
獲得した層が何回通ったかが分からなくなります。
繰り返し通うことで採算が合う事業では、この結びつきがないと採算の判断そのものができません。
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目次
目次
- 通院の記録と広告の記録が別々にあると、何ができなくなるのか
- 判断できなくなることの一覧
- どの項目を結びつければ判断ができるのか
- 最小限の三つ
- どこまでの規模で作れば足りるのか
- 段階を分ける
- 計測の設定が古いままだと、何が起きるのか
- 現在の前提を押さえる
- 院が複数あるとき、どこまで一つにまとめるか
- 二つの統合を分ける
- 外部の事業者に数字を渡すとき、何を決めておくか
- 決めておく項目
- 作った仕組みが使われなくなる原因
- 入力の負担を測る
- 記録の整備を、どこから手をつけるか
- 扱える範囲の確認に時間を取る
- よくある質問
- まとめ
獲得した層が何回通ったかが分からなくなります。
繰り返し通うことで採算が合う事業では、この結びつきがないと採算の判断そのものができません。
通院の記録と広告の記録が別々にあると、何ができなくなるのか
獲得した層が何回通ったかが分からなくなります。
繰り返し通うことで採算が合う事業では、この結びつきがないと採算の判断そのものができません。
広告の側で分かるのは、どの配信から何件の申し込みがあったかまでです。
通院の側で分かるのは、誰が何回来たかまでです。
この二つが別々に管理されていると、どの配信から来た人が通い続けたかが分かりません。
一回あたりの支払いが小さい事業では、初回の来院だけでは獲得の費用を回収できないことがあります。
回収できたかどうかは、その人が何回通ったかで決まります。
つまり、結びつけができていない状態では、獲得の採算が一切判断できません。
判断できなくなることの一覧
結びつきがない場合に出せない数字
| 出せない数字 | 本来の使い道 |
|---|---|
| 経路別の平均来院回数 | 獲得の配分の判断 |
| 経路別の実質の獲得費用 | 許容額の設定 |
| 経路別の継続率 | 獲得の質の評価 |
| 契約の消化率の経路別の差 | 入口の質の評価 |
| 再契約の発生の経路別の差 | 長期の価値の把握 |
延べ件数だけでは足りない
来院の件数を延べで集計していると、同じ人の複数回の来院が区別できません。
実人数と延べ件数を分けて集計する形が、すべての出発点です。
この区別ができていない事業者は少なくありません。
扱える範囲の確認を先に行う
医療機関が持つ情報には、来院の記録や相談の内容が含まれます。これを広告の判断に使ってよいかは、技術の問題ではありません。扱える範囲は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認し、社内では医療機関側の責任者が可否を判断する形にします。
どの項目を結びつければ判断ができるのか
申し込みの経路と、来院の回数と、契約の消化状況の三つです。
これ以上の項目は、用途が出てから追加します。
結びつける項目を最初から広げると、作業が終わりません。
判断に必要な最小限から始めます。
最小限の三つ
最初に結びつける項目
| 項目 | 保管されている場所 | 判断への使い方 |
|---|---|---|
| 申し込みの経路 | 広告と申し込みの記録 | 配分の判断 |
| 初回の来院の有無 | 予約の管理 | 来院率の把握 |
| 来院の回数 | 来院の記録 | 平均来院回数の算出 |
| 契約の金額と消化額 | 契約の管理 | 実現した収益の把握 |
| 中途解約の有無 | 契約の管理 | 実質の採算 |
個人を識別する鍵を決める
複数の記録を結びつけるには、同じ人を同じ人だと判定する鍵が要ります。
予約の番号なのか、診察の番号なのか、何を鍵にするかを先に決めます。
鍵が決まっていないと、結びつけの精度が上がりません。
個人が特定されない形での集計にとどめる
