
預かれない規模の案件と、相性の合わない相手が積み上がります。
対応には人の時間を使うため、件数の増加は稼働を削ります。
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目次
目次
- 問い合わせの件数を追うと、何が積み上がるのか
- 断る判断が遅れる理由
- 預かれる案件とは、どの条件を満たすものか
- 三つを一つの点数にまとめない
- 規模が合わない問い合わせを、入口でどう分けるのか
- 入力の項目で聞くときの注意
- 発信の内容が、集まる相手をどう変えるのか
- 手法の発信が集めるもの
- 件数を取るか規模を取るかを、何で決めるのか
- 空きの数字を現場と共有する
- 紹介と入札の案件は、同じ質として扱えるのか
- 入札に出る判断の基準
- 自社の集客を外に任せるとき、質をどう決めるのか
- 同業に任せる場合の扱い
- 問い合わせの質の線引きは、どの順で決めるのか
- よくある質問
- まとめ
預かれない規模の案件と、相性の合わない相手が積み上がります。
対応には人の時間を使うため、件数の増加は稼働を削ります。
問い合わせの件数を追うと、何が積み上がるのか
預かれない規模の案件と、相性の合わない相手が積み上がります。
対応には人の時間を使うため、件数の増加は稼働を削ります。
問い合わせの件数は、最も集めやすい数字です。
間口を広げれば増え、条件を伏せればさらに増えます。
増えた件数のうち、預かれる規模の案件がどれだけあるかは別の話です。
規模が合わない問い合わせにも、対応の時間はかかります。
その時間は、既存の案件の対応から引かれます。
件数の目標が、提供の質を下げる方向に働きます。
さらに、規模の合わない案件を無理に受けると採算が合いません。
かかる時間に対して、契約の金額が小さすぎるためです。
止めるには、何を預かれる案件と呼ぶかを先に決める必要があります。
決めていないと、現場は数えられるものを増やします。
断る判断が遅れる理由
規模が合わないと分かっていても、断る判断は遅れがちです。
稼働に空きがあると、受けたくなるためです。
空きがある時期に小さい案件を受けると、その案件は続きます。
続く間、稼働が埋まります。
後から大きい案件が来ても、受けられません。
断る判断は、空きがある時期ほど重要になります。
件数は間口を広げれば増えます。何を預かれる案件と呼ぶかを先に決めないと、稼働だけが削られます。
預かれる案件とは、どの条件を満たすものか
規模、期間、決裁の所在の三つが揃っている案件です。
三つのうち一つでも欠けていると、提案の工数が回収できません。
預かれる案件の条件は、事業者によって違います。
ただし、置くべき項目は共通しています。
一つ目は、規模です。
かかる時間に対して、契約の金額が見合うかどうかです。
二つ目は、期間です。
月ごとの契約が続く前提かどうかで、採算はまったく変わります。
三つ目は、決裁の所在です。
話している相手が決められるかどうかで、提案の工数の回収の見込みが変わります。
この三つは、最初の連絡の段階である程度は確かめられます。
確かめておくと、提案にかける時間の配分が変わります。
預かれる案件を判定する三つの条件
| 条件 | 確かめる場面 | 確かめ方 | 欠けているときの対応 |
|---|---|---|---|
| 規模 | 最初の連絡 | 想定している範囲 | 範囲を先に伝える |
| 期間 | 最初の連絡 | 継続の前提があるか | 前提を確かめる |
| 決裁の所在 | 初回の打ち合わせ | 誰が決めるか | 決める人の同席を求める |
| 社内の体制 | 初回の打ち合わせ | 窓口の人数と権限 | 窓口の設計を提案 |
三つを一つの点数にまとめない
三つの条件を掛け合わせて一つの点数にすると、内訳が見えなくなります。
どの条件で欠けているかが分からないと、対応が決まりません。
三つは並べたまま、経路ごとに比べてください。
経路によって、欠けやすい条件が分かれます。
規模が欠けている経路は、発信の内容に原因があります。
