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目次
目次
- 価格の比較に引き込まれるのは、どういう構造からか
- 価格が唯一の違いになる場面
- 価格以外に、何が判断の材料になっているのか
- 決断の過程にある不安
- 自院の違いを、どうやって見つけるか
- 選んだ理由を記録する
- 医師の存在を、どこまで前に出すか
- 依存の構造を理解する
- 価格を下げずに件数を増やす方法はあるか
- 絞り方の軸
- 評価の書き込みを、どう扱うか
- 働きかけの可否を確認する
- 差別化の方針を、社内でどう共有するか
- 一枚の文書にまとめる
- 価格競争から抜ける取り組みの進め方
- 聞き取りに時間をかける
- よくある質問
- まとめ
提供している内容の違いを、広告の段階で説明しきれないからです。
説明できる情報が限られるほど、価格だけが比較できる違いとして残ります。
価格の比較に引き込まれるのは、どういう構造からか
提供している内容の違いを、広告の段階で説明しきれないからです。
説明できる情報が限られるほど、価格だけが比較できる違いとして残ります。
検討している人は、複数の医療機関を並べて見ます。
並べたときに比べられるのは、同じ形式で表示される項目だけです。
価格は、どこでも同じ形式で示されるため、最も比べやすい項目になります。
医療に関わる情報の発信には制約があります。
何を書いてよいかは、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
制約があること自体は変えられないため、その条件下で何を違いとして示すかを設計します。
価格が唯一の違いになる場面
同じ地域で、同じ領域を扱う医療機関が並んでいる。
表示される情報が、名称と価格と評価の数だけ。
この状態では、価格が下がった院に申し込みが移ります。
比較の場で見える項目と差のつき方
| 項目 | 差がつくか | 自院で変えられるか |
|---|---|---|
| 価格 | つく | 変えられる |
| 評価の数と点数 | つく | 時間がかかる |
| 掲載の位置 | つく | 条件次第 |
| 提供している内容の説明 | つきにくい | 形式に制限がある |
| 医師の情報 | つきにくい | 形式に制限がある |
価格を下げた先に何が起きるか
価格を下げると申し込みは増えますが、契約単価が下がります。
施術枠は同じ数しかないため、同じ枠で得られる金額が減ります。
枠が有限な事業では、価格の引き下げが直接、収益の上限を下げます。
比較の場の外に軸を作る
比較の場で差をつけようとしても、形式の制約から抜けられません。差をつけるなら、比較の場に来る前の段階で選ばれている状態を作ります。
価格以外に、何が判断の材料になっているのか
決める過程の不安を、どれだけ減らせるかです。
高額で取り消しの難しい決断ほど、過程への信頼が価格の差を上回ります。
検討している人が最終的に何で決めているかを、面談の記録から拾います。
価格だけで決めているなら、価格の競争から抜けられません。
実際には、別の要素が働いています。
決断の過程にある不安
金額が大きく、身体に関わる決断は、不安を伴います。
不安の中身は、費用が追加で発生しないか、説明が十分か、後から相談できるか、といった形で現れます。
この不安への対応が、判断の材料になります。
決断の過程で生じる不安と対応
| 不安の内容 | 生じる段階 | 対応の仕方 |
|---|---|---|
| 追加の費用が出ないか | 検討の初期 | 費用の考え方を先に示す |
| 説明が十分か | 面談の前後 | 説明の順序を統一する |
| 誰が担当するか | 申し込みの前 | 担当の体制を示す |
| 後から相談できるか | 契約の直前 | その後の対応の流れを示す |
| 取り消せるか | 契約の直前 | 条件を書面で示す |
費用の情報の出し方
費用に触れない設計にすると、不安が残ったまま検討が進みます。
書ける範囲を確認したうえで、考え方を早い段階で示すと、価格の比較から質の比較に軸が移ります。
金額そのものだけでなく、何が含まれ何が含まれないかを示します。
過程を示すことが差になる
