
新規の獲得だけで枠を埋めてきたからです。
既存の患者の来院が全体の何割を占めているかを見ると、依存の度合いが分かります。
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目次
目次
- 広告を止めると来院が止まる状態は、どこから生まれるのか
- 依存の度合いを数字にする
- 自院の手元に残せる入口は、どれか
- 入口の種類と性質
- 既存の患者への接点を、どう入口に変えるか
- 対象を状態で分ける
- 検索からの訪問は、まだ入口として機能するか
- どの段階の検索が残るか
- 外部の掲載先を、どの役目で残すか
- 経路ごとの質を比較する
- 配分を動かす順序を、どう組むか
- 段階を分けて移す
- 委託先との配分の話を、どこまで広げるか
- 議論の範囲を先に広げる
- 入口の組み替えを、どこから着手するか
- 経路の評価は継続まで見る
- よくある質問
- まとめ
新規の獲得だけで枠を埋めてきたからです。
既存の患者の来院が全体の何割を占めているかを見ると、依存の度合いが分かります。
広告を止めると来院が止まる状態は、どこから生まれるのか
新規の獲得だけで枠を埋めてきたからです。
既存の患者の来院が全体の何割を占めているかを見ると、依存の度合いが分かります。
繰り返し通う事業では、既存の患者の来院が枠の大半を占めるのが本来の姿です。
新規の獲得に頼り続けている事業では、この割合が上がりません。
獲得した人が数回で抜けていくと、常に新しい人を入れ続ける必要があります。
広告を止めれば、その月から来院が減ります。
この構造が、広告への依存です。
依存の度合いを数字にする
来院の内訳から読む依存の度合い
| 既存の来院の割合 | 状態 | 打ち手の方向 |
|---|---|---|
| 三割以下 | 新規への依存が強い | 継続の設計を先に見直す |
| 三割から五割 | 依存が残る | 継続と獲得を並行 |
| 五割から七割 | 一定の安定 | 獲得の質を上げる |
| 七割以上 | 安定している | 枠の配分の最適化 |
| 九割以上 | 新規の入口が細い | 獲得の再開を検討 |
新規が減ると数か月後に効く
新規の獲得を止めると、その月の初回の来院が減ります。
数か月後には、その層が生んだはずの継続の来院も減ります。
影響が時間差で来るため、止めた月には気づきません。
外部の場への依存も同じ構造
比較の場や紹介の仕組みを提供する外部の事業者に掲載している場合も、条件が変われば件数が変わります。自院で持てる入口の割合を把握しておきます。
自院の手元に残せる入口は、どれか
検索、自院のサイト、既存の患者への接点、紹介の四つです。
この事業では、既存の患者への接点が最も大きな入口になります。
外部に頼らない入口を作るには、複数の種類を組み合わせます。
繰り返し通う事業では、既に通っている人が最大の資産です。
入口の種類と性質
通院型で自院が持てる入口の性質
| 入口 | 立ち上がりの速さ | 安定性 | 必要な作業 |
|---|---|---|---|
| 検索連動の広告 | 速い | 条件次第 | 運用と表現の確認 |
| 動画や画像の配信 | 速い | 条件次第 | 素材の制作 |
| 自院のサイトの情報 | 遅い | 高い | 継続的な執筆 |
| 院の名前での検索 | 遅い | 高い | 認知の投資 |
| 既存の患者への接点 | 中程度 | 最も高い | 連絡の仕組み |
| 紹介 | 遅い | 高い | 通院の満足度の維持 |
既存の患者への接点が最も効く理由
既に通っている人は、獲得の費用を払い終えた相手です。
この人が通い続ければ、新しい獲得は不要です。
通う頻度を保つ取り組みは、新規の獲得より費用がかかりません。
紹介が生まれる条件
繰り返し通う事業では、通っている期間が長いほど紹介が生まれやすくなります。紹介を促す仕組みの可否は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。仕組みを作る前に、医療機関側の責任者と確認します。
既存の患者への接点を、どう入口に変えるか
来院の間隔が延びた人を抽出し、その人だけに連絡する仕組みを作ります。