決裁の所在が欠けている経路は、届いている層が違います。
預かれる案件の条件は、規模、期間、決裁の所在の三つです。どの条件が欠けているかを、経路ごとに見てください。
規模が合わない問い合わせを、入口でどう分けるのか
費用の考え方を先に示すことで分けます。
金額の範囲を伏せると、規模の合わない問い合わせが増えます。
費用の考え方を伏せている場合、規模の合わない問い合わせが増えます。
相手には、預けられるかどうかの判断材料がありません。
金額の範囲を示すと、合わない相手は問い合わせません。
件数は減りますが、対応の時間は減ります。
示し方は、最低の金額ではなく考え方にしてください。
どういう体制でどれだけの時間を使うか、その結果として費用がどう決まるかです。
考え方であれば、案件ごとの違いを吸収できます。
金額だけを示すと、そこから動かせなくなります。
同時に、預かれる規模の下限も示します。
下限を示すと、相手の側で判断できます。
判断できる相手は、合わない場合に問い合わせません。
入口で規模を分ける手段
| 手段 | 件数への影響 | 合わない問い合わせへの影響 | 示す場所 |
|---|---|---|---|
| 費用の考え方を示す | 減る | 大きく減る | 案内のページ |
| 預かれる規模の下限を示す | 減る | 大きく減る | 案内のページ |
| 想定する相手を書く | やや減る | 減る | 案内のページ |
| 入力の項目で予算を聞く | やや減る | 中程度に減る | 問い合わせの画面 |
| 実績の領域を明示する | やや減る | 減る | 案内のページ |
入力の項目で聞くときの注意
問い合わせの入力で予算を聞くと、入力が止まることがあります。
決まっていない段階では、答えられないためです。
聞くなら、範囲から選ぶ形にしてください。
選ぶだけなら、負担は小さくなります。
範囲の刻み方は、預かれる規模の下限を境にしてください。
下限を下回る範囲が一つあれば、入口で分けられます。
分からないという選択肢も入れておきます。
入れないと、適当な値が入って判断を誤ります。
規模は費用の考え方と下限を示すことで分けてください。入力で聞く場合は、範囲から選ぶ形にします。
発信の内容が、集まる相手をどう変えるのか
手法の話をすると担当者が、判断の話をすると決める人が集まります。
どちらを集めたいかで、書く内容が変わります。
発信の内容は、集まる相手を大きく変えます。
手法や設定の話をすると、実務の担当者が集まります。
担当者からの問い合わせは、決裁の所在が別にあります。
提案の工数をかけても、社内で止まることがあります。
一方で、予算の決め方や体制の設計の話をすると、決める人が集まります。
決める人からの問い合わせは、提案から受注までが短くなります。
どちらを集めたいかで、書く内容が変わります。
両方を狙うと、どちらにも届きません。
集めたい相手を先に決めてください。
決めてから、書く内容を揃えます。
手法の発信が集めるもの
手法の発信は、同業からも読まれます。
読まれること自体は問題ありませんが、問い合わせにはつながりません。
同業からの流入が多い場合、発信の内容が実務に寄りすぎています。
寄りすぎると、決める人には届きません。
流入の中身を確かめる手段は限られます。
問い合わせの内容から、逆に推し量る形になります。
手法の話は担当者を、判断の話は決める人を集めます。集めたい相手を先に決めてから、書く内容を揃えてください。
件数を取るか規模を取るかを、何で決めるのか
先の稼働の空きで決めます。
議論ではなく、空きの数字で決まる形にしてください。
件数を取るか規模を取るかは、営業と運用の間で繰り返される議論です。
どちらにも理があるため、議論では決着しません。
決める基準は、三か月先から六か月先の稼働の空きです。
空きが大きければ件数、小さければ規模を取ります。
空きが大きい時期でも、小さすぎる案件は受けないほうがよい場合があります。
一度受けた案件は、続く間ずっと稼働を使うためです。
そのため、下限は空きの大小にかかわらず固定してください。
