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アパレルECの2026年の環境変化と打ち手

集客・マーケ戦略公開:2026年9月15日更新:2026年9月15日読了 約15分
アパレルECの2026年の環境変化と打ち手

検索からの流入と、広告の管理の仕方の2つです。
ただしファッションでは、検索の変化の現れ方が他業種と異なります。

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検索からの流入と、広告の管理の仕方の2つです。
ただしファッションでは、検索の変化の現れ方が他業種と異なります。

2026年のアパレルECで、前提が変わったのはどこか

検索からの流入と、広告の管理の仕方の2つです。
ただしファッションでは、検索の変化の現れ方が他業種と異なります。

2026年のアパレルECで、前提が変わったのはどこか

2026年に入って、アパレルECの集客の前提が2つ変わりました。
検索からの流入の減り方と、広告の管理の枠組みです。

検索については、順位を維持していても流入が減る状況が観測されています。
Ahrefsが2026年7月16日に公表した調査では、AI Overviews表示時の日本の検索1位のCTR下落率が2025年12月の38.0%から2026年6月には62.7%まで拡大していました。

ただし業種による差があります。
博報堂DYグループONEの2026年2月時点の集計では、AI Overviewsの表示率は保険や化粧品やクレジットカードで高く、通信や人材やファッションでは低下していました。

この差から、アパレルへの影響は他業種より小さい可能性があります。
ただし小さいだけで、ないわけではありません。

広告については、自動化の範囲が広がりました。
Googleは2025年5月6日にAI Max for Search campaignsを発表し、2026年9月以降は新規のDSAキャンペーンを作成できない形になっています。

市場全体の状況

広告費の全体は伸びています。
電通の「2025年 日本の広告費」では、総広告費が8兆623億円で前年比105.1%、インターネット広告費が4兆459億円で110.8%でした。

構成比は50.2%となり、初めて過半数を超えています。
電通デジタルの詳細分析では、運用型が2兆9,352億円で構成比88.7%でした。

投下が増えている環境では、同じ枠の競争も強まります。
シーズンの立ち上げの時期は、特に競争が集中します。

2026年に変わったのは検索流入の減り方と、広告の管理の枠組みです。ただしファッションでは表示率が低下しています。

検索流入の変化に、アパレルECはどう備えるのか

流入を条件の語とブランド名で分け、条件の語の減少を前提に置きます。
そのうえで、指名と既存顧客の比率を上げる計画に切り替えます。

検索流入の変化に、アパレルECはどう備えるのか

検索流入の減少は、一様には起きません。
条件で探す流入と、ブランド名で探す流入で影響が違います。

影響が大きいのは、条件で探す流入です。
条件から候補を絞る作業が、検索結果の外で終わることが増えます。

備えの第一歩は、流入の構成を分けて把握することです。
分けていないと、減少の規模も見積もれません。

見積もりができたら、減少を前提に置いた計画を作ります。
条件の語からの流入が一定割合減った場合に、どれだけの売上が影響を受けるかを出します。

そのうえで、指名と既存顧客の比率を上げる計画に切り替えます。
どちらも検索の経路の変化を受けにくい流入です。

ただしアパレルでは、ブランド名で検索した人がモールに流れることがあります。
指名の流入を自社サイトで受けられているかも、併せて確認してください。

アパレルECで流入の種類ごとの影響と備え

流入の種類影響備えの方向期間
条件で探す検索大きい商品情報と選び方の整備1年以上
ブランド名での検索小さい自社サイトでの受け止め半年以上
モール内での検索別の要因掲載の条件の確認シーズンごと
既存顧客からの購入受けないシーズンをまたぐ接点半年以上
広告からの流入投下しだい競争の強まりを前提に継続

