
読まれる前に、要約されて比較される前提になります。
自社サイトに来る手前で、公開情報の整合性が判断材料になります。
なお、TimeValue株式会社では、広告運用・クリエイティブ制作・LP改善・データ分析・AI導入までを一括で引き受けるWebマーケティング支援「KAIZEN」を提供しています。
現在、オンラインの無料マーケティング診断を毎月10社限定で実施中です。いまの数字を見ながら、どこから直すのが早いかを一緒に整理します。
今月の無料診断は残り4社です
広告からLPまで、まとめて見ます。オンラインで30分から対応しています。
目次
目次
- AI検索が広がると、BtoB SaaSの情報の置き方はどう変わるのか
- 情報の置き場所を分けて考える
- 公開する情報の範囲を、どこまで広げるのか
- 公開しないことで起きる不利
- 価格を公開するかどうかを、どう判断するのか
- 層による違い
- 自社サイトの外にある情報を、誰が管理するのか
- ずれが起きる場所
- 情報の更新を、組織としてどう回すのか
- 変更の起点から更新につなげる
- AI経由の流入を、どう評価するのか
- 量で評価しない理由
- 対策として効きにくいのは、どういうものか
- 効きにくい取り組み
- 情報設計の見直しは、どこから着手するのか
- 見る数字を決める
- よくある質問
- まとめ
読まれる前に、要約されて比較される前提になります。
自社サイトに来る手前で、公開情報の整合性が判断材料になります。
AI検索が広がると、BtoB SaaSの情報の置き方はどう変わるのか
読まれる前に、要約されて比較される前提になります。
自社サイトに来る手前で、公開情報の整合性が判断材料になります。
検討の初期に、候補のサービスを調べる行為があります。
これまでは、検索の結果から記事や公式サイトに移動していました。
いまは、要約された回答の中で比較が終わることが増えています。
Ahrefsが2026年7月16日に公表した調査では、AI Overviewsが表示される情報収集型の検索で、日本の検索1位のCTR下落率が2025年12月の38.0%から2026年6月の62.7%に拡大していました。
同じ調査で、日本は予測CTR24.1%に対し実測9.0%と報告されています。
情報の置き場所を分けて考える
自社サイトの中にある情報と、外にある情報。
この2つが一致しているかどうかが、扱われ方を左右します。
情報の置き場所と、AI検索での扱われ方
| 置き場所 | 何が参照されるか | 自社で手を入れられるか |
|---|---|---|
| 自社サイトの公式ページ | 仕様と料金と導入の流れ | 直接できる |
| 自社サイトの記事 | 課題の説明と解決の手順 | 直接できる |
| 比較や紹介のサイト | 掲載された項目と評価 | 掲載情報の提出はできる |
| レビューの掲載 | 利用者の評価 | 依頼と収集はできる |
| 業界のメディア | 取り上げられた内容 | 情報提供はできる |
BtoB SaaSでこの変化が効く理由
検討の関与者が多く、それぞれが別々に調べます。
現場の担当者、情報システム部門、決裁者が、違う問いで調べます。
どの問いに対しても、同じ情報が返る状態にしておく必要があります。
情報設計は、記事を書く作業ではない
何をどこに、どの粒度で公開するかを決める作業です。記事の本数を増やす取り組みとは、目的が違います。
公開する情報の範囲を、どこまで広げるのか
できないことまで公開します。
制約が書かれていないと、要約の段階で実態と違う形で扱われます。
公開する情報を広げることには、抵抗が伴います。
競合に見られる、営業の機会が減るという懸念があります。
公開しないことで起きる不利
情報が足りないと、その項目は他の情報源から埋められます。
古い記事や、第三者の推測が使われます。
訂正の機会もないまま、その内容が広がります。
公開の範囲と、公開しない場合に起きること
| 項目 | 公開した場合 | 公開しない場合 |
|---|---|---|
| 料金の考え方 | 条件が合う相手が問い合わせる | 推測の金額が出回る |
| 対応できる業務の範囲 | 合わない相手が減る | 商談後に判明して失注する |
| 対応できないこと | 期待のずれが減る | 契約後の解約につながる |
| 導入までの期間 | 検討の計画が立つ | 想定より遅いと不満になる |
| 必要な体制 | 準備が進む | 導入後に止まる |
できないことを書く効果
向かない使い方を明示すると、対象外の問い合わせが減ります。
短期の件数は減りますが、商談化率と定着率が上がります。