判断に使うのは、経路ごとの平均や割合です。個人を特定する情報まで広告の側に渡す必要はありません。集計した数字だけを扱う設計にすると、判断が単純になります。
どこまでの規模で作れば足りるのか
経路別の平均来院回数が出る状態までを第一段階とします。
それ以上は、その数字を使って判断を回してから検討します。
基盤の規模は、事業の段階に合わせます。
使わないデータを集めても、保管と管理の負担だけが増えます。
段階を分ける
作り込みの段階と到達点
| 段階 | できるようになること | 必要な作業の量 |
|---|---|---|
| 第一段階 | 経路別の平均来院回数が出る | 少ない |
| 第二段階 | 経路別の実質の獲得費用が出る | 中程度 |
| 第三段階 | 来院の間隔から離脱の兆しが抽出できる | 中程度 |
| 第四段階 | 抽出した人への連絡が自動で動く | 多い |
| 第五段階 | 院をまたいだ統合の分析ができる | 非常に多い |
第三段階の価値が大きい
来院の間隔が延びた人を抽出できる状態は、この事業で効果が大きい機能です。
継続の取り組みの対象を絞れるようになります。
第二段階の次に、この機能を優先する判断が有効です。
表計算で始めてよい
院が一つで、経路の数も限られているなら、表計算の仕組みで運用できます。規模に合わない仕組みを入れると、運用が回らずに使われなくなります。使われる項目を見極めてから作り込みます。
計測の設定が古いままだと、何が起きるのか
広告側に渡るデータの範囲が、意図と違う状態になります。
同意の取得の状態が範囲を決める形になっているため、設定の確認が要ります。
サイトでの行動の計測と、広告への連携の仕組みは、この数年で変わり続けています。
自院の設定がいつの前提で組まれたものかを確認します。
現在の前提を押さえる
GA4では、2026年6月15日より広告データ共有の可否が同意モードのad_storageのみで決まる形になりました。
Googleシグナルはレポート上のディメンションの表示可否だけを制御します。
同意モードを実装していない場合、ad_storageはgrantedが既定として扱われます。
設定の見直しで確認する箇所
| 箇所 | 確認すること |
|---|---|
| 同意の取得の仕組み | 導入しているか、どの形か |
| 広告への連携の設定 | どのデータが渡っているか |
| 申し込みの入力項目 | 相談内容が計測に送られていないか |
| 保管している期間 | 必要以上に長くないか |
| 設定を変更した時期 | いつの前提で組まれたか |
申し込みの内容の混入を確認する
申し込みの画面で関心の領域を選択させている場合、その値が計測の仕組みに送られていることがあります。
この情報が外部に渡ってよいかは、医療機関側の責任者の判断が要ります。
設定を確認し、必要なら送信しない形に変更します。
変化を追う担当を決める
Googleは2025年10月17日に、Privacy Sandbox関連技術の大半を終了すると発表しました。一部の技術は存続します。こうした変更が年に何度か起きるため、確認する担当と時期を決めておきます。
院が複数あるとき、どこまで一つにまとめるか
集計した数字はまとめ、個人を特定する情報は院ごとに置いたままにします。
通院の記録を院をまたいで扱うには、別の判断が要ります。
院が増えると、数字を横に並べたいという要求が出ます。
一方で、院をまたいで患者の情報を共有することには、別の判断が要ります。
二つの統合を分ける
まとめる対象と判断の難しさを、項目ごとに見ていきます。
集計した数字については、目的は院ごとの比較、判断の難しさは低い。
経路と来院回数の集計については、目的は配分の判断、判断の難しさは中程度。
個人を特定する情報については、目的は院をまたいだ対応、判断の難しさは高い。
通院の記録については、目的は診療上の連携、判断の難しさは専門の判断が要る。
連絡先については、目的は案内の送付、判断の難しさは高い。
集計のまとめから始める
各院が同じ定義で集計した数字を、一つの表に集めるところから始めます。
この段階では個人の情報を動かさないため、判断が単純です。
