
実店舗でしかできないことを、何にするかを決めてください。
同じ商品をネットで安く買えるなら、店に来る理由が要ります。
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目次
目次
- アパレル店が最初に決めるべきことは何か
- 試着と提案が実店舗の価値
- どこから来ているのかをどう把握するのか
- 記録するのは三つだけでいい
- 試着をどう来店の理由にするのか
- 試着だけでも歓迎だと伝える
- 在庫と季節の入れ替わりをどう管理するのか
- 売れた時期と残った商品を記録する
- スタッフの発信をどう扱うのか
- 個人についた客は、個人とともに去る
- ECと実店舗をどう使い分けるのか
- 在庫をどう扱うか決める
- 狭い商圏のなかで、どう見つけてもらうのか
- 扱っているものと価格帯を先に出す
- 来店が減るなかで、何を優先するのか
- 買わずに帰る理由を探す
- 何から手をつければいいのか
- 最初の一つは今日から始められる
- よくある質問
- まとめ
実店舗でしかできないことを、何にするかを決めてください。
同じ商品をネットで安く買えるなら、店に来る理由が要ります。
アパレル店が最初に決めるべきことは何か
実店舗でしかできないことを、何にするかを決めてください。
同じ商品をネットで安く買えるなら、店に来る理由が要ります。
アパレルの実店舗が厳しいのは、同じ商品がネットで買えるからです。
しかも比較され、送料無料で、返品もできる。
この状況で店に来てもらうには、ネットでは得られないものが必要です。
試着と提案が実店舗の価値
サイズが合うかを確かめられること。
色や質感を実際に見られること。
自分に似合うかを相談できること。
この三つは、画面の中では完結しません。
立ち位置を決める三つの軸
| 軸 | 選択肢 | その選択で変わること |
|---|---|---|
| 店の性格 | 品揃えで見せる/提案で見せる | 必要な在庫と、スタッフの役割 |
| 扱う商品 | 自社ブランド/セレクト | 価格の決め方と、競合 |
| ECとの関係 | 在庫を分ける/連動させる | 運用の手間と、機会損失 |
提案で見せるなら、人が資産になる
スタイリングの提案を価値にするなら、スタッフの力が店の力になります。
この場合、商品より人で選ばれる店になります。
一方で、人に依存する構造は、退職があったときに弱くなります。この点は後で触れます。
どこから来ているのかをどう把握するのか
会計のときに、初めてか再訪かを記録してください。
新規が入ってきているのか、常連だけで回っているのかで、手を打つ場所が変わります。
アパレル店の入口は、通りがかり、検索、スタッフの発信、そして口コミです。
地域名 セレクトショップのような形で探されることもあれば、スタッフの発信を見て来ることもあります。
記録するのは三つだけでいい
会計のときに記録する項目
| 項目 | 取り方 | 後で使えること |
|---|---|---|
| 初めてか、再訪か | レジで選ぶ | 新規の割合 |
| きっかけ | 初めての人にだけ聞く | 入口ごとの比率 |
| 購入点数と金額 | レジの記録 | 客単価の傾向 |
数字は自店で確かめる
来店した人のうち、何人が買っているか。
この割合を出してください。
来店はあるのに買わずに帰る人が多いなら、品揃えか、接客か、価格のどれかに原因があります。
そもそも来店が少ないなら、別の問題です。
一か月分の記録がたまると、どちらが課題かが分かれて見えます。
試着をどう来店の理由にするのか
サイズや着心地を確かめられることを、先に伝えてください。
ネットで迷っている人に、店で確かめられると知らせるだけで来店が生まれます。
ネットで服を買うときの最大の不安は、サイズです。
届いてみたら合わなかった。
返品するのが面倒。
この不安は、実店舗にとって強みになります。
試着だけでも歓迎だと伝える
試着すると買わなければいけない雰囲気があると、入りにくくなります。
試着だけでも構わないと伝えてください。
その場で買わなくても、サイズがわかればネットで買われる。
そう心配するかもしれませんが、実際には試着して気に入ればその場で買う人のほうが多いものです。
試着について伝えること
| 伝えること | 来店者の不安 |
|---|---|
| 試着だけでも歓迎 | 買わされないか |
| 在庫しているサイズ | 自分のサイズがあるか |
| 試着室の数と広さ | 待たされないか |
| スタッフが付くかどうか | ひとりで見たい |
在庫の有無を先に伝える
欲しいものがあって来たのに、サイズがなかった。
この経験をすると、次から来なくなります。
在庫の状況を先に伝えられる手段があると、無駄足を減らせます。ECと在庫を連動させている場合は、それを活かしてください。
在庫と季節の入れ替わりをどう管理するのか
何がいつ売れたかを記録して、仕入れの量を判断してください。
感覚での仕入れが、セールでの処分につながります。
アパレルの利益を決めるのは、在庫です。
季節が変われば売れなくなり、セールで処分することになります。
