美容皮膚科のマーケティング組織の作り方

新規を取る機能と、通い続けてもらう機能の両方です。
後者を担う役割がないと、獲得した人が数か月で抜けていきます。
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目次
目次
- 繰り返し通う事業で、集客の組織に求められるものは何か
- 二つの機能を分けて考える
- 人員を、どの順で増やすか
- 段階ごとの配置
- 現場との接続を、組織のどこに置くか
- 会議への参加で接続する
- 院が複数あるとき、どこまで揃えるか
- 揃えるものと任せるもの
- 案内の確認を、組織でどう回すか
- 確認の対象が多いことを前提にする
- 少人数で回すための工夫
- 判断が集中する場所を洗い出す
- 外部の手をどこまで借りるか
- 出せるものと残すもの
- 抜けている役割を、どこから埋めるか
- 兼任から始めてよい
- よくある質問
- まとめ
新規を取る機能と、通い続けてもらう機能の両方です。
後者を担う役割がないと、獲得した人が数か月で抜けていきます。
繰り返し通う事業で、集客の組織に求められるものは何か
新規を取る機能と、通い続けてもらう機能の両方です。
後者を担う役割がないと、獲得した人が数か月で抜けていきます。
集客の組織というと、広告の運用を担う体制が想定されます。
繰り返し通うことで採算が合う事業では、それだけでは足りません。
獲得した人が二回目、三回目と通うかどうかが収益を決めます。
この部分を担う役割が組織にないと、獲得だけが繰り返されます。
新規を取っては抜けていく状態が続きます。
二つの機能を分けて考える
集客の組織が担う二つの機能
| 機能 | 担う内容 | 成果が出るまで |
|---|---|---|
| 新規を取る | 広告の運用と入口の設計 | 当月から数か月 |
| 通い続けてもらう | 連絡の設計と案内の運用 | 数か月から一年 |
| 両方に共通 | 数字の集計と分析 | 随時 |
| 両方に共通 | 表現の確認の工程 | 随時 |
| 現場との接続 | 情報の受け渡しと会議の運営 | 随時 |
後者が組織に置かれにくい理由
新規の件数は当月の成果として見えます。
通い続けてもらう取り組みは、数か月後に現れます。
成果が見えにくい分、人員の配置で後回しになりがちです。
一人しかいない段階での優先順位
人員が一人しかいない段階では、新規を取る機能に寄せざるを得ません。ただし、通い続けてもらう部分を全く見ない状態にはしません。既存の患者への連絡の仕組みだけでも作っておきます。
人員を、どの順で増やすか
判断と調整をする一人から始め、次に既存の患者への運用を担う人を置きます。
配信の運用の専任は、その後で構いません。
人員の配置の順序を誤ると、組織が新規の獲得に偏ります。
どの役割から置くかを、事業の構造から決めます。
段階ごとの配置
人員の配置の段階と役割
| 段階 | 人員 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 第一段階 | 一人 | 判断と調整、確認の工程の運営 |
| 第二段階 | 二人 | 加えて既存の患者への運用 |
| 第三段階 | 三人 | 加えて数字の集計と分析 |
| 第四段階 | 四人以上 | 加えて配信の運用と素材の作成 |
| 外部の併用 | 継続 | 専門性の高い領域と制作 |
最初の一人の役割
外部からの提案を評価し、優先順位を決め、確認の工程を回す役割です。
配信の設定を自分でやる必要はありません。
この役割がいないと、外部からの提案を判断できません。
二人目を既存の運用に置く理由
新規の獲得は外部に委託できますが、既存の患者への案内は院の情報を使います。医療に関わる情報を扱うため、外部に出しにくい領域です。社内に置くほうが、運用が回ります。
現場との接続を、組織のどこに置くか
集客の担当が現場の会議に入る形にします。
情報を文書でやり取りする形では、必要な情報が流れません。
現場が持つ情報は、集客の素材になります。
この情報の流れを、組織の設計として作ります。
会議への参加で接続する
現場との接続の方法と効果
| 方法 | 得られる情報 | 負担 |
|---|---|---|
| 現場の会議への参加 | 日常の課題と患者の反応 | 時間の確保が要る |
| 月次の共有会議 | 数字の変化と原因 | 双方の時間が要る |
| 記録の閲覧 | 理由の分類と質問の傾向 | 記録の入力が前提 |
| 担当者への聞き取り | 個別の事情 | 時間が不定期 |
| 現場での業務の体験 | 説明の流れの理解 | 初期のみ |
初期に現場を体験する
集客の担当が、初期に現場の業務を見る時間を取ります。
説明の流れや、患者の反応を直接見ると、素材の作り方が変わります。
数日でも効果があります。
情報を返す責任も持たせる
現場から情報を受け取るだけでなく、集客側の数字を現場に返します。どの配信から来た人が続いているか。この情報が現場に届くと、説明の仕方が変わります。
院が複数あるとき、どこまで揃えるか
説明の順序と確認の基準は揃え、予約の運用は各院に任せます。