ここだけでも、院ごとの比較と配分の判断ができます。
定義を揃えることが前提になる
まとめる前に、数え方の定義を全院で揃えます。継続とは何回目からを指すのか、消化率はどう計算するのか。定義が違う数字を集めても、比較になりません。
外部の事業者に数字を渡すとき、何を決めておくか
渡す項目、加工の形、保管の期間、終了時の扱いの四つです。
契約の段階で決めていないと、後から取り決めるのは難しくなります。
運用を外部に委託する場合、数字の共有が発生します。
どこまで渡すかを都度の判断にすると、担当者によって範囲が変わります。
決めておく項目
数字の共有に関する取り決めを、項目ごとに見ていきます。
渡す情報の範囲については、決める内容は項目の一覧を添付する。
加工の形については、決める内容は個人が特定されない形にするか。
渡す手段については、決める内容はどの経路で渡すか。
保管の期間については、決める内容はいつまで保持してよいか。
終了時の扱いについては、決める内容は契約終了時の削除の手順。
再委託の可否については、決める内容はさらに別の事業者に渡してよいか。
継続の数字を渡す意味
経路別の継続率を外部に共有すると、獲得の対象の選び方が変わります。
初回の件数だけを追う運用から、継続する層を狙う運用に移ります。
共有していないと、この転換が起きません。
加工の形を先に決める
個人が特定されない形に加工してから渡す設計にすると、判断が単純になります。加工の作業を誰がやるかも決めます。外部に加工を任せると、加工前の情報が渡ることになります。
作った仕組みが使われなくなる原因
入力の負担が現場の許容量を超えているからです。
来院のたびに項目を入力する運用では、忙しい日に止まります。
基盤を作る作業には時間と費用がかかります。
その割に、作った後に使われない例が多く見られます。
この事業では、来院の頻度が高い分、入力の負担が積み上がります。
入力の負担を測る
一件あたりの入力にかかる時間を測ります。
来院が一日に数十件あるなら、一件一分でも相当な時間になります。
負担が大きいなら、項目を減らします。
運用が続く条件を、項目ごとに見ていきます。
入力にかかる時間については、決めておくことは一件あたりの上限。
入力する項目の数については、決めておくことは判断に使う項目だけに絞る。
入力する人については、決めておくことは誰がいつ入力するか。
入力されないときの対応については、決めておくことは催促の手順。
見る人と場面については、決めておくことはどの会議で使うか。
既存の記録から自動で取る
予約の管理や契約の管理に既に入っている情報は、手で入力し直しません。
既存の記録から自動で取る設計にすると、追加の入力が減ります。
追加で入力する項目は、既存の記録にないものだけにします。
会議の資料を仕組みから出す
月次の会議で使う資料を、基盤から出す形にします。別に資料を作る運用が残っていると、基盤は使われません。会議の資料を基盤から出すようにすると、更新も維持されます。
記録の整備を、どこから手をつけるか
実人数と延べ件数を分けて集計することからです。
この区別がない状態では、どの数字も出せません。
整備の順序は、新しい仕組みの導入からではありません。
既にある記録の形を確認し、最低限の区別を作るところから始めます。
記録を整える工程を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは実人数と延べ件数を分けて集計する、期間の目安は二週間。
2については、やることは個人を識別する鍵を決める、期間の目安は一週間。
3については、やることは扱ってよい範囲を確認する、期間の目安は三週間。
4については、やることは経路の情報を申し込みに紐づける、期間の目安は三週間。
5については、やることは経路別の平均来院回数を出す、期間の目安は二週間。
6については、やることは会議での使い方を決めて運用を始める、期間の目安は二週間。
扱える範囲の確認に時間を取る
三番目の工程には、医療機関側の責任者の判断が要ります。
この判断に時間がかかるため、他の工程と並行して進めます。