全員に同じ頻度で送る運用では、効果が薄まります。
既存の患者への連絡は、送る件数ではなく、対象の絞り方で効果が変わります。
通っている人に同じ案内を送っても、来院は増えません。
対象を状態で分ける
患者の状態と連絡の設計
| 状態 | 判定の基準 | 連絡の内容 |
|---|---|---|
| 想定の間隔で通っている | 間隔が基準内 | 次回の日程の確認のみ |
| 間隔が延び始めた | 基準を一定超えた | 通いやすい日程の提案 |
| 来院が止まっている | 数か月来ていない | 状況の確認 |
| 契約が終了した | 消化が完了した | 次の選択肢の案内 |
| 解約した | 精算が済んだ | 一定期間を空けて案内 |
抽出する仕組みを先に作る
状態で分けるには、来院の記録から抽出する仕組みが要ります。
表計算で始めても構いませんが、毎月手作業だと続きません。
抽出の作業を自動化することが、運用の継続につながります。
送る内容の可否を確認する
既に来院した人への連絡でも、伝えられる内容には制約があります。何を送ってよいかは、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。確認の工程を通した定型の案内を用意し、その範囲で運用します。
検索からの訪問は、まだ入口として機能するか
情報を集める段階での流入は、構造的に減っています。
地域を絞った検索と、院の名前での検索に重心を移します。
検索の結果ページに生成された要約が表示されるようになり、上位に表示されても訪問されない割合が増えています。
Ahrefsが2026年7月16日に公表した調査では、日本での検索1位のクリック率の下落率が2025年12月の38.0%から2026年6月には62.7%に上がっていました。
どの段階の検索が残るか
情報を集めるだけの検索は、要約で済まされる割合が増えます。
一方で、通える範囲の院を探す検索や、特定の院を探す検索は、依然として訪問につながります。
通院の検討段階と検索の変化
| 検索の段階 | 訪問への影響 | 取るべき対応 |
|---|---|---|
| 言葉の意味を調べる | 大きく減る | 流入目的では作らない |
| 比較して選ぶ | 減る | 比較の材料を自院で示す |
| 費用の相場を調べる | 減る | 書ける範囲で明示する |
| 通える範囲で探す | 残る | 地域ごとの情報を整える |
| 院の名前で探す | 残る | 指名を増やす投資を行う |
通える範囲での検索が特に効く
繰り返し通う事業では、距離が選択の条件になります。
地域を絞った検索は、通える範囲にいる人からの検索です。
この層への情報を整えることが、質の高い入口につながります。
量として期待しない
PLAN-Bマーケティングパートナーズが2025年に行ったGA4の分析では、83.0%のサイトで生成AI経由のセッションが増えていました。ただし総流入に占める割合は1%未満でした。直接の流入として期待するのではなく、候補に残るための取り組みとして位置づけます。
外部の掲載先を、どの役目で残すか
新規の入口の一つとして残し、主力からは外します。
低い価格が前面に出る場では、継続しない層が集まりやすくなります。
比較の場は、自院を知らない人に見つけてもらう役割としては有効です。
一方で、価格が比較の中心になる形式のため、集まる層の性質が変わります。
経路ごとの質を比較する
経路ごとの継続の違いを、項目ごとに見ていきます。
比較の場からについては、初回の件数は多い、初回からの契約率は低い傾向、三か月後の継続率は低い傾向。
検索連動の広告からについては、初回の件数は中程度、初回からの契約率は中程度、三か月後の継続率は中程度。
院の名前での検索からについては、初回の件数は少ない、初回からの契約率は高い傾向、三か月後の継続率は高い傾向。
紹介からについては、初回の件数は少ない、初回からの契約率は高い傾向、三か月後の継続率は高い傾向。
既存からの再契約については、初回の件数は該当しない、初回からの契約率は高い、三か月後の継続率は高い。
使う目的を限定する
新しい院を開いたとき、枠に余裕がある時期、新しい提供内容を始めたとき。