動かすのは、下限より上の範囲での優先順位です。
決めた基準は、営業と運用の両方に共有します。
共有していないと、案件ごとに判断が変わります。
空きの数字を現場と共有する
空きの数字を経営だけが持っていると、現場は納得しません。
毎月、領域ごとの空きを現場と共有してください。
共有する形は、月ごとの空いている人月の量です。
この形であれば、現場の実感と数字が一致します。
一致すると、件数を取る月にも現場が協力します。
一致していないと、経営の数字として扱われます。
件数と規模の議論は、先の稼働の空きで決めてください。ただし、預かれる規模の下限は空きの大小にかかわらず固定します。
紹介と入札の案件は、同じ質として扱えるのか
扱えません。
提案にかかる工数も、受注に至る比率も違います。
紹介から来る案件と、入札や相見積もりの場に呼ばれる案件は性質が違います。
提案にかかる工数も、受注に至る比率も違います。
紹介の案件は、すでに一定の信頼がある状態から始まります。
提案の工数は比較的小さく、受注の比率も高くなります。
入札の場は、複数社が同じ条件で提案します。
提案の工数は大きく、受注の比率は低くなります。
このため、二つを同じ質として扱うと判断を誤ります。
入札の案件を増やしても、提案の工数だけが増えることがあります。
経路ごとに、提案の工数と受注の比率を並べてください。
並べると、一件の受注にかかる工数が経路別に出ます。
経路ごとの提案の工数と受注の比率
| 経路 | 提案にかかる工数 | 受注に至る比率 | 一件の受注にかかる工数 |
|---|---|---|---|
| 紹介 | 小さい | 高い | 小さい |
| 指名での問い合わせ | 中程度 | 中程度 | 中程度 |
| 検索からの問い合わせ | 中程度 | 場合による | 中程度 |
| 入札や相見積もり | 大きい | 低い | 大きい |
| 既存の取引先の追加 | 小さい | 高い | 最も小さい |
入札に出る判断の基準
入札の場に出るかどうかは、毎回判断が要ります。
判断の基準を先に決めておいてください。
決める基準は、契約の規模、提案にかかる工数、参加する社数の三つです。
社数が多いほど、受注の比率は下がります。
基準を決めていないと、依頼が来るたびに出ることになります。
出続けると、提案の工数が積み上がります。
紹介と入札は、提案の工数も受注の比率も違います。入札に出る判断の基準を、規模と工数と社数で先に決めてください。
自社の集客を外に任せるとき、質をどう決めるのか
提案に進んだ件数と、受注した月額で評価すると決めます。
問い合わせの件数と獲得の単価だけの契約では、稼働を削る問い合わせが増えます。
自社の集客を外に任せる場合、評価の数え方を先に決めてください。
問い合わせの件数だけを数えると、規模の合わない問い合わせが増えます。
規模が合わない問い合わせにも、対応の時間はかかります。
その時間は、既存の案件から引かれます。
数え方を提案に進んだ件数に変えると、動きが変わります。
提案に進むには、規模と期間の条件を満たす必要があるためです。
さらに、四半期の評価は受注した月額で行います。
提案に進んでも、受注に至らなければ工数だけが出ます。
加えて、預かれる規模の下限を共有してください。
共有しないと、下限を下回る問い合わせが集まります。
同業に任せる場合の扱い
自社の集客を同業に任せる場合、情報の扱いに注意が要ります。
案件の状況や価格の考え方は、競合にあたる情報です。
渡す範囲を先に決めて、文書にしてください。
渡さずに済む情報は、渡さないほうが手間も小さくなります。
範囲を決めていないと、後から取り決めることになります。
後からの取り決めは、運用が始まってからでは難しくなります。
評価は提案に進んだ件数と受注した月額で決めてください。同業に任せる場合は、渡す情報の範囲を先に文書にします。
問い合わせの質の線引きは、どの順で決めるのか
過去一年の問い合わせを、提案と受注まで追うところからです。
追わないと、どの経路のどの条件が良かったのかが分かりません。