確認の依頼は、早い段階で出しておきます。
運用の状態を点検する
数字は説明のための仮の値です。
月の初回来院が五百件、そのうち経路が特定できているのが四百件なら、捕捉率は八割です。
この捕捉率が上がらないと、経路別の数字の精度も上がりません。
記録の整備が進んでいるかを測る数字を、項目ごとに見ていきます。
経路が特定できた割合については、見る頻度は毎月、低いときの見方は計測の設定か入力の運用。
来院記録との結びつきの率については、見る頻度は毎月、低いときの見方は識別の鍵の課題。
現場での入力率については、見る頻度は毎週、低いときの見方は入力の負担が大きい。
会議での使用回数については、見る頻度は毎月、低いときの見方は用途が定まっていない。
更新が止まった項目の数については、見る頻度は四半期、低いときの見方は不要な項目が残っている。
抽出できた離脱の兆しの件数については、見る頻度は毎月、低いときの見方は継続の運用に使えているか。
使わない項目を減らす
四半期ごとに、使われていない項目を確認します。
使われていない項目は、削るか、用途を決め直します。
項目が増え続ける仕組みは、維持の負担で止まります。
判断の記録を残す
どの項目を扱ってよいと判断したか、その根拠は何か。
担当者が交代したときに、この記録がないと判断がやり直しになります。
記録の場所を決めて、更新のたびに追記します。
どこまで記録を整えるべきか判断がつかない場合は、無料相談で現状の記録の形を見てもらうところから始められます。計測と集計の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
通院の記録と広告の記録を結びつける必要がありますか
繰り返し通うことで採算が合う事業では必須です。結びつきがないと、どの配信から来た人が何回通ったかが分からず、獲得の採算そのものが判断できません。まず実人数と延べ件数を分けて集計することから始めてください。
最初に結びつけるべき項目は何ですか
申し込みの経路、来院の回数、契約の消化状況の三つです。複数の記録を結びつける鍵を先に決めてください。判断に使うのは経路ごとの平均や割合なので、個人が特定されない形での集計にとどめる設計が扱いやすいです。
どこまで作り込めば十分ですか
経路別の平均来院回数が出る状態を第一段階としてください。その次に、来院の間隔が延びた人を抽出できる機能を優先すると効果が大きくなります。院が一つなら表計算の仕組みで運用できる規模で構いません。
計測の設定は何を確認すればいいですか
同意の取得の仕組みを導入しているか、どのデータが広告側に渡っているか、申し込みの相談内容が計測の仕組みに送られていないかを確認してください。設定がいつの前提で組まれたものかも合わせて見ます。
作った仕組みが使われなくなるのを防ぐには
入力の負担を測ってください。来院の頻度が高いため、一件一分でも積み上がります。予約や契約の管理に既にある情報は手で入力し直さず自動で取る設計にし、月次の会議の資料を基盤から出す形にします。
まとめ
- 獲得した層が何回通ったかが分からなくなります。繰り返し通うことで採算が合う事業では、この結びつきがないと採算の判断そのものができません
- 申し込みの経路と、来院の回数と、契約の消化状況の三つです。これ以上の項目は、用途が出てから追加します
- 経路別の平均来院回数が出る状態までを第一段階とします。それ以上は、その数字を使って判断を回してから検討します
- 広告側に渡るデータの範囲が、意図と違う状態になります。同意の取得の状態が範囲を決める形になっているため、設定の確認が要ります
- 集計した数字はまとめ、個人を特定する情報は院ごとに置いたままにします。通院の記録を院をまたいで扱うには、別の判断が要ります
- 渡す項目、加工の形、保管の期間、終了時の扱いの四つです。契約の段階で決めていないと、後から取り決めるのは難しくなります
- 入力の負担が現場の許容量を超えているからです。来院のたびに項目を入力する運用では、忙しい日に止まります
- 実人数と延べ件数を分けて集計することからです。この区別がない状態では、どの数字も出せません