この三つの場面に限定して使う形にします。
常時の主力として使う形から変えます。
流入した人を自院の接点に移す
外部の場から来た人を、自院の連絡の対象に移す工程を作ります。来院した後の連絡を自院から行う形にします。この工程があると、次回は外部を経由せずに来院します。
配分を動かす順序を、どう組むか
既存の患者への運用を先に立ち上げ、その後に新規の配分を動かします。
既存の来院が増える前に新規を絞ると、枠が空きます。
配分の変更は、一度に大きく動かすと影響が読めません。
移す順序と、その都度確認する数字を決めておきます。
段階を分けて移す
既存から動かす配分の順序を、項目ごとに見ていきます。
第一段階については、やることは既存の患者への連絡の仕組みを作る、確認する数字は抽出できる人数。
第二段階については、やることは来院の間隔が延びた人への連絡を始める、確認する数字は再来院の件数。
第三段階については、やることは既存の来院の割合が上がるのを待つ、確認する数字は来院の内訳。
第四段階については、やることは外部の場の比率を下げる、確認する数字は全体の件数の維持。
第五段階については、やることは指名の増加に投資する、確認する数字は指名検索の量。
既存の来院が増えるまで待つ
既存の来院が増える前に新規を絞ると、枠が空きます。
枠が空くと、固定費が回収できません。
順序を守ることが、移行の成否を分けます。
落ちる期間を見込んでおく
配分を移す途中で、一時的に件数が落ちる期間が生じます。この期間の長さと、許容できる落ち込みの幅を事前に合意しておきます。合意がないと、落ちた月に元に戻す判断が出ます。
委託先との配分の話を、どこまで広げるか
外部の事業者が扱える範囲と、事業としての配分の判断を分けます。
既存の患者への運用は扱える範囲の外にあることが多く、議論から抜け落ちます。
運用を委託している場合、提案される配分は、その事業者が扱える範囲に限られます。
既存の患者への接点の設計が範囲外なら、その提案は出てきません。
議論の範囲を先に広げる
委託先との配分の話に含める対象を、項目ごとに見ていきます。
検索連動の広告については、外部が扱える範囲かは扱える、議論に含めるかは含める。
動画や画像の配信については、外部が扱える範囲かは扱える、議論に含めるかは含める。
比較の場への掲載については、外部が扱える範囲かは扱えないことが多い、議論に含めるかは含める。
サイトの情報の整備については、外部が扱える範囲かは一部扱える、議論に含めるかは含める。
既存の患者への連絡については、外部が扱える範囲かは扱えないことが多い、議論に含めるかは含める。
紹介の設計については、外部が扱える範囲かは扱えない、議論に含めるかは含める。
自社で全体を見る人を置く
外部が扱える範囲の外を含めて判断する人が、社内に必要です。
この役割がないと、扱える範囲の中での最適化だけが進みます。
Testifyが2026年5月に実施した調査では、外部への全面委託を行っている事業者の八割超が一年以内の内製化を計画または検討していました。
評価の対象を全体の件数にする
外部の事業者の評価を、その事業者が扱う範囲の件数だけで行うと、全体の配分が動きません。全体の来院件数と枠の稼働率を共有し、その中での役割として評価します。
入口の組み替えを、どこから着手するか
来院の内訳を、新規と既存に分けて集計することからです。
この内訳が出ていないと、依存の度合いが分かりません。
配分の判断で最初に必要なのは、現状の把握です。
来院の件数を、新規と既存に分けて集計します。
入口の組み替えを進める工程を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは来院の内訳を新規と既存に分ける、期間の目安は二週間。
2については、やることは経路別の初回件数と継続率を出す、期間の目安は三週間。
3については、やることは経路別の枠あたりの売上を算出する、期間の目安は二週間。
4については、やることは既存の患者への連絡の仕組みを作る、期間の目安は六週間。
5については、やることは間隔が延びた人への連絡を開始する、期間の目安は四週間。
6については、やることは外部の場の比率を段階的に下げる、期間の目安は十二週間。