提供する内容そのものを説明することには制約があります。一方で、相談から契約までの過程をどう運営しているかは、説明しやすい領域です。ここに差をつけると、比較の軸が動きます。
自院の違いを、どうやって見つけるか
過去に契約した人が何を理由に選んだかを、面談の記録から拾います。
社内で考えた違いは、選ぶ側の判断の材料と一致しないことが多くあります。
差別化の議論を社内だけで行うと、提供する側の視点で話が進みます。
実際に選んだ人が何を見ていたかは、聞かなければ分かりません。
選んだ理由を記録する
面談で契約に至った人に、他院と比べて何が決め手だったかを聞きます。
選択式ではなく、その場の言葉で記録します。
数か月分を集めると、繰り返し出る言葉が見えます。
選ばれた理由を集める方法
| 方法 | 集まる内容 | 注意する点 |
|---|---|---|
| 面談の後の聞き取り | 決め手になった要素 | 誘導しない聞き方 |
| 契約後の連絡での確認 | 落ち着いた後の評価 | 時期が遅れると忘れる |
| 取り消した人への確認 | 選ばれなかった理由 | 対応に配慮が要る |
| 面談の記録の集計 | 出た質問の傾向 | 分類が要る |
| 評価の書き込みの分析 | 公開されている評価 | 自院で操作しない |
繰り返し出る言葉を軸にする
集めた言葉の中で、複数の人から出るものが本当の違いです。
一人だけが言ったことは、その人固有の事情かもしれません。
三人以上から出た言葉を候補にします。
言えることの範囲を確認する
見つけた違いを、そのまま広告に書けるとは限りません。何が書けるかは、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。書けない場合は、面談やサイトのどの段階で伝えるかを決めます。
医師の存在を、どこまで前に出すか
出せば指名につながりますが、その医師に依存する構造にもなります。
指名が医師に付くのか院に付くのかを、事業の設計として先に決めます。
外科的な施術を扱う領域では、誰が担当するかが判断の材料になります。
この情報を前に出すと、選ばれる理由が明確になります。
同時に、事業としての依存が生まれます。
依存の構造を理解する
医師を前に出す場合の影響
| 観点 | 医師を前に出す | 院として発信する |
|---|---|---|
| 指名の増えやすさ | 増えやすい | 時間がかかる |
| その医師の退職時 | 件数が大きく落ちる | 影響は限定的 |
| 院の複数展開 | 展開しにくい | 展開しやすい |
| 面談の割り当て | 指名が集中する | 平準化できる |
| 新しい医師の立ち上げ | 時間がかかる | 既存の信頼を使える |
両立させる設計
医師個人を出しつつ、院としての基準も同時に示す形があります。
どの医師が担当しても同じ基準で進むことを示すと、依存が薄まります。
医師の情報は出すが、選ばれる理由を医師だけに置かない設計にします。
退職時の備えを持つ
特定の医師に依存している状態で、その医師が退職すると件数が急落します。依存の度合いを、指名検索の内訳から把握しておきます。依存が高いなら、院としての発信に配分を移す判断が要ります。
価格を下げずに件数を増やす方法はあるか
対象を絞ることです。
全員に向けて出すと価格で比べられますが、対象を絞ると比較の相手が減ります。
価格を下げる以外の方法で件数を増やすには、誰に届けるかを変えます。
広く出すほど、価格で比較する層に当たります。
絞り方の軸
地域で絞る、検討の段階で絞る、関心の内容で絞る。
この三つが、実行しやすい軸です。
対象を絞る軸と効果を、項目ごとに見ていきます。
地域を狭めるについては、件数への影響は減る、契約単価への影響は上がることが多い。
検討が進んだ層に絞るについては、件数への影響は減る、契約単価への影響は上がる。
特定の関心に絞るについては、件数への影響は減る、契約単価への影響は領域による。
価格帯の記入がある層に絞るについては、件数への影響は減る、契約単価への影響は上がる。
既に来院した人に絞るについては、件数への影響は少ない、契約単価への影響は高い。
絞ると単価が上がる理由
絞った対象に向けた伝え方は、その層の関心に近い内容になります。
関心が近いほど、価格以外の要素で判断されます。