最初にやるのは、条件を決めることではありません。
過去一年の問い合わせを、提案と受注まで追うことです。
追うと、経路ごとにどこで落ちているかが出ます。
この落ち方が、質の話の出発点になります。
次に、提案にかけた工数を経路ごとに出します。
受注できなかった分も含めると、一件の受注にかかる工数が出ます。
三つ目が、受注した案件の稼働あたりの粗利です。
経路によって、採算に差があることが見えます。
四つ目に、預かれる案件の条件を三つの項目で置きます。
規模、期間、決裁の所在です。
最後に、費用の考え方と下限を案内のページに示します。
ここまで来て初めて、発信の内容の話になります。
問い合わせの質の線引きを決める順番
| 順番 | やること | 関わる人 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 過去一年の問い合わせを受注まで追う | 営業の担当 | 三週間 |
| 2 | 提案にかけた工数を経路ごとに出す | 営業の担当 | 二週間 |
| 3 | 受注した案件の稼働あたりの粗利を出す | 経理と経営 | 二週間 |
| 4 | 預かれる案件の条件を三項目で置く | 経営 | 一週間 |
| 5 | 費用の考え方と下限を案内のページに示す | 集客の担当 | 三週間 |
| 6 | 発信の内容を集めたい相手に合わせる | 集客の担当 | 六週間 |
置いた後に見るのは、月次では提案に進んだ件数と受注した月額です。
四半期では、経路ごとの一件の受注にかかる工数を見ます。
問い合わせの件数は、週次の活動の確認に使います。
評価には使わない形にしてください。
線引きは条件を決めることからではなく、過去一年の問い合わせを受注まで追うことから始めてください。
問い合わせの質の線引きで判断に迷う場合は、無料相談で現状を見てもらうところから始められます。
発信と入口の設計ごと見直す段階ならWeb集客改善サービスもあります。
よくある質問
問い合わせの件数を目標にしてはいけませんか
目標には置かず、活動の確認に使ってください。間口を広げれば増えますが、規模の合わない問い合わせにも対応の時間がかかり、その時間は既存の案件から引かれます。
預かれる案件の条件は何ですか
規模、期間、決裁の所在の三つです。最初の連絡と初回の打ち合わせで確かめられます。三つのうち一つでも欠けていると、提案にかけた工数が回収できません。
費用の範囲は公開すべきですか
考え方と預かれる規模の下限を示してください。金額だけを示すとそこから動かせなくなります。伏せると、相手には判断材料がなく、規模の合わない問い合わせが増えます。
発信の内容で集まる相手は変わりますか
変わります。手法や設定の話をすると実務の担当者が、予算の決め方や体制の設計の話をすると決める人が集まります。両方を狙うと、どちらにも届きません。
入札の場には出るべきですか
毎回判断してください。基準は契約の規模、提案にかかる工数、参加する社数の三つです。基準を決めていないと依頼のたびに出ることになり、提案の工数が積み上がります。
まとめ
- 預かれない規模の案件と、相性の合わない相手が積み上がります。対応には人の時間を使うため、件数の増加は稼働を削ります
- 規模、期間、決裁の所在の三つが揃っている案件です。三つのうち一つでも欠けていると、提案の工数が回収できません
- 費用の考え方を先に示すことで分けます。金額の範囲を伏せると、規模の合わない問い合わせが増えます
- 手法の話をすると担当者が、判断の話をすると決める人が集まります。どちらを集めたいかで、書く内容が変わります
- 先の稼働の空きで決めます。議論ではなく、空きの数字で決まる形にしてください
- 扱えません。提案にかかる工数も、受注に至る比率も違います
- 提案に進んだ件数と、受注した月額で評価すると決めます。問い合わせの件数と獲得の単価だけの契約では、稼働を削る問い合わせが増えます
- 過去一年の問い合わせを、提案と受注まで追うところからです。追わないと、どの経路のどの条件が良かったのかが分かりません