検討の後半で判明する失注が減るため、営業の工数も下がります。
公開の粒度を決める
すべての仕様を出す必要はありません。
判断に使う粒度まで、と決めます。
何ができるかではなく、どの業務が回るかで書きます。
更新の頻度を決めてから公開する
公開した情報が古いままだと、それが引用され続けます。更新の担当と頻度を決めてから公開します。
価格を公開するかどうかを、どう判断するのか
対象とする顧客層の規模で決まります。
小規模から中堅を対象とするなら公開の効果が大きく、大企業中心なら個別の見積もりが残ります。
価格の公開は、BtoB SaaSで判断が分かれる論点です。
どちらが正しいという話ではなく、顧客層で変わります。
層による違い
顧客層と、価格の出し方
| 顧客層 | 価格を出す形 | 理由 |
|---|---|---|
| 小規模 | 金額を明示する | 自分で判断して申し込む |
| 中堅 | 金額の範囲か開始価格 | 社内で概算が必要 |
| 大企業 | 考え方と要素を明示 | 構成で金額が変わる |
| 業種特化 | 標準の構成での金額 | 比較の土俵を作る |
金額を出さない場合でも、考え方は出す
利用人数で変わるのか、機能の構成で変わるのか、データの量で変わるのか。
この構造だけでも公開すると、概算が立てられます。
金額を一切出さない状態だと、比較の候補から外れることがあります。
公開したときの副作用
競合が価格を合わせてきます。
ただし、価格を非公開にしていても相見積もりの場で開示されます。
非公開が守っているのは、検討の初期だけです。
公開の判断は、失注理由から確認する
価格が理由の失注が多いか、価格が分からず候補から外れているか。後者であれば、公開の効果が大きくなります。失注の理由を集計してから判断します。
自社サイトの外にある情報を、誰が管理するのか
マーケティングの担当を明確に置きます。
放置すると、古い情報と実態のずれが蓄積します。
比較のサイト、レビューの掲載、業界のメディア。
これらに載っている自社の情報は、社内で管理されていないことがあります。
ずれが起きる場所
料金の改定、プランの統合、機能の追加。
自社サイトは更新されても、外部の掲載が古いままになります。
外部の情報で確認する項目と頻度
| 確認する場所 | 確認する項目 | 頻度 |
|---|---|---|
| 比較のサイト | 料金と機能の記載 | 四半期 |
| レビューの掲載 | 評価と直近の投稿 | 毎月 |
| 業界のメディア | 紹介された内容 | 随時 |
| 過去に出した資料 | 公開されている版 | 四半期 |
| 連携先の掲載 | 自社の紹介文 | 半期 |
レビューの収集を仕組みにする
依頼のタイミングを決めて、定着している顧客に依頼します。
無理に集めると内容が薄くなり、かえって参考にされません。
件数より、具体的な業務の記述があるかどうかが効きます。
訂正の依頼の経路を持つ
誤った記載を見つけたときに、誰にどう連絡するかを把握しておきます。
掲載先ごとに手順が違うため、一覧にして残します。
情報の整合が要約に効く
複数の情報源で一致している内容ほど、要約で採用されやすい傾向があります。自社サイトと外部の記載を揃える作業は、そのまま扱われ方に影響します。
情報の更新を、組織としてどう回すのか
プロダクトの変更と、公開情報の更新を同じ工程につなげます。
機能が変わるたびに公開情報を確認する仕組みがないと、ずれが積み上がります。
情報の更新は、思い出したときに行う作業になりがちです。
工程に組み込まないと続きません。
変更の起点から更新につなげる
機能の追加、料金の改定、プランの統合、対応範囲の変更。
この4つが起きたときに、更新すべき場所の一覧が動く形にします。
変更の種類と、更新する場所を、項目ごとに見ていきます。
機能の追加については、更新する場所は機能のページと比較サイトの掲載、担当はプロダクトと接続する役割。
料金の改定については、更新する場所は料金のページと外部の掲載と営業の資料、担当はマーケティングと営業。
プランの統合については、更新する場所は料金と機能のページと記事、担当はマーケティング。
対応範囲の変更については、更新する場所はできることとできないことの記載、担当はプロダクトと接続する役割。
連携先の増減については、更新する場所は連携のページと連携先の掲載、担当はマーケティング。
記事の見直しを、本数ではなく古さで管理する
公開した記事は、時間とともに実態から離れます。
公開日からの経過で一覧を作り、古い順に見直します。