経路の評価は継続まで見る
初回の件数が多い経路でも、継続率が低ければ採算は合いません。
経路ごとに三か月後の継続率を出し、枠あたりの売上で比較します。
この比較をすると、経路の評価が入れ替わることがあります。
点検する数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
月の来院が二千件、そのうち新規が六百件、既存が千四百件という配分を想定します。
この既存の割合を七割五分に上げるという目標を置き、四半期ごとに進捗を見ます。
入口の組み替えを点検する数字を、項目ごとに見ていきます。
来院の内訳の割合については、見る頻度は毎月、判断の仕方は依存度の推移。
経路別の三か月後の継続率については、見る頻度は四半期、判断の仕方は経路の質。
経路別の枠あたりの売上については、見る頻度は四半期、判断の仕方は配分の優先順位。
間隔が延びた人への連絡からの再来院については、見る頻度は毎月、判断の仕方は既存への運用の効果。
指名検索の量については、見る頻度は毎月、判断の仕方は自院の入口の立ち上がり。
枠の稼働率については、見る頻度は毎月、判断の仕方は移行中の影響の把握。
一年の計画で進める
配分の移行は、数か月では終わりません。
一年の計画として組み、四半期ごとに進捗を確認します。
短い期間で判断すると、立ち上がる前に止めることになります。
記録を残して次の期に渡す
どの経路にいくら使い、何人が継続したか。
この記録が残っていないと、翌年の配分の議論が印象から始まります。
広告を止められない状態が続く場合は、無料相談で来院の内訳を整理するところから始められます。入口の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
広告を止めると来院が止まるのはなぜですか
新規の獲得だけで枠を埋めてきたためです。獲得した人が数回で抜けていくと、常に新しい人を入れ続ける必要があります。来院の内訳を新規と既存に分けて、既存の割合を把握することから始めてください。
この事業で最も大きな入口は何ですか
既存の患者への接点です。既に通っている人は獲得の費用を払い終えた相手で、通い続ければ新しい獲得が不要になります。全員に同じ案内を送るのではなく、来院の間隔が延びた人を抽出して連絡する形にしてください。
比較サイトはやめるべきですか
新規の入口の一つとして残し、主力からは外してください。低い価格が前面に出る形式では継続しない層が集まりやすくなります。経路ごとに三か月後の継続率を出して、枠あたりの売上で比較してください。
配分を変える順序はどうすればいいですか
既存の患者への運用を先に立ち上げ、既存の来院が増えてから新規の配分を動かしてください。既存の来院が増える前に新規を絞ると枠が空き、固定費が回収できません。順序が移行の成否を分けます。
経路の評価はどうすればいいですか
初回の件数だけでなく、三か月後の継続率と枠あたりの売上まで見てください。初回の件数が多い経路でも継続率が低ければ採算は合いません。この比較をすると経路の評価が入れ替わることがあります。
まとめ
- 新規の獲得だけで枠を埋めてきたからです。既存の患者の来院が全体の何割を占めているかを見ると、依存の度合いが分かります
- 検索、自院のサイト、既存の患者への接点、紹介の四つです。この事業では、既存の患者への接点が最も大きな入口になります
- 来院の間隔が延びた人を抽出し、その人だけに連絡する仕組みを作ります。全員に同じ頻度で送る運用では、効果が薄まります
- 情報を集める段階での流入は、構造的に減っています。地域を絞った検索と、院の名前での検索に重心を移します
- 新規の入口の一つとして残し、主力からは外します。低い価格が前面に出る場では、継続しない層が集まりやすくなります
- 既存の患者への運用を先に立ち上げ、その後に新規の配分を動かします。既存の来院が増える前に新規を絞ると、枠が空きます
- 外部の事業者が扱える範囲と、事業としての配分の判断を分けます。既存の患者への運用は扱える範囲の外にあることが多く、議論から抜け落ちます
- 来院の内訳を、新規と既存に分けて集計することからです。この内訳が出ていないと、依存の度合いが分かりません