計画に織り込む方法

減少を計画に織り込むときは、率で置きます。
条件の語からの流入が年間で一定割合減る前提を、計画の数字に反映します。

置いた率は、シーズンごとに実績と比べます。
実績が前提より悪ければ、備えの投資を前倒しします。

この前提を経営と共有しておくと、未達の議論が変わります。
運用の問題と外部環境の変化を、分けて話せるようになります。

流入を条件の語とブランド名で分け、条件の語の減少を率で計画に織り込んでください。

広告の自動化が進むことは、アパレルECに何をもたらすのか

品番ごとの配分を、管理画面の構造で制御しにくくなります。
制御の手段が、渡す情報と条件の設計に移ります。

広告の自動化が進むことは、アパレルECに何をもたらすのか

広告の自動化が進むと、配信先や入札の細かい制御は減ります。
代わりに、何を渡すかが成果を決めるようになります。

アパレルECの場合、渡す情報の中心は商品のデータです。
品番名、価格、サイズ別の在庫、画像、説明の質が配信の結果に直結します。

このため、投資の対象が運用から商品データの整備に移ります。
シーズンごとに品番が入れ替わるため、整備は継続の作業になります。

もう1つが、条件の設計です。
品番群ごとの上限や、投下の可否を条件として与える形になります。

条件が曖昧だと、自動化は売れやすい商品に寄ります。
売れやすい商品は、多くの場合すでに消化が進んでいる品番です。

そのため、消化の進捗に基づく条件の設計が以前より重みを持ちます。
運用の技術よりも、条件を作る側の情報が成果を決めます。

商品データの整備で見るところ

商品データで最初に見るのは、欠けている項目です。
価格やサイズ別の在庫が正しく反映されていない品番は、配信の対象から外れます。

次に見るのが、説明の内容です。
実寸や素材が書かれていない品番は、条件からの照合に使われにくくなります。

3番目が、画像です。
複数の角度や着用の場面が揃っているかを確認します。

自動化が進むと、渡す情報と条件が成果を決めます。消化の進捗に基づく条件の設計を優先してください

媒体の統合や仕様の変更に、シーズン運用はどう対応するのか

変更の一覧をシーズンごとに確認し、影響のあるものだけを計画に入れます。
すべてに対応しようとすると、シーズンの準備が止まります。

媒体の統合や仕様の変更に、シーズン運用はどう対応するのか

媒体の仕様は継続的に変わります。
LINEヤフーでは2025年9月25日に統合が発表され、2026年4月1日にリリースされました。

基盤はYahoo!広告ディスプレイ広告で、LINE広告のみを利用していた企業はYahoo!の計測タグの新規設置が必須となっています。
検索クエリーマッチングは2026年9月14日に提供が完了し、オプトイン方式です。

2026年9月30日には、LINE VOOMが終了しています。
こうした変更のすべてに対応する必要はありません。

対応の判断は、自社の投下額に対する影響で行います。
影響が小さい媒体の変更は、記録だけにとどめます。

新しい選択肢も増えています。
OpenAIのChatGPT広告は2026年2月9日に米国でテストが始まり、同年8月11日に本格稼働となりました。

日本での表示開始は2026年6月19日、セルフサーブの開放は6月29日ごろです。
表示対象はFreeとGoプランの成人ログインユーザーのみで、CPMはデフォルトで約60ドル、CPCの推奨は3から5ドルとされています。

2026年の主な変更と、アパレルECが確認すること

変更内容確認すること
検索広告の自動化新規DSAの作成停止商品データの整備状況
媒体の統合計測タグの新規設置が必要な場合がある計測の欠損の有無
新しい配信面対象や課金の仕様が従来と異なる試す枠の有無
同意の扱い広告データ共有の条件が変わった同意モードの実装
計測の環境一部の技術が終了代替の計測の設計

新しい配信面を試すかどうか

新しい配信面は、条件を確認してから判断します。
ChatGPT広告では、カスタムオーディエンスに25,000件以上のマッチが必要とされています。

日予算は7日平均で最大2倍まで、地域は日本では都道府県単位です。
代理店専用のコンソールはありません。

こうした条件が自社の運用に合うかを確認してから、試す枠を判断してください。
試す時期は、シーズンの繁忙期を避けます。

変更はシーズンごとに一覧で確認し、投下額への影響が大きいものだけを計画に入れてください。

計測と同意の扱いは、アパレルECにどう効くのか

シーズンごとの比較の前提が変わります。
設定の変更の前後で、数字が連続しなくなることがあります。

計測と同意の扱いは、アパレルECにどう効くのか

アパレルECは、シーズンごとの比較で判断します。
比較の前提は、同じ方法で計測されていることです。

計測の仕組みが変われば、前後の数字が連続しなくなります。
連続していない数字を比べると、施策の効果を誤って判断します。

GA4では2026年6月15日より、広告データ共有の可否が同意モードのad_storageのみで決まる形になりました。
Googleシグナルは、レポート上のディメンションの表示可否のみを制御します。