新しい記事を増やす作業より、優先度が高い場合があります。
担当を1人に集約しない
更新の作業をマーケティングだけで抱えると、プロダクトの変更に追いつきません。変更を起こす側が更新の必要性を通知する形にします。
AI経由の流入を、どう評価するのか
量ではなく、質で見ます。
現時点で総流入に占める比率は小さく、量で評価すると判断を誤ります。
生成AI経由の流入は増えていますが、全体に占める比率はまだ小さい状況です。
PLAN-Bマーケティングパートナーズが2025年2月1日から4月30日にGA4で調べた結果では、83.0%のサイトで生成AI経由のセッションが増加し、最大で2か月605.6%増でした。
ただし総流入の1%未満にとどまり、AI経由のCVRが他チャネルより高かったサイトは35.1%です。
Criteoが2026年2月に米国の小売500社を対象に行った調査では、LLM経由のCVRが他のリファラルの約1.5倍と報告されています。
量で評価しない理由
比率が小さいため、量を目標にすると施策が過小評価されます。
一方で、質が高い流入であれば、比率が小さくても受注には効きます。
AI経由の流入で見る数字を、項目ごとに見ていきます。
AI経由のセッション数については、見方は参考値として推移を見る、注意点は総流入に対する比率は小さい。
AI経由のCVRについては、見方は他チャネルと比較する、注意点は母数が小さく振れる。
AI経由からの商談化率については、見方は入口別の指標として見る、注意点は四半期単位で見る。
指名検索の件数については、見方は認知の広がりの代理指標、注意点は複数の要因が混ざる。
公式情報が引用された回数については、見方は手作業での確認、注意点は定量化は難しい。
実施状況は業種で差がある
PRIZMAが2025年12月11日から17日に行った調査では、生成AIに向けた最適化の実施済みは7.82%、外部ベンダーの検討が12.64%、情報収集段階が15.06%でした。
同じ調査で、SaaSが最も進んでおり積極検討が50%を超える一方、製造や小売は遅れていると報告されています。
BtoB SaaSは、この領域で先行している業種です。
先行しているぶん、差がつきにくくなる時期も早く来ます。
検索の環境は動き続けている
博報堂DYグループONEの2026年2月時点の集計では、日本のAIチャットボット市場でChatGPTが約67%、前月比で2.76ポイントの減少でした。
AI検索エンジンの利用は2024年4月比で大幅に増えている一方、2026年1月比では3.2%の減少となっています。
環境が動いている段階では、1つの経路に合わせ込まないほうが安全です。
対策として効きにくいのは、どういうものか
本数を増やす作業と、特定の書式に合わせる作業です。
参照されるのは内容の整合性であって、形式ではありません。
新しい領域では、形から入る施策が出回ります。
効きにくいものを先に整理しておくと、投資の無駄が減ります。
効きにくい取り組み
取り組みと、効きにくい理由を、項目ごとに見ていきます。
記事の本数を増やすについては、効きにくい理由は要約される前提では本数が有利に働かない。
特定の書式に合わせるについては、効きにくい理由は形式より内容の一致が参照される。
キーワードの詰め込みについては、効きにくい理由は要約の対象にならない。
自社に都合のよい主張だけ載せるについては、効きにくい理由は他の情報源と一致せず採用されない。
更新せず公開を続けるについては、効きにくい理由は古い情報が引用され続ける。
効く可能性が高い取り組み
公式の情報を整備し、外部の掲載と一致させること。
できないことを明示すること。
第三者の掲載とレビューを増やすこと。
どれも、情報の整合性を上げる方向です。
評価の期間を長めに置く
この領域は、変化が速く、効果の確認にも時間がかかります。
短い期間で評価すると、続けるべき取り組みを止めることになります。
従来の検索を捨てない
要約で判断が終わる検索と、そうでない検索があります。導入を前提に具体的な条件を調べる段階では、公式の情報が直接見られます。どちらか一方に寄せる必要はありません。
情報設計の見直しは、どこから着手するのか
公開している情報と実態のずれを洗い出すところからです。
新しいものを作る前に、古いものを直すほうが効きます。
情報設計の作業は、作る作業ではなく、揃える作業から始まります。
情報設計の見直しの手順を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは自社サイトの料金と機能の記載を実態と照合する、期間の目安は2週間。
