の獲得単価については、見る頻度は毎月、何を確かめるかは費用の上昇の度合い。
有効リードの単価と商談化率については、見る頻度は毎月、何を確かめるかは渡す成果の設計が効いているか。
公開情報と実態の差分件数については、見る頻度は四半期、何を確かめるかは情報の整合が保たれているか。
試行の枠の消化と得られた知見については、見る頻度は四半期、何を確かめるかは新しい面の評価が進んでいるか。
解約率と純増額については、見る頻度は毎月、何を確かめるかは維持の側が崩れていないか。

前提を文書にして残す

どの変化をどう見込んだかを、期初に文書で残します。
期中に前提が外れたときに、何を変えるかの議論が速くなります。

見直しの時期を決めておく

環境が動く時期には、期の途中で前提が変わります。
四半期ごとに前提を確認する時期を、あらかじめ日程に入れます。

環境の変化を計画にどう織り込むか迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。獲得の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

2026年に、まず何から対応すべきですか

期限のある移行です。検索広告の自動アップグレードやDSAの終了、媒体の統合に伴う計測の設置は、対応しないと配信や計測が止まります。これを日程に入れてから、残りの枠で質の設計を進めてください。

検索からの流入が減っています。目標はどうすればいいですか

流入数を目標から外してください。情報収集の段階の流入は構造的に減っており、そのままでは事業が伸びていても未達になります。有効リード件数と商談化に目標を移す形が現実的です。

広告の自動化が進むと、何で差がつきますか

渡す成果の定義です。問い合わせ件数を渡すと件数が取れる方向に、有効リードや商談化を渡すと質の方向に配信が寄ります。社内の数字を媒体に戻す経路の整備が効いてきます。

新しい広告面には、すぐ出稿すべきですか

評価の基準が定まっていない段階です。試行の枠を予算の一定割合で確保し、獲得単価ではなく接点が作れたかで見てください。対象が法人の担当者に限られる事業では、到達の効率の確認が先になります。

計測の精度をどこまで追うべきですか

すべてを正確に計測しようとすると費用も時間もかかります。どの粒度まで分かれば判断できるかを先に決めてください。あわせて、商談化と契約の結果を媒体に戻す経路の整備を優先してください。

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戦略設計、Meta・Google・TikTok等の広告運用、クリエイティブ制作、LP改善、レポート自動化、AI導入までを一気通貫で支援します。

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まとめ

  • 検索の入口、広告の運用の仕方、計測の前提の3つが同時に動いています。どれか1つへの対応では足りず、期初の計画に3つとも織り込む必要があります
  • 情報収集の段階の流入が減ることを前提に、計画を立て直します。流入数を目標に置いたままだと、事業が伸びていても未達になります
  • 設定の巧拙より、入力する情報の質で差がつくようになります。何を成果として渡すかが、配信の結果を左右します
  • 移行の期限があるものを優先し、新しい面は試行の枠で扱います。期限のある移行を後回しにすると、配信が止まります
  • 見えなくなる部分があることを前提に、判断の方法を変えます。精度を追い続けるより、判断に必要な粒度を決めるほうが実務的です
  • 増やす企業と維持する企業が分かれ、削る対象にも傾向が出ています。社内での説明の仕方を、この傾向に合わせて準備します
  • すべての新しい手法に手をつけることです。評価の枠を持たずに数を増やすと、どれも中途半端に終わります
  • 期限のある対応を先に日程に入れます。残りの枠で、質の設計と情報の整備を進める形にします