結果として、価格だけで比較される割合が下がります。
絞る判断には期間が要る
絞った直後は件数が減ります。契約単価が上がるまでに数か月かかるため、判断を急ぐと元に戻すことになります。何か月見るかを先に決めます。
評価の書き込みを、どう扱うか
数を増やす働きかけの可否は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
書き込みの内容を集めて、運営の改善に使う用途は制約が少なくなります。
比較の場では、評価の数と点数が表示されます。
この数字が選ばれるかどうかに影響するため、対応を検討することになります。
働きかけの可否を確認する
評価を書いてもらうよう依頼する行為について、医療の領域では注意が要る部分があります。
何が可能かは、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。
判断は、医療機関側の責任者が行う形にします。
内容を運営の改善に使う
評価の内容から読み取る項目を、項目ごとに見ていきます。
待ち時間についての記述については、改善の対象は予約の設計。
説明についての記述については、改善の対象は面談の進め方。
費用についての記述については、改善の対象は事前の情報の出し方。
担当者の対応についての記述については、改善の対象は教育の内容。
その後の対応についての記述については、改善の対象は来院後の連絡。
低い評価への対応を決めておく
低い評価が書かれたとき、誰がどう対応するかを決めておきます。
対応の内容にも制約があるため、定型の対応を事前に確認しておきます。
その場で判断すると、対応が不適切になることがあります。
評価を目標に置かない
評価の点数そのものを目標に置くと、点数を上げる行為に意識が向きます。目標に置くのは、評価の内容から拾った改善の実施件数にします。
差別化の方針を、社内でどう共有するか
広告の担当だけでなく、面談を担当する側と同じ言葉を使う状態を作ります。
広告で言っていることと面談で説明されることが違うと、差は伝わりません。
差別化の方針を決めても、現場で同じことが語られなければ意味を持ちません。
広告を見て来た人が、面談で違う説明を受けると、期待のずれが生じます。
一枚の文書にまとめる
共有する文書に載せる内容を、項目ごとに見ていきます。
自院が選ばれている理由については、内容は集めた言葉から抽出したもの。
広告で伝える範囲については、内容は確認を通した表現。
面談で説明する内容については、内容は説明の順序と範囲。
言わないと決めたことについては、内容は誤解を招く表現の一覧。
確認の担当については、内容は可否を判断する人。
教育の場で使う
新しく入った担当者への説明に、この文書を使います。
口頭で伝えると、人によって内容が変わります。
文書があると、基準が揃います。
年に一度見直す
提供する内容や、周辺の競合の状況は変わります。年に一度、選ばれた理由の集計をやり直し、文書を更新します。更新したときは、広告の表現も合わせて見直します。
価格競争から抜ける取り組みの進め方
選ばれた理由を集めることからです。
自院の違いが分からない状態で伝え方を変えても、言葉が空回りします。
差別化の取り組みは、伝え方の変更から始めがちです。
先に必要なのは、何が違いとして働いているかの把握です。
価格の競争から抜ける工程を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは契約に至った人の決め手を聞き取る、期間の目安は六週間。
2については、やることは取り消した人の理由を集計する、期間の目安は二週間。
3については、やることは繰り返し出る言葉を抽出する、期間の目安は一週間。
4については、やることは表現できる範囲を確認する、期間の目安は三週間。
5については、やることは広告と面談の説明を揃える、期間の目安は三週間。
6については、やることは対象を絞った配信を試す、期間の目安は八週間。
聞き取りに時間をかける
一番目の工程に六週間を置いているのは、件数を集めるためです。
数件では傾向が見えません。
三十件から五十件を目安に集めます。
試す範囲を限定する
対象を絞った配信は、いきなり全体には適用しません。