枠の状況が院ごとに違うため、運用まで揃えると現場が回りません。
院が増えると、揃えるべきものと各院に任せるものの線引きが必要になります。
揃えすぎると現場が回らず、任せすぎると品質がばらつきます。
揃えるものと任せるもの
複数院での役割の分担
| 対象 | 本部が揃える | 各院に任せる |
|---|---|---|
| 掲載できる表現の基準 | 揃える | |
| 初回の説明の順序 | 揃える | |
| 数え方の定義 | 揃える | |
| 予約の枠の配分 | 任せる | |
| 既存の患者への連絡の時期 | 基準だけ | 実行を任せる |
| 配信する地域と時間帯 | 任せる |
説明の順序を揃える理由
初回からの契約率は、説明の順序で大きく変わります。
院によって順序が違うと、成績の差が運用の差なのか立地の差なのか分かりません。
順序を揃えると、比較ができるようになります。
予約の運用を任せる理由
枠の数と既存の患者の数は、院ごとに違います。配分の判断を本部で行うと、現場の実態と合わなくなります。基準だけを本部が決め、配分の実行は各院に任せます。
案内の確認を、組織でどう回すか
確認する人と順序を文書で固定します。
既存の患者への案内も確認の対象になるため、工程の量が多くなります。
医療に関わる情報の発信では、掲載内容の確認が必要になります。
何が書けるかは、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
繰り返し通う事業では、既存の患者への案内も確認の対象になります。
確認の対象が多いことを前提にする
確認が必要になる対象を、項目ごとに見ていきます。
広告の文言と画像については、発生の頻度は随時、工程の設計は型を決めて形式確認で済ませる。
サイトの説明については、発生の頻度は随時、工程の設計は型を決めて形式確認で済ませる。
既存の患者への案内については、発生の頻度は定期的、工程の設計は定型を用意して繰り返し使う。
価格の表示については、発生の頻度は変更時、工程の設計は変更のたびに確認。
院内で配る資料については、発生の頻度は随時、工程の設計は定型を用意。
定型を作って繰り返し使う
案内のたびに個別に確認を受けると、工程が回りません。
確認を通した定型を用意し、その範囲で運用します。
定型を増やしていくことが、運用の速度を上げます。
過去の判断を記録して再利用する
同じような表現について、毎回ゼロから判断していると時間がかかります。過去に確認した内容と結論を記録し、参照できる形にします。この記録が、組織の蓄積になります。
少人数で回すための工夫
判断の基準を文書にして、判断の回数そのものを減らします。
人を増やす前に、判断が集中している場所を特定します。
人員が限られている組織では、判断が一人に集中します。
この状態では、その人が不在の日に何も進みません。
判断が集中する場所を洗い出す
判断が集中しやすい場面と対策を、項目ごとに見ていきます。
表現の可否については、集中する理由は基準が文書化されていない、対策は過去の判断を記録して参照。
予算の配分については、集中する理由は優先順位が決まっていない、対策は基準を数字で決める。
新規の量の調整については、集中する理由は枠の状況が共有されていない、対策は配分の基準を事前に決める。
案内の送付の可否については、集中する理由は定型がない、対策は定型を作って範囲を決める。
外部への依頼の可否については、集中する理由は範囲が決まっていない、対策は依頼できる範囲を文書化。
基準を文書にすると判断が減る
判断の基準を文書にすると、現場で判断できる範囲が広がります。
例外だけが上がってくる形になり、判断の回数が減ります。
文書を作る作業に時間をかける価値があります。
兼任の負荷を数字で見る
集客の担当が他の業務も兼ねている場合、集客に使える時間の割合を決めます。実際に使えた時間を記録し、想定と比べます。守られていないなら、体制の設計を見直します。
外部の手をどこまで借りるか
配信の運用と制作は外に出せますが、既存の患者への運用は社内に残します。
院の情報を使う領域は、外部に出しにくい性質があります。
Testifyが2026年5月に実施した調査では、全面委託と併用を合わせて九割を超える事業者が外部を活用していました。
どこまで出すかは、扱う情報の性質で決まります。
出せるものと残すもの
通院型で社内に残す役割の線引きを、項目ごとに見ていきます。
表現の基準づくりについては、社内に残すは残す。
既存の患者への案内の運用については、社内に残すは残す。
配信の設定と調整については、外に出せるは出せる。
素材の制作については、外に出せるは出せる。
数字の集計と可視化については、外に出せるは出せる。
初回の説明の設計については、社内に残すは残す。
社内に残す人数の目安
すべてを外に出しても、判断する人は社内に必要です。
最低でも、全体の数字を見て優先順位を決める一人は残します。
この一人がいないと、外部からの提案を評価できません。
教育の時間を見込む
同じ調査では、内製化の障壁として教育の時間と知見の不足が44.8%で最も多く挙がっていました。社内に人を置くなら、育つまでの期間を計画に入れます。