同意モードを実装していない場合、ad_storageはgrantedが既定として扱われます。
自社の設定の状態を、まず確認してください。

関連する技術の動きもあります。
Googleは2025年10月17日に、Privacy Sandbox関連技術の大半を終了すると発表しました。

CHIPSなど一部は存続します。
計測の設計を組み直す場合は、この前提で行うことになります。

変更の時期を記録に残す

計測の設定を変えたときは、その時期を記録に残してください。
記録があれば、数字の変化を設定の変更と切り分けられます。

記録の場所は、シーズンの記録と同じ場所にします。
別の場所に書くと、後から突き合わせができません。

制度の側も動いています。
2026年4月7日に個人情報保護法の改正法案が閣議決定されましたが、施行日は未確認です。

制度側の運用が変わる領域のため、掲載時点の最新の公式ガイドラインで確認してください

計測の仕組みが変わると、シーズンごとの比較の前提も変わります。設定を変えた時期を記録に残してください

2026年のアパレルECの予算は、どう組めばいいのか

シーズンの枠とは別に、商品情報の整備の枠を金額で確保します。
シーズンの枠だけで組むと、整備の投資が毎シーズン削られます。

2026年のアパレルECの予算は、どう組めばいいのか

2026年の予算の傾向は、増加が中心です。
Comexposium Japanが2025年12月5日から19日に行った調査では、2026年の予算増が38.5%で前年比6.2ポイントの増加、横ばいが50.5%でした。

Macbee Planetが2025年12月5日から12日に行った調査では、予算増はBtoCが61.3%、BtoBが52.3%です。
削減の対象としては、BtoCでイベントや展示会が42.9%、CRMやリテンションが40.7%挙げられていました。

リテンションの削減は、アパレルECではシーズンをまたぐ継続に直接効きます。
継続が減れば、毎シーズン新規を取り続けることになります。

この環境で予算を組むとき、シーズンの枠だけで組むと整備の投資が入りません。
商品情報の整備の枠を、別に確保してください。

整備の枠に入るのは、実寸と着用の情報、選び方の情報、商品データの補完です。
どれも返品の減少と検索流入の維持の両方に効きます。

もう1つが、シーズンをまたぐ接点の枠です。
既存顧客への配信と同梱物が対象になります。

2026年のアパレルECの予算で分ける枠

内容評価の期間削らない条件
シーズンの立ち上げ投入した商品を知らせるシーズン定価での初期消化
シーズンの消化と処理遅れた群と残在庫シーズン消化と回収の金額
通年の獲得新規顧客の獲得顧客数と継続
商品情報の整備実寸と着用と選び方返品率の推移
シーズンをまたぐ接点既存顧客への配信継続の割合