2については、やることは外部の掲載情報を洗い出して差分を出す、期間の目安は2週間。
3については、やることはできないことと向かない使い方を明文化する、期間の目安は2週間。
4については、やることは価格の出し方を顧客層に合わせて決める、期間の目安は2週間。
5については、やることは変更が起きたときの更新の経路を決める、期間の目安は2週間。
6については、やることは公開日の古い記事から見直しの順番を決める、期間の目安は1週間。
見る数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
対象外の問い合わせが月に30件あり、営業が1件30分を使っているとします。
向かない使い方を明示して対象外の問い合わせが半減すれば、月に7時間半の工数が戻ります。
情報設計の効果は、件数の増加より工数と質の側に出ます。
情報設計の状態を見る数字を、項目ごとに見ていきます。
公開情報と実態の差分の件数については、見る頻度は四半期、何を確かめるかはずれが溜まっていないか。
対象外による失注の件数については、見る頻度は毎月、何を確かめるかは向かない相手が減っているか。
入口別の商談化率については、見る頻度は毎月、何を確かめるかは情報が届く相手が変わったか。
公開日から1年以上経った記事の比率については、見る頻度は四半期、何を確かめるかは古い情報が残っていないか。
指名での流入件数については、見る頻度は四半期、何を確かめるかは認知が広がっているか。
AI経由のセッションとCVRについては、見る頻度は四半期、何を確かめるかは参考値としての推移。
一度に全部やらない
ページ数が多い場合、すべての照合には時間がかかります。
料金と、対応範囲と、導入の流れ。
この3つから始めると、影響の大きい部分が先に直ります。
社内の資料も対象に含める
営業が使う資料や、過去に配った資料が公開されたまま残っていることがあります。
古い金額や仕様が載っていると、それが参照されます。
公開情報の整理でどこから手をつけるか迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。情報の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
AI検索への対応は、記事を増やせばいいですか
本数を増やす方向では効きにくい領域です。要約で参照されるのは複数の情報源で一致している内容です。自社サイトの料金や機能の記載を実態と揃え、外部の掲載との差分を消す作業が先になります。
できないことを公開すると、問い合わせが減りませんか
対象外の問い合わせは減ります。そのぶん商談化率と定着率が上がり、検討の後半で判明する失注と営業の工数も減ります。件数ではなく、商談化率と定着率で評価してください。
価格は公開すべきですか
顧客層で変わります。小規模から中堅が中心なら公開の効果が大きく、大企業中心なら考え方と金額を決める要素だけでも構いません。まず失注の理由を集計し、価格が分からず候補から外れているかを確認してください。
AI経由の流入は、どう評価すればいいですか
量ではなく質で見てください。総流入に占める比率はまだ小さく、量を目標にすると施策が過小評価されます。AI経由のCVRと商談化率を、四半期単位で他のチャネルと比較する形が現実的です。
外部の比較サイトの情報は、誰が管理すべきですか
マーケティングに担当を明確に置いてください。料金の改定やプランの統合のたびに自社サイトだけが更新され、外部が古いまま残ります。確認する場所と項目を一覧にして、頻度を決めて点検する形にします。
まとめ
- 読まれる前に、要約されて比較される前提になります。自社サイトに来る手前で、公開情報の整合性が判断材料になります
- できないことまで公開します。制約が書かれていないと、要約の段階で実態と違う形で扱われます
- 対象とする顧客層の規模で決まります。小規模から中堅を対象とするなら公開の効果が大きく、大企業中心なら個別の見積もりが残ります
- マーケティングの担当を明確に置きます。放置すると、古い情報と実態のずれが蓄積します
- プロダクトの変更と、公開情報の更新を同じ工程につなげます。機能が変わるたびに公開情報を確認する仕組みがないと、ずれが積み上がります
- 量ではなく、質で見ます。現時点で総流入に占める比率は小さく、量で評価すると判断を誤ります
- 本数を増やす作業と、特定の書式に合わせる作業です。参照されるのは内容の整合性であって、形式ではありません
- 公開している情報と実態のずれを洗い出すところからです。新しいものを作る前に、古いものを直すほうが効きます