セールで売れば売上にはなりますが、利益はほとんど残りません。
売れた時期と残った商品を記録する
どの商品が、いつ、いくらで売れたか。
どの商品が、季節の終わりまで残ったか。
これを記録すると、次の仕入れの判断ができます。
在庫を減らす方法
| 方法 | 効果 | 注意点 |
|---|---|---|
| 仕入れの量を減らす | 残る量が減る | 品切れで機会を失う |
| 早めに値下げする | 定価に近い形で処分できる | 定価で買う客が待つようになる |
| 色やサイズを絞る | 残りにくくなる | 選択肢が減る |
| 翌年に持ち越す | 値下げせずに済む | 保管の場所と、流行の変化 |
セールの時期を固定しない
毎年同じ時期にセールをしていると、それを待つ客が育ちます。
結果として、定価で売れる期間が短くなります。
セールの時期をずらす、対象を絞るといった工夫が要ります。
スタッフの発信をどう扱うのか
店として何を発信するかの方針を決めたうえで、スタッフに任せてください。
個人に丸投げすると、退職したときに何も残りません。
アパレル店では、スタッフ個人の発信が集客につながることがあります。
コーディネートを見て、その人から買いたいと思う客がつきます。
これは強力ですが、危うさも持っています。
個人についた客は、個人とともに去る
スタッフが辞めると、その人についていた客も離れます。
別の店に移れば、そちらに行くこともあります。
この構造を理解したうえで、店としての土台を作っておいてください。
店としてやっておくことを、項目ごとに見ていきます。
店の方針を言葉にするについては、効果は誰が発信しても軸がぶれない。
複数のスタッフが出るについては、効果は一人への依存が薄まる。
店のアカウントを持つについては、効果は個人が去っても残る。
撮影の場所や形式を決めるについては、効果は見た目が統一される。
発信の負担を業務として扱う
スタッフの発信を期待するなら、それを業務として扱ってください。
勤務時間外に個人の負担でやらせる形は、続きませんし、不満の元になります。
撮影の時間を確保する、内容の方針を共有する。
こうした支援が要ります。
写り込みへの配慮
店内で撮影するときは、他の客が写り込まないようにしてください。スタッフを撮る場合も、本人の同意を確認してください。
ECと実店舗をどう使い分けるのか
在庫を連動させて、どちらで買っても同じ体験になるようにしてください。
店にあるのにECで品切れと出ていると、機会を失います。
ECと実店舗の両方を持つ店で起きがちなのが、在庫の食い違いです。
ECで品切れになっているが、店には残っている。
店で見た商品が、ECでは扱っていない。
こうしたずれが、買える機会を逃します。
在庫をどう扱うか決める
在庫を完全に分けるか、連動させるか。
これは運用の手間と、機会損失のどちらを取るかの判断です。
在庫の扱い方を、項目ごとに見ていきます。
完全に分けるについては、利点は運用が簡単、欠点は片方で品切れ、片方で残る。
連動させるについては、利点は機会損失が減る、欠点はシステムと運用の手間。
店の在庫をECで表示するについては、利点は取り置きができる、欠点は正確さの維持が難しい。
店で見てECで買う流れを認める
店で試着して、家に帰ってからECで買う。
この行動を止めることはできません。
同じ店のECで買われるなら、売上としては同じです。
むしろ、店で試着してもらうことがECの売上につながる、と考えたほうが建設的です。
ECは商圏の外にも届く
実店舗の商圏は限られていますが、ECには商圏がありません。店に来られない人にも売れる手段として、位置づけてください。
狭い商圏のなかで、どう見つけてもらうのか
どんな服を扱っていて、どんな価格帯かを、先にわかるようにしてください。
入ってみないとわからない店は、入るのに勇気が要ります。
アパレル店の商圏は、徒歩や電車で来られる範囲です。
その範囲の中で、どんな店かが知られているかが来店を決めます。
そして、入りにくさが来店を妨げます。
どんな服があるのか、いくらくらいなのかがわからない店には、入りづらいものです。
扱っているものと価格帯を先に出す
どんな系統の服か。
どの年代に向いているか。
だいたいの価格帯はいくらか。
これがわかると、自分に合う店かが判断できます。
先に出しておくことを、項目ごとに見ていきます。
扱う系統と年代については、来店者が判断することは自分に合うか。
価格帯については、来店者が判断することは予算に合うか。
店内の写真については、来店者が判断することは入りやすい雰囲気か。
在庫しているサイズの範囲については、来店者が判断することは自分のサイズがあるか。
店内の様子を見せる
外から中が見えない店は、入るのに勇気が要ります。
店内の写真があると、その不安が減ります。
ただし、他の客が写り込まないようにしてください。
来店が減るなかで、何を優先するのか
来店した人が買う割合を上げることを、先に考えてください。
来店を増やすより、こちらのほうが手をつけやすい部分です。
アパレル店の売上は、来店数と購入率と客単価の掛け算です。