整備の枠を守る方法

整備の枠は、比率ではなく金額で確保します。
比率で置くと、シーズンの予算が動くたびに削られます。

確保する根拠は、返品率の改善による粗利の増分です。
返品の費用が金額で出ていれば、整備の効果も金額で説明できます。

返品率の推移をシーズンごとに報告してください。
進捗が説明できない枠は、次のシーズンで削られます。

商品情報の整備の枠を金額で確保します。返品率の推移をシーズンごとに報告して、進捗を説明してください

環境の変化への対応をアパレルECが外部に相談するとき、何を確認するのか

提案が自社の流入とシーズンの実態に基づいているかを確認します。
変化の一覧を並べただけの提案では、優先順位が決められません。

環境の変化への対応をアパレルECが外部に相談するとき、何を確認するのか

環境の変化への対応を外部に相談すると、変更の一覧が提示されます。
一覧は有用ですが、自社への影響の大きさは示されません。

確認すべきは、自社の流入とシーズンの構成に基づく分析です。
どの変更が自社にどれだけ効くかを、数字で示してもらいます。

この分析には、自社のデータを渡す必要があります。
渡さずに提案を求めると、一般論にとどまります。

もう1つが、業種による差を踏まえているかです。
ファッションでは表示率が低下する動きが見られています。

一般の数字をそのまま当てはめた提案は、影響を過大に見積もります。
過大な見積もりは、優先順位を誤らせます。

Testifyの調査では、代理店への不満として経営層の56.3%が「費用が成果に見合わない」を挙げていました。
一覧だけの提案は、この不満につながります。

社内で持つ判断

外部に任せられるのは、変更の把握と対応の実行です。
どの変更に対応するかの優先順位は、社内で決めます。

判断には、自社の投下の構成と品番群ごとの粗利が必要です。
どちらも社内にしかない情報です。

シーズンごとに、変更の一覧と自社への影響を確認する場を設けてください。
場がないと、変更に気づくのが遅れます。

提案は自社の流入とシーズンの実態に基づくものを求めます。優先順位の判断は社内で行ってください。

2026年のアパレルECの打ち手は、何から着手すればいいのか

流入の構成を条件の語とブランド名で分けるところからです。
どこが減るかが分からないと、備えの規模も決まりません。

2026年のアパレルECの打ち手は、何から着手すればいいのか

最初にやるのは、検索経由の流入の分類です。
条件の語とブランド名で分け、それぞれの推移を前年と比べます。

次に、条件の語からの流入が減った場合の売上への影響を見積もります。
見積もりが、整備の枠の規模の根拠になります。

その後、計測と同意の設定を確認します。
設定の状態によって、広告データの共有の可否が変わります。

あわせて、商品データの整備状況を確認します。
価格とサイズ別の在庫の反映、実寸と素材の説明、画像の充実度が対象です。

最後に、商品情報の整備の枠を金額で確保し、返品率の推移を指標にします。
指標がないと、進捗を説明できません。

2026年のアパレルECの打ち手に着手する順番

順番やること関わる部門期間の目安
1検索流入を条件の語とブランド名で分類するマーケティング2週間
2条件の語が減った場合の影響を見積もるマーケと経理1週間
3計測と同意の設定を確認するマーケとシステム2週間
4商品データの整備状況を確認するMDとマーケ3週間
5商品情報の整備の枠を金額で確保する経営2週間
6シーズンごとに変更と影響を確認する場を作るマーケ責任者1週間

数字は説明のための仮の値です。
検索経由の流入が月15万で条件の語からが9万、そこからの売上が月3,000万円である場合、2割減で600万円の影響になります。

この金額に対して、整備の枠をいくら置くかを判断します。
見積もりがないと、枠の額に根拠が作れません。

着手から枠の確保までは、全体で8週間前後が目安です。
商品情報の整備は、これとは別にシーズンごとの継続の作業になります。

シーズンごとに確認すること

シーズンごとに確認するのは、流入の構成の変化と媒体の変更の一覧です。
2つを同じ場で見ると、対応の優先順位が決まります。

あわせて、返品率の推移も並べます。
整備が進んでいれば、返品率は下がっているはずです。

この場の記録は残してください。
記録がないと、次のシーズンの計画で同じ議論を最初から行うことになります。

着手点は流入の構成の分類と、減少した場合の影響の見積もりです。シーズンごとに変化と変更を同じ場で確認してください

アパレルECで2026年の環境変化への備えに迷う場合は、無料相談で現状の構成を見てもらうところから始められます。
流入と予算の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。

よくある質問

検索からの流入が減っているのは、自社の施策の問題ですか

順位を維持していても流入が減る状況が観測されています。ただし博報堂DYグループONEの集計では、AI Overviewsの表示率はファッションで低下する動きが見られました。まず流入を条件の語とブランド名で分けて確認してください。

広告の自動化が進むと、アパレルECは何を変えるべきですか

投資の対象を運用から商品データの整備に移してください。価格とサイズ別の在庫の反映、実寸と素材の説明、画像の充実度が対象です。あわせて消化の進捗に基づく条件を与えないと、すでに消化が進んでいる品番に寄ります。

媒体の仕様変更には、すべて対応すべきですか

すべてに対応しようとすると、シーズンの準備が止まります。シーズンごとに変更の一覧を確認し、自社の投下額への影響が大きいものだけを計画に入れてください。影響が小さい変更は、記録だけにとどめます。

計測の設定で確認すべきことは何ですか

GA4では2026年6月15日より、広告データ共有の可否が同意モードのad_storageのみで決まる形になりました。同意モードを実装していない場合、ad_storageはgrantedが既定として扱われます。設定を変えた時期は記録に残してください。

2026年の予算は、どう組めばいいですか

シーズンの枠とは別に、商品情報の整備の枠を金額で確保してください。実寸と着用の情報、選び方の情報、商品データの補完が対象で、返品の減少と検索流入の維持の両方に効きます。返品率の推移を指標にします。

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まとめ

  • 検索からの流入と、広告の管理の仕方の2つです。ただしファッションでは、検索の変化の現れ方が他業種と異なります
  • 流入を条件の語とブランド名で分け、条件の語の減少を前提に置きます。そのうえで、指名と既存顧客の比率を上げる計画に切り替えます
  • 品番ごとの配分を、管理画面の構造で制御しにくくなります。制御の手段が、渡す情報と条件の設計に移ります
  • 変更の一覧をシーズンごとに確認し、影響のあるものだけを計画に入れます。すべてに対応しようとすると、シーズンの準備が止まります
  • シーズンごとの比較の前提が変わります。設定の変更の前後で、数字が連続しなくなることがあります
  • シーズンの枠とは別に、商品情報の整備の枠を金額で確保します。シーズンの枠だけで組むと、整備の投資が毎シーズン削られます
  • 提案が自社の流入とシーズンの実態に基づいているかを確認します。変化の一覧を並べただけの提案では、優先順位が決められません
  • 流入の構成を条件の語とブランド名で分けるところからです。どこが減るかが分からないと、備えの規模も決まりません