抜けている役割を、どこから埋めるか
既存の患者への運用を担う役割を決めることからです。
この役割がない組織が多く、置くだけで数字が動きます。
組織の設計というと、人員の追加から手をつけがちです。
先に必要なのは、既に抜けている役割を特定することです。
役割の抜けを埋める工程を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは現在の役割の分担を書き出す、期間の目安は一週間。
2については、やることは抜けている役割を特定する、期間の目安は一週間。
3については、やることは既存の患者への運用の担当を決める、期間の目安は二週間。
4については、やることは確認の工程の順序を文書にする、期間の目安は二週間。
5については、やることは現場との接続の場を設置する、期間の目安は一週間。
6については、やることは判断の基準を文書にする、期間の目安は四週間。
兼任から始めてよい
既存の患者への運用は、専任を置かなくても始められます。
現場の誰かが兼任する形でも、担当が決まっていれば運用は回ります。
専任にするかどうかは、成果を見てから判断します。
体制の状態を数字で点検する
数字は説明のための仮の値です。
院が三つ、本部の担当が二人、各院に現場との窓口が一人ずつという形を想定します。
この規模で、確認の所要日数が三日以内に収まるかを見ます。
通院型の体制の回り方を測る数字を、項目ごとに見ていきます。
表現の確認にかかる日数については、見る頻度は毎週、悪化したときの見方は本部の処理能力の不足。
既存の患者への案内の送付件数については、見る頻度は毎月、悪化したときの見方は運用が動いているか。
院ごとの初回契約率の差については、見る頻度は毎月、悪化したときの見方は説明の標準化の度合い。
新しい施策の投入件数については、見る頻度は毎月、悪化したときの見方は判断の待ち行列の有無。
集客の担当が現場に関わった回数については、見る頻度は毎月、悪化したときの見方は接続の状態。
担当者の稼働時間については、見る頻度は毎月、悪化したときの見方は兼任の負荷。
院ごとの差を運用の材料にする
院ごとの初回契約率に差があるなら、説明の進め方に差があります。
成績の良い院の進め方を書き出し、他の院に渡します。
この横展開が、複数院を持つ利点です。
文書を一か所にまとめる
数え方の定義、確認の順序、判断の基準。
これを別々の場所に置くと、参照されません。
一か所にまとめ、更新したら全院に通知する運用にします。
役割の抜けがどこにあるか分からない場合は、無料相談で現状の分担を整理するところから始められます。体制ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
集客の組織には何の機能が必要ですか
新規を取る機能と、通い続けてもらう機能の両方です。後者を担う役割がないと、獲得した人が数か月で抜けていきます。成果が数か月後に現れるため人員の配置で後回しになりがちですが、連絡の仕組みだけでも作っておいてください。
人員はどの順で増やせばいいですか
判断と調整をする一人から始め、次に既存の患者への運用を担う人を置きます。配信の運用の専任はその後で構いません。既存への案内は院の情報を使うため外部に出しにくく、社内に置くほうが運用が回ります。
院が複数ある場合、どこまで揃えますか
掲載できる表現の基準、初回の説明の順序、数え方の定義は揃え、予約の枠の配分は各院に任せてください。枠の数と既存の患者の数は院ごとに違うため、配分の判断を本部で行うと現場の実態と合わなくなります。
少人数で回すにはどうすればいいですか
判断の基準を文書にして、判断の回数そのものを減らしてください。表現の可否、予算の配分、新規の量の調整といった判断が一人に集中しやすい場所を特定し、基準を決めて現場で判断できる範囲を広げます。
外部にはどこまで任せられますか
配信の設定と調整、素材の制作、数字の集計は出せます。表現の基準づくり、既存の患者への案内の運用、初回の説明の設計は社内に残してください。すべてを外に出す場合も、全体の数字を見て優先順位を決める一人は残します。
まとめ
- 新規を取る機能と、通い続けてもらう機能の両方です。後者を担う役割がないと、獲得した人が数か月で抜けていきます
- 判断と調整をする一人から始め、次に既存の患者への運用を担う人を置きます。配信の運用の専任は、その後で構いません
- 集客の担当が現場の会議に入る形にします。情報を文書でやり取りする形では、必要な情報が流れません
- 説明の順序と確認の基準は揃え、予約の運用は各院に任せます。枠の状況が院ごとに違うため、運用まで揃えると現場が回りません
- 確認する人と順序を文書で固定します。既存の患者への案内も確認の対象になるため、工程の量が多くなります
- 判断の基準を文書にして、判断の回数そのものを減らします。人を増やす前に、判断が集中している場所を特定します
- 配信の運用と制作は外に出せますが、既存の患者への運用は社内に残します。院の情報を使う領域は、外部に出しにくい性質があります
- 既存の患者への運用を担う役割を決めることからです。この役割がない組織が多く、置くだけで数字が動きます