予算の一部で試し、契約単価と枠あたりの粗利を見ます。
効果が確認できてから、範囲を広げます。
点検する数字を決める
数字は説明のための仮の値です。
平均契約単価が五十万円から五十五万円に上がり、件数が百件から九十件に減ったとします。
契約金額の合計は五千万円から四千九百五十万円で、ほぼ横ばいですが、使用する枠は減ります。
価格の位置づけを点検する数字を、項目ごとに見ていきます。
平均契約単価については、見る頻度は毎月、見方は価格の競争からの距離。
枠あたりの粗利については、見る頻度は毎月、見方は同じ枠で得られる金額。
値引きの適用率については、見る頻度は毎月、見方は現場での価格の運用。
面談の契約率については、見る頻度は毎月、見方は絞った対象の妥当性。
指名検索の量については、見る頻度は毎月、見方は価格以外での認知。
取り消し率については、見る頻度は毎月、見方は説明と期待の一致。
値引きの運用を把握する
方針として価格を下げていなくても、面談の現場で値引きが行われていることがあります。
値引きの適用率と幅を集計し、実質の価格を把握します。
把握していないと、差別化の効果が見えません。
判断を一年で見る
価格以外での選ばれ方が定着するには時間がかかります。
四半期ごとに進捗を見て、判断は一年で行います。
価格以外の違いが見つけられない場合は、無料相談で選ばれた理由の集め方から相談できます。伝え方の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
価格を下げずに件数を増やす方法はありますか
対象を絞ることです。広く出すほど価格で比較する層に当たるため、地域、検討の段階、関心の内容のいずれかで絞ると比較の相手が減ります。絞った直後は件数が減るので、判断までの期間を先に決めてください。
自院の違いはどう見つけますか
契約に至った人に他院と比べて何が決め手だったかを面談の後に聞き、その場の言葉で記録してください。三十件から五十件を集めて、三人以上から出た言葉を候補にします。社内で考えた違いは選ぶ側の判断と一致しないことが多くあります。
医師の名前を前に出すべきですか
出せば指名につながりますが、その医師への依存が生まれます。退職時に件数が大きく落ちるため、指名が医師に付くのか院に付くのかを事業の設計として先に決めてください。両方を並行して育てる形も取れます。
評価の書き込みを増やす働きかけはしてよいですか
可否は掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認し、医療機関側の責任者が判断する形にしてください。書き込みの内容を集めて運営の改善に使う用途のほうが制約は少なく、待ち時間や説明の進め方の課題が見えます。
差別化の方針はどう社内で共有しますか
選ばれている理由、広告で伝える範囲、面談で説明する内容、言わないと決めたことを一枚の文書にまとめてください。広告と面談で違う説明がされると期待のずれが生じます。年に一度、聞き取りをやり直して更新します。
まとめ
- 提供している内容の違いを、広告の段階で説明しきれないからです。説明できる情報が限られるほど、価格だけが比較できる違いとして残ります
- 決める過程の不安を、どれだけ減らせるかです。高額で取り消しの難しい決断ほど、過程への信頼が価格の差を上回ります
- 過去に契約した人が何を理由に選んだかを、面談の記録から拾います。社内で考えた違いは、選ぶ側の判断の材料と一致しないことが多くあります
- 出せば指名につながりますが、その医師に依存する構造にもなります。指名が医師に付くのか院に付くのかを、事業の設計として先に決めます
- 対象を絞ることです。全員に向けて出すと価格で比べられますが、対象を絞ると比較の相手が減ります
- 数を増やす働きかけの可否は、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください。書き込みの内容を集めて、運営の改善に使う用途は制約が少なくなります
- 広告の担当だけでなく、面談を担当する側と同じ言葉を使う状態を作ります。広告で言っていることと面談で説明されることが違うと、差は伝わりません
- 選ばれた理由を集めることからです。自院の違いが分からない状態で伝え方を変えても、言葉が空回りします