来店数を増やすのは、時間も費用もかかります。
一方で購入率は、店の中でできることで変わります。
買わずに帰る理由を探す
サイズがなかった。
値段が合わなかった。
声をかけられるのが煩わしかった。
逆に、聞きたいのに誰もいなかった。
理由によって、打つ手が違います。
購入率を上げる方法を、項目ごとに見ていきます。
サイズがないについては、対応は在庫するサイズの範囲を見直す。
声をかけられるのが嫌については、対応は見ているときは離れる、必要なときに近づく。
聞きたいのに人がいないについては、対応は人の配置を見直す。
値段が合わないについては、対応は価格帯そのものの見直し。
接客の距離感は人によって違う
ひとりでゆっくり見たい人と、相談したい人がいます。
どちらかに寄せると、もう一方を逃します。
入店時に一言かけて、反応を見る。
この判断ができるかどうかが、購入率に効きます。
ここに挙げる考え方は、店の性格によって変わります。提案で見せる店と、品揃えで見せる店では、適切な距離感が違います。
何から手をつければいいのか
まず来店数と購入数を記録して、次に買わずに帰る理由を探してください。
順番を守れば、来店を増やさずに売上が変わります。
ここまでの内容を、着手できる順番に並べます。
全部を同時に始める必要はありません。
着手の順番を、項目ごとに見ていきます。
1については、やることは来店数と購入数を記録して、購入率を出す、かかる時間の目安は1週間。
2については、やることは扱う系統と価格帯を先に伝える形にする、かかる時間の目安は1週間。
3については、やることは試着だけでも歓迎だと明示する、かかる時間の目安は即日。
4については、やることは季節ごとに残った商品を記録する、かかる時間の目安は1季節。
5については、やることは店としての発信の方針を決める、かかる時間の目安は2週間。
ここに挙げた時間の目安は、説明のための仮の値です。
店の規模によって前後します。
最初の一つは今日から始められる
来店した人の数を数えるだけです。
レジの記録と合わせれば、購入率がすぐ出ます。
自分の店に合うかを確かめたいとき
ここに書いたことは一般的な考え方であって、立地や扱う商品によって優先順位は変わります。どこから手をつけるべきか判断がつかない場合は、<a href="https://time-value.jp/contact/">無料診断</a>で現状を整理するところから始めてください。既に集客の取り組みを進めていて、成果が伸び悩んでいる場合は<a href="https://time-value.jp/services/kaizen/">Web集客改善サービス</a>もあります。
よくある質問
ネットで買われてしまいます
試着してサイズと着心地を確かめられることが実店舗の価値です。試着だけでも歓迎だと伝えてください。自店のECで買われるなら売上としては同じなので、在庫は連動させておくと機会損失が減ります。
セールで在庫を処分すると利益が残りません
どの商品がいつ売れて、何が残ったかを記録して、次の仕入れの量を判断してください。また、毎年同じ時期にセールをしていると、それを待つ客が育ちます。
スタッフの発信に頼っていいですか
集客にはなりますが、その人が辞めると客も離れます。店としての方針を言葉にし、複数のスタッフが出る形にして、店のアカウントを持ってください。発信は業務として扱い、時間を確保してください。
来店はあるのに買ってもらえません
サイズがない、値段が合わない、接客の距離感が合わない。原因によって打つ手が違います。まず来店数と購入数を記録して、購入率を出してください。
店内の写真は載せるべきですか
外から中が見えない店は入りにくいので、店内の様子がわかる写真があると来店の不安が減ります。ただし他の客が写り込まないようにしてください。
まとめ
- 実店舗でしかできないことを、何にするかを決めてください。同じ商品をネットで安く買えるなら、店に来る理由が要ります
- 会計のときに、初めてか再訪かを記録してください。新規が入ってきているのか、常連だけで回っているのかで、手を打つ場所が変わります
- サイズや着心地を確かめられることを、先に伝えてください。ネットで迷っている人に、店で確かめられると知らせるだけで来店が生まれます
- 何がいつ売れたかを記録して、仕入れの量を判断してください。感覚での仕入れが、セールでの処分につながります
- 店として何を発信するかの方針を決めたうえで、スタッフに任せてください。個人に丸投げすると、退職したときに何も残りません
- 在庫を連動させて、どちらで買っても同じ体験になるようにしてください。店にあるのにECで品切れと出ていると、機会を失います
- どんな服を扱っていて、どんな価格帯かを、先にわかるようにしてください。入ってみないとわからない店は、入るのに勇気が要ります
- 来店した人が買う割合を上げることを、先に考えてください。来店を増やすより、こちらのほうが手をつけやすい部分です
- まず来店数と購入数を記録して、次に買わずに帰る理由を探してください。順番を守れば、来店を増やさずに売上が変わります